ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「なぜあなた方大人は、私たちにするなという事をしているんですか?」

2013年05月18日 | 日本とわたし
今からもう、20年も前に、リオ・デ・ジャネイロで開かれた『地球サミット』での、セヴァン・スズキさんのスピーチです。

わたしはこの言葉全部を、今の日本の政治家に、企業に、学者に、報道関係者に、そして大人全員に受け取ってもらいたいと思います。



こんにちは、セヴァン・スズキです。
エコを代表してお話しします。
エコというのは、子ども環境運動の略です。
カナダの12才から13才の子ども達の集まりで、世界を変えるためにがんばっています。
あなた方大人たちにも、生き方を変えていただくようお願いするために、自分たちで費用を貯めて、
カナダからブラジルまで、1万キロの旅をして来ました。

私の話には、ウラもオモテもありません。
環境運動をしているのは、私自身の未来のため。
自分の未来を失うことは、選挙で負けたり、株で損したりするのとは違うんですから。
私がここに立って話をしているのは、未来に生きる子どもたちのためです。
世界中の、飢えに苦しむ子どもたちのためです。
そして、もう行くところもなく、死に絶えようとしている、無数の動物たちのためです。

太陽のもとに出るのが、私は恐い。
オゾン層に穴が空いたから。
呼吸をすることさえ恐い。
空気にどんな毒が入っているか分からないから。

父とよく、バンクーバーで釣りをしたものです。
数年前、体中、ガンで冒された魚に出会うまで。
そして今、動植物が、毎日のように絶滅していくのを、私たちは耳にします。
それらはもう、永遠に戻ってはこないんです。
私の世代には夢があります。
いつか、野生の動物たちの群れや、たくさんの鳥や蝶が舞うジャングルを観ることです。
でも、私の子どもたちの世代は、もうそんな夢を持つこともできなくなるのではないか?

あなた方は、私ぐらいの年の時に、そんなことを心配したことがありますか?
こんな大変なことが、ものすごい勢いで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるような、のんきな顔をしています。

まだ子どもの私には、この危機を救うのに、何をしたらいいのかはっきり分かりません。
でも、あなた方大人にも、知って欲しいんです。
あなた方も、解決策なんて持っていないことを。
オゾン層に空いた穴を、どうやって塞ぐのか、あなたは知らない。
死んだ川にどうやって、鮭を呼び戻すのか、あなたは知らない。
絶滅した動物を、どうやって生き返らせるのか、あなたは知らない。
そして、今や砂漠となってしまった場所に、森を蘇らせることは、あなたにはできない。

どうやって直すのかわからないのなら、壊し続けるのはもうやめてください。

あなた方は、政府や企業や団体の代表でしょう。
報道関係者や政治家かもしれない。
でもほんとうは、あなた方も、誰かの母親であり、父親であり、姉妹であり、兄弟であり、おばであり、おじであるのです。
そしてあなた方の誰もが、誰かの子どもなんです。

私はまだ子どもですが、ここにいる私たちみんなが、同じ大きな家族の一員であることを知っています。
そうです、50億以上の人間からなる大家族。
実は、3千万種類の生物からなる大家族です。
国境や政府が、どんなに私たちを分け隔てようとしても、このことは変えようがありません。

私は子どもですが、みんながこの大家族の一員であり、
ひとつの目標に向けて、心をひとつにして、行動しなければならないことを知っています。

私は怒っています。
でも、自分を見失ってはいません。
私は恐い。
でも、自分の気持ちを世界中に伝えることを、私は恐れてはいません。
私の国でのムダ遣いは大変なものです。
買っては捨て、また買っては捨て、また買っては捨て……。
物を浪費し続ける北半球の国々は、南半球の国々と、富を分かち合おうとはしません。
物が有り余っているのに、私たちは自分の富を、ほんの少しでも手放すのが恐いんです。
カナダの私たちは、十分な食物と水と住まいを持つ、恵まれた生活をしています。
時計、自転車、コンピューター、テレビ……、私たちの持っている物を数え上げたら、何日もかかることでしょう。

2日前、ここブラジルで、ストリートチルドレンと出会い、私たちはショックを受けました。
ひとりの子どもが、私たちにこう言いました。
「ぼくが金持ちだったらなあ。
もしそうなら、家の無い子すべてに、食べ物と着る物と、薬と、住む場所と、やさしさと愛情をあげるのに」
家も何も無いひとりの子どもが、分かち合うことを考えているのに、
すべてを持っている私たちが、こんなに欲が深いのは、いったいどうしてなんでしょう。
これらの恵まれない子どもたちが、私と同じぐらいの年だということが、私の頭から離れません。
どこに生まれついたかによって、こんなにも人生が違ってしまう。
私が、リオの貧しい地域に住む子どものひとりだったかも。
ソマリアの飢えた子どもだったかも。
中東の戦争で犠牲になる子どもだったかも。
それとも、インドで乞食をしている子どもだったかもしれないんです。

私はまだ子どもだけど知っています。
もし、戦争のために使われているお金を全部、貧しさと環境問題を解決するために使えば、
この地球は、すばらしい星になるでしょう。

学校で、幼稚園でさえも、大人は私たちに、世の中でどう振る舞うかを教えてくれます。
・争いをしないこと。
・話し合いで解決すること。
・他人を尊重すること。
・散らかしたら、自分で片付けること。
・他の生き物を、むやみに傷つけないこと。
・分かち合うこと。
・欲張らないこと。

ではなぜ、あなた方は、私たちにするなという事をしているんですか?
忘れないでください。
なぜあなた方が、こうした会議に出席しているのか。
いったい誰のためにやっているのか。
それは、あなた方の子ども、つまり、私たちのためです。
あなた方は、こうした会議で、私たちがどんな世界に育ち、生きていくのかを決めているんです。

親たちはよく、「大丈夫、すべてうまくいくよ」と言って、子どもたちを慰めるものです。
「この世の終わりじゃあるまいし」とか、「できるだけのことはしているから」とか。

でも、大人たちはもう、こんな慰めの言葉さえ、使うことができなくなっているようです。
私たち子どもの未来を、真剣に考えたことがありますか?
父はいつも私に、不言実行、つまり、何を言うかではなく、何をするかでその人の値打ちが決まる、と言います。
あなた方大人がやっていることのせいで、私たちは泣いています。
あなた方はいつも、私たちを愛していると言いますよね。
けれども私は敢えて、このことを言わせてもらいます。
もしその言葉が本当なら、どうか、本当だということを、行動で示してください。

ありがとうございました。



彼女は9才の頃から、環境保護の活動をしていました。
この地球サミットのことを知って、そこに行って、子どもたちの考えていることを伝えないといけないと決心し、スピーチをしたのです。
その後もずっと、環境の問題に取り組んでいて、ユーチューブで検索すると、たくさんのビデオを観ることができます。

『未来は誰のものなのか?
若い世代の人たちや、子どもたちのものです。
その未来のために、私たちが行動に移さなければいけません。
自分たちで環境のことを学んで、環境問題について考える。
ひとりひとりがリーダーとなり、未来を切り開かなければいけません。
リオから15年かけて発見したことのひとつは、地域から学ぶことです。
解決策は、周りにこそ存在している。
私たちの周りにいる人々から、学ばなければなりません。
年配者や、食物を育てられる人や、自分で服を作ることができる人から、地域の経済に貢献する術を知っている人から、
周りの人から学ぶことはたくさんあります。
私たちが何をすべきか。
未来をどう変えられるか、見えてくると思います。
なぜこんなに、温暖化が進んでいるのか?
なぜこんなに、海が汚れているのか?
なぜ核の力は、私たちを脅かすのか?』

ここまでの言葉は、今から5年前の2008年に、北海道の洞爺湖で開かれたサミットに前後して録画されたものです。

そして、日本で何が起こっているのか、知る場所を作る、得る、行く。
この、世界規模の問題を、地域レベルで取り組む。


彼女のビジョンは、9才の頃からはっきりと明確にあり、それに向かって行動をし続けています。
今の日本の状態を見て、いったい彼女はどんなスピーチをするのやろう。
できたら彼女を国会に呼んで、トボケた老人や実年の政治家たちに、喝を入れてもらいたい、などと思いました。
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うんこまってんねん

2013年05月18日 | アホな小話
なんと久しぶりの、待ちに待った『アホな小話』やことか……。
いやもう、ほんま言うたら、アホなことは日常茶飯事的に言いまくってるんやけど、
あんまり低俗過ぎて、なんぼなんでもこんな公共の場でお披露目したらあかんやろ、ということで、悔し涙を飲んできた。

もちろん、今日のんも、低俗ではあるねんけど、その中でもかなりマシちゃうかということで、こそこそっと載せとくことにした。

毎朝、旦那とわたしは、朝ご飯をゆっくり食べる。
早起きの旦那は、たいていは、わたしより先に食べて、後から合流したわたしに付き合うてくれる。
テーブルの上には、旦那の相棒のMac。
iTuneで選んだラジオ局からの音楽聞きながら、Facebook見たり、ニュース読んだり、たま~に一週間分の日記つけたり。

で、なんとなぁ~くわたしを放っといてるような軽い罪悪感があるんか、わたしがボォ~ッとしてたら気にして「どないしたん?」と聞いてくる。
基本的に、ボォ~ッとするのはわたしのクセやから、いちいち気にされたら鬱陶しいねんけど……。

朝食後に、決まっておっきい方をしとうなる旦那。彼は快便なんである。
わたしはというと、19才から36才まで、強烈なおベンピ症候群に苦しんできた挙げ句に、大腸にぎょうさん、キノコみたいなポリープができたけど、
アメリカに来てから、なんや知らん間にそのポリープが無くなって、おベンピ症候群もだいぶマシになってきた。
調子がええ時なんかは、朝食後にええ感じになってきたりする。

というわけで、わたしらふたりの朝ご飯には、その話題がよう出てくる。

今朝もいつものごとく、食べ終わってボォ~ッとした瞬間に、「どないしたん」と聞かれた。

「うんこ待ってんねん」とわたし。
「困ってんの?」
「え……?」
「なに困ってんの?」

自分でなに言うたかを、一所懸命思い出す。
「うんこ待ってんねん⇒うん困ってんねん」

ここに到達するのに、かなり脳ミソ使た。

バイリンガルな米国人と、ボケてる日本人の、アホな小話。


種の殻かぶったまんま、すっくと立ち上がったゴーヤくん。ぶらぼ~!


とぉ~りゃ~!!2番手ゴーヤくんも頑張る。


早よ畑に植えてんか~。
コメント (4)
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「彼になにより足りなかったのは人権感覚。人間認識の根本的な誤りに気づいていないのが問題」琉球新報

2013年05月18日 | 日本とわたし


橋下氏釈明 認識の根本が誤っている
【琉球新報・社説】2013年5月18日
 
沖縄の米軍に、風俗業の活用を勧める発言の釈明として、橋下徹大阪市長は「国際感覚が足りなかった」と述べた。

だが、彼に何より足りなかったのは人権感覚だ。
人間認識の根本的な誤りに、気付いていないのが問題なのだ。
 
橋下氏は「米国の風俗文化の認識が足りなかった」と述べた。

風俗文化の知識の多少が問題だった、という認識なのか。
あきれてものが言えない。
 
さらに、「風俗」が売春を意味するか否かなど、どうでもいいことに問題をすり替えようとしているが、問題は別にある。

「海兵隊の猛者の性的エネルギーをコントロール」するはけ口として、生身の女性をあてがおうとする発想そのものが、おぞましいのだ。
「あてがわれる」立場に自分が置かれたら、と想像してみるがいい。
橋下氏は、そんな最低限の想像力も持ち合わせていないのだろうか。
その欠如は許し難い。
 
「慰安婦制度が必要なのは誰だって分かる」と述べたが、「分かる」はずがない。
周りを、自分と同じだと思われては迷惑だ。
 
しかも彼は、自らの、沖縄への差別的まなざしにも気付いていない。
在沖米軍に言うからには、あてがう場所は沖縄が前提だろう。
そのような施設を、自らの足元の大阪市にも置けるのか。
 
橋下氏の持論は、そもそもの前提が間違っている。
風俗活用発言は、米兵の事件抑止が狙いのようだ。
強姦犯は性衝動に突き動かされて犯罪をする、という発想が前提にあり、風俗の活用がその処方箋になる、と考えているのは明らかだ。
 
では彼は、風俗がなければ性暴力が発生するというのか。
典型的な「強姦神話」であり、前世紀の遺物的発想そのものだ。
強姦犯は、衝動どころか、用意周到に、場所と機会を選んでいる卑劣漢だというのは、もはや常識だ。
そんな常識と正反対のジェンダー意識を持つ人物が、21世紀の今、行政のトップ、公党の代表であることが信じ難い。
 
橋下氏は、女性をモノ扱いしただけでなく、「強姦神話」を前提にすることで、男性をも愚民視しているのだ。
 
橋下氏は、発言の背景として、
「それくらいのことを言わなければいけないくらい、沖縄の状態は鬼気迫るものがあるということ」と述べた。
いったい、誰が頼んだというのか。
沖縄にこと寄せて、さも沖縄の代弁者であるかのように装うのは、やめてもらいたい。



やめてもらいましょ!!
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