まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

高野山で墓石のテーマパークめぐり

2009年04月30日 | 旅行記E・関西

29日は和歌山は上富田で関西独立リーグの観戦。この日はもう1試合、神戸9クルーズ対大阪ドールドビリケーンズの試合がスカイマークスタジアムで行われており、どちらに行こうか迷っていたところがあった。ただ、そこはドライブも兼ねて、滅多に行けないであろう和歌山を選んだというわけだ。

26日にスカイマークスタジアムでオリックス対日本ハム戦を一緒に観戦した大和人さんと鈍な師匠さんにそのことを話し、どういうコースで行こうかということを持ちかけた。順当に行けば阪和道や海南湯浅道路ということになるだろうが、混雑が予想される。「そしたら、高野山から龍神を回ったほうが近いのでは」というお奨め?もあり、このルートでの南下を検討した。距離は少し長いし、途中山の中を走ることにはなるが、こちらも通ったことがないルートだし、鉄道ならぬ「国道の乗りつぶし」とでもいうのかな。

尼崎を早朝5時に出発。さすがにこの時間では大阪市内の地道もガラガラ。結局国道25号線~大阪外環状線というルートで河内長野まで南下、そこから紀見峠越えに挑む。4月とはいえ朝の少しひんやりした空気が逆に気持ちいい。晴天が期待できる。

和歌山県に入り、橋本から九度山へ。そして国道である。急な坂、カーブの連続。往年の修行僧にとってはもっと厳しい高野行きであったことだろう。それが文明の利器で、山道を30分ほど走れば登ることができる。

P4296385高野山金剛峰寺のエリアに入る。前日は宿坊にでも泊まったか、朝から参詣客の団体バスやクルマで賑わっている。境内には枝垂桜がまだ色をつけている。目的地にはここを通過すればよいのだが、せっかく来たのだ。時間はあるし、素通りはないだろうということで、参詣することにする。目指すは弘法大師のおわします奥の院。

P4296387ただせっかく来たのだからと、参詣客の多い中の橋からではなく、手前の一の橋から歩き始める。杉や槙で覆われた一帯。こちらは緑の中に静寂が保たれており、じっくりと歩くことができる。さすがに凛と引き締まった雰囲気である。

P4296392奥の院への道はさまざまな墓を見ることになる。多くは一般の信者のものだが、この中に歴史上の人物が混じり、同居している。それだけに高野山の懐の深さというのか、自信というものを感じさせる。

P4296405仙台の伊達家や薩摩の島津家などの代々の墓やら、武田信玄・勝頼親子の墓、日露戦争での戦没者を弔っているかと思えば、豊臣秀吉の墓、さらには織田信長の墓なんてのもある。高野山の奥深さがいわゆる「偉人」たちを弔うことを厭わず、それがまた多くの信者を集めることにもつながるのだろう。

P4296398ただ中には墓石が倒れて、修復もされないまま放置されているのも見かける。いくら高野山が奥深いといったって、墓石が放置されているとなれば、浮かばれたものが戻ってくる・・・なんてことになりゃしないか。

少しずつ「大師講」の人たちも現れ、参道も賑やかになったところで、いよいよ奥の院へ。お大師様のおわしますお堂に手を合わせ、祈る。

さて戻りは一度中の橋方面へ。こちらは比較的新しい時期に開かれたエリアだが、こちらのほうが墓石そのものの作りも変わっており、不謹慎ながら観光客にとってはネタになりそうなエリアである。

P4296414こういう、某コーヒーメーカーの墓石だったり、

P4296415自動車メーカーの墓石が労働者というのは、操業中の事故の教訓を忘れないということなのか。

P4296416在日韓国人の方だろうか、韓国式の墳丘墓なんてのもある。

P4296418意味深い墓石はこちらかな。消えてほしいような、仕事のために多少はいてくれたほうがいいような・・・・。

P4296417こうしてみると、不謹慎ながら「お墓のテーマパーク」という言葉が頭に浮かぶ。こういうところに葬られた人たち(有名無名を問わず)はどういう気持ちでいるんだろうか。また、企業関係の墓地の場合、あの世に行っても墓の中に会社での人間関係を持ち込むということになるのだろうか。それもまた高野山の懐の大きさである。

しばらく墓石ウォッチングをした後で、「高野龍神スカイライン」に乗る。当初は有料道路の扱いだったそうだが、現在は無料で紀伊田辺まで出ることのできる貴重な道路である。

P4296421もっとも、それ以上のこの道路はバイクのツーリングには人気のコースとか。高度900~1000mの間での気持ちよい走行や、カーブの連続が腕の見せ所という楽しみがあるのだろう。事実、私が龍神町を通り過ぎるまでの間、すれ違ったり、あるいは後ろから追い越されたりしたのはほとんどがバイク。

高野龍神ルートは、道中の雄大な景色やら宗教文化に触れることができて面白かったが、S字カーブ・ヘアピンカーブとアップダウンの連続ではさすがに疲れる。

ということで、高野龍神ルートから離れた後で、道の駅の案内板を見かける。少し休憩タイムも兼ねてそこに行ってみる・・・・。

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関西独立リーグ・紀州レンジャーズ対明石レッドソルジャーズ@上富田

2009年04月29日 | プロ野球(独立リーグほか)

今月は完全に野球観戦バカと化してます。

今年から制定された「昭和の日」。関西は絶好の行楽日和。この日というのは晴れることが多いのかな。以前は11月3日の文化の日が決まって晴れていたもので、「これは明治天皇のご威徳によるもの」といわれていた(最近では雨の年も多いようで、明治は遠くなりにけりですが)。その伝でいけば4月29日も「昭和天皇のご威徳」ということになるのかな。

P4290355昨年の「みどりの日」は、群馬県は高崎にある城南球場で、プロ野球独立リーグの一つである、BCリーグの群馬ダイヤモンドペガサス対富山サンダーバーズ戦を観戦していた。アクセスが便利なこともあり4000人近くの観客があり、スタンドも賑わっていたものである。

P4296496さて今年の「昭和の日」、昼前に上富田スポーツセンターにある野球場に姿を現す。「上富田ってどこやねん?」ということだが、和歌山県は紀伊田辺と白浜の間にあるのが上富田町で、JRの「きのくに線」なら朝来駅から山のほうに入ったところである。ここで行われたこちらも独立リーグである「関西独立リーグ」の紀州レンジャーズ対明石レッドソルジャーズ戦の観戦である。

P4296439関西独立リーグについては2週間前に万博球場で行われた大阪対明石戦を観戦し、いろいろと思うところがあったのだが、ならば「もっとも地方色ありそうな」和歌山のチームである紀州レンジャーズはどんな感じなのかなということで出かけた。・・・ただ、尼崎から高速道路を使わずに(ETCがまだ付けられていないので、一人だけ通常料金を払うのがアホらしく)なら一般道で来たが、結構な時間がかかるものである。それにしても、紀州の山の中で神戸ナンバーのクルマって、結構浮いているな・・・・。

P4296492紀州レンジャーズは、元阪神の好打者で2000本安打も達成した藤田平監督が率いる。昨年はBCリーグの福井球団にいたが、故郷和歌山で新チームができるということで監督を引き受けたとか。コーチには元南海の河埜敬幸、プレーヤー兼任で元広島の井上紘一というところ(二人とも野手だが、投手は誰が指導するんだろう??)。

P4296442さてこちらの球場でも、例えばイベント的なものとか、町の行事的なものとかは一切なし。「純粋に試合をやります」というところ。これが、関西独立リーグの特徴なんだろうな。地元色といえば上富田町の野球少年たちがスタッフのTシャツを着て、切符の販売やらボールボーイ、グラウンド整備の手伝い、試合前には交通マナーキャンペーン(和歌山のシートベルト着用率の低さには驚かされた)のプラカードを持ったりというもので。

P4296460応援のほうも、この「紀州魂」のハッピを着たお兄さんが一人で太鼓をかかえての孤軍奮闘。たださすがに和歌山の試合にしか行けないとのことで、明石は応援団すらいなかったから、このあたり、「クルマを飛ばして他県でのビジターの試合をサポートする、中には応援ツアーのバスが出る球団もある」というBCリーグと比べて、何だかなあ・・・・(やたらと同リーグとの比較をしていますが、そういう状況なのだから仕方がない)。

P429645113時試合開始、紀州の先発は元・NOMOベースボールクラブの宇高。明石は福泉。

P4296453この日は両投手の好投が光った。宇高はテンポよく速球を投げ込み、明石打線につけいるスキを許さない。一方の福泉も粘りの投球。紀州に出塁を許すものの、タッチアップの走者を殺すなどバックの盛り立てもあり、得点を許さない。6回裏まで終了した時点で、0対0。両チームとも1安打ずつという投手戦。個人的には打撃戦が好きなのだが、たまにはこういう投手戦があってもよい。

P4296477試合が動いたのは7回裏。先頭の4番・嶋田が四球、続く金輪(昨年は福井で藤田監督の下プレーしていた)が強攻策で三塁強襲安打。そしてコーチ兼任の井上が「送りバントはこうするんだ」という、選手に教えるかのようにきれいにバントを決める。7番・杉野(昨年まで富山の控え捕手)のボテボテの当たりがセンターに抜け、一人生還。続く代打・芳岡(この選手も昨年は福井)のレフトへのフライを、明石のレフト・山本が目測を誤って捕球できず、これで1点追加。一気に2点入り、この日一番の歓声があがった。

P4296483リードをもらった宇高。続く8回表に5番・竪道にセンター越えの三塁打を許し、続く高下の犠牲フライであっさり1点を返される。しかしこれでランナーが消えて楽になったか、後続を抑える。

P4296487結局両投手とも完投した試合は、このまま2対1で紀州レンジャーズの勝利。安打数は紀州4、明石2というものだった。試合時間は何と2時間。これまでに私が見た独立リーグ、NPBあわせたプロ野球の中では「最短試合」だった。

別に早く終わったからではないだろうが、両チームの選手とも、観客を見送った後に再びグラウンドに降りて練習を始めた。まだまだ、チーム全体のレベルアップを図る段階だろう。

P4296459今回は締まった試合だったのでよかったが、気になるのはやはり「興行」としてどうかということ。この日の観客数は発表されなかったが、200人もいなかったのではないか。これはチームというより、リーグとしても、もうちょっと何とかならないのかという気がする。確かに熱い試合を行うのが第一で、余計な演出など必要ないという考えがあるのかもしれないが、クラブチームではなくプロなんだし、プロには(手作りでもいいので)エンタメ性もつきものなのではないだろうか。

あとは、神戸、明石という兵庫県の2球団がどんな興行を行っているか。機会をみてこちらにも観戦に行ってみようと思う。

・・・・さて、長い移動時間をかけて2時間の試合だけ観て帰ってきました・・・・では芸がないので、上富田への往路と復路のことについて、また後で書くこととします。

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定額給付金の通知

2009年04月28日 | ブログ

あれやこれやで大騒ぎした後に実施された低額もとい定額給付金。その給付のための申請書が我が家にも届いてきた。

中を開けてみると、私の場合単身世帯のため、「12,000円」の数字。同封の案内書によれば、「目的」として「緊急的に家計を支援し、消費を増やして地域の景気を活性化させるため」とある。

改めてどうだろうか。

「緊急的に家計を支援し」→本当に「緊急的」には支援となるかもしれない。しかし、定期的な収入が減っている、あるいは打ち切られるという状況の中で、「恒常的な」支援にはつながらないだろう。

「消費を増やして」→そりゃ、消費は増えるだろう。世論調査でも、何がしかの消費(それが高額商品の購入につながるのか、日常雑貨に回るのかは別として)に使うという声は大きかったし。

「地域の景気を活性化させる」→残念ながらこれは当たらないだろう。現在の消費活動の多くが都市部であったり、地方でも大規模ショッピングセンターなど、大手資本によるところに回る実情がある以上は、いわゆる「地域の景気活性化」(これは、地元の商店街などで消費せよ、という前提か)にはつながりにくい。消費活動のメカニズムが十分に把握できていないだろう。

というわけで、低額給付金もとい定額給付金が生活支援にも景気回復にも直接的にはつながりにくいということがわかる。

それでもまあ、「何もやらないよりは何かしらやったほうが」ということで始まったことである。ここで言いたいのは、こういう政策を行ったからには、果たしてどの程度の経済効果が起こったのか、それを十分に検証すること。きちんとやれば、少なくとも「西宮球団が優勝したから関西経済にこのくらいの経済効果がある」というよりは正確な数値が出るだろう。本当の意味で選挙の焦点にしたいのであれば、こういうきちんとした分析を行って臨むべきではないかな。

さて私の定額給付金の用途は、「先に支払ったものの補填」ということになるだろうが、旅行代金の一部ということになるのかな。

今度の2日夕方から、連休を利用して、泉大津から九州に向けて出ることとします・・・・。

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ローズの扱いはその程度か

2009年04月27日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

昨日は神戸でのオリックス・バファローズ対北海道日本ハムファイターズ戦を観戦し、ローズの3本塁打(7年ぶりだそうです)を目の当たりにし、一緒に観戦した人たちともども興奮した上機嫌な一日であった。

ローズにとっては450号本塁打というだけではなく、通算で225人目の投手から本塁打を放ったということで、これが日本プロ野球記録という。いかに幅広い投手を攻略しているかということだ。この点でも「ミスター・バファローズ」の称号は不動のものだ(昨日は「各球団のミスター○○って誰やろう」という話でも盛り上がった)。

・・・ところが、本日のスポーツ紙の一面を見るに、報知の「坂本・首位打者」はさておき、それ以外のスポニチ、サンスポ、日刊、もちろんデイリーは「ジェン」の大きな見出し。ジェン???誰やねん??

・・・それが、西宮球団に新しく入ったという、台湾出身の投手だという。それがたまたま広島戦で先発して、最後は味方リリーフが逆転負けを食らったものの自身は無失点に抑える好投を見せたという。

それだけではなく、朝の関西ローカルの番組では延々とマツダスタジアムでの試合の振り返りを流し、ローズのことなど全く触れていなかったという。

所詮、関西でのローズの扱いはその程度のものということか。まあ、ローズもたくさん本塁打を放ったから、珍しくないといわれればそれまでなのだが・・・・。

ただ、記事の重さからみれば、例えばジェン投手が初登板で完投勝ちでも収めたのなら納得はいくが、阪神は負けたのだし、野球の面白さからすればどちらのほうが重いかというのは判断がつくと思うのだが・・・・。すみません、判断したからそうなったんですね。

まだ東京発の番組のほうが、巨人の零封負け、野村監督の1500勝王手、そしてローズの記録と、まだバラエティに取り上げていたと思うのだが・・・(あくまでチャンネルを横断しての感想です)。また、インターネットでの見出し記事でもそれらが上位に来ており、まだ冷静な判断をしているなと思う。

このところの関西のマスコミ(特にテレビ局)の阪神一辺倒の傾向には目にあまるものがある。昔大阪に住んでいたときはそれほどでもなかったが、久しぶりに戻ってきてその傾向が強くなっているのが気になる。確かに人気球団で、観客動員も12球団一だし、このところ常にAクラスを維持している実力は認めるものの、ちょいと露骨すぎやしないかと思う。

一般のファンが自分の応援しているチームに入れ込んであれこれ書く、ブログでも取り上げるというのは大いにあってよいことだが、マスコミが同じような姿勢をとるというのはいかがなものだろうか。

一面に、多くの人が興味を引く記事をもってくるのは当然だろうが、今日の取り扱いは「本当にそれが多くの人が待ち望んでいる記事なのか?」と問いかけたくなる。あくまで少数派のひがみかもしれないが。

もう少し、「何を真っ先に伝えるべきか」を吟味したほうがよいと思うのだが、どうでしょうか。

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ローズ3発大暴れで大爆勝!

2009年04月26日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

低気圧で季節が1ヶ月以上戻ってしまったような感のある一日。思わずしまったジャンパーをまた取り出して羽織り、向かうは神戸スカイマークスタジアム。

P4266317入口ではマクドナルドのドナルドおじさんがお出迎え。試合終了後に小学生以下の子どもを対象にベースランニングをやるとか。また神戸新聞が子ども向けの招待券を配布していたようで、この日は観衆13000名あまりながら、子どもの姿がやたら目立っていた。

本日のオリックス・バファローズ対北海道日本ハムファイターズ戦にご一緒するのは恒例の大和人さんに加え、旅のサークルでご一緒している、鈍な支障さん。大和人さんと一緒に観戦する場合、激しい乱戦になったり、4時間超えの試合や延長戦もざらにあるのだが、野球でご一緒するのは初めての鈍な支障さんも結構「伝説の試合」があるそうで、どういうことになるやら。絶対「何かある」予感がする。

P4266323それにしても山の中の球場ということで天候が変わりやすく、雨が降ったかと思えば晴れ、またすぐに雲が広がるという、まさに春先の天候。こういう日はビールよりも熱燗を片手での観戦ということになる。

P4266318さて先発はオリックスが現在チームでもっとも安定している岸田、日本ハムはルーキーの榊原。日本ハムも戦力が手薄という前評判ながら、ルーキーのバッテリーを起用してみたり、打順をうまく組み替える方法があたり、ここまで首位をキープ。一方オリックスはこうしてみるとカブレラが抜けたのが大きく、ローズを中心にフェルナンデス、ラロッカで脇を固めた打線がどう機能するか。

P4266324まず岸田。序盤からストレートが走り、日本ハム打線につけ入るスキを許さない。面白いように三振を取る。なんと5回までで8奪三振。そして一人のランナーも出さないパーフェクト。「ひょっとして何かある」というのは、完全試合?ノーヒットノーラン?

P4266325一方の榊原も荒れ球ながら思い切った投球を見せ、序盤は無失点に抑える。

P4266328しかし4回一死から見せてくれたのがミスター・バファローズことローズ。榊原の直球を右中間にはじき返す(CS中継のアナウンサーは「ローズは打球を見ない!」と実況していた。それだけ、打った瞬間の手ごたえがあったのだろう)。この試合の先制点は来日通算450号という。450本・・・・このうち私がナマで見たのは何本くらいかなあ。これからどこまで積み上げるんだろう。

P4266336その答えは5回に回ってきた次の打席。ランナーを2人おいて、投手は2人目の須永。今度はガツンとバックスクリーンへはじき返す。これで451号。両手を広げてのベースランニングを見せる。この後も4回に続いての日高のタイムリーで合計7対0。完全なワンサイドで、後は岸田のパーフェクト、毎回奪三振がどこまで続くか。

P4266341ただ大量援護でちょっと気が緩んだのか、6回先頭の糸井にセンター前にゴロを運ばれ、完全試合とノーヒットノーランはならず。それどころかその後も金子誠、高橋のタイムリーで合計3点を奪われる。日本ハムもコツコツと点を返す野球でいやな感じがしたが、最後はスレッジ、小谷野を抑えて流れを断ち切る。岸田は結局7回まで投げ、無四球10奪三振という安定した投球を披露してくれた。

このまま試合は終わりに向かうかと思われた8回裏。打順は8番の小瀬から。日本ハムは先日初勝利もあげた、ルーキーの谷元。166cmと小柄ながら140キロを超えるストレートを見せる。梨田監督も新戦力をフルに活用している。

「もう一本、見たいですね」

「せっかく来たんやから」

「でも、ローズに回るまでには3人出塁しなければいけませんよ」

小瀬、大引と凡退し、このまま終わるかと思ったが、大村が粘って四球、坂口が二塁打を放つ。ここで打順は守備固めで途中出場の山崎。正直、打力のほうはさほど期待できない。

それが、私たちを含めた観衆が打たせたのか、センターにクリーンヒットを放ち、出塁どころか2点タイムリーとなった。これでローズの打席を迎える。そして・・・。

P4266350ちょっと詰まったようにも見えたが、この打球が伸びていって左中間スタンドに突き刺さる。この日3本目のアーチ。これには3人ともびっくりした。ホンマにこの40歳超えのバッター、どこまでやるのだろうか・・・・。

P4266358試合は結局11対3、最後は日本ハムの代打・二岡(打席に入るとモナちゃんコールも起こっていた)が併殺打に倒れるというおまけつき。それでいて試合時間が2時間45分というのは、序盤の投手戦と一発の大きさによるもので、おそらく私たちが観戦に来た中での最短時間ではないだろうか。

P4266375ヒーローインタビューはもちろんこの人。本塁打の感触を3度聞かれるたびに日本語で「サイコーデス!!」とご満悦のようだった。こりゃ、いかに阪神びいきの大阪のマスコミも、一面で取り上げなければあきませんよ。

3人の中では、3本目のホームランをアシストした山崎も「陰のヒーロー」という扱いになった。

P4266379ちなみにこの試合終了後、先ほどのドナルドおじさんがグラウンドに登場。子どもたちのベースランニングのお相手を務めていた。無料ということで球場には長い行列ができており、その途中で球場を後にしたため、地下鉄はガラガラ。最後は三宮の中華料理店での祝勝会とあいなり、野球から政治まで大いに話が出たものである。

P4266349現在大混戦のパ・リーグ。GWの間にどういうことになっているか、これからの試合が楽しみである・・・・。

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JR福知山線脱線事故から4年

2009年04月25日 | ブログ

朝、強い雨の中、JR福知山線の塚口駅に姿を現す。傘をさし、線路からなるべく離れないようにとぼとぼと歩き出す。

2005年4月25日に発生したJR福知山線脱線事故から丸4年となった。関西版のニュースを中心にこのことが取り上げられ、朝から事故現場からの中継も出ていた(もっとも、全国的にトップニュースで扱われたのは草なぎ剛の謝罪会見だったが・・・・そこまで大きく扱うほどのことかな???)。

P42562874年前のこの日、私の職場はJR貨物の梅田駅であったが、「列車脱線」の一報を聞いたときはドキッとして(何せその頃は多くの台風、北国の豪雪、新潟の地震、各地の人身事故で列車の遅れや運休が発生し、鉄道輸送の短所をモロに感じていたので)、それが「福知山線」と聞いて「貨物列車が走っていないからヤレ一安心」と思った。しかしそれが悲惨な事故として報道されるのを見るにつれ、先に不謹慎な思いをしたことを反省したことだった。

あれから4年。事故の年に東京に移り、そして今度は同じ尼崎市内に住むことになった。そして25日は休日。ということで、初めて事故の現場を訪れ、手を合わせようと思った。

JRの塚口駅から歩くこと10分ほどで、テレビで見たあのマンションの外壁が見えてきた。あれ以来、あの建物には人は住んでいるのだろうか。

P4256286現地にはレインコートを着た大勢の報道陣が詰め掛けていた。私は「遺族」ではないし、手向ける花も持っていないが、カメラがこちらを向く中、喪服姿の方々に交じって献花台のほうに向かう。JRの関係者だろうか、深々と頭を下げ、神妙な面持ちで参列者を出迎える。

手を合わせる横を列車が通りすぎる。若干スピードを落としている(ように見えた)。

P4256291マンションの敷地内のお地蔵さんにも手を合わせる。兵庫の餘部鉄橋の下にも、列車落下事故で亡くなられた方への哀悼の意を表す観音さんがまつられているが、同じように、鎮魂・事故のモニュメントとして受け継がれていくのだろう。

P4256294踏切を渡り、反対側へ。線路とマンションが見えるスポットに移動。線路際には多くの報道陣の三脚や脚立が並ぶ。道路を挟み、追悼客も並ぶ。新聞記者からインタビューを受けていた人もいた。私の横にいた人のインタビューを聞いていると、かつてこの線を利用していたとかで、事故に遭った列車には乗っていなかったものの、今でもそのときのショックは忘れられないというようなことを語っていた。

P4256299事故発生の9時18分を前に、塚口方面から列車がやってきた。現場を前に警笛を鳴らし、ゆっくりと通過していった。

周りでは黙祷をささげる人、手を合わせる人、JRの責任問題を訴える横断幕を掲げる人、反応もさまざま。私も胸に手をやり、静かな祈りをささげる・・・・。

その後、塚口まで一度戻り、今度は列車に乗って現場を通過。塚口駅発車後に車掌が、本日で事故から4年経過したこと、犠牲者への冥福を祈ること、これからもさらなる安全への取り組みを強めることのメッセージをアナウンス。車内からも「今日やったなあ」という声が聞こえてきた。

P4256309大阪駅では「記帳」の受付をやっていた。「追悼のことば」をしたため、係員に託す。

P4256293さて、事故から4年。いろいろなところで事故を振り返る動きがあるが、原因の究明とそれに対する改善策が十分に実施されているかということについてはまだまだではないだろうか。遺族への補償問題やJRの責任問題もまだ解決がなされていない。また、ここにきてPTSDの問題もクローズアップされており、解決するどころかむしろ被害が広がっているのではないだろうか。1985年の日航機墜落事故もそうだが、公共交通機関の事故というのはそれだけ重く、何年にもわたることになる問題といっていいだろう。

私も鉄道好きであるとともに、運輸関連の業務に従事している以上「安全」というのは重くとらえるべきで、「何が事故を未然に防ぐか」ということは自分なりに考え続けなければならないと思っている。

改めて、亡くなられた方へのご冥福をお祈り申し上げるとともに、傷ついた方への一日も早いご快復をお祈り申し上げます。

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こういうのは繰り返されるのかな・・・

2009年04月24日 | ブログ

大阪・西淀川区で発生した少女の死体遺棄事件。容疑者は少女の母親と、同居していた男性、その男性の知人の3人とか。

この少女が行方不明になった後、私の職場にも捜索協力依頼のチラシを持った人がやってきた。何せ職場は事件のあった少女の自宅からも近いし、職場は「周りで何かが起こっても不思議ではない」という環境のため・・・・。

それが捜査を続ける中で、母親が逮捕されるという展開。そういえば駅前などで捜索協力のビラを配っていたのは父親だけだったか。それにしても、母親と同居男性の関係、父親は??という疑問がついてまわる。

報道によれば「子どもがいうことを聞かなかったから」としての虐待によるものとされているが、それにしてもこういう話が繰り返し聞かされているように思う。また親が手をかけたのかということで、「子どもの行方不明や不審死はまず親を疑え」というのが常識であるといえないだろうか。私は未婚で子どももいないため、親としての立場の気持ちなどわかる由はないのだが、母親を批判するのは簡単だが、「ひょっとすれば私もそうしてしまうかも・・・」と、自分の心の内面に何があるかわからないだけに、子育てそのものにも一歩引いてしまうかもしれない。

何がそうさせるのか。もっとさまざまな観点から分析してみる必要があると思う。社会の奥深いところにかかわるかもしれないし。

さて、「繰り返される」といえば、オリックス・バファローズ小松のKO。今日は見せしめだろうか終盤まで投げて11失点。こりゃ、もうだめだな。WBCの調整不足はもう言い訳にはならないし、昨年の15勝も所詮まぐれで実力はその程度だったということで。とっとと二軍行きや。

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痛いなあ・・・・

2009年04月23日 | ブログ

オリックス・バファローズのカブレラが、出塁時に後藤の打球が足にあたり骨折。試合に勝って貯金1としたのはいいが、不動の3番が抜けるのは痛いなあ・・・・。でもまあ、これで北川を初めとした控え組にもチャンスが出るし、これまでのところ目だった活躍をしていない若手選手たちにも道は開けると考えるしかない。大石監督の采配が注目されるところ。

さてその中でもう一つ「痛いなあ」というのが、SMAP草なぎ剛の逮捕。会社の人から「逮捕されたらしいで」という話を聞いたのだが、何を大事件をやらかしたのかと思った。

芸能人だから大麻に手を染めたとか、詐欺に関与していたとか、わいせつはわいせつでも「強制」とか「未成年」とかいう言葉に関することかと思ったが、それが酒を飲んで酔っ払って全裸になったということで・・・・。逮捕時の様子も報道されていたが、痛々しい感じがする。

そもそも「アイドル」出身なのだから、そういうことで捕まったのではイメージが悪いなあ・・・・(別にイメージがよい犯罪というのがあるわけではないが)。刑罰としては軽いものだろうが、社会的に影響のある人物がやらかしたということで、CMの打ち切り(ただでさえ普及の遅れに悩んでいる地デジにとってみれば、イメージキャラクターの逮捕はそれこそ痛いだろう)やら映画・ドラマはどうするのかということになる。

酒のうえでの失敗だの、酒グセが悪いだのというのはあきませんな。

私も気をつけないと・・・・・(自戒)。

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オリックス、神戸撤退へ

2009年04月22日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

オリックス・バファローズが来年限りで神戸からの「撤退」をするという。

21日に京セラドーム大阪で行われたオリックス対西武戦の始球式を務めた橋下知事が記者からの質問で「全面的に大阪に移るということで、これからバックアップしたい」という内容の発言をしたところからそういう話題が広がったとか。

何かとお騒がせな橋下知事であるが、この発言の場合は別にお騒がせというよりは、これから大阪のチームとしてがんばってほしいという、素直なエールを送ったつもりだったのだろう。だから、この話も本当なのだろうなということが伝わる。

まあ、フランチャイズこそ大阪だが「準本拠地」ということで神戸でも試合をするとなれば、選手にとっては何かと面倒だろう。また立地条件からすれば、特に平日のナイターなどは神戸は客足が鈍かったし・・・・。ある種やむをえないのかなと思う。

P4126108しかし個人的には神戸の天然芝球場の開放感というのは好きだし、野球場にしては食べ物もそれなりに充実していたし(大阪に行くたびに「食いだおれの街を名乗る大阪の食は見かけ倒れ」という印象を強くしているのだが)、完全に撤退してしまうのは惜しい。神戸9クルーズの球場というのも、なんだか持て余しそうな気がするし。日本の球場でいち早く「ボールパーク構想」を打ち出して独特の雰囲気をつくってきただけに、そのカラーはなくしてほしくないなあ。

週末のデーゲーム限定でもいいから、何試合かでも神戸での開催を継続することを希望したい。

・・・ならば少しでも観戦ということで、実は次の日曜日の観戦を計画しているのだが、予報は雨。やはり同行者が自他共に認める「頭に雨のつく人」だからかなあ・・・・。

何とか、天気持ってくれや!

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名松線の無人列車

2009年04月21日 | ブログ

昨日は「第一種衛生管理者」の資格試験受験のために、加古川まで遠征。JRで加古川まで行き、そこから加古川線の列車に乗るという、ちょっとした鉄道旅行である。試験会場となった「近畿安全衛生技術センター」は、加古川線の神野駅から線路沿いに歩いて15分。駅舎が昔ながらの木造駅舎だったり、駅のすぐ前が乳牛の厩舎だったり、線路が近くて列車の迫力ある走行が見られたり・・・・。

試験終了後は明石まで戻り、駅前のとある店で「反省会」。反省会といっても明石名物の蛸料理やら昔ながらのサワーが出てきて、反省には十分の時間を過ごす。ただし帰宅が日付を回ったのは、これもまた反省材料かな。

さて、このところ当ブログでアクセスが多かったのは、加古川線よりももっとローカル線の「名松線」の記事。現在も残る「元・特定地方交通線」である。

P3295871もっとも、名松線のことといっても別に私の乗車記に反響があったわけではなく、先日起きた「列車の無人走行」の事故を受けてのことである。「名松線」で検索したら記事が引っかかったというわけですな。

最初は「JR東海、究極の合理化で運転士も無人」とでもいうものかと思ったが、これが家城駅での運転士によるブレーキのかけ忘れによるものとか。しかも、3年前にも同様の事故が起こり、そのときも同じ家城駅から無人で同じく8キロあまりを走行したという。

事故というのは繰り返し起こすものなのだろうか。JR東海のこと、そのあたりの業務マニュアルはしっかりしていると思うのだが、それが2度にわたって守られなかったとなると、運転士の側に守る気がないのか、そうでなければマニュアルのほうに何か欠陥があるということだろう。

けが人がなかったのは幸いだし、東海道新幹線、いずれは中央リニア開業を控えるJR東海にしてみれば、この程度など事故のうちには入らないのだろうな。もしすべての路線での安全を本気で考えるのなら、新幹線と同じく安全運転のための制御装置など入れるだろうし。まあ、新幹線のようなシステム管理にはめっぽう強いが、名松線のようなアナログの世界になるとからっきし弱くなるという性格を持っているのかもしれない。

鉄道に限らず、事故というのはどこの現場でも「0.00%」にはならないもの。ただ限りなくゼロに近づける、万が一の事故発生時も被害を最小限に食い止める、「安全」というものはいくら考えて努力しても「これが完全」というのはないし、それだけに常に考えなければならないものである。私も車両を扱う身、これからも気を引き締めていきたいものである。

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関西独立リーグ初観戦

2009年04月19日 | プロ野球(独立リーグほか)

19日のプロ野球。オリックス・バファローズは東京で楽天と対戦。前日の0封負けのお返しと、これまでの連敗の鬱憤を晴らすかのような多国籍重量打線の大爆発で、15対0と快勝。楽天にざまあ見さらせの勝利である。特に関東在住のバファローズファンにしてみれば溜飲が下がる思いだっただろう。

P4196187さてそんな東京ドームとは打って変わってこちら大阪。前夜から戻っていた実家を出てやってきたのは万博記念公園。朝から天気がよく気温もぐんぐん上がり、暑く感じる。太陽の塔もまぶしく感じられる中、広場ではフリーマーケットなど行われており、大勢の人で賑わっていた。

P4196200ところで私が今日やってきたのはフリーマーケットが目当てではなく、モノレールを挟んで反対側にある野球場である。ここで、今年発足したプロ野球独立リーグ「関西独立リーグ」の大阪ゴールドビリケーンズ対明石レッドソルジャーズとの試合を観戦しようというのだ。11時半ころに現れたのだが、入り口にある机に係の人が暑さを我慢する感じで座っているだけで、本当にここで試合が行われるのか一瞬疑った。「プロ」の試合が行われることのお知らせや呼びかけらしきものがなかった。隣の球技場で行われている高校生のアメフトの試合のほうがまだ賑やかな感じだ。

P4196203関西独立リーグについてはこのブログでも取り上げたことがあるのだが、これまでの四国・九州アイランドリーグ、そして(北陸・上信越の)BCリーグと比べても「成功しないのではないか」という感じを持っている。ただそう思うだけではだめで、試合や「興行」がどのようなものか観ようと来たわけだが、入り口からしてこれではね・・・・。BCリーグなど、クルマでしかたどり着けないローカル球場でやっていても看板やら幟やらが出ていたのだが・・・。

高校野球でも使われる万博球場。観客席はオール芝生席・・・といいたいところだがところどころ地面が掘られたようなところがある。ちょうどくぼみができているところにシートを敷けば桟敷席の出来上がりである。

P4196209地元大阪ゴールドビリケーンズ。元近鉄の村上隆行監督、四球の多いリリーフエース・石毛博史コーチ、日本ハムで一時四番を張った西浦克拓コーチ、元近鉄・ロッテ・阪神の平下晃司選手兼任コーチという顔ぶれ。一方の明石は元近鉄の北川公一監督。この中でも村上監督というのは今でも人気健在で、子どもたちからも声援を受けていた。また選手よりも一番声がよく出ているように聞こえた。

P4196225試合前に特別なイベントということはなく、13時試合開始。大阪はサイドスロー(元ヤクルトの高津に似た感じ)の小坂、明石はかつぎ投げの感じの福泉が先発。

P4196217序盤こそ両投手まずまずの立ち上がりだったが、3回表、小坂の送りバント野選も重なり一死満塁。ここで明石の4番・田中がレフトへ走者一掃の二塁打で3点先制。続く4回も1番・横井のタイムリーで1点追加し、4対0と明石リード。

P4196244その裏、大阪もランナーをため、6番・藤本の三塁打で2点返し、4対2とする。試合としては俄然盛り上がってきた。

P4196236ところで一塁側・大阪の観客席であるが、応援団というのはビリケンさんのTシャツを着た青年が一人だけ。画用紙に選手の名前を書いて孤軍奮闘リードを取るが、いかんせん単純な手拍子のみ。観客のほうも、こういう試合を見に来るくらいだからコアな野球ファン(中には、イケメンの選手目当ての女性も)なのだが、BCリーグの他のチームのようにサポーターが多いわけでも、レプリカのユニフォームを着ている人(そもそも販売されていない)もいない。何だろう、「地元のチーム」を応援するというよりは、クラブチーム同士の試合を観に来ているような感じだ。

P4196250そんなことを考えるうち、5回表、大阪2人目の横川から明石の3番・川咲の三塁打で1点追加、6回にいたってはバント処理の悪送球でランナーを進め、横川の暴投と横井のタイムリーで2点入れ、7対2。これで試合の流れはほぼ決まったようなもの。

P41962699回表にいたっては大阪4人目の酒井が四球連発、タイムリー、犠牲フライ、打者が止めたバットに当たったボールが外野に転がってのタイムリーで4点を失い、11対2。試合そのものも締まらなくなった。

P4196274そんな中、9回裏の明石のマウンドには、前田勝宏投手。かつて150キロ後半のストレートを投げるという本格派で、西武→ヤンキース(マイナー)→中日→興農(台湾)→イタリア→中国→岩手赤べこ野球団→アイランドリーグ長崎と渡り、今年明石に入団という、ある意味でプロ野球の現場を知り尽くした男。実働20年の右腕は技巧派に転じていたが、いかつい存在感で大阪の若手打者を料理するなど軽いもので、きっちりと最後を締める。結局11対2というワンサイドゲームとなった。

P4196283試合後は両チームの選手によるお見送り。村上監督はじめコーチ、選手たちにサインをもらったり、記念撮影をする光景が見られた(私も村上監督、平下選手兼任コーチ、前田投手からサインをいただきました)。観客を笑顔で送り出した後はお説教が待っているのかもしれないが・・・・。

P4196228まだ1試合しか観ていないのでなんともいえないが、「人口が多い」「スポンサー企業が多い」「野球ビジネスのポテンシャルがある」という割には、BCリーグや四国リーグと比べても全くさびしいものだった。第一、スポンサー企業がついているのか??(ユニフォームには協賛企業のロゴを入れていたが、試合中に宣伝するわけでもなく、お立ち台の後ろで見かける、企業名がいろいろ入った屏風のようなものも見なかったし)

それに、入場者の公式数が558人って・・・・。地方の独立リーグでも1000人~2000人は入るというのに。これはどうしたものだろうか。

・・・やはり、埋没しちゃっているのかな。地方の独立リーグの場合は、各県ごとの有力新聞やローカルテレビ局があり、チームのことが紙面や画面に露出する機会が多い(いまやそれが拡販のツールになっている新聞もあるようで)。逆に都市型ではその点が難しいのだろう。女子高生の吉田えり投手の話題は多く取り上げられるが、彼女がマウンドでバンバン投げているわけではないしね。

P4196239もっと観客を呼ぶような工夫もしなければならないし、選手は一所懸命練習に励んでいるのだろうが、プロを名乗る以上はもっとレベルを上げないといけない。来年は三重、滋賀のチームも加わるそうだが、このままやっていたんでは一緒かなと思う。

まあ、他にも兵庫や和歌山の試合もあるし、日程が進めばじわじわ人気が出るということも期待して、これからこのリーグがどんな興行を見せてくれるのか、また別のところで観戦に行ってみたいものである・・・・。

がんばれ、関西。

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リーダーの条件とは

2009年04月18日 | ブログ

今日は会社の組合主催のセミナーの動員で、大阪市内某所へ。

組合の行事とくれば「動員」ということで、職場ごとに人数の割り当てがある。今の職場で初めてということもあり、役割が回ってきたわけだ。今回はセミナーということで参加したのだが、その内容というのが講演会である。

その講師は、神戸製鋼で日本選手権7連覇を果たし、元日本代表監督、現在は神戸製鋼スティーラーズの総監督である、日本ラグビーの顔ともいえる平尾誠二さん。

いつもの講演会は文化人などが講師をされるそうだが「内容が通り一辺倒のこと」という感想が寄せられたそうで、そこで、ラグビーファンも多いことや、話術にも定評があるということから、平尾さんの起用ということになったとか。

お題は「ラグビーに見るリーダーの条件」とかいうものだが、平尾さんは「堅苦しくなったらあかんから、最近のスポーツのことから入ってあとは適当に話させてもらうんで、これや!いうのがあったら聞いてもらったら結構です」と。

あとは、講演の内容をかいつまんで。

「球技系のスポーツを分類すると、「ゴール型」(ラグビー、サッカー、バスケット、アイスホッケーなど)、「ベースボール型」(野球、ソフトボール)、「ネット型」(バレーボール、テニスなど)というのがあり、日本代表は「ベースボール型」に強く、「ゴール型」に弱い。それは体格差というよりも精神面によるものも大きい。それは競技の特性によるもので、「ベースボール型」のように監督がゲームを支配(采配)して選手を動かす、選手のほうもプレーの合間合間に監督の顔色を見てプレーを選択するというやり方は得意だが、「ゴール型」のように試合が常に流れていて、監督はフォーメーションの指示は出すのだろうが、ほとんどはプレーする選手の瞬時の判断で動かなければならないというやり方、最後は「オレが決める!」と、誰かが図々しいくらいに前に出るやり方が不得手なのだろう。」

(それって、サッカーという競技に「岡田ジャパン」などと「監督」の冠をかぶせる発想そのものがマッチしていない、ということにもつながるのかな・・・?それを一歩進めれば、「何かに向けて取り組むチームの構成」も同じようなことが言えるのではないかということで、つまり、日本型組織と欧米型組織ということなのかな・・・?)

「組織やチームというと、トップダウンで上からの指示で「動かされている」というイメージがあるが、チームというのはさまざまな長所、個性を持った人たちの集まりだし、その意味では個人が能力を発揮しなければ、チームも機能するわけがない。リーダーというのは、一人一人に対してポジティブな姿勢で接して、一人一人の長所が前面に出るようにするムードをつくる必要があるし、その出てきた長所をいかにひとつの方向に組み合わせていくか、モチベーションを共有化させることができるかということが問われている、それがリーダーの条件・素質である。」

これらの考えは平尾さん独自の提唱というよりは、平尾さん自身が出会った伏見工高・山口監督(「スクール・ウォーズ」の主人公のモデルですね)や、同志社大・岡監督の大きな人間性から学んだものという。「この人に出会ったから、ラグビーを続けることができた」とも。

ただ平尾さんが受けてきたような「鉄拳制裁」や「アホボケカス死ね!」という叱咤や、「合宿などで皆が一体化する」というのが現代の環境に合わないことも認めており、「昔のような『オレの背中を見て学べ』なんてのは今は通用しません。背中を向けている間に、部下は逃げていきます・・・。今の子に対しては、こっちが向き合って、引っ張ってやらないと」という話もあった。

・・・リーダー論というのはこれまでいろんな人がいろんなところで語っているし、永遠のテーマなのかもしれない。時代やチーム状態、環境によっても異なるし。今日の講演を聞く中で私の頭の中で「プロ野球の監督」に置き換えてみれば、平尾さんのいうリーダー像というのは三原監督、仰木監督が実践してきた指導方法なのかな。でもまあ「鉄拳制裁もしょっちゅう」だったから、西本監督のようなところもあり・・・。少なくとも、川上監督や広岡・森監督のような管理、野村監督のようなデータ重視とはちょっと違うかな。

「リーダーというのは、その人が頭がいいとか、技術にすぐれているというよりは、『印象』。その人について行くかいかないか、結局のところ『印象』によるものが大きい」

なるほどね。

別に会社でなくても、「リーダー」としての役割というのが私にも求められる場面というのが出てくるわけだし、そうなった時にどのように振舞うか。一人一人の個性を引き伸ばすということはわかっていても、それを引き伸ばす方法や、あるいは観察眼、そういったものをいろいろな角度から常に養うようなことも必要なのだろうな。その意味では大いに参考になる講演だったし、貴重な時間となったことである・・・。

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本当の「ノンアルコールビール」

2009年04月17日 | ブログ

ファミレスで友人カップルと乾杯する瑛太さん。3人ともビールをおいしく飲み干す。すると、友人の女性が瑛太さんの飲み物を見て「あれ?クルマでしょ?」と取り上げる。ところがそれはアルコール度0.00%の「キリンフリー」。CM後、「~あると思います」、もとい「ありです、こういうとき」とキメてクルマに乗り込む・・・・。

これまで「ノンアルコールビール」とか「ビアテイスト」とかいうことで各社からさまざまな飲み物が出ているが(よく考えればホッピーの「外」もその部類)、いずれも0.何パーセントかのアルコールは入っていたもの。ところが堂々と「0.00%」をうたい、クルマを運転する人でも問題ないことをCMでも強調されているのはインパクトがある。

P4176182・・・・ということで、こいつをようやく入手。ノンアルコールの実力がいかなるものか、晩酌のお供として早速味見してみることに。もっとも、他に何かを飲んだ後ではわからなくなるから、まずこいつを口に入れることにする。

飲んだ感想。う~ん、あま~い。アサヒのスーパードライのキレや、キリンラガーの深さが好みという向きには結構甘ったるく感じるかな。

他のビアテイスト飲料もそうだが、この手の飲み物はどうしてもこういうつくりになってしまうのか、麦の汁に砂糖を入れてそのまま飲んだような感じである。かつてビール工場に見学に行ったときに、発酵させられる前の段階だかなんだかの麦汁を口にしたことがあるが、ちょうどそんな感じ。

しかし、のど越しはそんなに落ちるものではなく、まあ最初に口をつけるということなら楽しめるというところで、これなら、アルコールがいけない人もそうだし(本当のノンアルコールだから)、ビールはちょっと苦手という人もいけるのではないか。

こういうのがオフィスの自動販売機にあれば、気分転換に「ちょっと飲みながら」仕事ができるかもしれないな。雰囲気で酔う人も出たりして。

一つ謎。缶の横に「この製品は20歳以上の方の飲用を想定して開発しました」とある。・・・ということは、ノンアルコールビールも20歳未満は飲んではいけないのかな??

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鯨料理をいただきます

2009年04月16日 | ブログ

前の記事に、鯨肉のことと、捕鯨の妨害工作を行った「シーシェパード」のことを書いた。

それに触発されたわけではないのだが、帰宅途中にスーパーに買い物に寄ったところ、ミンククジラの赤身(刺身用)と、さらし(皮)のパックを売っていたので(しかもタイムサービスで半額)、買って帰る。

P4166180赤身そのまま刺身でいただく。ちょっと濃い色が、慣れていなければちょっと抵抗感あるかな。付属品は醤油ではなく、かつおのタタキなどについてくる独特のたれ。これが臭みを消してくれ、うならせる味わいにしてくれる。

P4166179一方のさらしは付属品の酢味噌和え。こりこりしていて、こちらも独特の歯ごたえである。

これに高知の酒「酔鯨」などあった日には大船に乗った気持ちになるのだろうが、ここはごく普通の酒で済ませる(→それにしても、こちらのほうを何とかする必要があるのだが・・・・)。

どうしても購入する肉類は牛肉、豚肉、鶏肉ということになるが、ごくたまには鯨肉という選択肢もありかな。

この次は、ブロックごとステーキ風に焼いてしまうの面白いかと・・・・。

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瀬戸内クルーズ

2009年04月15日 | ブログ

そろそろGWの予定をどうしようかという時期。ニュースでは「最大16連休」を敷く企業も出ているということを言っていた。16連休! 普通の日本の企業ならこれまであり得ないことと思っていたが、「会社に出てきても仕事がない」「飛び石の休みのほうが、機械をつけたり止めたりしないといけないので却ってコストがかかる」などという、どちらかといえば最近の不況の影響が出てきてのことである。

一方では「人員が削減されて負担が増え、GWもロクに休めない」という声もあり、どうもこのあたりのバランスがうまくいかないものなのかなと思う。

さて私はといえば、GWのこととてどこか遠くには出かけようとは思うが、一方ではプロ野球観戦もしたいし、仕事に費やす日が1日くらい発生するかもしれないしで、どこかに出かけるにしても2~3泊の予定。行き先としては、できれば久しぶりに九州の地でも踏んでみたい名と思い、あれこれ考えている。

関西に戻ったのだから、地の利を生かして九州への行き帰りのどちらかでフェリーに乗るというのも面白そうだ。ただそう思いネットで調べると、GW前半の九州行き、後半の関西行きはいずれも満席である。早い時期から決めうちしている人もいるだろうし、やはり多客時の需要というのはあるのだろう。同じ夜行でも、列車やバスと違ってゆったりできるしね(桟敷のカーペットはゆったりできないという声があるかもしれないが、それ以外の食堂や大浴場、その他パブリックスペースの広さは、他の交通機関にはないものである)。

さすがにないなあ・・・と、九州行きではないのだが、大阪から四国へ渡るフェリーのHPなど見ていたら、こんなのがあった。

四国オレンジフェリーがやっているところの「瀬戸内ワンナイトクルーズ」。

プランによれば、大阪を昼に出る便で昼間~夕日の瀬戸内海を眺め、夜に愛媛は東予港着。同じ船が折り返しの夜行便となっており、そのまま翌朝大阪に戻ってくるという。

まあ、ワンナイトクルーズといっても特別貸切船が出るわけではなく、定期便で往復してくるというものであり途中下船もできないが、専用プランを申し込めば2等桟敷と3食がついて12500円。追加料金で特別室を利用することもできる。

これまで「列車に乗りに行く旅」というのはずっとやってきているが、「船に乗りに行く旅」というのはほとんどない。四国に行くというわけではないが、こういう旅の仕方もありかな。

さすがにGW期間中はこのサービスはやっていないが、普段の週末のお出かけなどにいいかもしれない。夏に向けての楽しみの一つとしてとっておくことにしよう・・・・。

(以下、オレンジフェリーHP掲載の紹介文)

「ぐるり見渡す限り海と島々。瀬戸内の景観を再認識するクルージング。その瀬戸内の風景を、大浴場のお湯につかりながら眺めれば、雄大な景色に心まで洗われる。そして、静かに時が流れる船の上で、瀬戸内に沈む夕日を見ながら、おいしいクルージングディナーをゆっくりと味わいながらいただく。

時にはそんな贅沢な船旅でいつもの生活を忘れて、ゆっくりのんびりと、心と体を休めてあげましょう。」

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