金曜日のアメリカの雇用統計の、アメリカ政府当局自身も当惑するような改善で、一気に世界経済回復への論調が増えそうな勢いですが、少し気になるのが、あの1929年の世界恐慌の時の強烈な株価の動きです。NYダウで見てみます。
1.1929年9月3日($381.17)→10月24日($299.47)一気の下降
2.192911月13日($198.69)→1930年4月17日($294.07)5ケ月間での切り返し
その後のことは書きたくありませんが、2年3ヶ月に亘る下落で、ついに$41.22ドルへ。
数字遊びは、上記の2に関連してのことです。1929年当時は底から48%切り返しました。金曜日現在NYダウは3月6日の6470ドルから金曜日の9437ドルまで45.8%切り返しております。
日経平均は昨年10月28日の6995円からすると49%増となっておりますが、ダウと同じ時期の3月10日の7021円を起点にすると48%増です。既に大恐慌時の切り返し%に並んでおります。
これだけだと何の変哲もなく、そろそろリバウンドも頭打ちか?程度の認識に終わるので、今日は、世界の株式時価総額に占める両国のポジションを昨秋から3段階に分けて眺めて見ました。( )内は世界シェア。 単位:ドル(千億ドル未満は四捨五入)参照:世界の時価総額マップ
■2008年1月~8月(大暴落前の平時)
★NYSE時価総額(ナスダック除く) 世界シェア
15兆1千億ドル~13兆4千億ドル 25.23%~27.01%
★東京市場時価総額(ジャスダックと大阪を除く)
3兆9千億ドル~4兆3千億ドル 7.19%~7.55%
■2008年9月~2009年2月(大底をつけるまでの非常時)
★NYSE時価総額(ナスダック除く) 世界シェア
13兆ドル~8兆7千億ドル 30.02%~27.63%
★東京市場時価総額(ジャスダックと大阪を除く)
3兆3千億ドル~2兆6千億ドル 9.35%~8.4%
■2009年3月~2009年6月(非常時からの回復過程)
★NYSE時価総額(ナスダック除く) 世界シェア
7兆9千億ドル~9兆9千億ドル 26.16%~25.44%
★東京市場時価総額(ジャスダックと大阪を除く)
2兆6千億ドル~3兆2千億ドル 8.59%~8.16%
以上のデータから言えることは次の3つです。
1.世界シェアを見ると「大底をつけるまで」は、NYSEと日本市場に金が集まる。(円高、ドル高を招く。資産のリスク回避と称される。)
2.アメリカの時価総額シェアは、大暴落前の平時にほぼ戻っているのに対し、日本市場は、平時よりも時価総額シェアがかなり高め。
3.非常時から6月までの時価総額の回復度は、NYSEが14%、日本市場は23%と9%もの差がある。しかしながら面白いのは、株価の戻し率ほどには時価総額が戻っていないということです。つまりその分新興国市場へと資金が流れていることになります。
大恐慌の時はリバウンドが5ヶ月続きましたが、日米ともに3月を起点とすれば8月中旬がその5ヶ月目に当たります。これを乗り切れるのかどうかが勝負でしょう。
結論は、あまり新しい認識を導くことにはなりませんでしたが、いずれにしても、NYSEはほぼ平時に戻っておりこれが持続できるかどうか、日本市場は平時に比べても上げすぎの分の調整が入るのかどうかが焦点と言えそうですね。
この8月から9月がその見極めのための正念場となりそうです。
1.1929年9月3日($381.17)→10月24日($299.47)一気の下降
2.192911月13日($198.69)→1930年4月17日($294.07)5ケ月間での切り返し
その後のことは書きたくありませんが、2年3ヶ月に亘る下落で、ついに$41.22ドルへ。
数字遊びは、上記の2に関連してのことです。1929年当時は底から48%切り返しました。金曜日現在NYダウは3月6日の6470ドルから金曜日の9437ドルまで45.8%切り返しております。
日経平均は昨年10月28日の6995円からすると49%増となっておりますが、ダウと同じ時期の3月10日の7021円を起点にすると48%増です。既に大恐慌時の切り返し%に並んでおります。
これだけだと何の変哲もなく、そろそろリバウンドも頭打ちか?程度の認識に終わるので、今日は、世界の株式時価総額に占める両国のポジションを昨秋から3段階に分けて眺めて見ました。( )内は世界シェア。 単位:ドル(千億ドル未満は四捨五入)参照:世界の時価総額マップ
■2008年1月~8月(大暴落前の平時)
★NYSE時価総額(ナスダック除く) 世界シェア
15兆1千億ドル~13兆4千億ドル 25.23%~27.01%
★東京市場時価総額(ジャスダックと大阪を除く)
3兆9千億ドル~4兆3千億ドル 7.19%~7.55%
■2008年9月~2009年2月(大底をつけるまでの非常時)
★NYSE時価総額(ナスダック除く) 世界シェア
13兆ドル~8兆7千億ドル 30.02%~27.63%
★東京市場時価総額(ジャスダックと大阪を除く)
3兆3千億ドル~2兆6千億ドル 9.35%~8.4%
■2009年3月~2009年6月(非常時からの回復過程)
★NYSE時価総額(ナスダック除く) 世界シェア
7兆9千億ドル~9兆9千億ドル 26.16%~25.44%
★東京市場時価総額(ジャスダックと大阪を除く)
2兆6千億ドル~3兆2千億ドル 8.59%~8.16%
以上のデータから言えることは次の3つです。
1.世界シェアを見ると「大底をつけるまで」は、NYSEと日本市場に金が集まる。(円高、ドル高を招く。資産のリスク回避と称される。)
2.アメリカの時価総額シェアは、大暴落前の平時にほぼ戻っているのに対し、日本市場は、平時よりも時価総額シェアがかなり高め。
3.非常時から6月までの時価総額の回復度は、NYSEが14%、日本市場は23%と9%もの差がある。しかしながら面白いのは、株価の戻し率ほどには時価総額が戻っていないということです。つまりその分新興国市場へと資金が流れていることになります。
大恐慌の時はリバウンドが5ヶ月続きましたが、日米ともに3月を起点とすれば8月中旬がその5ヶ月目に当たります。これを乗り切れるのかどうかが勝負でしょう。
結論は、あまり新しい認識を導くことにはなりませんでしたが、いずれにしても、NYSEはほぼ平時に戻っておりこれが持続できるかどうか、日本市場は平時に比べても上げすぎの分の調整が入るのかどうかが焦点と言えそうですね。
この8月から9月がその見極めのための正念場となりそうです。