株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

訳が分からぬどんより相場

2009-09-18 11:27:56 | 株に出会う
このまま後場にある程度切り返さないと、少々拙い状況のようです。日経平均も再度25日線を割り込んでおり、OSCは2%落として46%ですので、まだ中途半端な位置取りです。

外国の株が堅調ですので、日本株の停滞ぶりが嫌でも目につきますね。

金融株が軒並みやられておりますが、それでもOSCを前場はコンバージェンスさせて、あまりに売り込まれたところからは反逆の狼煙が上がってはおります。

8306三菱UFJなど安値からは16円もの切り返しです。

新興市場も良くありませんが、こういう時に幅をきかすのが、3715ドワンゴや4755楽天、それに久し振りに日経平均と逆行している8410セブン銀行あたりです。

3632グリーは野村が新規に1のレーティングを与え、そのままストップ高へと向かうのかと思いきや、+740で揉み合っております。これまでの上げすぎてきていることもあるようです。

上げすぎといえば、3073ダイヤモンドダイニングもそうですね。上方修正しても、それが想定の範囲ならあまり動きません。この株、通期の連結経常利益予想が1030M¥ですから、10月13日発表予定の中間決算で、これまでより6千万円増えて450Mになったところで、通期見通しへの達成度は50%にも満ちません。コンセンサス予想は通期で1230M¥ですから、それに対しての上方修正後の進捗度は36.5%にしかなりません。

このあたりが、今日の株価が伸び悩んでいる理由かと。それでもよく前場で+5Kを保っておりますね。

前場は、因縁の2371カカクコムの反発に乗じて+2K抜きだけをするも、底を打ちそうだと思いこみすぎた4574大幸薬品を3400円の高値で掴み、その後-40円で撤退。いつもの悪い癖が出ました。

一度高値を付けた株がトコトン落ち込むのを待たずに、中途半端なところで欲を掻いて参戦し、返り血を浴びるというあの、中世の野良犬侍のような無様な振る舞いでした。

買いサイン銘柄はそれでも、250銘柄中10銘柄あります。少し条件を緩めた場合では32銘柄もあります。

後場は、皆さん連休を控えてジリ下げのパターンと予想しているかと思いますが、意外とそう言う時ほど、逆のパターンを辿るのが市場です。しかし、そのような臍曲がりの投資家が多い場合は、そのまま素直に下げると言うケースもありますね。

要するに、誰も分からないということです。あまり予断を持って相場に臨むのは良くないことだけは言えそうです。そんな程度なら誰でも言えるわ。。その通りです。

どうも、相場同様、頭の中も全く冴えません。
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市場概況(9.17.09)

2009-09-18 06:56:24 | 市場概況
引けにかけて先物がジリジリと値を切り上げた9月17日(木)の市場概況です。赤字部は18日朝の更新

◆日経先物:10380円(+170円)OSC47%(+1%)9月10日の53%からはまだ下落調整中。 指数値倍率:96(-1)
◆日経平均:10444円(+173円)OC48%(+3%)9月11日の59%からまだ下落調整中。
日経平均指数値倍率:96(-1)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:939.52(+8.09)OSC42%(-1%)9月11日の55%からまだ下落調整中。前日安値は3日連続でかろうじて防御。
◆マザーズ指数:457.45(-6.48)OSC60%(-9%)9月7日の40%から切り返し中。
◆ヘラクレス指数:622.69(-2.73)OSC47%(-5%)9月11日の62%から下落調整中。
◆ドル・円:91.11円(16銭円安)OSC47%(+2%)9月15日の41%から切り返しに転じたか?更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.29188%(前日比-0.0015%)9月16日現在。まだまだ下落中。
◆米10年債利回り:3.391%(-0.082%)-9月18日終値。
◆日経先物イーブニングセッション:10390円(大証終値比+10円)
◆シカゴ日経先物:10390円(円建て、大証終値比+10円)更新
◆NYダウ:9784ドル(-8ドル)OSC68%(-5%)9月16日の73%から下落に転じたか?更新

後場は2時ぐらいから、先物が25本線を下からきれいに抜いて、その後は大した波乱もなく一時10400円を回復。

それまで下押しがひどかった銘柄は、おしなべて元気を回復しております。一体誰が、飢えた道産子に飼い葉を与えたのだろう?

主力市場の引けにかけての活況に比べて、新興市場は精彩を欠いておりましたね。今晩は、ダウがもう一段の上げから、利益確定の下げに転じるかも知れません。引けにかけての値動きに注目。何しろ昨日までにOSCが73%の3連発です。

後場は、うっかりと欲を掻いて入った7966リンテックに弄ばれ、3333あさひでは+20円で売り飛ばしたものの、引けにはそれより20円高で終わっております。後場ほどなく4044セントラル硝子を損切りしたつもりが、またやってしまいました。両建てにしてしまったのです。結局、この株、前場と比べて値動きが全くなく、買い玉の損切りと同じ結果となりました。

後は、昼間見つけた4568第一三共を引け際に拾おうと指しておりましたが、これは約定せず。今日は大体小差で損が勝っての終了でした。

あまり、短いスパンでのトレードだと、騙しの損切りが結構出て、その後に今日のように爆上げすることもありますので、入るタイミングが全てですね。それも、前場のようにダラダラと下げる2371カカクコムなどを掴んでも、これは道産子の糞を素手で掴んだような結果になりますね。

新興市場の銘柄を触った方も、おなじ糞掴みになっていたことでしょう。その日の風がありますので、今日のような新興市場が結構下げている日は、相当押された銘柄をリスク覚悟で底値で仕込んで持ち越す以外には、デイトレ対象にはすべきではありません。

これで3日ぐらいノーポジのままですが、一向に下げに転じないですね。日経平均は25日移動平均を今日は奪還。但し、登り坂ではなく、ほぼフラットの25日移動平均線ですので、上にも下にも明日以降は転がる位置取りです。

NYが今晩高値を再度取りに行くようだと、このまま連休前の反転に繋がる気配ですが、まあ、明日は最初上げておいて、後は買い手も引っ込み、後場は今日とは逆の展開を辿るような気がします。

-------18日朝のコメント-------

欧州株は引き続き堅調に終了。NY株は前日値わずかなマイナスで終了。NYダウはOSCをやっと5%落としましたので、高値更新したとは言え、今後の下落モードへの転換があるのかどうかに注意が必要です。

ドル・円も91円に乗せたままで大きな変化はありません。1つ面白いデータは、アメリカの家計資産が第2四半期に2兆ドルも増えたとのニュースです。51.1兆ドル→53.1兆ドルです。

アメリカの家計での資産構成は、チョイと古いデータしか見つかりませんでしたが、2004年のOECDの調査では、( )内は日本。

・現金・預金:12.9%(53.8%)
・債券など:7.7%(3.8%)
・投資信託:12.5%(2.6%)
・株式など:32.5%(10.1%)
・保険・年金:32.4%(25.8%)

確かに株式は日本の3倍ほどもありますが、イギリスとドイツも11%少々が株式比率ですので、そんなに遜色はありません。アメリカだけが株式の割合が突出しているだけですね。それは資産家の数が多い=資産家ほど株式投資が好き、という構図です。

新しい発見は、日本人はもっと株式投資をすべき、と言う議論は言い過ぎということ。

さて、このデータを持ち出したのは他でもありません。たったの3ヶ月で2兆ドルも増えた家計資産に、株式の上昇がどれだけ寄与しているのかを見てみるためです。

・2009年第1四半期のNY株の時価総額:10兆1138億ドル
・2009年第2四半期のNY株の時価総額:12兆4538億ドル

差し引き、2兆3400億ドルの増加。

家計資産の増加を上回る株式の時価総額の増加となりました。問題はアメリカ株式市場における個人投資家の比率ですが、401Kの進展などで2008年段階で50%を超えていると言われておりますが、すぐには正確なデータが手に入りません。

そこで便宜的に55%が個人投資家の比率だとすると、1兆2800億ドル相当が個人投資家が受けた時価総額の上昇の恩恵分ということになります。これはさほど大きな差なく現実だと思われます。

さて、問題は残りの7200億ドル程度の家計収入増はどこからもたらされたのか?ということです。

債券は10年もの米国債で見ると今年3月が2.51%まで金利低下(価格上昇)し、今は3.5%まで金利上昇(価格低下)しておりますので、むしろ家計資産を減らしております。しかし、途中解約しない限りこの影響は軽微だと思われます。

投資信託は個人も恩恵を受けているでしょうから、12.5%の半分程度が内外の株式投資に投じられているとして、6.3%分÷32.5%=20%分の株式時価総額の恩恵を受けていると考えられます。

つまり、法人投資家45%のうちの2割分である全体の9%分は、間接的に個人投資家へと、時価総額アップ分が還元されている勘定になります。2兆3400億ドルX0.09=2100億ドルとなります。

まだ5100億ドルほど足りません。まあ、個人が短時間でこの問題を煮詰めるには限界がありますので、残りは保険・年金と現預金での増加(=給料増)はあまりないでしょから、後は記事にあるように、住宅市場の改善効果と見ておきましょう。

それにしても、失業者が増え、家計収入は多分日本と同じように減っている筈です。にもかかわらず家計資産が3ヶ月で2兆ドルも増えている、その恩恵は主として株式市場から来ていることだけは間違いありません。

これがどれだけアメリカの経済にとって大きなことかは、株式資産の増加により、その分、貯蓄率が6%にまで向上し、それが回り回って米国債への投資へと向かい、(既に第1四半期では個人が米国債の買い手でダントツです。)長期金利の上昇を抑え、クレジットや住宅ローン破産者の増加を抑え、そして、その分、金融機関の不良債権処理額の増加を抑えております。

何故、日本も含めて株式市場が「活況を呈している」のか、この大きな事実だけでも納得が行きます。これはいわば、この非常時に各国政府がとったある種の「国策」だったと思います。
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明日のモニタリング銘柄(9.18.09)

2009-09-17 20:15:51 | 明日のモニタリング銘柄
明日、9月18日(金)のモニタリング銘柄です。

1.6310井関農機
 OSCの33%はこの株としては異例。

2.3107ダイワボウ
 これもOSCを-9%の38%にまで落として。

3.9591オリックス
 亀井発言で金融株受難も、既にOSCは連チャンで27%は押されすぎ。

4.7581サイゼリヤ
 安値を切り上げながら、高値は切り下げるという煮詰まり方でOSCは39%へ。

5.7518ネットワンシステムズ
 ついに13万円台。あくまで落ちきるのを見定めてから。

6.6378木村化工機
 OSC36%からは反発か?

7.4092日本化学工業
 4047関東電化は活況なのに、この株は置いてきぼりか?OSC34%です。

8.2440ぐるなび
 新興市場からはこれを。但し、205K~206Kあたりまで引きつけておいて。

9.2371カカクコム
 明日こそ反転のきっかけを掴めるか? まだ303Kに引き寄せられるかと。

以上です。押されすぎの銘柄は多数散見。明日は死屍累々の山を築くとすれば、こうした悲哀を託つ銘柄群であることを、頭の片隅に入れておいて、誰も買いたくないほどの突き落とされた時が絶好の買い場です。
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道産子競馬のような値動き

2009-09-17 11:22:44 | 株に出会う
NYダウやら、あの経済の悪いイギリスのFT100やらが年初来高値を更新している中、新政権の発足で華々しい筈の日本の市場は、大幅に下げるわけにもいかず、かといって、ご祝儀相場にするほどの話題もないし、とりあえずは、為替が91円前後を彷徨っているなら、ここは成り行きに任せようというのが、今の市場の雰囲気のようです。

まさに押しても引いてもビクともしない、道産子競馬のような値動きです。サラブレッドは育成こそすれ、雪の多い北海道での競馬の開催は無理です。そこで、あの足の太い大きな道産子レースが生み出されたようですが、あんな橇のレースでも人々は夢中になるようですね。

あのレースは見たことはありませんが、時々ドキュメンタリー風にテレビなどで放映されているのを見ると、あれだけの重い荷物を引く馬が可哀想ですね。お腹にはたっぷりと脂肪を付けておりますが、これはスタミナを保存するためなのか?

しかし、道産子のレースは馬の息づかいや鞭の入れ方などで、どれが勝ちそうかはおおよそ見当がつきますが、今日の株レースは、相手の手口が全く見えず、お互いなれ合っての売買ばかりですので、一体全体、誰が勝者になるのかさっぱり分かりません。

少し、ヒヒーンと、いななきでも発してくれれば、多少のヒントにはなるのですが、やたら見せ人参をぶら下げる人間も多くて、少々疲れますね。

前場は、2371カカクコムを308Kで拾いましたが、立ち上がりかけたところを、不意打ちを食らうような売りに見舞われ、このカタカナ名の道産子の動きの鈍いことったらありません。しかし、これが道産子の特徴です。ある時点で勢いが付けば、雪の山もあっという間に越えることだって、過去には散々ありました。中途半端なところでは諦めない精神がこの株には必要ですね。

後は、これも低迷中の4044セントラル硝子が動意付く時に、431円で拾わされております。これも忍の一字です。

TOPIX以外の主力市場のOSCはかろうじて前日比でプラスです。新興市場は今日上場のCANBAS以外は元気がありません。

後場は、ここから上に行くのか下に行くのか、さっぱり分かりません。何しろ、このレースにどういう方々が掛け金を賭けているのか不明なためです。まあ、できるだけ大金を懐に入れているお大尽が沢山集う馬に賭けてみたいと思っております。
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市場概況(9.16.09)

2009-09-17 06:42:27 | 市場概況
13時頃から馬脚をついに現した9月16日(水)の市場概況です。赤字部は17日朝の更新

◆日経先物:10210円(+20円)OSC46%(-4%)9月10日の53%から下落調整中。 指数値倍率:97(-1)
◆日経平均:10270円(+53円)OC45%(-6%)9月11日の59%から下落調整中。
日経平均指数値倍率:97(-1)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:931.43(-1.1)OSC43%(-7%)9月11日の55%から下落調整中。前日安値は2日連続でかろうじて防御。
◆マザーズ指数:463.93(+0.62)OSC69%(+1%)9月7日の40%から切り返し中。
◆ヘラクレス指数:625.42(-3.42)OSC52%(-6%)9月11日の62%から下落調整中。
◆ドル・円:90.95円(14銭円高)OSC45%(+4%)9月7日の44%をやっと上回る。果たして短期で円安に転じるか?更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.29188%(前日比-0.0015%)9月16日現在。まだまだ下落中。
◆米10年債利回り:3.473%(+0.013%)-9月16日終値。
◆日経先物イーブニングセッション:10240円(大証終値比+30円)
◆シカゴ日経先物:10310円(円建て、大証終値比+100円)更新
◆NYダウ:9792ドル(+108ドル)OSC73%(同値)3日連続73%で浮遊中。更新

ドル・円が15時になった途端に50銭近くも円高へと振れております。そのため先物も安値圏で終了。日経平均はプラスですが、市場の大勢を示すTOPIXはマイナスに沈んでおります。

市場はマザーズを除いて、OSCを結構落としており明らかに下落モードへと突入です。明日以降に、10140円の当面の抵抗ラインが突破されると、後は雪崩を打つように1万円へと崩落するかも知れません。

後場は、その先物に異変を感じた時、仕込んでいた某大証1部の地味系銘柄がうんともすんとも言わないので、痺れを切らして-2円で損切った、その値段を底にしてその後11円も上げるのを横目に見ながら、4574大幸薬品を後場から3990円でずっと待ち受けていたのが約定。

これは3980円が抜けたら撤退と決めておりましたが、その後相場が下落し続けているのに一進一退。1時間程度は我慢しているうちに、滅多にない腹痛がしてきました。仕方なく、正露丸を3粒久々に飲みました。

その後、3980円が崩される時に「予定通り」に撤退。なら、買わなきゃ良かったのにね。

正露丸の効果かノーポジになった効果か定かではありませんが、ほどなく腹痛は治まりました。どうも、この大幸薬品は、まだまだしこり玉が残っていたようです。しこり玉を飲み込めば腹痛がするのは全く理にかなった話ですね。当然、今日、この銘柄に手を出したトレーダーは、軒なみ腹痛に見舞われていたことでしょう。

しかし、15分ほどで腹痛が収まるとは、やはり効き目抜群。そのうち、今日のお返しをして貰うこととします。

こうした地合ですので、持ち越しは何もなしです。徒労に終わった1日でした。

-------17日朝のコメント-------

欧州もアメリカも堅調です。ダウは9800ドル直前まで上昇。日本は政権移行期での様子見が勝っているようです。また、NYダウと日経平均は、一時は通貨単位の違いこそあれ、同じ数字の株価でした。つまり、日本市場が先行して上げた分、今停滞しているような側面もあるかと。

アメリカ市場の主な経済指標では、消費者物価指数が見通しよりわずか上ですが、ほぼ予想通り。ネット長期ITCフローの7月分が予想の600億ドルの黒字を大きく下回る153億ドルになっております。これは対米証券投資と言われる、海外からの債券や株式や社債などの買い資金の流入量を指します。去年の7月からはマイナスも4回記録するなど低迷しており、この程度の黒字は何度かありますので、市場は何も問題にはしていないようです。現に、米国債も今のところ順調に捌けているようです。

それよりも8月の鉱工業生産の好調が大きいですね。前月比+0.8%です。7月も前月比で+1%に0.5%も上方修正されております。

ドル・円も90円割れを再度試すも、また戻しております。藤井財務相の自然体の為替論では手がかりにはならなかったのでしょう。行天元財務官を特別顧問のような形で招聘するようですが、これは良いのではないでしょうか。

なお、「来週のFOMCで利上げが議論される。」という噂が飛び交っております。これでドルが急伸。円も90円割れの淵から生還したようです。この噂は著名シンクタンク発だそうですが、実は、夏前からアメリカの銀行ローンが8月までの3ヶ月で年率にして14%にも達するスピードで減少しております。(7兆1470億ドル→6兆8860億ドル)これは1930年代の大恐慌以来のすざましい減り方とのこと。M3マネーサプライという指標も年率5%で減少しております。

どうやらNY連銀を通じて、じゃぶじゃぶの資金の回収に密かにかかっているようです。

このことを勘案すると、利上げ論議があってもおかしくはありません。

しかし、金利が上昇すれば、金利がつかないゴールドが下がる筈が、1000ドルを突破して、これまではすぐさまファンドに売られ急落していたのに、今回に限っては、むしろ1000ドルを下値抵抗線にしようとしていることです。

この奇妙な現象は、とりもなおさず、このままじゃぶじゃぶの資金を放置しておくと、将来のインフレの芽を大きく育ててしまうことに、FRBは強い畏怖を感じているからではないかと思うのです。

ここで量的緩和を停止したり、金利を上げたりすると、日本の経験を持ち出すまでもなく、経済は頓挫してしまいます。しかし、放置していると、またまた別のバブルがドンドン育ちます。そのことは、金融恐慌前の状態へと回帰することを意味し、事態が逆戻りしてしまうということになります。

この大量のマネーの放置は、癌を抗ガン剤(偽りのストレステスト、時価会計停止、等々)を大量に打ってやっつけにかかっているのに、その癌がまだ消えないうちに、体内に別の癌(バブル)を人工的に作り出すようなものです。これが分かっているからこそ、市場から資金をこっそりと引き揚げにかっているのだと思います。

しかし、目ざとい投資家は、既に別の癌の発生に気づき始め、その防衛処置として、癌にもっとも強いゴールドへと走っているのではないかと。

いずれにしても、今後の経済運営はどの政府も相当にやっかいです。バーナンキ議長は、ヘリコプター・ベンの異名の通り、ヘリコプターからお金をばらまくことについては長けておりましたが、果たして、そのばらまいたお金を虫の目で、1枚、1枚拾うことにも長けているのかどうか?

言ってみれば、勝新太郎のように、膨大な借金がありながら一晩で100万円も使って豪遊するお方が、翌日、10円安いカップラーメンを求めて、チラシ片手に遠くのスーパーに出向くことにも長けているのかどうか? 筆者は別の人間でないとこれは無理だと思います。
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