おすすめ度 ☆☆☆★
SNSを通じて団結した個人投資家たちが金融マーケットを席巻し社会現象を巻き起こした「ゲームストップ株騒動」の実話を映画化。
弱者(SNSに集った庶民)が巨人(金融界の大富豪)を倒す逆転劇!閉塞したコロナ禍の時代に夢と希望を追い求めた人々の激変する人生が、アツい共感と興奮を呼び起こす驚愕実話
本作は“ゲームストップ株騒動”と呼ばれる驚くべき出来事の内幕を映画化した実録エンターテインメント。単なる金融ドラマではなく、ジェットコースターのように乱高下する株価に翻弄されるSNS時代のマネーゲームの狂騒ぶり。旧約聖書の「ダビデとゴリアテ」さながらに、無力な弱者がウォール街の億万長者を打ち倒す一発逆転の痛快さ。そしてロックダウンで社会全体が疲弊した新型コロナ禍において夢と希望を追い求めた庶民の悲喜こもごもを、破格のユーモアとサプライズ満載で紡ぎ上げた一作。
さて、金で金を儲けるという金融市場の現状は資本主義経済のアキレス腱といってよい。その渦中にいる我々は、この映画の騒動をきちんと受け止めることが大事だ。
仕掛け人のキース(ポール・ダノ)はもちろん、ウォール街のトップたちやそれと対照的な街の小口投資家たちが登場するたびに本人の推定純資産が出るところがコミカルかつわかりやすい。