1月12日、前日宿泊のスーパーホテル熊本山鹿にて目覚める。由緒ある山鹿温泉「さくら湯」も朝6時から開業しているのだが、朝も寒いし、歩くのもどうかということで、館内にある灯籠の湯に入る。
まずは山鹿バスセンターから、鹿児島線の玉名までバスで移動する。この系統のバス便も結構あるように思うのだが、時刻表を見ると平日で1日10本、土日祝日は1日7本だけである。
その中、山鹿発9時ちょうどの便に乗る。乗り込んだのは私一人。最後部の席に陣取る。まずは山鹿の中心ということで、前日訪ねた「さくら湯」、「蔵BUZEN」の前を通り、昨夜美味しい米焼酎をいただいた蔵元・千代の園の前も過ぎる。
その後はバスの揺れに身を任せ、県道16号線をひた走る。九州自動車道の菊水インター前を通過。そして40分ほどで九州新幹線の新玉名に到着。ここで初めて乗客があった。新幹線の駅ではあるが、駅前で目立つ建物といえばケーズデンキ、そして九州のホームセンターであるグッデイくらいで、ホテルやコンビニはない。
バスはいったん九州看護福祉大学を経由した後、玉名の街中に入る。山鹿バスセンターから1時間で玉名駅に到着。前回、12月29日に訪ねたばかりの駅である。駅前には九州八十八ヶ所百八霊場の第57番・蓮華院誕生寺の奥の院にある巨大な梵鐘のレプリカがある。前回訪ねたのは誕生寺の本院で、「南無皇円大菩薩」の真言が印象に残っている。
玉名から10時22分発の鳥栖行きに乗車。次の第58番・金剛寺もよりの荒尾に到着するが、もう1駅、福岡県に入った大牟田で下車する。熊本県荒尾市、福岡県大牟田市は県境が入り組んでおり、大牟田市の中に荒尾市の飛び地もあるという。
大牟田で下車したのはレンタカーを利用するためである。この後の第58番・金剛寺、そして第101番・成田山大勝寺を訪ねるだけなら徒歩やバスで何とかなるが、せっかくなので荒尾、大牟田両市にまたがる三池炭鉱の産業遺産(世界文化遺産でもある)を合わせて見物しようと思う。結果的には三池炭鉱の産業遺産以外に、もう1ヶ所訪ねるのに大いに活躍したのだが・・・。