九州西国霊場めぐりは、まず第26番・観音寺を訪ねた後、野母崎半島からの軍艦島の姿、そして伊王島灯台を訪ねて長崎駅前に戻って来た。第25番・清水寺は翌24日に訪ねる予定である。
この日宿泊したのは駅前にあるホテルウイングポート長崎。日本旅行にて往復の新幹線&特急「かもめ」とのセットプランである。チェックインして荷物を部屋に置いたらすぐに駅前に戻り、電停乗り場に向かう。
長崎の路面電車に乗るのも久しぶりで、時代の流れか、バリアフリー対応の連結式車両も導入されている。ビッグNスタジアムへは路面電車の大橋下車、すぐである。
そして正面入口へ。若手中心とはいえ12球団の選手が集結するということで、多くの人で賑わっている。各チームのユニフォーム姿の人も結構いる。私はといえば・・・この日バファローズのユニフォームを持って来るということは思いつかなかった。タオルを持っているのがせめてものファンらしさかな。
いわゆる地方球場を回るのも楽しいものである。野球を通してその土地の空気に触れるというのか。独立リーグはそれこそ地方球場だらけで、NPBの1軍公式戦も行われるスタジアムもあれば、昔ながらのスタイルの球場も数多く残っている。このところ独立リーグ観戦や地方球場観戦もご無沙汰していたが、長崎で、九州西国霊場めぐりとセットで訪ねることができたのも、観音様のご縁だろう。
入口前のコーナーにはフレッシュオールスターの記念グッズや各球団のグッズ売り場がある。オールウエスタン、オールイースタンという分け方も普段なかなか接することがないものだ。なお、長崎での開催ではあるが、ホーム側はオールイースタンとなっている。
スタンドに入る。今回購入したのはネット裏三塁寄りの席。試合時間が近づくにつれて、この辺りを中心に席も埋まって来る。周りを見るとやはり目につくのは地元九州のホークスのユニフォームを着たファンだが、他にはカープ、タイガース、そしてバファローズ。そうかと思えばベイスターズやマリーンズのファンもいるようで、この辺りはさすがにオールスター戦である。しかも、ウエスタンとイースタンという区分けなので、パ・リーグ、セ・リーグも入り混じるのが独特の光景。
そろそろ西日が差し掛かる頃で、ちょうどバックスクリーンの後方には夜景観賞スポットの稲佐山も見える。長崎の夜、スタンドから稲佐山を見やるというのもいいだろう。また、球場のすぐ横に長崎線の高架が走っており、特急「かもめ」やローカル列車が時折行き来する。これも地方屋外球場ならではの眺めだ。
さて食事だが、売店にはアルコール、ソフトドリンク、弁当、つまみなどいろいろある中で、ちくわと天ぷらという選択。また、ビールはアサヒ、キリンと売り子がしょっちゅう回って来るので心配ない。350mlの缶ビールを紙コップに移して500円。昔ながらのスタイルを楽しむことができる。
試合前のベンチでは各球団のマスコットたちもファンを歓迎する。チームによってはファーム向けのキャラクターもいる。
スタメン発表。このところの新型コロナウイルスの感染拡大の影響はスポーツ界にも広がっていて、大相撲では力士、親方に陽性者が出れば部屋全体が休場となり優勝争いにも影響したり、プロ野球でも登録抹消が相次いだ。フレッシュオールスターでも出場予定選手がコロナ陽性となったり、チームメイトにコロナ陽性者が出た影響で1軍の試合に帯同することになったために出場辞退した選手が両チーム合わせて17名いるそうだ。その分、高卒ルーキーや育成選手にもフレッシュオールスター出場の機会が回って来た。
両チームの監督・コーチ・選手が一人ずつ紹介される。まずはオールウエスタン。監督は長崎出身のタイガース・平田2軍監督。コーチはドラゴンズ・片岡2軍監督とホークス・小久保2軍監督だが、小久保監督もコロナ陽性のため出場辞退、代わりに井出コーチが登場。
なお、バファローズは投手で小木田、宇田川。野手で元、池田、渡部が出場している。当初はドラフト1位の椋木がエントリーされていたが、1軍に抜擢され先発2試合目にはあと少しでノーヒット・ノーラン達成という投球も見せた。そうしたチーム事情のため、育成の宇田川が補強された。
一方のオールイースタンは、監督に前ホークスコーチだったマリーンズ・鳥越2軍監督、コーチはジャイアンツ・二岡2軍監督とイーグルス・三木2軍監督。三木監督は1軍の前監督だったなあ。
試合前には、長崎大水害の犠牲者への黙祷がささげられる。1982年7月23日・・・まさにちょうど40年前の出来事である。長崎市およびその周辺で299名の犠牲者が出たとして、長崎の人たちにとっては忘れられない日の一つなのだそうだ。40年前といえばずいぶん前のことに思うが、この数年、毎年どこかしらの地域で豪雨災害が発生している。災害の教訓は生かさなければならない。
いよいよ試合開始である。なお先発はイースタンがファイターズ・達、ウエスタンがタイガース・森木というドラフト1位、高卒ルーキー同士である・・・。