BCリーグ・群馬ダイヤモンドペガサス対富山サンダーバーズの一戦が高崎市城南野球場で行われた。高崎か・・・アクセスもよさそうだし、昨年注目していた富山の試合ということなればということで、出かけることに。本当、群馬チームができてBCリーグがぐっと身近なものになった。
さて高崎までは上野から高崎線で行くのが近いのだが、今日は変わったルートで、池袋から東武東上線、坂戸から越生線に乗り換えて越生へ。越生からはJR八高線で高崎に向かうというルート。理由は、越生線に乗ったことがなかったから。
八高線では途中の寄居で秩父鉄道のSL「パレオエクスプレス」の発車風景を見たり、スイカ区間なのに車掌が車内改札に回ってきたりした。やけに乗客が多いなと思っていると、車内改札でやたら「大回り」という声が聞こえる。そう、東京近郊区間内130円大回り。八高線はそのエリアの最も外側の路線であるし、車両が気動車である。某漫画の影響で「大回り」がブームとやらで、正直、車掌も手間ばかりでやってられないだろう。もっとも、「ホリデー・パス」エリア外のこの区間に乗りに来たり、無人駅が多いことから不正乗車をする客も結構いるとかで、それらの防止の意味もあるのだとか。ちなみに「大回り」の乗客には確認のスタンプを押していたが、私の乗っている車両だけでも10人くらいはいたぞ。
高崎着。ここから歩いて12~13分ほど、烏川の堤防に近いところに城南野球場がある。周りが住宅地ということもあり、周囲にはゴルフ練習場のような高いネットが張られている。両翼95m、中堅120mであるが、外野フェンスは結構高い。NPBのイースタンリーグでも使用するようで、5月の西武対巨人の前売り券の告知がされていた。ネット裏エリアの追加1000円を支払い、両チームのスコアラー席の後ろに陣取る。アクセスがよいためか客の出足もよく、内野のスタンド席は一塁側がほぼ満席、少年野球の子どもたちの群れが内野の芝生席から外野席にかけて広がっている。
群馬の先発は初登板となる小暮、富山は大瀧。試合はこの2人による投手戦で、テンポよく進む。スコアラー席で富山の五艘投手がスピードガンを持っていたのを後ろから覗き見したが、いずれも直球は130キロ代後半。これまでの試合で初めて投手の球速表示を見たが、このくらいが相場なんだろうか。この日配布されたフリーペーパーに、NPB出身の富岡の「夏までに常時140キロを投げられるようにしたい」というコメントも載っており、NPBとBCリーグの投手の差は140キロの壁ということになるのかと改めて実感。ただ投球とは球速だけではないのであって、両投手ともコントロールや変化球の組み立てがよく、いい当たりがほとんど出ない。
勝負は8回裏。群馬先頭の8番・肥田がレフトフェンス直撃の2塁打を放ち、続く9番・青木がバントで揺さぶりをかけ四球を選ぶ。1番・山田もいい位置にバントを転がし、自らも一塁セーフで無死満塁。群馬には絶好の先制、いや決勝のチャンス。
この場面で、ここまで内野安打2本の2番・小田が前身守備の一・二塁間をきれいに破るタイムリーを放ち、1点先制。これまで好投を続けた大瀧もここで降板。ただ流れはこれで一気に群馬に傾き、代わった富山の田中から2塁打2本などで一気に5点を追加。6対0と一気に勝利を引き寄せた。
9回はこれまで好投の小暮に代わり、群馬の抑え・越川が6点差にもかかわらず登板。ところが3人でピシャリとはいかず、1四球に2安打で2点を失う。結局富山の反撃もここまでで、6対2で群馬の勝利。8回の追加点が生きた格好となった。
これで群馬は3連勝。この日も勝利しいまだ無敗の新潟に続き上信越地区の2位をキープ。一方の富山は北陸地区首位ではあるが勝率5割。対戦相手がどちらの地区かにもよるので単純には比較できないが、序盤戦は「東高西低」の戦績である。