人生日訓(64)
「布施(ふせ)といえば」
世間の人々は、「布施」といえばすぐにも僧尼ぼ読経を連想するようだが、これは経
文の読誦とは直接何の関係もない。「施」を「布く」ということで、大阪の近くにも「布
施市」という大きな町さえあって、昔から「布施屋」などの用語例もあるが、今日でい
ってみると無料宿泊というほどの意味、これを「義屋」とも言っている。「義」というの
は慈善にすることで、「義船」「義橋」といえばただで乗ったり、渡ったりする船橋のこ
とである。「こうすれば、あれだけの利益がある」とか「こうして置けばあとで儲かる」
とか、さうした利害打算を忘れた奉仕の行為を「布施」というのである。
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11月に咲いている花「山茶花(さざんか)」
開花時期は、10/10 ~ 翌 2/10頃。 ・花の少ない晩秋から 初冬にかけて咲き出す。 長い間咲き、 正月を過ぎても楽しめる。 ・椿(つばき)の 漢名(中国名)の 「山茶花」が、 いつの頃からか このサザンカの名前として 間違って定着した。 読みは「山茶花(さんさか)」 →「茶山花(ささんか)」 →「さざんか」 というぐあいに変化したらしい。 上記から、 「山茶花」の漢字名も 本当は誤用。 (どこかで椿とサザンカが 混同されたのでしょう。 こういうのって、 一度定着したら軌道修正は ほとんど不可能ですね。 みんな、その間違ってる方 を本物と思ってしまうから) ・日本が原産地。 江戸時代に長崎の出島の オランダ商館に来ていた 医師ツンベルクさんが ヨーロッパに持ち帰り、 西欧で広まった。 学名も英名もサザンカ (Sasanqua)。 ・花はとてもよい香り。 ・花びらは1枚ずつ散る (「薮椿」は花ごと散る)。 開花時期は、 薮椿は春になってから、 山茶花は秋から冬咲き、 と異なる。 また、寒椿とは、 葉っぱも花も開花時期も ほぼ同じで なかなか見分けがつかないが、 背丈でおおよそ区別できる。 → 寒椿 (ただ、寒椿の中でも 背の高い「獅子頭」 などとは なかなか区別しにくいです) ・11月3日、12月4日の 誕生花(山茶花) ・花言葉は「困難に打ち勝つ、 ひたむきさ」(山茶花) ・「山茶花を 雀のこぼす 日和かな」 正岡子規 「山茶花の 花や葉の上に 散り映えり」 高浜虚子
(季節の花300より)