株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

明日のモニタリング銘柄(9.24.09)

2009-09-23 08:27:32 | 明日のモニタリング銘柄
明日、9月24日(木)のモニタリング銘柄です。

1.8905イオンモール
 散々騙しで下げ続けた筋金入りの悪女株。久々の2000円割れを17日に演じ、出来高も増えて改心の気配あり。もう一度、とっつかまってみるか?

2.4452花王
 例の問題で売り込まれましたが、金曜日の戻しは買い戻し中心だったのかどうか?形だけは良いのだが。

3.2681ゲオ
 乖離幅拡大中。金曜日は引け際に戻しすぎた反動での押しに注意。90K割れたら様子見。

4.6378木村化工機
 もう一度1000円割れがあるなら。しかし、すっかり立ち直りましたね。この株。

5.4574大幸薬品
 もう一度安値の3330円に近づいてからの切り返しがあれば。そのまま上に行くようだと3650円をきちんと抜き去る勢いを確認して。

以上です。
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海外市場概況(9.22.09)

2009-09-23 06:47:39 | 市場概況
9月22日(火)の海外市場概況です。

◆ドル・円:91.12円(89銭円高)OSC51%(+-0%)91円を挟んで行ったり来たり。全く方向感なし。
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.28563%(前日比-0.00375%)9月22日現在。再度下落中に転じる。
◆米10年債利回り:3.452%(-0.032%)-9月22日終値。
◆シカゴ日経先物:10390円(円建て、大証終値比+50円
◆NYダウ:9830ドル(+51ドル)OSC71%(+6%)9月21日の65%から自然リバウンド。

ダウは、昨日の下落を取り戻して終了。高値更新はなりませんでしたが、前日のバンカメの米政府による不良資産損失保証の終了発表を受け、金融株が堅調に相場をリード。

ということですが、MMFの政府保証を打ち切っていることだし、いつまでも非常時モードにしておくのはまずいということでしょうか。火災が鎮火しつつあるのに、いつまでも非常ベルを鳴らし続けるようなものですから、これにより特段、火種そのものまで「消火」された訳ではありません。

むしろ、商業用不動産の不良資産化という新たな火種が燃えさかろうとしております。規模はこれまでの住宅問題の3分の1ほどですが、それでも結構、金融機関にとっては荷が重い筈。

この商業用不動産市場の悪化で特に地方銀行が痛手を受けており、今後2年で1000行が破綻するという見通しもあります。FDIC(連邦預金保険公社)は、既に払底した預金保険基金を補填するため、健全な銀行から数十億ドル単位で借り入れることを検討している模様ですが、これじゃ、また足りなくなるはず。この公社の総裁がガイトナー長官とそりが悪いのが理由だそうですが、こんなことが話題になっているうちは、まだ余裕があるということか?

なお、FRBの総資産は6週連続で増え続け2兆1400億ドル(16日現在)にも達しており、これは変わらずとなっております。

つまり、保証は外せるものは外すが、市場からの資金の引き上げはとてもできていないということですね。

1つ、不思議なデータが出ております。それは財務相が毎週発表している、「対外及び対内証券売買契約等の状況」で、9月6日~12日までに中長期債の対外投資が1兆6593億ドルと膨らんでいることです。これは8月の1ヶ月でも計6039億円にしかなっていなかったことからすると、約3倍に達しようと言う大きな対外債券投資です。

ほとんどが米国債の購入だったに間違いありませんが、選挙に負けて民主党内閣が発足する前の最後の麻生政権の意向だったのかどうかは不明。

問題は、米国債買い=円を売ってドル買い、だったにもかかわらず、ドル円はこの時期むしろ円高傾向を辿っていることです。これだけの大きな買い越しがあれば、過去は円安へと誘導されておりましたが、9月8日段階でのシカゴのIMMのドル・円の通貨ポジションはさらに大きくロング(円買い)が積み上がっておりますので、それにかき消されたということか?

いずれにしても、ドル・円はそのせいかどうか、テクニカルにも全く方向感なく漂っております。
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選択的ペア理論など

2009-09-22 13:57:38 | 金融全般
昨日オセアニア県立図書館から借りた、ダニエル・コーエン著、「迷走する資本主義」(新泉社、2009年4月15日初版、1800円)は、ポスト産業社会である現代を理解するのに新たな視点をもたらしてくれる、フランス人の著作らしい大変ユニークな本でした。

150ページほどの軽い本ですので、あっという間に読めます。関心がある方にはお勧めします。

例えば、印象に残っているところでは、19世紀と現代のグローバリゼーションについての比較です。

特に19世紀の第一次グローバリゼーションのインパクトの大きさは、現代の第二次グローバリゼーションを凌駕する部分が多くあったようです。

それは<金融のグローバル化>と<国際的な移民>という、一見すると不可解に思う分野において端的に現れております。

◆1913年段階では、ロンドンのシティでは、国内預金の50%を外国に持ち出していたこと。フランスでも、国内預金の25%を外国に投資していたこと。
(現在は、例えば中国が米国の赤字を埋めているように、新興国によって先進国がファイナンスされているという、パラドキシカルな状況となっております。)

◆出生国とは異なる国に居住している人々を移民と呼ぶなら、1913年には世界人口の10%が移民に相当したこと。現在はたったの3%です。

◆契約の遵守や所有権の尊重といったことにおいても、19世紀においてはより急速な統合が確認されていたこと。ボンベイで締結した契約はロンドンで契約した契約と同じ効力がありました。

この19世紀のグローバリゼーションから得られる教訓は、現代のグローバリゼーションの帰結を考える上でも大変有益です。

◆1820年、イギリスの裕福度はインドよりも1人あたり2倍でした。しかし、1913年には所得格差は10倍へと拡大しております。このことから得られるシンプルな結論は、国際貿易は貧困国を豊かにするものではない、という結論です。
 
こうした事実は、国際分業体制の力学を考える時によく引き合いに出される、アダム・スミス(個人間)とリカード(国家間)の比較優位論(比較生産費説)によっては、こうした貧富の格差の拡大の問題は決して理解できない点を、コーエンは見事に例証しております。

こうした点は、まさにこれまでの筆者の常識的な概念を打ち破る、瞠目すべき事実です。

もう1つ、シカゴ大学でノーベル賞を受賞したゲーリー・ベッカーの「選択的ペア理論」も、この本で初めて知りました。この理論は、<社会が放置された場合>に展開される力作用を見事に示しております。

ベッカーの理論によれば、ある男女が結婚相手を見つけようとする場合、2種類の組み合わせが可能であると言います。1番目の組み合わせは、金持ち美男子と金持ち美女の組み合わせです。

これが実は、他の独身男性たちに激震をもたらします。何故なら、この組み合わせに該当しない恵まれない独身の男たちは、結婚相手としては、美しく金持ちの独身女性がいなくなるため、恵まれない者同士で結婚する以外、選択肢を持てなくなる可能性が生じるからです。

このくだりに、果たしてドキリともしない、現代の恵まれない独身男性の方々はいるものでしょうか?

そして、重要な点は、これと同じ論証が社会の隅々にまで行き渡るという点です。こうして、社会の各階層は、自らの階層よりも低い社会階層に対して閉鎖的となっていきます。

しかし希望はあります。

ベッカーによれば、上記とは異なる2つめの非対称な組み合わせが想定出来ると言います。醜く貧しい男が、美しく金持ちの女性と結婚することを想像することが、論理的には可能なのです。その理由は?月並みな表現をすれば、彼が優しいからです。

ベッカーの論証では、結婚とは、資産(時間、愛情、お金)を共有すると同時に、この共有資産を分配するルールを設定することだそうです。

醜い男は美女に対して、より多くのものが提供できると、きちんと説得できると、ベッカーの理論は示します。(ここ、大事ですよ)彼は、美男子よりもずっと優しくすれば、お金がなくとも美女に対してバランスをとることができます。彼には、そもそも優しさ以外は与えるものがありません。これが草食系男子が増えている真の理由でしょう。

そしてこの点こそが、あの陣内が藤原紀香に対して過ってしまった最大のポイントだったことが、この選択的ペア理論からも明らかですね。

この理論と同じことが、かつての産業社会、そして今のポスト産業社会にもあてはまることが、この本の著者が言いたかったことです。

これ以上は、この本を読んで頂く以外にはありません。他にも沢山、こうした新たな視点が書かれております。筆者が言葉足らずの論評するのはいかにも惜しい。
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アメリカ住宅問題に二番底は来るのか?

2009-09-19 14:30:28 | 金融全般
筆者がずっとトラッキングしているケース・シラー住宅価格指数が6月度で、全米20地区のうち、何と18地区で前月比で価格を上昇させました。まだ下落が続いているのはバブルに浮かれすぎたラスベガスと、自動車産業の凋落が著しいデトロイトの2地区だけです。

これに加えて、中古住宅販売も年率で7月は524万件にまで増え、もう住宅市場は底打ちしたとして、株価もこれに大きく反応しております。

今日のテーマは、これで果たしてアメリカの住宅問題が解決に向かっていると言えるのかどうかです。そのためには、最初にいくつかの事実を数字で確認しておきたいと思います。

■良い兆候を見せている数字:

1.アメリカ人の平均年収64000ドルで、第2四半期に売り出された住宅の72.3%は購入が可能。2008年第2四半期では、これが55%でした。(NAHBとウェルズ・ファーゴのレポート。)より厳しい年収42000ドルの場合で、頭金20%、30年固定金利、年収の30%以内の返済で算出した数字は63.7%ですが、1年前からは12.1%改善-7月現在。)

2.住宅ローンも30年ローンで、9月17日現在5.04%(フレディマック)という歴史的な低金利が続いています。(2001年のリセッションの時でも7%前後)

3.2007年比で約3倍の87000戸(2009年7月)の抵当物件を、公式には金融機関は保有しておりますが、これらが入手価格とほぼ同じ値段で売れ始めています。

4.政府のタックス・クレジット・プログラムには、すでに140万人のアメリカ人が応募。11月末までは、この応募で3年間家を購入したことのない、年収7万5千ドル以上15万ドル以下の人は、仮に税金を支払っていなくても住宅購入価格の10%、最高8000ドルまでのクレジット(現金還元)が受けられます。(減税政策ではありません。)

これにより住宅を初めて買う層の比率が50%を超えております。通常は20%程度。(このプログラムの絶大な効果を目の当たりにして、アメリカ政府はこれを延長するかどうか検討中。)

■悪い兆候の数字:

1.住宅ローンが支払えなくて住宅を手放した人は、すでに180万人に達っしておりますが、同じ程度の数字がこの背後に潜んでおります。それは、サブプライム・ローン利用者に代わって、今後、ALT-Aローン(信用スコアが低い人や書類不備な人用、最初は利払いだけも選べる)や、オプションARMローン=Adjustable-rate mortgage with the option to make a minumum payment(最初は低額のローン払いで、後から大きく増えるローン)での支払い不能者が急増する見込みだからです。エコノミストのこの記事の最後の図表(The reset economy)を参照。

注:Interest Only(利払い)だけの期間が過ぎれば、支払額は2-3倍にも跳ね上がることがある。オプションARMの場合は、利払いできなかった分はローン残に加えられるため、最初の借りたローン総額よりも高くなってしまう。
FRBの警告文書 何故、ここまでFRBは分かっていながらバブルを見逃したのか?


2.この第2四半期には、住宅の売り手が、買った時の値段より安く手放した比率が30%にもなっており、そのうち過去5年以内の高値圏で買った人は、ほぼ損を覚悟で売り払っております。

上記のエコノミストによると、全住宅ローンの23%が債務超過(家のローン額が家の現在価値よりも多い)です。ラスベガスではこれが60%にも達しています。これらは住宅差し押さえ予備軍ですが、この比率がドイツ銀行の試算では2011年には48%にまで増える見込みです。

3.アメリカ政府の住宅支援プログラムでは、400万人のターゲット層に対して、様々な条件が付くため、未だ23万5千人しか救えておりません。

4.金融機関が抱え込む住宅在庫には、値段が下がるのを避けるため、公にしていない、いわゆるシャドーインベントリー(隠れ在庫)が1年分ほどあると言われております。(アメリカ全体での住宅在庫は7月度で409万1千戸で、やはり同じく1年分程度)

■果たして、住宅問題の二番底は来るのか?

1.ケース・シラー住宅価格指数への評価:

これはこれで全米20地区を定点観測して、客観的に出しているデータであり評価できます。しかし実は、筆者もこのブログで以前に書いたのですが、2007年7月にも全米10地区で前月より価格が上昇しました。この時はこれで住宅価格が底打ちするのではないかと思った人が沢山いたようです。筆者もそのように思いました。ところが、それ以降、以前よりも激しい下落が始まったのです。

今回は10地区から18地区へと上昇地区は増えておりますが、それは上記の政府のプログラムや低金利と、これから上がるのではないかとのインフレ心理から来る買い急ぎの要因が絡んでのことと考えることが出来ます。

2.モーメンタムと失業率:

今のケース・シラー住宅価格指数の持ち直しや中古住宅販売の好調からして、特に新規購入層の急増にも支えられて、住宅販売のモーメンタムとしては上がっていると思います。しかしながら、ここからの認識が重要なのですが、これまでの住宅差し押さえのパターンと今回は決定的に異なります。

通常は、①景気の悪化 ②失業率の上昇 ③ローン支払いの滞り ④住宅の差し押さえの増加、といった順番で始まります。しかしながら、今回は全く異なるパターンです。

①歴史的な低失業率 & ②歴史的な住宅ローン金利低水準 & ③年率4%にもなる経済成長 & ④歴史的な高住宅価格水準 & ⑤詐欺的とも言えるローン貸付商法

その結果としての、⑥ローン支払いの滞り(最初はサブプライム)⑦住宅差し押さえの増加(最初はサブプライム)です。しかし、この最初の段階ではまだ世界経済は順調でした。

そして、リーマンショックを契機にして、⑧景気の極端な悪化 ⑨失業率の急上昇 ⑩ローン支払いの滞り(プライムやALT-A)⑪住宅差し押さえの増加 ⑫ローン支払いの更なる滞り(オプションARM)⑬金融機関の不良債権の増加 ⑭景気の二番底への降下 ⑮更なる失業率の上昇

もう後は書くのを止めます。こんなパターンは歴史上初めてでしょう。

■どういう解決策があるのか?

最後に、経済情勢と住宅問題の負のスパイラルからどうすれば抜け出すことが出来るのでしょうか?分かり切った人にとっては全くの平凡な蛇足ですが、

1.住宅ローン破綻者をこれ以上増やさないこと。

 しかし、新規住宅購入者向けにはインセンティブプログラムを延長することができても、既存のローン返済に苦しんでいる人々、それも安易なオプションARMなどで購入した人々は、本来住宅バブルが継続することを前提にローンを組んでおります。従って、住宅バブルを再燃させることが、皮肉にも第1の解決策となります。しかし、これは今の情勢では、麻薬患者の更生のために麻薬を打つようなものです。

2.政府マネーを住宅ローン破綻予備軍にも強制注入すること。

 何だか、亀井大臣を応援するような内容ですが、ここまでやると政府財政の破綻も現実味を帯びることはもとより、いわゆるモラルハザードの極致となり、果たして今の資本主義の枠内で成り立つことなのかどうか疑問です。

3.無理なくローン返済できるようなインフレ政策を導入すること。

 これはうまくやれば可能なような気がします。しかし、実質の住宅ローン総額を10%や20%減らすインフレでは、ローン金利上昇分からすると焼け石に水でしょうね。かといって、それ以上のインフレ政策をもしやれば、これは長期金利が急上昇することは必定でしょう。そうなると今の不況下では、民間経済と政府財政が共に破綻する最悪のシナリオも考えられます。

現実的には、これら3つを上手に組み合わせることとなりそうですが、それを首尾良くやり遂げる方策については、筆者の能力を完全に超えておりますので、今日のところは、ここまでの問題提起にとどめさせて頂きます。

追伸:本来、引用文献をきちんとリンクさせなければなりませんが、あれやこれや見ながらメモをとって書いた文章ですので、どの事実がどこから来たのかを改めて探し出すことは更なる時間を要します。最重要のエコノミストだけはきちんとリンクしましたので、これでご勘弁下さい。
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市場概況(9.18.09)

2009-09-19 06:06:21 | 市場概況
引けにかけて落ちると思いきや、意外な健闘を見せて終了した9月18日の市場概況です。

◆日経先物:10340円(-40円)OSC46%(-1%)9月10日の53%からはまだ下落調整中。 指数値倍率:96(同値)
◆日経平均:10371円(-73円)OC50%(+2%)9月16日の45%から切り返したのか、それとも騙しか微妙。
日経平均指数値倍率:97(+1)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:939.44(-0.1)OSC49%(+7%)9月11日の55%からまだ下落調整中。前日安値は4日連続でかろうじて防御中。決定的な下落には至っておらず。
◆マザーズ指数:461.56(+4.11)OSC64%(+4%)9月7日の40%から切り返し中。
◆ヘラクレス指数:618.44(-4.25)OSC49%(+2%)9月11日の62%から下落調整中。
◆ドル・円:91.39円(49銭円安)OSC49%(+2%)9月11日の41%から円安へと回復中か?更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.29188%(前日比+-0%)9月17日現在。まだまだ下落中だが珍しく停滞。もう底か?
◆米10年債利回り:3.478%(+0.095%)-9月19日NY時間午後3時。
◆日経先物イーブニングセッション:10390円(大証終値比+50円)
◆シカゴ日経先物:10380円(円建て、大証終値比+40円)更新
◆NYダウ:9820ドル(+36ドル)OSC68%(同値)切り返し。73%から5%落としても株価は落ちない。更新

日経平均もTOPIXもほぼ25日移動平均線の上で止まって、ここから先は連休中の海外市場の動向に影響されてどちらにでも振れるポジションです。

不動産銘柄の多い新興のヘラクレスは明らかに下降トレンド中。

後場は、2440ぐるなびと、某優良新興銘柄で遊びましたが、持ち越す気持ちがなく、薄利撤退でした。ぐるなびは、昨日のモニタリング銘柄で205K~206Kに引きつけてエントリーするように自ら書いたにもかかわらず、実際は、212Kあたりでえんとりーしているのですから、何をか言わんやです。

実はこれが、株トレードを難しくしている心理状態です。

誰しも落ちている株に手を出したくはありません。これが普通の心理状態です。しかしながら、1つだけ過去に学んだ法則があります。誰しもボトムの値段で拾うことは出来ませんが、前日安値を抜く段階とか、25本移動平均線をきちんと越える時とか、前日比でプラスに浮上する段階は、皆さんに節目として意識されております。

ぐるなびで検証してみます。

前日安値は207600円でした。終値は209100円でした。25本移動平均線は5分足で検証。

このぐるなび、前場に一度205Kまで落とされております。しかし、ここでは買えません。買ったとしても13時頃に再度205Kまで落とされておりますので、この過程で薄利で手放すことになっていたと思います。

後場13時にもう一度205K近辺まで押されます。もしこのラインが破られていたら、今日のこの株マイナス圏に沈んだままだったことでしょう。

その後、前日安値と25本移動平均線の両方を抜く段階が絶好の買いタイミングということになります。この段階で先物も切り返していることを確認しなければなりません。

ぐるなびの分足を見ると、207Kあたりからは鰻登りに上昇していることがお分かりかと思います。

次の節目の前日終値もすんなりと抜いて、一度少し戻されますが、ここで踏ん張りましたので、今日の後場はこの株強い勢いを持っていることが全員に確認されましたね。

こうして、後から振り返ると冷静に分析できるのですが、多数の銘柄をあちこちと見ているうちに、どうしての勘だけで適当にエントリーしてしまいます。そして、誰の目にも騰勢が明らかになってしまった212000円あたりでリスクを持ちながらのエントリ-をするという「愚」をいつも犯してしまうのです。

今日はうまく高値更新の前にエントリーできたので利益は乗りましたが、これが裏目に出ることも地合によってはありますね。

こういう節目の値段を常に意識しながら、かつ地合の流れをくみとりながら、きちんとその節目でエントリーをするという作法を徹底的に身につける必要がありそうです。それには、狙いを定めた銘柄について、このような分析を場中に迅速に行うという習慣を身につけることが第1ですが、ついつい、目先の値動きや板の厚みだけを見ているものですから、心理的に流された状態での売買に陥ってしまいます。

連休明けはこうした作法をきちんと守りながらの売買を第1に心がけたいと思っております。

今日は、ぐるなびを素材にして、またまた後講釈を綴ってしまいましたが、多分、皆さん、こんな初歩的なことは先刻ご存じだったことでしょう。長々とお読み頂いた方、どうもお疲れ様でした。また、連休明けにお目にかかりましょう。

-------19日朝のコメント-------

欧州株は英FT以外は小反落。NY株は小反発。シティがP&G他の投資判断を引き上げたのが功を奏したようです。

ポンドの軟調が続いております。筆者も口座を持っているロイズが政府の不良資産保証スキームを申請すると伝わり、金融不安が再燃しそうなためです。英財務省は、あらかじめ金融機関向けの「リビングウィル」(生前遺言)を義務づけ、計画的に金融機関を破綻させることで、金融機関の再編を狙っているとの発言まで飛び出しております。

これはまさに、ICUに入っているまだ息をしている金融機関の患者に、死後の資産分割を滞りなく進めるために遺言書を無理矢理書かせるようなものですが、ここまで事態が悪化しているのか、と改めて感じました。

イギリスは量的緩和を更に進めるとの観測もあり、今や、ポンドキャリートレードまでが囃される始末です。イギリスを見ていると世界の金融情勢の今後が良く見て取れますね。

昨日、アメリカの家計資産が2兆ドルも第二四半期に増えた、その理由について朝の忙しい時間帯に分析をしましたが、何のことはありませんでした。CNN Moneyがきちんと分析しておりました。

筆者の分析で足らなかったところは、下記の点。

1.株の22%増、投資信託の15%増に加えて、不動産価格が2%増(2006年末以来のこと)となっていることが全体増を構成していること。

2.しかし、2007年第3四半期のピーク(65.3兆ドル)からは、まだ家計資産は18.7%も落ち込んでいること。(現在53.1兆ドル)

3.不動産資産は2006年末の22兆ドルから、まだ18.3兆ドルへと回復したに過ぎないこと。

まあ、こんな分析誰かしていることを確認すべきでした。株とミューチャルファンドが大いに貢献していることは明らかですが、CNNMoneyによると、特に株はごく一部の富裕層への恩恵に留まっているとのこと。ここにも、資産保有高の絶対格差が、資産回復度の格差に直結していることが見えますね。

いずれにしても、一般のアメリカ人にとっては、ピーク時から12兆2千億ドルも資産を減らし、負債はまだ第二四半期では年率で1.7%しか減っておらず、貯蓄率を6%に増やして、26年ぶりの9.7%という高い失業率の波が我が身に迫るのに備えているという状態ですね。

しかし、不動産資産が2%増となったことは、一応、住宅価格の底入れを示す重要な事実ですが、実は今回の住宅問題は、過去に例のないパターンを辿っており、これで安心とは言えない状況です。多分、二番底が来る。その時の世界経済が最大の懸念です。

これについては、長くなりますので、時間があれば連休中にでも書いてみたいと思います。
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