一日一名言(194)
夏草や兵(つわもの)どもが夢の跡
『おくのほそみち(奥の細道)』の旅に出た俳聖、松尾芭蕉が奥州・平泉
(現・岩手県平泉町)に入り、国宝・金色堂をもつ中尊寺を訪れた野路は、
旧暦で、1689年の五月中旬のことだった。彼はまず「三代の栄耀一睡の中」
と十一世紀末から約一世紀にわたって北の巨人として君臨した奥州藤原氏
をしのぶ。そして冒頭の有名な俳句を詠んだ。
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「3月に咲いている花コオニタビラコ(ホトケノザ) [小鬼田平子]」
花の特徴 花は、花径5~6ミリの小さな黄色い花(頭花)である。 舌状花の数は6~9枚で、先が5つに裂ける。 花は陽を受けて開く。
葉の特徴 根際から生える葉はロゼット状となり、地面を這って伸びる。 葉は羽状に裂け、先端の葉は亀甲状となる。 若葉は食用になる。
実の特徴 花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
その他 タビラコ(田平子)の名もあるのだが、これはキュウリグサ(胡瓜草)の別名でもあるためコオニタビラコ(小鬼田平子)と呼ばれることが多い。 「田平子」の名は、田に平らに張りつくように這うことからつけられた。 ほかにオニタビラコ(鬼田平子)という草もあるのだが、これはオニタビラコ属に分類され仲間が異なる。 春の七草の1つ「仏の座」は本種のことである。 葉のつきかたが仏様の円座に似ていることからつけられた名前である。 しかし、今ではホトケノザ(仏の座)と言えばシソ科のサンガイグサ(三階草)を指すことが多い。 属名の Lapsana はヨーロッパでのダイコンの名を転用したもの。葉の広がりの全形が似ることからきている。 種小名の apogonoides は「ノグサ(apogon)に似た」という意味である。
(花図鑑より)
