中日新聞に下記の記事が載っていました。
<EYES> 教育哲学者 苫野一徳さん 悲しい「お手紙禁止」
2022年12月15日
先日、小学3年生の女の子から、こんな話を聞いた。
転校して半年、大好きな友達ができたので、お手紙を書いて渡そうとした。
するとクラスメートが口々に、「あーお手紙書いちゃだめなのにー」と言ってきたというのだ。
驚いて先生に確認したところ、「お手紙も交換日記も禁止」と言われたという。
友達の悪口を書く子がいて、トラブルの元になるからと。
せっかく書いた手紙を渡せなかったことが、とても悲しかったとその子は語った。
先生の気持ちは、痛いほど分かる。
多忙な学校現場では、保護者のクレームを含め、面倒なトラブルを前もって回避することをどうしても優先したくなる。
でも、「お手紙禁止」のようなことを本気でやりたがっている先生など、本当はいない。
手紙が絶好の学びの機会であることなど、言うまでもないことだ。
それに学校は、本来、失敗やトラブルなどを通して、問題解決力や人間関係を修復する力などを育む場所である。
学校を「無菌室」にして、それらの力を奪うことは、教育から最も隔たった行為である。
しかも、実はこのトラブル回避の方針こそが、知らぬうちに学校の多忙化にますます拍車をかけているのだ。
子どもの管理に余計なコストをかけているだけではない。過剰な管理は、子どもたちを余計にイライラさせて、トラブルの火種をむしろつくり続けることになるからだ。
解決の道は、学校に「対話の場」をふんだんにつくることのほかにない。
重要なのは、子どもの学びや成長にとって本当に大切なことは何か、その最上位の目的について、対話を通して合意することである。
その上で、教師が本当に注力すべきことについて、教師同士はもちろんのこと、保護者との間で合意を重ねていくことなのだ。
以上です。
>驚いて先生に確認したところ、「お手紙も交換日記も禁止」と言われたという。
友達の悪口を書く子がいて、トラブルの元になるからと。
まさか、学校でこのような事が行われているとは知りませんでした。
確かに友達の悪口を書く子もいるかも知れないですね。
私が思うには悪口は手紙ではなくメールなど電子媒体を使う事が多いように思うのですが。
>それに学校は、本来、失敗やトラブルなどを通して、問題解決力や人間関係を修復する力などを育む場所である。
学校を「無菌室」にして、それらの力を奪うことは、教育から最も隔たった行為である。
そうですね。
学校は教育の場ですから、無菌室にして子供たちを守ろう、また親とのトラブルを減らそうとするのは間違っているような気がします。
>重要なのは、子どもの学びや成長にとって本当に大切なことは何か、その最上位の目的について、対話を通して合意することである。
その上で、教師が本当に注力すべきことについて、教師同士はもちろんのこと、保護者との間で合意を重ねていくことなのだ。
教師はそれでなくとも仕事のボリュームが多いと聞きます。
大変でしょうが、子供達の為になすべきことをやって頂きたいと思います。
岩崎 宏美 / 思秋期(2000 OA)