いよいよ球春到来。ということで、昨年に続いてキャンプ地でのオープン戦観戦目当てで高知へ1泊2日の観戦旅行。オリックス・バファローズ対阪神の試合である。
とはいうものの、27日はドライブで別のところを回っていたため安芸で行われた初戦は観戦せず(観戦しなくてよかった?)、28日に高知・春野での試合に訪れる。かつては西武ライオンズの黄金時代のキャンプ地であった春野。ここを訪れるのは初めてである。また、球場「行きつぶし」が一つ増えた。
前日の曇天・雨から一転して雲ひとつない快晴、南国土佐は最高気温が20度にも達する暖かさ。絶好の野球観戦日和である。客の出足も早く、結構駐車スペースに余裕のありそうな春野運動公園に着いた時には駐車場探しにしばしグルグル回ることになった。
前売りで一塁側の内野指定席を購入していた。この球場、内野席のネットが低く、グラウンドが実に見やすい。選手も近くに感じられ、野球を楽しむには結構な球場である。惜しむらくはナイター照明がなく、このために四国・九州アイランドリーグの高知の試合がナイターでできないという悩みがあることで・・・。
登場したオリックスの選手たち。カブレラ、大村というところが別調整になっているが、それを除けばほぼベストメンバーが顔を揃える。
背番号が変更された坂口、山崎ら、登録名が変わったT-岡田、新加入のバルディリスなど。やはり、わくわくしますな。
中でも注目は、メジャーから復帰の田口と急遽西武から移籍してきた赤田。小瀬選手の急死というのはあったが、こういうベテランがチームに溶け込んで何とかムードを盛り上げようとしてくれている。
ミス高知からの花束贈呈の後、12時半試合開始。早速、レフトスタンドから三塁側にかけての阪神ファンの応援が盛り上がる。
さて、オリックスの先発は開幕投手最有力の金子。城島、金本、新井、ブラゼルのいない「半身」打線相手ではあったが、緩急自在の投球で3回を無安打1四球のみに抑える。
一方、阪神の先発は抑えの切り札・藤川球児。アナウンスがあったときはスタンドから大きなどよめき。これは彼が高知の出身であり、今年は観光キャンペーンにも登場していることからかな。私もナマで藤川を観るのは初めてで、これは楽しみ。
その藤川に対して、初回先頭の坂口が一・二塁間のヒットで出塁。まだ日の浅い背番号9だが、今年は不動の一番の起用が決まっている。
そして続く赤田。左打席から放った一打が快音を発する。いい角度で飛んだ打球はそのままライトスタンドへ。いきなりの2点先制!しかも藤川から放つというのは実力者である。
ただ、藤川も日本を代表するストッパー。これで目が覚めたのか、続く後藤、T-岡田、ラロッカを三者連続三振に切って取る。初回から熱の入った展開を見せてくれる。
この日は試合のテンポが早い。攻撃が淡白なのか投手陣が調子いいのか。オリックスは4回から山本を投入。5回に阪神・葛城にチーム初安打を許すが、これもまた3回を投げて無失点とアピール。
逆に打線は阪神2人目の左腕・小嶋をなかなか攻略できない。そんな中気を吐いたのが田口。右に左にヒットを飛ばし、40歳という年齢を感じさせない。シーズンに入ればなかなかフル出場とはいかないのだろうが、ここ一番で何かやってくれそうな感じ。そんな期待を持たせてくれるのがメジャー帰りというやつか。
さてこの日は暑いくらいのせいか、売店ではアイスクリームがよく売れていた。こんな日はビール・・・といきたいところだがクルマのため、来る前に購入したキリンのフリーを楽しむ。アテは、桂浜の土産物屋で買ったカツオの生節。地のものを味わいながらの野球観戦というのも、私なりの旅の楽しみの一つ。
一方で、試合展開のせいか、それとも普段は見ない相手のためか、スタンドの阪神ファンの生態にも目が行く。内野自由席の上段では応援団顔負けの振り付けで熱心に応援する男性。おそらくこの人のアドリブであろう全身を使った振り付けは見ていても飽きない。
また一方では、全身黄色と黒づくめの女性。こちらも熱心に応援を送っている。・・・それにしても、阪神ファンというのはこういう人が目立ちますな。逆にオリックスはといえば・・・応援団が来ていない。攻撃時は女性ファンのグループが自分たちで応援歌を唄ってかっとばせ~とやっているだけ。ちょっとさみしいな。
試合が動いたのは6回裏。先頭の坂口がライトへ強烈な当たりの二塁打。ここで赤田が連続二塁打で1点追加。これで3打点。この後は代打・北川にもタイムリーが出て4対0とリードを広げる。
8回裏にも1番・坂口、2番・赤田が連打でチャンスを作り、またも北川がタイムリーを放ち、5対0となった。
今日の試合では坂口・赤田の一・二番コンビが全得点に絡んだのが理想的な展開。昨年の不振は強力なクリーンアップにつなげる一・二番が今ひとつ固定できなかったところにもあったことを思えば、このコンビが定着するかどうかが一つのカギを握ることになるだろう。
この後、7回から登板の3人目・近藤(今日は豪華リレーやな)がランナーを許すものの最後を締め、5対0で前日のお返しの勝利。試合時間は2時間7分と短かったが、理想的な勝ち方に私も高知まで出張ってきた甲斐があったというもの。後はこれにカブレラが加わって・・・・。これからの試合が楽しみ。
さて、春野球場に来るまでの今回のドライブでもいろいろなことがあったので、それはまた別の話で書いていきます・・・・。
(追記)南米チリで発生した地震の影響で、今朝から高知県でも津波警報が発令。試合中にも、桂浜方面の県道に交通規制が敷かれているとのアナウンスがあった。この記事を書いている28日夜もまだ継続しており、今後も予断を許さないところ。