前回の記事の続きです。
「私たちは日本は完全にアメリカの人質のなかにある」谷口稜曄氏8/9 岩上安身氏インタビュー(文字起こし)
私たちは、日本は、完全にアメリカの人質のなかにある
岩上:
あのー日本はですね、いま、急速に右傾化していると言われています。
中国と韓国と、急にぎくしゃくし始めてですね、
そして、北朝鮮のミサイルの脅威に対抗するために、敵基地攻撃論をする。
つまり、相手の基地を最初に攻撃しよう、先制攻撃をやろう。
というような事まで言い始めてですね、そして、一部の、核武装をしようなんて言う声まで上がっていますけれども、
これは、願ってきた世界から、かなり遠い事になってしまっていると思いますが、この点について。
谷口:
日本はね、憲法に記されているようにね、武力は持たないと、戦争はしないと言って、それから68年間、そうしてきたわけでしょ。
その中で、結局よく言われています、憲法の中でもね、もし争いがある時には、武器じゃなくて、人間的なもって解決していく、という事になって、
そこが結局、忘れてしまったような状況になってきているけどね。
あと一つはアメリカね。
なにか、「アメリカ」「アメリカ」って、私たちは、日本は、完全にアメリカの人質のなかにあるとね。
岩上:
属国みたいになっていますね。
谷口:
なんかそうだから、「アメリカの言う事を聞かなきゃいけない」ということをね、
なんか特に、今の安倍総理は、そんな状況が強くなってきているということでね。
だからこういう事ではね、本当に、日本国民を苦しめるばかりじゃないかと。
まだ、世界から認められるような状況にはなっていないわけだから、だからそうなってくるから、
結局一番近い、北朝鮮とか韓国とか中国とかはね、結局日本と、これは親しくは出来ない、という事になってくるんじゃないかなと。
なんか、一番近いところとですから、仲良くしなきゃいけないんじゃないですか。
その事が結局、今後災いしてくるんじゃないかとね、
国民を分断
岩上:
一方で、参院選は本当にですね、なんというか、複雑な思いをするような結果だったと思います。
自民党が圧勝して、維新の会も含めて、憲法改正という勢力が大半を占めました。
憲法が改正されてしまうかもしれない。
日本国憲法というものが変わってしまうかもしれない。
しかも、自民党の改正草案を見ると、憲法9条の2項のところだけじゃないんです。
基本的人権から、言論の自由から、果ては「拷問を受けない、絶対に禁止する」というのが絶対じゃなくなっていたり、ものすごい内容なんですけど、
ご覧になったかもしれませんが、この自民党の改憲草案を見て、憲法改正発議可能な3分の2の議席を獲得してしまった、という状況について、
どのようにお考えになっていらっしゃるか、ちょっと。
谷口:
結局3分の2というのは、なぜ3分の2かといえば、それは反 にはね、簡単に通らないということ。
その事は結局、国民に対して、本当に、よからぬ事を言う人たちが沢山いるんじゃないかと。
その動きとして言えるのは、結局、
「平和運動する人間はアカだ」とかなんとかこんなことを言って、
これはアカなんじゃなくて、それは人間としてね、人間が正しい事をやっていることなだけであって、それをアカ攻撃する。
それを言ってね、結局国民を分断してね、道具使うという事はけしからんという事でね。
だから、それだから結局、中国だってね、あまり仲良くしようとしないわけだ。
北朝鮮だってそうだよね。
だから、そんな日本政府ですから、今、非常に危険な状況になってきているという事で、
特に、参議院選挙以後安倍総理がね、帰ってきて、一回、安倍総理が、総理になった人間がね、一回辞めとって、
それでまた再度出てきて、また、昔考えていた事をね、やりなおそうということは、けしからんと思いますよね。
岩上:
第二次世界大戦の総括というものも、やってないような状況だと思うんですけれども、
なぜあんな戦争がね、むごたらしい事が続いたのか?ということが、本当の意味で見直されて、まだいないと思うんですけれどね。
そういう状況で、もう一度もとへもどそうという、
谷口:
そうですね、結局もともとは、アメリカだってね、日本と戦争をして、それで日本人だという事でね、刑務所へ入れた。
それでまた探して、アメリカ政府はね、補償してきたわけ。
ドイツだってそういう事をやってきた。
日本だけ、全くそういう事をしていないわけだよ。
岩上:
個人に対する補償をしない。
谷口:
結局、全く国としてね、人間として、全く違うようなね、人間じゃないかと。
あるいは、それを今度は、信じていく人間が増えていくという事でね、人間にとって多くのね、人たちが増えていくという事だと思いますね。
だから、日本が、本当に危険な状態になっていくんだという事でね、
半分も選挙に行かない人が増えてきた。
岩上:
これは、何が悪いんでしょうか?
政治でしょうか?それとも教育でしょうか?メディアなんでしょうか?
それとも、たとえば日本に対してですね、親分風を吹かせて何でもいう事を聞かせる、アメリカの右傾化みたいなものが影響しているんでしょうか?
それとも、日本人一人一人、の性根の問題なんでしょうか?
谷口:
結局一つは、アメリカの右傾化というのは、その事は、日本で上がってきていると思いますね。
その中で結局、日本が行う教育の問題ね、教育の問題にしたって、盛んに政府は、いろんなところに首を突っ込んでやると。
その教育の問題にしても、本当に、子どもたちをのびのびと出来る教育をやらせないで、
それをやらせようとするとね、差別をしてそうやっていかないようにつくっていると、
それは保育所とかね、そんなところから始まっていくわけでしょ。
その事は始終、そんな事をやっている訳ね。
その事が、今度は、浸みこんだ人っていうのはね、そういう人たちでしょうね、危険だっていうのはね。
ま、今度の参議院選挙を見たってわかる通りね、本当に、今の自民党の政府が言っているような事が、正しいなと思っている人たちが多い。
だからそうやってね、 がそうなる。
だから選挙にしたってね、もっと根本的に考えなきゃいけないんじゃないかと。
いくら(投票)したって一緒だとね、(選挙に)行ったって一緒だっていう人たちが増えてきたってことでね、
それじゃ結局、半分もね、半分も選挙に行かない人たちが増えてきたと。
それだったら、結局選挙そのものがね、認めているという事、それ自体が間違っているんじゃないかと。
だから本当に、3分の2以上の人達が選挙に関わって、せめて3分の2以上ね、そういう人がしなきゃいけない。
それから憲法問題ね、憲法も、3分の2で、いま賛成って言っているけれども、それじゃ結局困るからという事で、半分にしようという。
だから、一番大事な選挙についてね、これはもっと考えなきゃいけない。
岩上:
投票率が低かった場合は、その選挙を無効にするとか、そういう国がありますよね。
だからそういう、投票率が低いままにその結果を受け入れて、
ごく一部の人間の意思だけで、国が生まれてくるのはダメだっていうお考えですよね。
谷口:
そうですね。それはダメだというね、ま、そういうことで。
次世代へ伝えていく「戦争の苦しみ、最終的には原爆になる」
岩上:
あの、最後に、この長崎の方は世代を継いでですね、原爆の恐ろしさという事を、原水爆禁止運動という事を、おやりになってきたと思うんですけれども、
これから先、原爆、そして原発、そして戦争、戦争可能な国の形づくりみたいな事、
これらにストップを、歯止めをかけたいと思うのであれば、なにをね、今後していくべきなのか?どうしようとお考えなのか?
大変、そのお歳ですから、ご自身で全部やれるわけではないと思うんですけども、
若い人たち、一緒に出てきた人たちやなんかは、皆さんどのようにお考えなのか?
ご希望を持っていらっしゃるでしょうか?
谷口:
そうですね、実際に、私たち戦前を生きてきた人間と、戦後を生きてきた人間。
その中で、私たちは、戦争の苦しみというものをね、絶対に出来ないんだと。
戦争の苦しみはね、最終的には原爆になるんだという事をね、
その事を、若い人たちに、ずっと伝えていかなければいけない。
その事を、若い人たちに、真剣に考えていってもらいたいと。
そういう事を私たちはね、特に、広島とちがって長崎の場合はね、ちいさな子どもらも含めて、
核兵器廃絶という事と平和という事についてね、教育の場においても真剣にやっていると、それはやらなければいけないんだと。
だからその事を、今の若い人たちが、私たちの言う事をね、引き継いでもらいたいと。
その事を、次から次へと、子どもたちに伝えていってもらいたいという事を願っています。
日米安保条約
岩上:
あの、ひとつだけ、1点だけ聞き洩らした事があって、申し訳ない。
あの、これ、他のところでお話になっている事なんですけれども、
原爆を投下した後の話ですが、1958年ですかね、原爆投下時のトルーマン大統領が、
「原爆を投下した事は、良心の呵責は感じない」という事を発言したと。
大変、皆さんは反発をされたわけですけれども、この年の4月、衆参両院で、原水爆の禁止の決議をしたと。
長崎に原爆病院が出来たのは、この年の5月。
ま、この日本では、反対の声が高まっていった、その時に、安保の問題が揺れて、
で、現在の安倍総理のおじいさんの岸さんが、総理をやっていて、その頃総理、岸総理ですね。
それから防衛庁長官から、
「自衛の範囲なら、核兵器の保有もいけるんじゃない」とか、
あるいは、
「防護用の核兵器は合憲」という言葉も出ているというふうにこれ、別なところで発言されていますよね。
今これ、昔の話だとずっと思っていた事なんですけど、今、孫のね、安倍さんが、ここまで右傾化した政策やっている。
なにがなんでも原発を止めないという事を考えていくと、
これはですね、この時のね、60年安保の時の事の、岸さん達が言った事の危険性が、もう一回甦ると思うんですけれども、
やっぱり政治家はね、あの頃考えていた事を、ずーっと諦めないで。もう一度、その初志を貫徹すべく、
どんなに国民が被ばくしようと、原発を保持し続けて、プルトニウムを持ち、原爆をつくろうとしているんだと、
やっぱり考えざるを得ないと思いますか?
谷口:
私たちは特にね、広島長崎の被ばく者の中で、このように苦労して、また国に対して話をしてきた。
その中で、結局国会に対してね、いろんな事を言ってくると。
それでもう一回ね、東京の真ん中にね、原発を持ってきたらどうなるのかと。
そうしなければ、私たちが言っている事を分かってくれないのかと、そういう事を言ってきました。
ま、そないして右傾化していくという事をね、ましてや60年安保闘争というのは、これは結局、アメリカというのは、日米安保条約での改定闘争ですけど、
これでどうなったのかというとね、その中で結局、労働組合の中でもね、差別されて、結局この人達がね、解雇されたという事もありますね。
岩上:
労働組合の中にいても、原水禁運動にかかわっていた人が差別されて、首を切られた。
そんな事があったんですね。あー。
谷口:
その中で、結局原水禁運動がね、1955年に始まったわけですけど、そんな中でね、その運動が分裂していくという事、
それは結局、いま言ったね、昔は、原水協だけでやってきたのをね、原水禁とか、原子力はっきん会とかいろいろと出てきて、
核禁会議というのは、もともと自民党のね、ですからね、これが作られてきた。
その次に。結局おまけという事で作られたのが。原水禁ですね。
その中で、もっと作っていったのは60年安保闘争、その中で、きちっと準備されてきているのね。
それになれるのか?っていうと、昔はね、核兵器廃絶と被害者救援は、車の両輪だと言ってた。
それが、60年安保闘争のその後に、総評の、定期大会の議案書に、核兵器廃絶の事は載っているけれど、被害者救援が載ってない。
どこへ行ったかというと、被ばく者がね、弱者救済というところに回ってた。
被害者は、弱者救済に入るんだと。
国が起こした戦争の責任であり、世界で初めて使った核兵器の被ばく者であると、
その事を、それを結局、“弱者”ということはね、どういうことなのか?と。
そんな事を言ってきたのは、ほんのわずかしかいません。
それから、原水禁からの分裂があり、それで結局、核兵器廃絶のね、原発のね、 というのがでてきたと、そういうような状況ですね。
アメリカの核の傘
岩上:
64年にはね、中国が核実験を行って、それを口実として、アメリカの傘のもとの日本が始まった、とおっしゃったりしてますけど、
アメリカの核の傘という中に、日本は居るんだと思っている人は多いと思いますし、
それが無くなったら、日本は立ち行かないと思っている人もね、少なくないと思います。
この点についてはですね、どのように思いますか?
谷口:
アメリカの核の傘というのはね、私はね、いつも言いますけど、単純にね考えて下さいと。
アメリカは降るからね、傘をさすんだと。
アメリカの核の傘は、雨が降らなくてもね、雨が降らなくても、そのアメリカの核によって日本を守ってやるんだと、
その事を、日本の政府が受け入れて、そんなことをやっている。
だからこれは、全く、「傘というのは間違いである」と私はいつも言いますが、そのことですね。
だから、アメリカは核があるから守ってくれると、それは全くのウソだと。
それは日本は、先程から何回もいいますけど、
「日本はアメリカの人質みたいな事だ」というとね、
なんかそこで、完全に日本が独立するんだったら、 するべきじゃないかと。
そしたらその中で、沖縄の問題だってそうなんですよ。
沖縄だって、日本に言わせるとね、日本の政治家の中には、
「沖縄はね、日本の国としてね認めてないんじゃないか」ということを、
昔から、琉球政府と日本と違うんだと。
だからそういう、アメリカなんか、沖縄返還のときだってね、
結局返還すると言ったけれども、日本と違うんだと。
だからそこにアメリカが入って来てね、(基地を)置いていいんだと。
いうことで、未だにその事についてね、沖縄についてはその につくっている。
だから、私は、沖縄はもともとね、台湾もそうですけどね、台湾も総督となっていて、日本が支配していた。
沖縄だって、沖縄政府としてね、琉球政府として、それを日本が取り上げて支配している。
その事が影響してね、いまやっている。
だから、アメリカはアメリカで、と言っているけど、全くのそれはウソなんだと。
核の傘に甘えていては、それは全くのウソなんだと。
日本の政府や政治家が、アメリカに対してね、国民にウソを言ってね、裏取引の材料としているといってね、その事をいつも言っている。
だから日本は でね、だから北朝鮮の問題だって、あれはアメリカを狙う事にして、ミサイル発射したと。
確かに、北朝鮮からアメリカの本国までは、とどくはずがないよね。
だけど、日本にあるアメリカの基地。そこをね、狙っているんだとね。
それが北朝鮮のミサイルなんだと。
だけど、アメリカ本国を攻撃しているわけじゃない。
日本から飛んでいくわけですから、
「飛行機が飛んでくる一番近いところをね、そこを攻撃しなければいけない」というのが、北朝鮮の考え方じゃないか。
だからその事を、結局日本は、日本国民には、近いアジアのことを考えなくて、
アメリカとの政府とは、騙されるか騙しているか分からないけど、どっちが騙しているか騙されているかはわからないけど、
日本政府がの国民をだましているという事ね。
それは結局核の傘に居て守られているというね、こんなことの言い方をするとね、
岩上:
アメリカは、日本をずっと組み敷いてきて、そして「核の傘でお前たちを守ってやるからな」と恩着せてくる訳ですけれども、
そういう状況がずーっと、これからも続いていくというのは、
アメリカに対して、
「核を投下したのは人道上の犯罪でしょ」
「あなた達は間違っている」と。
で、「補償しなさい」、
そして「謝罪しなさい」、
そして「核を止めなさい」
という事を、日本からアメリカに向かって言われるというのは、アメリカはとても怖がる事だと思っている。
だからこそ一方で、安保によって支配しながらですね、核の恩恵をですね、恩着せがましくも言い続けているように思うんですけど。
谷口:
そうですね。
岩上:
どうでしょう?それ。
谷口:
結局私たちは、実は、アメリカの安保条約でね、国民を騙してね、ここで何も言えなくてね、
岩上:
サンフランシスコ条約ですね。
谷口:
結局アメリカは、吉田茂のサンフランシスコ条約は、そんな日本国をだまして条約をむすんでしまったんだというね、
その事は、吉田というのは右翼的な人間で、それを引き継いでいるのが今の右翼団体。
あいつは などうなというのがったね、安倍総理はじいさんばあさんのやってきた、だから佐藤栄作だってその にはいっていってね、
だから私は、あくまでも、アメリカとの核の問題を、切り離さなければいけないんだと。
それで、憲法で保障されている、世界の人達と仲良くしていくというのがね。
アメリカとだけ仲良くするんじゃなくて、世界の人と仲良くしていくんだと。
その事を言って、国民の前できちっとしなければいけない。
そういう事を、世界に向かってちゃんとしなければいけないんだという事ですね。
岩上:
わかりました。
これは次の世代、その次の世代に語り継がれてですね、日本の平和を守っていく。
その大事な心のよりどころのようにしてですね、この体験が伝えられていく。
そういうふうに信じていらっしゃいますか?
谷口:
そうですね、そうしなければいけないというね。
一被ばく者の言っていることであっても、過去をね、現実を知ってもらうために話した事であるという事でね。
僕はこの事を、みなさんに知ってらいたいと。
あと一回、あと一回と、この歳ではね、来年まで持てるか、再来年まで持てるか、もう、先々も分からないわけだから、
ただこの事を、自分は引き継いでもらいたということでね。
岩上:
わかりました。
いま、御歳84歳になられて、あのー、本当に、体調の悪いところを無理してお話しいただきました。
どうもすみません、長時間の話をありがとうございました。
谷口:
私も恐ろしくて、去年と2年続けてね、肺炎で入院しまして、で、去年も2カ月に一度はね、が併発しまして、非常に疲れるんですね。
もう、とにかく、こうやって起きているのも辛いぐらい。
家にいたら寝てばっかりみたいで、寝ているとすぐにね、動けなくなるんじゃないかと思ってね、無理しておき上がってね、
こうしてなんか話をする時も、今日は咳が出なかったけどね、咳が出ると困るんですね。
咳が出ると痰が出るまでってね。
咳が出ると、今度は鼻水が出てね、涙まで出る。
たんが出ると、一応それで止まる。
だからこれはおかしいと、今年になって特に、そんな事でね、なんか、体質がまた変わってしまってね、
こんな話しててもね、先程から気になっててね、咳が出ないかな、出ないかなと、気が気でならない。
咳が出るとやはり苦しくてね、もう胸が張り裂けそうで、先ほど言ったね、ろっ骨まで骨が腐ってしまっていますから、
これで呼吸器が圧迫されていますから、肺を圧迫しますのでね。
だから私は、普通の人の半分以下ですね、肺呼吸はね。
だから、病院から毎週、呼吸器の検査をしてね、身体障害者の手帳を貰って、それから肺が焼けてしまって、それから人工呼吸ができないということで、
いかに苦しいかという事ですよね、呼吸ができないという事はね。
ときどき下を向いて息を吸うとね、気持ちがいいんですよ。
そんな状況ですから。
岩上:
良かったですよ、本当にね、その……咳が出ないでね。
あの、大事になさってください。
その……来年まで持つかどうかなどと言わずに、僕の親父も、89まで元気でしたし、あの、戦争も行きましたけれども、つい数年前に逝きました。
長生きを、ぜひなさっていただきたいと思います。
ということで、大変体調が悪い中、お話をしていただきました。
谷口さんでした。
長時間の御試聴、ありがとうございました。
谷口さん、本当にありがとうございました。
谷口:
どうもありがとうございました。
ーーおわりーー
↑以上、転載おわり
「私たちは日本は完全にアメリカの人質のなかにある」谷口稜曄氏8/9 岩上安身氏インタビュー(文字起こし)
私たちは、日本は、完全にアメリカの人質のなかにある
岩上:
あのー日本はですね、いま、急速に右傾化していると言われています。
中国と韓国と、急にぎくしゃくし始めてですね、
そして、北朝鮮のミサイルの脅威に対抗するために、敵基地攻撃論をする。
つまり、相手の基地を最初に攻撃しよう、先制攻撃をやろう。
というような事まで言い始めてですね、そして、一部の、核武装をしようなんて言う声まで上がっていますけれども、
これは、願ってきた世界から、かなり遠い事になってしまっていると思いますが、この点について。
谷口:
日本はね、憲法に記されているようにね、武力は持たないと、戦争はしないと言って、それから68年間、そうしてきたわけでしょ。
その中で、結局よく言われています、憲法の中でもね、もし争いがある時には、武器じゃなくて、人間的なもって解決していく、という事になって、
そこが結局、忘れてしまったような状況になってきているけどね。
あと一つはアメリカね。
なにか、「アメリカ」「アメリカ」って、私たちは、日本は、完全にアメリカの人質のなかにあるとね。
岩上:
属国みたいになっていますね。
谷口:
なんかそうだから、「アメリカの言う事を聞かなきゃいけない」ということをね、
なんか特に、今の安倍総理は、そんな状況が強くなってきているということでね。
だからこういう事ではね、本当に、日本国民を苦しめるばかりじゃないかと。
まだ、世界から認められるような状況にはなっていないわけだから、だからそうなってくるから、
結局一番近い、北朝鮮とか韓国とか中国とかはね、結局日本と、これは親しくは出来ない、という事になってくるんじゃないかなと。
なんか、一番近いところとですから、仲良くしなきゃいけないんじゃないですか。
その事が結局、今後災いしてくるんじゃないかとね、
国民を分断
岩上:
一方で、参院選は本当にですね、なんというか、複雑な思いをするような結果だったと思います。
自民党が圧勝して、維新の会も含めて、憲法改正という勢力が大半を占めました。
憲法が改正されてしまうかもしれない。
日本国憲法というものが変わってしまうかもしれない。
しかも、自民党の改正草案を見ると、憲法9条の2項のところだけじゃないんです。
基本的人権から、言論の自由から、果ては「拷問を受けない、絶対に禁止する」というのが絶対じゃなくなっていたり、ものすごい内容なんですけど、
ご覧になったかもしれませんが、この自民党の改憲草案を見て、憲法改正発議可能な3分の2の議席を獲得してしまった、という状況について、
どのようにお考えになっていらっしゃるか、ちょっと。
谷口:
結局3分の2というのは、なぜ3分の2かといえば、それは反 にはね、簡単に通らないということ。
その事は結局、国民に対して、本当に、よからぬ事を言う人たちが沢山いるんじゃないかと。
その動きとして言えるのは、結局、
「平和運動する人間はアカだ」とかなんとかこんなことを言って、
これはアカなんじゃなくて、それは人間としてね、人間が正しい事をやっていることなだけであって、それをアカ攻撃する。
それを言ってね、結局国民を分断してね、道具使うという事はけしからんという事でね。
だから、それだから結局、中国だってね、あまり仲良くしようとしないわけだ。
北朝鮮だってそうだよね。
だから、そんな日本政府ですから、今、非常に危険な状況になってきているという事で、
特に、参議院選挙以後安倍総理がね、帰ってきて、一回、安倍総理が、総理になった人間がね、一回辞めとって、
それでまた再度出てきて、また、昔考えていた事をね、やりなおそうということは、けしからんと思いますよね。
岩上:
第二次世界大戦の総括というものも、やってないような状況だと思うんですけれども、
なぜあんな戦争がね、むごたらしい事が続いたのか?ということが、本当の意味で見直されて、まだいないと思うんですけれどね。
そういう状況で、もう一度もとへもどそうという、
谷口:
そうですね、結局もともとは、アメリカだってね、日本と戦争をして、それで日本人だという事でね、刑務所へ入れた。
それでまた探して、アメリカ政府はね、補償してきたわけ。
ドイツだってそういう事をやってきた。
日本だけ、全くそういう事をしていないわけだよ。
岩上:
個人に対する補償をしない。
谷口:
結局、全く国としてね、人間として、全く違うようなね、人間じゃないかと。
あるいは、それを今度は、信じていく人間が増えていくという事でね、人間にとって多くのね、人たちが増えていくという事だと思いますね。
だから、日本が、本当に危険な状態になっていくんだという事でね、
半分も選挙に行かない人が増えてきた。
岩上:
これは、何が悪いんでしょうか?
政治でしょうか?それとも教育でしょうか?メディアなんでしょうか?
それとも、たとえば日本に対してですね、親分風を吹かせて何でもいう事を聞かせる、アメリカの右傾化みたいなものが影響しているんでしょうか?
それとも、日本人一人一人、の性根の問題なんでしょうか?
谷口:
結局一つは、アメリカの右傾化というのは、その事は、日本で上がってきていると思いますね。
その中で結局、日本が行う教育の問題ね、教育の問題にしたって、盛んに政府は、いろんなところに首を突っ込んでやると。
その教育の問題にしても、本当に、子どもたちをのびのびと出来る教育をやらせないで、
それをやらせようとするとね、差別をしてそうやっていかないようにつくっていると、
それは保育所とかね、そんなところから始まっていくわけでしょ。
その事は始終、そんな事をやっている訳ね。
その事が、今度は、浸みこんだ人っていうのはね、そういう人たちでしょうね、危険だっていうのはね。
ま、今度の参議院選挙を見たってわかる通りね、本当に、今の自民党の政府が言っているような事が、正しいなと思っている人たちが多い。
だからそうやってね、 がそうなる。
だから選挙にしたってね、もっと根本的に考えなきゃいけないんじゃないかと。
いくら(投票)したって一緒だとね、(選挙に)行ったって一緒だっていう人たちが増えてきたってことでね、
それじゃ結局、半分もね、半分も選挙に行かない人たちが増えてきたと。
それだったら、結局選挙そのものがね、認めているという事、それ自体が間違っているんじゃないかと。
だから本当に、3分の2以上の人達が選挙に関わって、せめて3分の2以上ね、そういう人がしなきゃいけない。
それから憲法問題ね、憲法も、3分の2で、いま賛成って言っているけれども、それじゃ結局困るからという事で、半分にしようという。
だから、一番大事な選挙についてね、これはもっと考えなきゃいけない。
岩上:
投票率が低かった場合は、その選挙を無効にするとか、そういう国がありますよね。
だからそういう、投票率が低いままにその結果を受け入れて、
ごく一部の人間の意思だけで、国が生まれてくるのはダメだっていうお考えですよね。
谷口:
そうですね。それはダメだというね、ま、そういうことで。
次世代へ伝えていく「戦争の苦しみ、最終的には原爆になる」
岩上:
あの、最後に、この長崎の方は世代を継いでですね、原爆の恐ろしさという事を、原水爆禁止運動という事を、おやりになってきたと思うんですけれども、
これから先、原爆、そして原発、そして戦争、戦争可能な国の形づくりみたいな事、
これらにストップを、歯止めをかけたいと思うのであれば、なにをね、今後していくべきなのか?どうしようとお考えなのか?
大変、そのお歳ですから、ご自身で全部やれるわけではないと思うんですけども、
若い人たち、一緒に出てきた人たちやなんかは、皆さんどのようにお考えなのか?
ご希望を持っていらっしゃるでしょうか?
谷口:
そうですね、実際に、私たち戦前を生きてきた人間と、戦後を生きてきた人間。
その中で、私たちは、戦争の苦しみというものをね、絶対に出来ないんだと。
戦争の苦しみはね、最終的には原爆になるんだという事をね、
その事を、若い人たちに、ずっと伝えていかなければいけない。
その事を、若い人たちに、真剣に考えていってもらいたいと。
そういう事を私たちはね、特に、広島とちがって長崎の場合はね、ちいさな子どもらも含めて、
核兵器廃絶という事と平和という事についてね、教育の場においても真剣にやっていると、それはやらなければいけないんだと。
だからその事を、今の若い人たちが、私たちの言う事をね、引き継いでもらいたいと。
その事を、次から次へと、子どもたちに伝えていってもらいたいという事を願っています。
日米安保条約
岩上:
あの、ひとつだけ、1点だけ聞き洩らした事があって、申し訳ない。
あの、これ、他のところでお話になっている事なんですけれども、
原爆を投下した後の話ですが、1958年ですかね、原爆投下時のトルーマン大統領が、
「原爆を投下した事は、良心の呵責は感じない」という事を発言したと。
大変、皆さんは反発をされたわけですけれども、この年の4月、衆参両院で、原水爆の禁止の決議をしたと。
長崎に原爆病院が出来たのは、この年の5月。
ま、この日本では、反対の声が高まっていった、その時に、安保の問題が揺れて、
で、現在の安倍総理のおじいさんの岸さんが、総理をやっていて、その頃総理、岸総理ですね。
それから防衛庁長官から、
「自衛の範囲なら、核兵器の保有もいけるんじゃない」とか、
あるいは、
「防護用の核兵器は合憲」という言葉も出ているというふうにこれ、別なところで発言されていますよね。
今これ、昔の話だとずっと思っていた事なんですけど、今、孫のね、安倍さんが、ここまで右傾化した政策やっている。
なにがなんでも原発を止めないという事を考えていくと、
これはですね、この時のね、60年安保の時の事の、岸さん達が言った事の危険性が、もう一回甦ると思うんですけれども、
やっぱり政治家はね、あの頃考えていた事を、ずーっと諦めないで。もう一度、その初志を貫徹すべく、
どんなに国民が被ばくしようと、原発を保持し続けて、プルトニウムを持ち、原爆をつくろうとしているんだと、
やっぱり考えざるを得ないと思いますか?
谷口:
私たちは特にね、広島長崎の被ばく者の中で、このように苦労して、また国に対して話をしてきた。
その中で、結局国会に対してね、いろんな事を言ってくると。
それでもう一回ね、東京の真ん中にね、原発を持ってきたらどうなるのかと。
そうしなければ、私たちが言っている事を分かってくれないのかと、そういう事を言ってきました。
ま、そないして右傾化していくという事をね、ましてや60年安保闘争というのは、これは結局、アメリカというのは、日米安保条約での改定闘争ですけど、
これでどうなったのかというとね、その中で結局、労働組合の中でもね、差別されて、結局この人達がね、解雇されたという事もありますね。
岩上:
労働組合の中にいても、原水禁運動にかかわっていた人が差別されて、首を切られた。
そんな事があったんですね。あー。
谷口:
その中で、結局原水禁運動がね、1955年に始まったわけですけど、そんな中でね、その運動が分裂していくという事、
それは結局、いま言ったね、昔は、原水協だけでやってきたのをね、原水禁とか、原子力はっきん会とかいろいろと出てきて、
核禁会議というのは、もともと自民党のね、ですからね、これが作られてきた。
その次に。結局おまけという事で作られたのが。原水禁ですね。
その中で、もっと作っていったのは60年安保闘争、その中で、きちっと準備されてきているのね。
それになれるのか?っていうと、昔はね、核兵器廃絶と被害者救援は、車の両輪だと言ってた。
それが、60年安保闘争のその後に、総評の、定期大会の議案書に、核兵器廃絶の事は載っているけれど、被害者救援が載ってない。
どこへ行ったかというと、被ばく者がね、弱者救済というところに回ってた。
被害者は、弱者救済に入るんだと。
国が起こした戦争の責任であり、世界で初めて使った核兵器の被ばく者であると、
その事を、それを結局、“弱者”ということはね、どういうことなのか?と。
そんな事を言ってきたのは、ほんのわずかしかいません。
それから、原水禁からの分裂があり、それで結局、核兵器廃絶のね、原発のね、 というのがでてきたと、そういうような状況ですね。
アメリカの核の傘
岩上:
64年にはね、中国が核実験を行って、それを口実として、アメリカの傘のもとの日本が始まった、とおっしゃったりしてますけど、
アメリカの核の傘という中に、日本は居るんだと思っている人は多いと思いますし、
それが無くなったら、日本は立ち行かないと思っている人もね、少なくないと思います。
この点についてはですね、どのように思いますか?
谷口:
アメリカの核の傘というのはね、私はね、いつも言いますけど、単純にね考えて下さいと。
アメリカは降るからね、傘をさすんだと。
アメリカの核の傘は、雨が降らなくてもね、雨が降らなくても、そのアメリカの核によって日本を守ってやるんだと、
その事を、日本の政府が受け入れて、そんなことをやっている。
だからこれは、全く、「傘というのは間違いである」と私はいつも言いますが、そのことですね。
だから、アメリカは核があるから守ってくれると、それは全くのウソだと。
それは日本は、先程から何回もいいますけど、
「日本はアメリカの人質みたいな事だ」というとね、
なんかそこで、完全に日本が独立するんだったら、 するべきじゃないかと。
そしたらその中で、沖縄の問題だってそうなんですよ。
沖縄だって、日本に言わせるとね、日本の政治家の中には、
「沖縄はね、日本の国としてね認めてないんじゃないか」ということを、
昔から、琉球政府と日本と違うんだと。
だからそういう、アメリカなんか、沖縄返還のときだってね、
結局返還すると言ったけれども、日本と違うんだと。
だからそこにアメリカが入って来てね、(基地を)置いていいんだと。
いうことで、未だにその事についてね、沖縄についてはその につくっている。
だから、私は、沖縄はもともとね、台湾もそうですけどね、台湾も総督となっていて、日本が支配していた。
沖縄だって、沖縄政府としてね、琉球政府として、それを日本が取り上げて支配している。
その事が影響してね、いまやっている。
だから、アメリカはアメリカで、と言っているけど、全くのそれはウソなんだと。
核の傘に甘えていては、それは全くのウソなんだと。
日本の政府や政治家が、アメリカに対してね、国民にウソを言ってね、裏取引の材料としているといってね、その事をいつも言っている。
だから日本は でね、だから北朝鮮の問題だって、あれはアメリカを狙う事にして、ミサイル発射したと。
確かに、北朝鮮からアメリカの本国までは、とどくはずがないよね。
だけど、日本にあるアメリカの基地。そこをね、狙っているんだとね。
それが北朝鮮のミサイルなんだと。
だけど、アメリカ本国を攻撃しているわけじゃない。
日本から飛んでいくわけですから、
「飛行機が飛んでくる一番近いところをね、そこを攻撃しなければいけない」というのが、北朝鮮の考え方じゃないか。
だからその事を、結局日本は、日本国民には、近いアジアのことを考えなくて、
アメリカとの政府とは、騙されるか騙しているか分からないけど、どっちが騙しているか騙されているかはわからないけど、
日本政府がの国民をだましているという事ね。
それは結局核の傘に居て守られているというね、こんなことの言い方をするとね、
岩上:
アメリカは、日本をずっと組み敷いてきて、そして「核の傘でお前たちを守ってやるからな」と恩着せてくる訳ですけれども、
そういう状況がずーっと、これからも続いていくというのは、
アメリカに対して、
「核を投下したのは人道上の犯罪でしょ」
「あなた達は間違っている」と。
で、「補償しなさい」、
そして「謝罪しなさい」、
そして「核を止めなさい」
という事を、日本からアメリカに向かって言われるというのは、アメリカはとても怖がる事だと思っている。
だからこそ一方で、安保によって支配しながらですね、核の恩恵をですね、恩着せがましくも言い続けているように思うんですけど。
谷口:
そうですね。
岩上:
どうでしょう?それ。
谷口:
結局私たちは、実は、アメリカの安保条約でね、国民を騙してね、ここで何も言えなくてね、
岩上:
サンフランシスコ条約ですね。
谷口:
結局アメリカは、吉田茂のサンフランシスコ条約は、そんな日本国をだまして条約をむすんでしまったんだというね、
その事は、吉田というのは右翼的な人間で、それを引き継いでいるのが今の右翼団体。
あいつは などうなというのがったね、安倍総理はじいさんばあさんのやってきた、だから佐藤栄作だってその にはいっていってね、
だから私は、あくまでも、アメリカとの核の問題を、切り離さなければいけないんだと。
それで、憲法で保障されている、世界の人達と仲良くしていくというのがね。
アメリカとだけ仲良くするんじゃなくて、世界の人と仲良くしていくんだと。
その事を言って、国民の前できちっとしなければいけない。
そういう事を、世界に向かってちゃんとしなければいけないんだという事ですね。
岩上:
わかりました。
これは次の世代、その次の世代に語り継がれてですね、日本の平和を守っていく。
その大事な心のよりどころのようにしてですね、この体験が伝えられていく。
そういうふうに信じていらっしゃいますか?
谷口:
そうですね、そうしなければいけないというね。
一被ばく者の言っていることであっても、過去をね、現実を知ってもらうために話した事であるという事でね。
僕はこの事を、みなさんに知ってらいたいと。
あと一回、あと一回と、この歳ではね、来年まで持てるか、再来年まで持てるか、もう、先々も分からないわけだから、
ただこの事を、自分は引き継いでもらいたということでね。
岩上:
わかりました。
いま、御歳84歳になられて、あのー、本当に、体調の悪いところを無理してお話しいただきました。
どうもすみません、長時間の話をありがとうございました。
谷口:
私も恐ろしくて、去年と2年続けてね、肺炎で入院しまして、で、去年も2カ月に一度はね、が併発しまして、非常に疲れるんですね。
もう、とにかく、こうやって起きているのも辛いぐらい。
家にいたら寝てばっかりみたいで、寝ているとすぐにね、動けなくなるんじゃないかと思ってね、無理しておき上がってね、
こうしてなんか話をする時も、今日は咳が出なかったけどね、咳が出ると困るんですね。
咳が出ると痰が出るまでってね。
咳が出ると、今度は鼻水が出てね、涙まで出る。
たんが出ると、一応それで止まる。
だからこれはおかしいと、今年になって特に、そんな事でね、なんか、体質がまた変わってしまってね、
こんな話しててもね、先程から気になっててね、咳が出ないかな、出ないかなと、気が気でならない。
咳が出るとやはり苦しくてね、もう胸が張り裂けそうで、先ほど言ったね、ろっ骨まで骨が腐ってしまっていますから、
これで呼吸器が圧迫されていますから、肺を圧迫しますのでね。
だから私は、普通の人の半分以下ですね、肺呼吸はね。
だから、病院から毎週、呼吸器の検査をしてね、身体障害者の手帳を貰って、それから肺が焼けてしまって、それから人工呼吸ができないということで、
いかに苦しいかという事ですよね、呼吸ができないという事はね。
ときどき下を向いて息を吸うとね、気持ちがいいんですよ。
そんな状況ですから。
岩上:
良かったですよ、本当にね、その……咳が出ないでね。
あの、大事になさってください。
その……来年まで持つかどうかなどと言わずに、僕の親父も、89まで元気でしたし、あの、戦争も行きましたけれども、つい数年前に逝きました。
長生きを、ぜひなさっていただきたいと思います。
ということで、大変体調が悪い中、お話をしていただきました。
谷口さんでした。
長時間の御試聴、ありがとうございました。
谷口さん、本当にありがとうございました。
谷口:
どうもありがとうございました。
ーーおわりーー
↑以上、転載おわり