10月も末となり、日中の最高気温もようやく25度を下回り朝夜も冷え込むようになってきた。紅葉はまだまだ先であるが、秋もそろそろ本番といったところである(日本シリーズも終わったことだし・・)。
30日は、四国八十八所めぐりの陰に隠れた形になったが、およそ2ヶ月ぶりの新西国三十三所めぐりである。前回、高野山の宝亀院でのくじ引きとサイコロで出たのは、兵庫は加東市にある第28番の光明寺である。客番5ヶ所を入れて全部で38ヶ所あるこの札所めぐり、今回が19ヶ所目ということで、今年1月から始めてちょうど半分まで来た。
こちらの光明寺へのアクセスは、JR加古川線の滝野駅から徒歩である。地図で見ると駅からの距離はそれほどないように思うが、案内によっては徒歩30分としたものもあれば、徒歩50分と書かれたものもある。五峰山(ごぶさん)の中腹にあるということで、また西国、新西国につきものの山歩きのようである。クルマの場合も途中の駐車場までしか行けないそうだ。
私の札所めぐりの楽しみの一つに「どうやってアクセスするか」というのがある。加古川線となると日帰りで出かけるのにはちょうどいい距離である。加古川線は山陽線の加古川と福知山線の谷川を結ぶ路線であるが、滝野はそのほぼ中間点にある駅である。そうなると、加古川から北上するか、谷川から南下するかの選択肢が出てくる。大阪近郊区間内なのでどちらから行っても運賃は同じなのだが、加古川から行けば、西脇市までのICカード利用可能区間である。また一方で、谷川からだとICカードの使えない区間を通るために、全体で使用することができない。ローカル線を行き、滅多に乗る機会がないのであれば、少ない本数の時間に合わせて行動することも考えられる。以前、福崎の金剛城寺に行く時に、一旦福知山経由で和田山まで上がり、そこから播但線の気動車と電車を乗り継いで福崎まで行ったこともある。加古川線はそれを一回り小さくしたようなものだ。
そんな中でJRの時刻表と地図を見ていると、ふと「いつもと違った方法で行こう」という気になった。それが中国ハイウェイバスである。
中国自動車道を走るハイウェイバスは大阪駅から津山駅行きの路線がメインであるが、沿線の町に行く路線もある。その一つが西脇行き。これが、滝野社インターまで中国自動車道を走った後、加古川線沿いに走り西脇の中心部まで行く。これが、滝野駅のすぐ近くを通る。このルートで行くと、大阪駅から滝野駅までおよそ1時間半、1280円ということで、加古川線を走るより速くて安い。事前に高速バスのサイトやコンビニで座席予約もできるし、当日でも空席があれば乗ることができる。運賃も最近はICカードで払うこともできる。この辺りの人が大阪に行くのは高速バスがメインなのだろうなと思う。
ということで、大阪駅を8時に出発する西脇行きに乗ることにする。乗車券は事前にネットで予約し、コンビニで発券しておいた。7時50分すぎにバスが入ってきて乗り込む。他の乗客もほとんどいない状況だが、窓際に割り当てられた私の横の席に先客がいる。その人は「こないガラガラやのに、何でやろうね」と笑って、通路を隔てた反対側に席を移す。時期的なものもあるのかもしれないが、直前に乗り込んで来た客には運転手も「空いているところにおかけください」と案内していたし、かえって事前にネット予約をすると固まって発券されるのかもしれない。この辺り、他の都市を結ぶ高速バスとは違った位置づけなのかな。
前に停まっていた津山行きと同時に発車。まずは新御堂筋から新大阪駅に停車。ここでも乗車がある。おばさま二人連れが乗って来て、「西脇のロイヤルホテル前という停留所があるんですか?」「西脇の2つほど手前にあるらしいんですが」と運転手に尋ねる。運転手は「ロイヤルホテル前というバス停はないですね・・・私も、ホテルの名前は知らないので」と要領を得ない。すると、先ほど私の隣にいた男性客が、「ロイヤルホテルやったら、西脇で降りたらよろしいですよ。西脇にホテルは一つしかありまへんわ」と助け舟を出す。私もスマホで見ると、何のことはない、バス停のあるアピカ西脇とロイヤルホテルは隣接する建物である。おばさまの訊き方もあいまいだったのかもしれないが、運転手も初めてではあるまいし、バス停の目印くらい案内できないかなと思う。
この後千里ニュータウン(桃山台駅前)を経由して、池田から中国道に入る。この時間はクルマの量はそれなりにあるが渋滞もなくスムーズに行く。途中のインターやバス停からも乗ってくる客もいる。まあ行きはいいとして、夕方に西のほうから大阪に向かうとなると絶対10キロ以上渋滞する区間である(日曜のゴルフ帰りで何回も経験しているので)。帰りのバスの定時性は怪しそうで、今回のやり方も帰りは通じないだろうなと思う。
滝野社で中国道を下り、インターのバス停に着く。ちょうど大阪駅行きのバスも停まっており、あちらはここから乗り込む人が大勢いる。やはりそれなりの需要はあるものだ。
滝野社インターから数分走り、加古川に架かる橋を渡った後、9時27分の定刻に滝野バス停に到着。滝野駅へは歩いて5分ほど戻る形になる。
駅前に続く道の角にロデオ像がある。現在この辺りは平成の大合併で加東市となっているが、その前は滝野町であった。この滝野町がアメリカ・カリフォルニア州のホリスター市と姉妹都市提携を結んでおり(現在は加東市に継承)、その記念に贈呈されたものだという。ホリスター市というのはカウボーイの町だそうだが、滝野町とどういうところで意気投合したのやら。
滝野駅に到着。昔は線路が2本あったと思われる跡もあるが、駅舎やホームは比較的新しい感じである。次に加古川方面から来るのは9時51分の列車で、大阪を同じ8時に出発すると、滝野駅に着くのはこの列車となる。高速バス利用で20分ほど早く着いたことになる。今回、20分早く着いたところで誰かが待っているわけでもないし、自分が勝手に歩くだけなのだが、この辺りの交通事情を体験するという意味ではよかったのかなと思う。
駅の西側に小高い山がある。これがこれから目指す光明寺のある五峰山である・・・。
30日は、四国八十八所めぐりの陰に隠れた形になったが、およそ2ヶ月ぶりの新西国三十三所めぐりである。前回、高野山の宝亀院でのくじ引きとサイコロで出たのは、兵庫は加東市にある第28番の光明寺である。客番5ヶ所を入れて全部で38ヶ所あるこの札所めぐり、今回が19ヶ所目ということで、今年1月から始めてちょうど半分まで来た。
こちらの光明寺へのアクセスは、JR加古川線の滝野駅から徒歩である。地図で見ると駅からの距離はそれほどないように思うが、案内によっては徒歩30分としたものもあれば、徒歩50分と書かれたものもある。五峰山(ごぶさん)の中腹にあるということで、また西国、新西国につきものの山歩きのようである。クルマの場合も途中の駐車場までしか行けないそうだ。
私の札所めぐりの楽しみの一つに「どうやってアクセスするか」というのがある。加古川線となると日帰りで出かけるのにはちょうどいい距離である。加古川線は山陽線の加古川と福知山線の谷川を結ぶ路線であるが、滝野はそのほぼ中間点にある駅である。そうなると、加古川から北上するか、谷川から南下するかの選択肢が出てくる。大阪近郊区間内なのでどちらから行っても運賃は同じなのだが、加古川から行けば、西脇市までのICカード利用可能区間である。また一方で、谷川からだとICカードの使えない区間を通るために、全体で使用することができない。ローカル線を行き、滅多に乗る機会がないのであれば、少ない本数の時間に合わせて行動することも考えられる。以前、福崎の金剛城寺に行く時に、一旦福知山経由で和田山まで上がり、そこから播但線の気動車と電車を乗り継いで福崎まで行ったこともある。加古川線はそれを一回り小さくしたようなものだ。
そんな中でJRの時刻表と地図を見ていると、ふと「いつもと違った方法で行こう」という気になった。それが中国ハイウェイバスである。
中国自動車道を走るハイウェイバスは大阪駅から津山駅行きの路線がメインであるが、沿線の町に行く路線もある。その一つが西脇行き。これが、滝野社インターまで中国自動車道を走った後、加古川線沿いに走り西脇の中心部まで行く。これが、滝野駅のすぐ近くを通る。このルートで行くと、大阪駅から滝野駅までおよそ1時間半、1280円ということで、加古川線を走るより速くて安い。事前に高速バスのサイトやコンビニで座席予約もできるし、当日でも空席があれば乗ることができる。運賃も最近はICカードで払うこともできる。この辺りの人が大阪に行くのは高速バスがメインなのだろうなと思う。
ということで、大阪駅を8時に出発する西脇行きに乗ることにする。乗車券は事前にネットで予約し、コンビニで発券しておいた。7時50分すぎにバスが入ってきて乗り込む。他の乗客もほとんどいない状況だが、窓際に割り当てられた私の横の席に先客がいる。その人は「こないガラガラやのに、何でやろうね」と笑って、通路を隔てた反対側に席を移す。時期的なものもあるのかもしれないが、直前に乗り込んで来た客には運転手も「空いているところにおかけください」と案内していたし、かえって事前にネット予約をすると固まって発券されるのかもしれない。この辺り、他の都市を結ぶ高速バスとは違った位置づけなのかな。
前に停まっていた津山行きと同時に発車。まずは新御堂筋から新大阪駅に停車。ここでも乗車がある。おばさま二人連れが乗って来て、「西脇のロイヤルホテル前という停留所があるんですか?」「西脇の2つほど手前にあるらしいんですが」と運転手に尋ねる。運転手は「ロイヤルホテル前というバス停はないですね・・・私も、ホテルの名前は知らないので」と要領を得ない。すると、先ほど私の隣にいた男性客が、「ロイヤルホテルやったら、西脇で降りたらよろしいですよ。西脇にホテルは一つしかありまへんわ」と助け舟を出す。私もスマホで見ると、何のことはない、バス停のあるアピカ西脇とロイヤルホテルは隣接する建物である。おばさまの訊き方もあいまいだったのかもしれないが、運転手も初めてではあるまいし、バス停の目印くらい案内できないかなと思う。
この後千里ニュータウン(桃山台駅前)を経由して、池田から中国道に入る。この時間はクルマの量はそれなりにあるが渋滞もなくスムーズに行く。途中のインターやバス停からも乗ってくる客もいる。まあ行きはいいとして、夕方に西のほうから大阪に向かうとなると絶対10キロ以上渋滞する区間である(日曜のゴルフ帰りで何回も経験しているので)。帰りのバスの定時性は怪しそうで、今回のやり方も帰りは通じないだろうなと思う。
滝野社で中国道を下り、インターのバス停に着く。ちょうど大阪駅行きのバスも停まっており、あちらはここから乗り込む人が大勢いる。やはりそれなりの需要はあるものだ。
滝野社インターから数分走り、加古川に架かる橋を渡った後、9時27分の定刻に滝野バス停に到着。滝野駅へは歩いて5分ほど戻る形になる。
駅前に続く道の角にロデオ像がある。現在この辺りは平成の大合併で加東市となっているが、その前は滝野町であった。この滝野町がアメリカ・カリフォルニア州のホリスター市と姉妹都市提携を結んでおり(現在は加東市に継承)、その記念に贈呈されたものだという。ホリスター市というのはカウボーイの町だそうだが、滝野町とどういうところで意気投合したのやら。
滝野駅に到着。昔は線路が2本あったと思われる跡もあるが、駅舎やホームは比較的新しい感じである。次に加古川方面から来るのは9時51分の列車で、大阪を同じ8時に出発すると、滝野駅に着くのはこの列車となる。高速バス利用で20分ほど早く着いたことになる。今回、20分早く着いたところで誰かが待っているわけでもないし、自分が勝手に歩くだけなのだが、この辺りの交通事情を体験するという意味ではよかったのかなと思う。
駅の西側に小高い山がある。これがこれから目指す光明寺のある五峰山である・・・。