株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

雰囲気作りがうまい

2009-05-22 11:21:22 | 株に出会う
株は一種の心理ゲームですが、やはりお金を賭けていると、古今東西人間の心理状態は変わらぬ傾向を示すようです。

朝一番では、ドル・円が94円割れの最悪のスタートで、かつ特売り続出の中では、また、昨日のNY市場のトリプル安を脳裏に焼き付けた身としては、ここは本格的な下落相場の始まりかと思い詰めると言うものですね。

ところが後になって気がついたのですが、場が始まってからのドル・円の一気の切り返しは、あれは一体何方様の仕掛けた罠だったのでしょう?

今の日本市場は為替に脆弱であることを熟知している方が、安いところで玉を拾うために仕掛けたとしか思えません。その後9時半頃にかけて再度円高方向へと振れようが、今度は日経先物は実に平然と下値を切り上げていっております。

落ち武者狩りを粛々とこなしている風情ですね。

この展開が読めれば、誰でも寄り付き買いの辛抱ホールドで利益が乗っている筈です。

そこを仕掛け罠にまんまと嵌るのが下手ッペトレーダーという訳ですが、筆者もその一人です。2440ぐるなびはもう「実験」は終わったとばかりに、今日はチャートの崩れを真に受けて寄り付きで処分。

その間、4571ナノキャリアや4974タカラバイオの動きには完全出遅れ。

朝一番の気持ちとしては、昨日好調銘柄の押しを待とうとは思っていたものの、いざ94円割れの円高を見せつけられると駄目でした。

場がこうして始まってしまえば、例えば8601大和証券など一旦上がってからのリバウンド狙いで下で指していてもひっかかる訳もありませんでした。タカラバイオも同じ。

唯一、3626ITホールディングスがこのところ理不尽に上げていたので、分足をチェックして売りタイミングは認識できておりましたが、地合の好転を目の当たりにしては、売りのチャンスを窺うも、結局は手が出せずといった状態でした。

どこかで、思い切りと見切りが必要ですね。そして、自分が思った方向と逆に動けば淡々と損切りを執行すればよいのです。

と、分かってはいるものの、目先の動きに攪乱されてしまい、地力走行が不能になるのがつらいところ。誰か、確実に儲かる安全地帯へと引っ張ってくれるのであれば、こんなに楽なことはありませんが、それは逆です。何も考えずに相場に入る人間の「生き血」を吸おうと待ちかまえている魑魅魍魎の住む世界、それが株式市場という訳ですね。

こりゃ、もう、心を改めて閻魔様のところへでも行って「悪の修行」でもしないと駄目かも。。。
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市場概況(5.21.09)

2009-05-22 06:12:49 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説  赤字部は22日朝の更新

後場はジリジリと緩慢ながらも切り返していった5月21日(木)の市場概況です。

◆日経先物:9280円(-50円)、OSC54%(+1%)5月20日の53%からコンバージェンス。指数値倍率:107(+1)
◆日経平均:9264円(-80円)、OCC53%(+3%)5月18日の46%から切り返し中。
◆日経平均指数値倍率:108(+1)数字が増えるほど上下降傾向を示します。
◆TOPIX:881.44(-4.9) OSC54%(+5%)5月18日の48%から切り返しに転じたか?
◆マザーズ指数:352.52(+1.79)、OSC50%(+4%)5月20日の46%から切り返しに転じたか?
◆ヘラクレス指数:531.3(+7.17)OSC63%(+8%)5月20日の55%から切り返しに転じたか?
◆ドル・円:94.36円。(45銭円高)OSC37%(同値)5月13日の32%割れには至っていない。ここで踏ん張れば一旦戻す形に。更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.71625%(前日比-0.03625%)5月20日現在。3月11日から下落継続中。
◆日経先物イーブニングセッション:9250円(大証終値比-30円)
◆シカゴ日経先物:9150円(円建て、大証終値比-130円)更新
◆NYダウ:8292ドル(-130ドル)OSC43%(-4%)ついに3月10日以来の低さで当面の底割れ状態に。更新

円安傾向もサポートし、後場は引けにかけてじり高でした。

今晩の経済指標は景気指数関連ですので、予想通りの結果が出ると思われます。

NYダウは決してよい形ではなく、何かバッドニュースが出れば、脱兎の如く逃げ出す用意をした「脱兎」が大勢、このベアマーケットラリーの余韻の中に佇んでおります。

持ち越しは例の2440ぐるなびのみ。

3107ダイワボウは予想通りに、遠くから眺めておりましたが、迂闊に近づいていった白鳥の羽を寄ってたかってむしり取っておりました。

後場は途中で6310井関農機の節目の値段で2度待ち受け、チャートが壊れた状態でしたので、2度とも+1円抜きのせこいトレードをしました。チャートさえ壊れていなければもっと我慢をするのですが、結果的には3円は楽に抜けておりましたので、まだこの株上昇気流に漂っているようです。

-------22日朝のコメント-------

NY市場は、株安、債券安そしてドル安のトリプル安に見舞われました。これは、国内外の投資家がアメリカの国を全部売るという行為に等しいことですので、国家の信用が失墜する時に顕著に現れる現象です。

要するに、時折昔からぶり返されている巨額の財政赤字の重しがまたクローズアップされてきたのですね。昨日のその重しは、

1.来週の1010億ドルに及ぶ米国債の入札の消化不安
2.FRBが追加の国債買い取りを示唆しないことによる国債金利上昇
3.英国債のAAA格からの格下げ見通し(S&P)による米国債格下げの連想
4.新規失業保険申請件数の16週連続での過去最悪記録の更新
5.グリーンスパン前議長の金融危機未収束&米銀の大規模資金調達必要性発言。

といった出来事によって加速されました。

このままでは不況下のインフレという悪いインフレの昂進が連想されて、NY金はついに950ドル台へと伸ばしております。

ドル安はドル・円にも当然に波及し、一時94円割れ。この節目の値段が今日キープ出来るかどうかが非常に重要です。

94円割れはほんの一瞬だったことからか、日銀のあの少々年増のお姉さんが、ずっと忘れていた「レートチェック」を昨日は夜中であるのもかかわらずやった、という根も葉もない噂が飛び交っております。

「ただいま現在のドル・円は、どげんな具合ですかい~ねぇ。。。」と言った、東北弁と熊本弁が混じり合ったような、独特の調子のお姉さんから電話を受けた金融機関の為替ディーラー達の、一瞬の狼狽ぶりが手に取るようにかいま見えます。

ところで、上記の5つのトリプル安のプロモーターの最後のグリーンスパン氏の発言ですが、彼は、今回の住宅バブルを放置した張本人ですが、そこからはいち早く「更正」を果たしているようです。それは、過去の一連の発言で今回の金融恐慌をいち早く見抜いていることからも窺えます。

2007年2月段階で住宅問題の影響は決して小さくないと言い放ち、2008年7月段階で100年に1度の危機という言葉を吐いたことからも、その「先見性」は今や大変評価されております。

人間、名誉も地位も失い、かつ、欲も得も手放せば、後は素直に自分が思うことを発言するものだ、ということを市場関係者は本能的に見抜いていることでしょう。
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