株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

更に株価を押し上げる次なるイベントは何処に?

2009-05-09 17:06:10 | 株に出会う
指数値倍率という、筆者独自の簡単なテクニカル指標を付けております。(数字が大きくなるほど相場は下落していることを示します。)

日経平均のこの指標のこれまでの最高値は、3月10日の141ポイントでした。この日、7021円という安値をマークしております。(昨年10月27日の暴落時点でも139ポイントでした。)

この指数値倍率が、5月8日(金)段階で106ポイントまで下がっております。これは昨年の11月5日の105ポイントに次ぐ低い値です。

昨年9月のリーマン・ブラザーズの破綻が起こる前までは、70-80ポイント台でずっと安定しておりました。

それが忘れもしない、リーマン破綻後の週明けの9月16(月)の605円安という大幅下落の時の86ポイントから変調をきたし、10月10日(金)の121ポイントまでのつるべ落とし相場はまさに悪夢の下げでした。

その直後の10月14日(月)に、この指数値ポイントが106をマークしております。この日は歴史的な1171円高という値段を日経平均が付けた時でした。

今、ちょうどその日の値段にまで戻りました。

何を言いたいのかというと、この先更に上げていくためには、9月16日の悪夢のブラックマンデイから10月14日までの1ヶ月間の下げに相当する上げを演じなければならないということになります。

そのためには、更に這い上がるための材料が市場には必要です。

しかし、言うまでもなく全ての上げ材料は出尽くしました。残るは、明確な住宅価格の底の確認によるクレジット市場の復活ですが、これはもう少し先でしょう。早くても夏から秋です。

ここの地図を見ても分かるとおり、未だ西海岸や東海岸部分にガン細胞のような黒い箇所がかなり残っております。全米全体ではこの1年間に14.2%も住宅価格が下がり、7000億ドルを超える含み資産が失われております。そして、21.9%の住宅が含み損を抱える状況です。銀行も一時止めていた差し押さえを急増させ、住宅を叩き売っております。そのため、中古住宅販売も底を打ったかに見えております。

となると、この先更に上げると考えるのは些か無理があると思います。ここは黄金分割比率に準じて、9500円台をピークにして調整に入るのではないでしょうか。日経先物が今、ちょうど9540円です。もう少しでかりそめの頂上ですね。

仮に今の「余熱」で上にオーバーシュートさせるとしても、9900円どころまでが限界かと思いますが、そこまでの到達可能性は低いと見ております。今の余熱なら9600円台がせいぜいで、そこから再度黄金分割の9500円を割り込むのが明らかになった時、市場は売り優勢に変わる可能性が大と見ます。

特に根拠はありませんが、この先、上述したような昨年の大きな谷に対応した、急峻な山道が控えていること、そして、その急峻な山道を登り切るエンジン推力は、今のところなさそうだということを言いたかったのです。
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市場概況(5.8.09)

2009-05-09 07:49:25 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説  赤字部は9日朝の更新

5月8日(金)の市場概況です。

◆日経先物:9460円(+90円)、OSC63%(+2%)4月22日の46%から切り返し継続中。指数値倍率:105(-1)
◆日経平均:9433円(+47円)、OCC59%(-1%)4月28日の42%から切り返し継続中。
◆日経平均指数値倍率:106(-1)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:895.35(+9.42) OSC59%(+1%)4月28日の42%から切り返し継続中。
◆マザーズ指数:353.15(+3.74)、OSC53%(-5%)4月30日の53%に並ぶ。4月16日の46%からは切り返し過程にある。
◆ヘラクレス指数:516.87(+7.84)OSC57%(同値)4月30日の41%から切り返し中。
◆ドル・円:98.41円(67銭の円高)OSC49%(-6%)4月27日の42%以来の低さ。ここから円安へと切り返せるか?更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.95625%(前日比-0.0175%)5月7日現在。
◆日経先物イーブニングセッション:9470円(大証終値比+10)
◆シカゴ日経先物:9540円(大証終値比+80円)更新
◆NYダウ:8575ドル(+165ドル)OSC64%(+5%)4月17日の66%、9日の69%に迫る勢い。更新

後場はギャップダウンして始まるも、結局は大きな押し目とはならずに、引けにかけては高値更新の勢いでした。

強いの一言ですね。それでも銘柄毎には濃淡のある動きでした。

例えば、6937古河電池など、午後2時からまるで誰かと示し合わせたような急落です。たったの4分で973円の高値から915円の安値までの陥落。約60円の急落です。(注)

こういうのを目の当たりにすると、つくづく株は高いところで拾ってはいけないと思いますが、今日の後場の金融株のように、欧州勢が自動車株を売って金融株に乗り替えたとかで、一気に高値追いになり、みずほに得意の飛びつき買いをした家人が、少々の分け前をぶんどったりしております。

だから面白いとも言えますが、裏の大口の動きに翻弄される弱小個人投資家が通年でうまく立ち回るには、それなりのやり方に徹しない限り、思わぬ火傷を負うことは必定のようです。

「買わないない限り儲けはない。」とは、今日の後場の勝者、家人のご託宣。そりゃ、そうだ。異論なし。

後場は落ち目の4849日本光電工業が、戯れに指していた1056円の玉がさらわれた約定音で、それまで居眠りをこいていましたが、はっと目を覚ましました。しばらく見ているとどうも、荒野の荒武者がまたまた貧しい農村を食糧探しで跋扈しているかのような値動きでしたので、丸腰の筆者はほうほうのていで2円安で損切り。

その他は、先物を9420円で売り、結構時間がかかって9410円で買い戻したトレードのみ。この上げ潮相場で売りから入るのは少々リスキーでしたね。逆に押されたところでの買いが正解でした。

注)マーケット・スピードのニュースにはでておりませんでしたが、今期の経常利益の見通しが約55%減との発表があったようです。これはGSユアサにも言えるのではないかな?自動車用電池ビジネスは先行投資がかかる分、数量も出ないためあまり利益には貢献しない段階かと思います。

-------9日朝のコメント-------

ストレステストの通過儀礼が遅滞なく終了し、最後の気になるデータの雇用統計も予想を超える結果を示せば、ここはNYダウは何としても上げなければなりませんでした。

まさか、悪材料ではないので、材料で尽くしには出来ないでしょう。

しかしその雇用統計、前回はもとより、前々回分までそれぞれ3万人少々下方修正されております。(注)失業率も8.9%のままであり、この下方修正によりドルが売られております。従って、ドル・円のみ円高ですが、ユーロやポンドその他の通貨に対しては、円安が進行するという変な動きとなっております。

失業率が前年比で改善しない限りリセッションからの脱出は叶わないというのが、過去のデータが示すところです。

カナダの雇用情勢が雇用者数が5万人減少予想のところ3万6千人近くの増加となり好転しております。これは一過性の動きという話もあり何とも言えませんが、そもそもカナダは金融危機の影響をもっとも受けていない国の1つです。この金融がしっかりしたところが先に好転するとするならば、アメリカはまだまだ金融が危ないということを示唆しているのかも知れません。

ついに豚インフルエンザが日本に侵入。マスコミは大騒ぎのようですが、普通の季節性インフルエンザと同じ程度の弱毒性であり、今でも普通のインフルエンザに罹る人はまだまだいるはずですが、新型というだけでどうしてこんなに騒ぐのか、よく考えると一向に理解できません。

中国その他の国々とも新型インフルエンザ阻止で連携するなど、麻生首相のパーフォーマンスも目立ちますが、内閣の支持率を上げるための仕掛けではないかと思ったりします。

それは、あの横浜のインフルエンザ遺伝子検査を巡って、まだ結果も出ていないのに、舛添大臣が深夜の緊急記者会見で騒ぎをわざと大きくしていること、そしてその後の横浜市の危機管理をなじるその姿勢(実は横浜市と厚生労働省の幹部同士はホットラインでずっと繋がっていたことが、後で中田市長により明らかにされております。)で、まさにその感、極まれりといったところです。

何事も政府筋によるプロパガンダは一旦疑う変な癖が筆者にはついておりますので、悪しからず。

注)4月の雇用統計の詳細を見ると、政府部門の雇用が7万2千人も増えております。これは大部分が人口調査のための臨時職員の雇用です。これを抜くと、予想値の-60万人を上回る状況となってしまいます。(5.9 午後3時追加)
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