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「蜘蛛巣城」、能とシェイクスピア、黒澤大活劇の絶妙アンサンブル!

2024-02-19 19:44:15 | 日本映画

おすすめ度 ☆☆☆☆

NHK BS プレミアム鑑賞  1957年製作

時は戦国時代、武将・鷲津武時(三船敏郎)は、妻・浅茅(山田五十鈴)にそそのかされて主君を殺害し、その城主となるが、朝茅は次は親友の三木義明(千秋実)を殺害するよう強要する…。
黒澤明監督が敬愛するシェークスピアの『マクベス』を戦国時代に翻案して描いた、幻想と恐怖に彩られた人間の業を露にする戦国絵巻。武時に謎の予言を伝える老婆(浪花千栄子)の不気味な幽玄性や、「森が動く」という台詞どおりに本当に森が動いたとばかりに驚嘆させる映像技術の素晴らしさ、そしてクライマックスでは、主人公に本当に無数の矢を射かけていくという、ダイナミズムを通り超えた恐怖の演出をも堪能できる。能を効果的に用いた佐藤勝の音楽も秀逸。

主演の三船敏郎と山田五十鈴の狂気演技は圧巻。

さらに、随所に配される馬の活劇シーン。まさに黒沢明の真骨頂。

 


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