株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

時間と論理

2006-12-23 14:17:55 | 折々の随想
以前から生命論や意識に関するテーマには大いに興味を抱いておりましたが、最近は特に、記号論関係の読書に少し偏っております。。生命や意識と言った世界は、単なる物質とは違った世界ではないかと誰しも思うところですが、こうしたデカルト以来の二元論は既に否定されていることは分かってはいたのですが、では、それをどのように宇宙の開闢から量子論それに超ミクロな分子作用から意識や社会関係までのスケールで理解を進めればよいのか、といったことについては、今ひとつ、というよりかほとんど筆者の中ではできておりません。結局は数学や論理学といった分野での造詣がある程度はないと、思考を進めるにしても限界があるようです。

ある研究会でのテーマも、結果的にこのような生命理論や意識といった領域になってきており、とりあえず行き着いた参考文献の1つが、郡司ペギオ-幸夫の「生命理論」ですが、この超難解な本も数学や記号論をベースにしながら独自の論理を展開しております。結局は、生物(「生命」と言う言葉は「人間臭く」私は「生物」の表現の方が好きです。「命」というのはもっと嫌いですが。)も記号作用から成り立っているという「生物記号論」(川出由己著)にもつながります。

そうした中、今読み終えたのが「パースの宇宙論」(伊藤邦武著)です。「時間と論理」とタイトルにありますが、100年以上も前にパースが考えたことが、最新のビックバン理論、量子力学をも先取りしている点に驚かされます。この本にはいくつかの論点がありますが、なぜ時間が生じたのかという点に絡んで、なぜ時間は逆転できないのか?というあたりに、この世界をパースがどのように捉えているかの1つのエッセンスがありますので、少々難解かも知れませんが、整理かたがた簡単にご紹介しておきます。整理といっても、次のようなパースの言葉をサマリーした伊藤邦武氏のまとめを読んで頂ければお分かりになると思います。

「時間は本質的に逆転できない。この不可逆性は現在という瞬間が連続体のなかで常に非連続性を生み出しているという事実に由来する。この非連続性の連続的算出は、論理においては新しい前提の導入の可能性に相当する。論理は客観的な推論の依存関係という形式のもとで、無数の新しい前提に対して常に開かれているのである。
最大限に高度な次元の密度をもつ世界としての客観的様相の世界、それが論理の世界であり、それが直感へと映し出されてくる秩序が時間である。そこでは、あらゆるタイプの必然性の結びつきが存在し、そのなかで、あらゆる独自性をもった新しい瞬間が登場し、あらゆる新しい推論の前提となっていく。最高度に濃密な世界において連続的な非連続性の流出、閃光の発出があり、そこから具体的な質的変化の秩序としての実質的な時間の流れが成立する。かくして、時間は一方で論理と直結しながら、他方では質の世界へとつながっている-。」

このブログは「株に出会う」となっておりますので、上の文章を真面目にいきなり読んでも何のことやらと思う方が大勢いらっしゃると思います。筆者もそうです。そこで、筆者が前日に「明日の注目銘柄」として注目する株が、必ずしも予想通りには値動きをしない、それの「釈明」ではありますが、なぜ事前予想などが株に限らず当たらないのか、それは上の文章の特に青字あたりのことを様々な株式市場の言葉、例えば「地合」、「突発的出来事やニュース」、「急な大口買い手の登場」、「折り込み済み」そして「騙し屋の出現」等々で想像しながら読んで頂くと理解が容易かも知れません。

もし、これらの新しい独自性を持った前提が事前に分かれば、株式トレードでは一夜にして巨万の富を築くことができることでしょう。しかし、時間はパースのいう通りの理由から逆転できないのです。

最後にパースが言っている3つのカテゴリー論をご紹介して終わりにします。

「第一のものとは、その存在が端的にそれ自体においてあるものであり、他のものとの参照の下でとか、他のものの外にある、というしかたでは存在しないもののことである。第二のものとは、それがまさにそれの第二のものとなるような、当のものの力によって、現にあるようにあるもののことである。第三のものとは、それを媒介し、それによって互いに関係にはいることになる二つのもののおかげで、現にあるようにあるもののことである。」

何だか、禅問答のようですが、株トレードでの連想では、いかようにも適用が可能です。例えば、前日までの株価が第一のもの、当日の株価の動きが第二のもの、つまり現実の様々な作用、反作用の世界。そして、第一と第二のものの媒介者としての第三のもの、典型例としては、成長、連続、習慣化など常に反省によって知られる事項です。この第三のものをもっと極めることが、筆者が株トレードを日々行っている目的となっております。OSC(究極のオシュレーター)に基づくチャーチストという訳では決してありません。(それにしては、反省と成長がチョイと足りませんが。)

いずれにしても、なぜ、チャートや自動売買ロボットだけでは株では容易には勝てないのか、これでお分かりかと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ついに狸の尻尾がチョイ出る

2006-12-22 11:26:21 | 株に出会う
いやはや、実に難解な相場ですね。年の瀬らしい寒々とした値動きです。アメリカの製造業の景況感が悪化、しかしインフレはここ30年来といいます。金利を上げようにも、このようなことでは腰砕けになるし、かといって金利か株を上げないことには、アメリカへの資金の流入がままなりません。所得収支も全体に占める比率はわずかですが、アメリカはついに赤字基調に転落だそうです。貿易収支、財政赤字は削減の目途がたたず。いよいよどんづまって来ております。日本経済も一蓮托生ですから、EUのみ際立ってしまうのですね。

筆者の旅行用のロイズTSB銀行のユーロ口座も132円くらいで買って送金しているため、現地でのお小遣いでずっと使いっぱなしですが、お陰で円の残高はあまり減っておりません。

さて、前場終了時に新興市場は「急落」気味でした。皆さん、こうした株価急落局面を、時折「ナイアガラ」などと称しますが、そこまで大規模ではありませんので、「華厳落ち」といった日本流の表現くらいが、よろしいのではないでしょうか? 何しろここは日本国です。ナイアガラなどというガラガラヘビが連想される言葉より、なかなかに威厳がある上品な言い回しだと思いませんか?これなら、狼狽売りで「爆死」などといういささか下品な言い回しをしなくても、「ホルダーの誇り」を抱いて持株ともども華厳の滝に身投げも可能だと思うのですが!?

しかし、お金はなくなっても身一つあればそれを「質」に入れるとかして何とかなりますが、それもなくしてしまえば、あの世はもうありませんよ。(こうした言葉を後からでも追加しておかないと、ホームレス殺人事件のように今の世の中狂っておりますから、自殺幇助罪にでも問われるとたまったものではありません。)

その華厳落ちが後場も続くかどうか。多分、一時は小川の清流のように静まりかえることはあっても、最後にまた華厳落ちがあるかも知れません。

ちなみにマザーズ指数は-3%の51%、ヘラクレス指数は-7%の48%です。20日も前場は落ち気味でしたが、前日の安値水準は上回っておりました。今日は下回っております。そして華厳落ちのようなことはありませんでした。20日の後場の再来はないでしょう。同じパターンは日を置かずに連続して繰り返すといったことは、ひねくれ者?が多い市場関係者が忌み嫌うところですね。

それでも前場はこだわりの6163H&Fを、1150円が底固いのを見て1155円で買ってしまいました。持ち越しの「はぐれ株」のEストアーは、底値圏ながら今日は売買が停滞しております。こういう「はぐれ株」は、他の株が下げるにしても上げるにしても、神経質に値動きしている間は、まさしく、大勢からは「はぐれ」てしまうものです。仕手株としての確固たる地位を築いている?6787メイコーでも上げあぐんでおります。いわんや、このはぐれ株おや?といったところです。今日適当に処分することになるでしょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

明日の注目銘柄(12.22.06)

2006-12-21 22:39:58 | 明日のモニタリング銘柄
マザーズ指数もヘラクレス指数も、引け直後のデータではOSCが前日よりマイナスしていたのですが、後からの正式集計で何とヘラクレスはプラ転し、マザーズ指数も8ポイントほど戻して、共にOSCをプラ転させました。つまり、押された日は引け際に買いに入る、上げた日は翌日の寄り天で売る、といった単なる上下動のみ繰り返す、くるみ割り人形のような投資スタイルで皆さん臨んでいるかのような相場です。

思わずくるみ割り人形などと書いてしまいましたが、あらすじは、クリスマスパーティから帰った、少女クララが寝室に入ってから見る不思議な体験の数々を物語りにしたものです。この人形は様々なものに変身します。まさにとりとめのない混沌とした世界ですが、今の株式市場はこのような様相を呈しているのかも知れません。

マザーズ指数は結局+3%の54%、ヘラクレス指数も+3%の55%と続伸。しかし、筆者がつけている指数面では、直近の高値を抜いてはおりません。踊り場で行ったり来たりといったところでしょうか。

明日は、やはり個別物色となります。売られすぎたものは今日も買われておりました。その売られすぎかどうかを、これまでに使ってきているテクニカルツールで今日はできるだけ「厳選」してみたいと思います。

テクニカル用語の簡単解説


1.9378ワールドロジ
 今日の地合で+11Kは立派。本来200K以下の株価で低迷するような会社ではないはずですが、新興市場全体の低迷に引きづられております。一時高かったOSCがこのところの40%から今日は+3%の43%と適度な上昇です。明日も引き続きこの基調を維持し200K奪還からの上昇がなるかどうかを注目。2005年12月にHS証券でIPO当選した縁の深い株です。その時の初値が230Kでした。今年の1月に490Kという最高値をつけた株です。

2.6163H&F
 やっとOSCも終値もプラ転しました。まだPERは11.37倍の会社です。明日は1150円を割り込むかどうかに注目して、今日のようにそのまま上に行くようなら少なくとも1200円までの上昇は期待できそうです。しかし、今日は引けにかけてじり貧でしたので、朝一番では様子見が正解かも知れません。

3.3814アルファクス・フード・システム
 この株ほどIPOにしては値動きが「安定」している銘柄も珍しいのではないでしょうか。しかしあまりの値動きの悪さについに出来高も細りながら、指数値は上場来の最低値まで落ちてきております。11月6日の210Kという安値も視野に入って来ました。この株の直近の、というよりか上場来のOSCの最低値は15日の29%です。今日は+1%の32%です。かなりダイバージェンスを示しております。ずばり、明日は220Kを割ってOSCが29%前後まで落ちた時こそ、この株の買い時となりそうです。その思惑通りに行くかどうかに注目。

4.9813トッキ
 有機EL製造装置で世界一の会社であまりに有名。しかしまだ市場に普及するまでに至っておらず業績はかろうじて水面上で低空飛行中です。そこに持ってきて貸借銘柄ときておりますから、その筋の方々に弄ばれております。注目するのは、指数値が11月20日のそれにほぼ近づきました。OSCも+1%の39%とこの株としては低めです。何よりもRSIが6%と急落したのが目を引きます。もっとも9月には3%を3日連続付けましたので油断はできません。明日以降直近の安値の595円も意識しながら、どこで反発に転じるか注目です。わずかでもプラ転した時が狙い目かと。

5.6787メイコー
 この株、すっかり仕手株になってしまいました。律儀な素人娘がふとした弾みで、夜遊にすっかり虜になり、そこから足を洗えないような姿にそっくりです。何しろ、そうした風評が世間の耳目を集めているにも拘わらず、つまり、大和のレーティング引き下げや、11月10日の利益下方修正といった、悪い噂を逆手に取り、11月13日の3650円という真っ当なる株価から6000円越えまで付けてしまったのです。こうなるともう放蕩が止まりません。業績やレーティングは糞食らえといった風情です。落ちれば買う、上がれば売るといった節操のない「ヤクザ娘」に成り下がってしまいました。これだから株に溺れると怖いのです。そういえば、「メイコー」という名前もどこか下種なイメージに写るのは筆者だけでしょうか?注目の理由はOSCがほどほどに上げ45%となり、乖離幅が-100円と拡がっていることです。何しろ、暴れ出すと手に負えません。その暴発を明日は期待しての注目です。但し、不発に終われば巻き添えを食って地獄に堕ちるかも知れませんので、特に純朴な少年のような心根を持つ方々は、このようなこの世の深淵をかいま見る世界には決して近づかないことです。

6.8922アイディーユー
 この株、決して好ましい株ではありませんが、デイトレに徹するならOKでしょう。テクニカル条件は良くなっております。特に乖離幅は-4K。指数値はまだ11月20日には及びませんが、結構調整をしてきました。RSIは29%とこの株にしては9月26日の19%以来の低さです。今日は-2K終了ですので、明日の押し目できっちりと拾う先方です。214Kあたりまで落ちれば最高ですが、このところしぶとく223Kあたりを底にしておりますので、あまり欲張らないことです。

7.4813ACCESS
 赤字幅拡大で思いっきり売られました。迂闊にリバウンド狙いで買いに入った方はやけどを負ったことでしょう。しかし、どのような銘柄でも一度はリバウンドがあります。それがこの株にとって明日かどうかですが、OSCは+2%の23%と切り返しての+9K終了は評価できます。RSIが1%→5%と上昇しているのも良いサインです。乖離幅もゼロと悪くはありません。535Kがとりあえずの底と今日は認識されたようです。さて、明日はこうした条件の業績不調株がどういった動きを見せるのか注目です。最後にもう一度言っておきますが、リバウンドは最初は1回だけです。利益が乗っているからと言って決して持ち越してはなりません。

8.7459メディセオ・パルタックHD
 知る人ぞ知る医薬品卸の業界首位。医薬品に留まらず日用雑貨の卸のパルタックを統合し、今回また小林製薬の子会社の統合を図ることとなりました。しかし、今日の株価は一切反応せず。これは一体どうしたことでしょうか。卸業者としてのシステム化がもっとも進んでいるのがこの会社です。自走ロボットがICタグを読み取りそのまま無線でサーバーにデータを送信する、といった先進的な倉庫管理では他の追随を許しません。OSCは今日は+3%の56%とコンバージェンスしております。このコバショウとの統合の結末がどうなるのか、明日以降に注目です。

9.7972イトーキ
 明日こそイトーキなどと大見得を昨日切りましたが、見事に裏切られました。OSCはこの株としては例のない29%です。12月8日に30%をマークしておりましたので、完全なる底割れです。しかしこれ以上の底割れはないのではないかと、懲りずに明日も注目です。今日の日経の地合で下げたので、明日は更に見切り売りが出たところが勝負所かと思います。なおRSIは+1%の16%です。

以上です。きょうは何とか9銘柄に押さえました。メディセオ・パルタックHDのみ、テクニカル条件からの抽出ではありませんので注意。なお、筆者の持ち越しはあのはぐれ株の4304Eストアーのみです。123K掴みでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一転して凪になる

2006-12-21 11:25:12 | 株に出会う
昨日の後場はあれだけ市場が「荒れた」ので、今日は満を持しておりました。少し高めに始まった6790野田スクリーンを久々に寄り付きで買ったほどでした。ところが新興市場は、どういう訳かぱっとしません。どうも寄り天臭いのです。結局、野田スクリーンも113Kで手放しました。

こうなると、どうしても仕手性の強い株に目が行ってしまいます。たまたま気づいた3807フィスコが、朝方123Kまで駆け上がっての調整中でした。この株、120Kの売り板がスカスカだったので、思わず買ってしまったのですが、こうした時は、皆さん下の板が大量に食われるのを固唾を飲んで見守っているケースが多いようです。しかし、それは一般論。何にでも例外はあります。と、勝手に思ってしまうところが人間の弱さです。じっくり待てば119Kで十分に買えました。つまり停滞相場では買い上がる必要はないということですね。じっくりと待てば良いのです。じっくりと待っている銘柄もあります。3043モジュレです。152Kまで後一歩です。まだOSCは+3%の31%です。RSIも+3%の36%です。

後は、意に反して?今日はプラスから始まってしまった6163H&Fですが、これはMM銘柄なので一気に上に行った時の高値掴みは禁物です。と言っても、フラフラと上に下にと動き過ぎるので、エントリータイミングが全く合いません。こうした株も、やはり下で待っている方が良さそうです。下に行きすぎても、すぐに戻すという性質があるからです。この株でいうと今日の安値1150円あたりで待ちたくなりますが、これは少々危険かも知れません。ちょうど良いところで止まってくれる訳はまずありません。今日の安値まで近づいて来ると、今日仕込んだ人の売りが一斉に湧き出ることが考えられるためです。そのため、昨日の安値の1146円あたりで待つのが正解でしょうが、少々のオーバーランを見込んで1140円ではどうでしょうか? もちろん、今の相場状況が大幅に悪化しないで行きつ戻りつの凪状態が継続することが前提です。とか何とか、色々と考え出すと筆者の頭の中もいよいよ収拾がつかなくなりました。要は、皆さん方のお好きなようにやるのがベストかと思います。

こうした相場ですが、マザーズ指数はマイナス転落ではありますが、OSCは+3%の54%です。ヘラクレス指数も+5%の57%です。どうも今日は昨日の上げ疲れから一服状態のようです。しかし、あまり一服しすぎると、次に立ち上がる時に余計なエネルギーが必要なことは、山登りなどで皆さん経験されているでしょう。そして、これ以上山頂を目指すと日が暮れそうなので途中で引き返したことはありませんか?筆者など若い頃はそのことの連続でした。もっとも自分ではOKでも、途中で拾った「ただのネギ」をしょってた家人が、つい弱音を吐いて帰ろうと一言いうため、やむなくそれに従ってたケースが多いように記憶しております。筆者が家人をしょってでも山頂を目指せば良いのですが、それではお互いの重さのため共倒れになります。今の株道楽についても、家人は家人のやり方で相変わらずせっかくの「ただのネギ」を失って幾度となく「頓死」しております。筆者は我が道を行くです。儲けの半分をネギに変えて貢いでおりますが、もう結構な額になっているので、今年はともかくストップ安と宣言しております。

何事も波動はあるようです。後場はさてどうなるでしょうか? 昨日の後場の予想は外しただけに、大口を再度叩くわけにもいきません。「全く見当がつきません」と、どちらに転んでも良いように言っておきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

明日の注目銘柄(12.21.06)

2006-12-20 21:34:48 | 明日のモニタリング銘柄
今日は前場終了後に出かけ2時過ぎに帰ってきました。何やら新興市場も日経も上げているではありませんか。前場の様子から後場もじり安と見ていただけに「意表」を突かれた感じです。しかし、よく見ると銘柄毎にはっきりとした濃淡があります。今日、新規上場の3社でも公募価格より結構高く始まった4344ソースネクストや2136ヒップはその後大きく下げ、公募価格で始まった2135VSNはその後上げるといった調子です。

前場に切りかえした2759テレウィイヴは更に上げておりました。いくら上げるのが「自由だぁ~!!」(「エンタの神様」のギタリスト?は犬井ヒロシでした。先ほどTVで見ました。)とは言っても、チョイと上げすぎではありませんか。明日はきっと今日の無理がたたって反動が出るでしょう。

と言う訳で、日経平均が17000円をめでたく回復したのに、大いに引きずられたのが新興市場ということだったようですが、これでマザーズ指数が+4%の51%、ヘラクレス指数も+3%の52%と、再度の中途半端なところでの切り返しとなりました。何事もすんなりとはいかないものです。それは多種多様な人間と機関が参加する株式市場では、まさに混沌の極みで数字のみが一人歩きするという特殊性を持っているためでしょうか。

さて、今晩は明日の注目銘柄を真面目に探してみます。狙い目は、これまで押しに押されていた銘柄で、明日辺りに反発が期待出来そうなもの、それから今日はその反発の萌芽が見えたものといった銘柄に絞ってみたいと思います。

テクニカル用語の簡単解説

1.8703カブドットコム証券
 オンライン証券全般が悪いので仕方ありませんが、今日182Kで底打ちしたのかも知れません。値動きが緩慢な株ですが、動く時は1日だけ大きく動くことがありますが、何か材料がないと苦しいか。OSCが+3%の38%というのは今時珍しい。

2.2461ファンコミュニケーションズ
 OSCが39%→42%へと大台変わりをしました。同じ事が11月20日から21日にかけてありました。指数値はその時よりもまだ3K分ほど低いままです。明日は今日の安値の314Kあたりまで押されてもそこからの切り返しがあれば乗る手かと。

3.8941レイコフ
 OSC30%台でこのところ千鳥足です。今日もやっと+1Kです。OSCは+4%の8%。まだ12月14日の40%は抜け切れておりません。明日はこの40%を抜くかどうかに注目ですが、何しろ、千鳥足銘柄であることはお忘れなく。

4.3230スターマイカ
 OSCは30%→37%へと上昇。この株、死んでしまったかと思いましたが、生き返りつつあります。何しろOSCが32%をつけたのが12月15日で391Kでした。今日はそこからは+5%の37%で終値もまだ35Kも低いのですが、昨日のOSCは30%まで落ちておりました。そこから見ると今日の終値は+16Kですから、上げすぎということになります。このように、どの位置から今日のポジションを眺めるかによって、株価の上昇圧力の度合いに対する見方が異なってきます。こうしたケースは、強気相場ならそのまま365Kから400Kを窺うことになるし、弱気相場なら一旦32%までOSCを落とすまでは、じっくり押し目を待つという戦法が良いかと思いますが、明日、この株でそのあたりを検証したいと思います。

5.3043モジュレ
 もう1つテクニカルな試金石となる株がこれです。11月30日に5千株以上の大商いで183Kまで付けましたが、その後はジリジリと下げて今日でOSCもたったの28%です。しかし+4K終了ですので、明日あたりもう少しじわりとOSCを上げてくれればそこから再度の商いを伴っての上げを演じる筈ですが、さて、この不安定な地合で明日はどうなるか?指数値面ではあと18K分ほどの調整があればいうことなかったのですが。今日の少ない出来高でのOSCダイバージェンスで売り枯れとなるか、それとも隠れキリシタンが一斉に逮捕されるような事態となるかを見てみたいと思います。1つのよい兆候は同じ時期に上場した3037スタイライフが久々に噴いたことです。明日は、この株あたりにお鉢が回ってくるかも知れませんよ。

6.3036アルコニックス
 後場に帰ってきて驚いたのがこの株の上昇でした。地味で出来高も少ない株ですが、ずっと低迷しております。今日は200円上げてOSCは+13%の45%まで上昇してしまいました。こうしたケースは一旦明日は押し目を待ちます。といっても今日の安値の5000円割れまで待つのは強欲というものです。多少の押し目から出来高を伴って明日も上げるかどうかがサインです。今日は久しぶりの10000株を越える出来高です。

7.4240クラスターテクノロジー
 今日も伸び悩みましたが、連続ストップ高を付けるまえの指数値を昨日から下回り続けております。OSCは+6%の41%まできました。このOSC30%台からのジャンプというのは、10月16日以来です。その後の株価の伸びはご確認下さい。と言うわけで、誘電泳動バイオチップなるものを大阪大学との共同研究で開発したバイオ株に一票を投じたいと思います。一票を投じるといっても、実際に買うかどうかは値動きを見てからですが。

8.4296ゼンテックテクノロジー
 久しぶりに取り上げます。難しい株です。筆者は未だにテクニカルからものにしたことがありません。相場と逆行することもあるし、貸借銘柄ならではの値動きもあるし、出来高が結構、(これまでは)多かったし、といったことが重なり合っておりました。下方修正条件なしのCBを50億円発行すると発表したのが11月10日。その後462Kまで落とされました。しかし、そこからは出来高も段々と薄くなり膠着状態で昨日465Kという値段を付けました。今日は+2KでOSCも+1%の43%です。この株の場合は486Kを付けた12月8日のOSC41%というのを基準とします。そこからは多少ですがダイバージェンスを示現しております。また指数値も昨日は11月14日と同水準まで落ちておりました。といった状況証拠から、明日の地合が悪ければ465Kあたりが固いことを確認しての買い、良ければそのまま多少の押し目での買いという戦法が良さそうです。

9.6790野田スクリーン
 やっと上方修正前の11月29日の指数値まで降りてきました。RSIも29%と急落です。今日は出来高も結構あったようです。やっと緩慢な投げが終わったとすれば、明日こそ反騰の可能性が出てきました。しかしOSCが-1%の48%となっておりますので、明日は少し押した112Kからの素早い反転に乗る手ですが、地合が悪いと更なる投げで110K割れもあり得ます。その辺りの雰囲気をよく察知してから買うと良いでしょう。

10.8902パシフィックマネジメント
 不動産銘柄ではこの株が一人置いてきぼりを食らっております。しかし、今日はOSCも+1%の43%と何とかコンバージェンスしました。指数値も11月21日以来の低水準です。明日は何とか265Kを底にしての強烈な切り返しを期待したいところです。テクニカルには280Kあたりまでの切り返しの隠れサインは出ております。呉々も隠れサインであることに注意。表沙汰にするとよくありません。

11.3747インタートレード
 ごくごく素直にOSCの+6%の38%までの切り返しと、安値の172Kの底堅さを評価しての買い。

12.4304Eストアー
 これも往年の気まぐれはぐれ株ですが、すっかり勢いをなくしました。もう消しても良いのですが、時折マイクロソフトと提携しただの、急に出来高が1000株を越えての大商いになるだの、この株に染み付いた「やくざ根性」とでも言うのでしょうか、それがあるために未だにウォッチしております。明日注目するのは、指数値がこのところの最低値を付けた11月21日を4K分ほど下回ったことと、やはりこのところの株価の最低値の119Kに並んだことです。119Kが破られるようだと「やくざ根性」の発揮どころか、いよいよこの株、「乞食街道」へと転落ですが、その「根性」があるのかどうか、また極端に少ない今日の出来高(たったの84株です。)を見たその筋の方々から「救いの手」が差しのべられるのか、そのあたりをこっそりと注目したいと思います。何しろ出来高に注目。何しろ36株などという日も最近はありました。

13.4776サイボウズ
 もうこうなりゃ、明日はトコトンはぐれ株に注目です。このサイボウズ、利益を下方修正し続け、ついに化けの皮が剥がれました。サイが取れて単なるボウズになったということです。昨年はまさに飛ぶ鳥を落とす勢いでしたが、今年は期待を裏切り続けております。しかし、今日のテレウェイヴを見るまでもなく、往年のスターは腐っても鯛です。それなりに固定ファンなる人々がついているものです。一昔前の阪神タイガースが最下位ばかり重ねても、まさしくそれ故に固定ファンを一層固定していたことに通じるような、一種の自虐的狂信的精神とでも言いましょうか。筆者のような凡人には理解しかねる心情と言えます。詳細は省きますがテクニカルには申し分ありません。

14.2384SBSホールディングス
 またまたこの鵺株、282Kまで落とされました。11月22日に280Kを付けておりますが、そこに逆戻りです。あの時はRSIがゼロを2日連続つけましたので、世のチャーチストの注目を浴びて上昇したのかも知れません。今日はそのRSIはまだ31%です。明日280Kを割るようだとそのまま割るに任せて落ちるところまで落ちるのを見定めて買っておいても大きな損はないと思います。何しろPER14倍弱ですよ。まあM&Aなど重ねながらバイク便からロジスティクス事業までよく分からない鵺株です。そこは注意するに越したことはありません。

15.4788サイバーコミュニケーションズ
 腐っても鯛と、サイボウズに対して書きましたが、この株がその鯛の元祖です。今日の後場の反発でOSCは+2%の27%、RSIも+1%の23%と、全く情けない水準から切りかえしております。乖離幅も-2Kです。これで上がらないようだとこの株、本当に腐った鯛になったままになりそうです。転んでも起きても、ネット広告の老舗のような株です。ソフトバンクが持っていたのが不可思議でしたが、まあバンクは携帯に命を賭けているのでやむを得ません。

16.8913ゼクス
 シニア住宅に参入したパシフィックマネジメントが低迷しておりますが、そのシニア向けサービスの元祖のこの株も連れ安のようです。どうもシニアという言葉は株の世界では禁句のようです。確かに一部のシニアは金を持っているようですが、逆にいうとケチと言うことに通じます。ケチは株式市場では嫌われます。筆者の家人のようにネギをしょった鴨でないとこの世界で愛されることはありません。しかし、あまりに放置されると思わず肩入れしたくなるのも、シニアならではの世界です。つまりお歳を召した方に対する敬愛の情といいますか、哀切の情といいいますか、そういった感情がどうしても心ある人間には湧き出てくるものなのです。前置きが長くなりました。この株もちょうどそういった心情にさせるテクニカルポジションに来ております。

17.3028アルペン
 OSC妙味からです。もう今日は多弁を弄するのに疲れました。

18.7972イトーキ
 明日こそイトーキ。簡潔でしょう。

19.4680ラウンドワン
 明日はもうワンラウンド。これもOK?テクニカルには問題なしと追加しておきます。

それでは明日は皆様にとっても良い日になりますように。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする