おすすめ度 ☆☆☆★
Unext 鑑賞 2014年製作 イギリス・ドイツ・カナダ・南アフリカ合作
精神科医が書いたベストセラー小説が原作なだけあり、ある意味、処方箋のような映画だ。息苦しい日常をちょっとだけ俯瞰させてくれたり、凝り固まった感情を柔らかくほぐしたり。たったそれだけで以前とは大きく景色が違って見える。
幸せってなんだろう? どこにあるんだろう――?Google先生に聞いても分からない。答えをさがして、僕は旅に出た。
精神科医のヘクターは、美人でしっかり者の恋人クララと一緒に、ロンドンで何一つ不自由のない生活を送っていた。しかし、毎日患者たちの不幸話を聞き続けていくうちに、自分自身の人生も価値の無い物のように思えてきてしまう。
「幸せって、なんだろう…?どこにあるんだろう?」ヘクターは答えを求めて、旅に出ることを決意する。
イギリスを旅立ち、中国からチベット、アフリカ、そしてアメリカへ。行く先々でとんでもないハプニングに巻き込まれながらも、彼は各地で出会った幸せのヒントを手帳に書き記してゆく。
はたして旅の終わりにヘクターは愛と幸せを見つけ出すことができるのだろうか―?
基調となるのは名匠ピーター・チェルソム(「マイ・フレンド・メモリー」)の温かみあふれる演出と、サイモン・ペッグのラムネのように弾けるおかしみ。両者が絶妙に解け合うことで、自ずと笑みが広がっていく作りとなった。