ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「い~い湯ぅだ~な~」を夢見て

2014年12月09日 | お家狂想曲
生徒の発表会が迫ってるし、仔猫はやっとうちに馴染み始めてる時だし、10日間家を留守にするし、ってんで、
壁と床を剥がしたまま先延ばしにしてもらってた、2階のお風呂場の改装工事。
けれども、ちょっと心配なことがありました。
どこからか、お水がチョロチョロ流れている音が聞こえてくるのです。
旦那に聞くと、「仕方が無いらしいけども、別にいいらしい」と、意味不明な答が返ってきました。
それで、気になりつつも、忙し過ぎたので放っといたまんま、旅行に出かけてしまいました。

そして…、

我々より1日後で、日本に向けて出発した次男くんとまなっちゃん。
我々同様、やはりインターネットが使えなくて連絡がつかず、メールで互いのことを話せたのは旅の5日目。
そのメールに、
「アメリカの家を出る数時間前に、2階のバスルームのパイプから水が出て、1階の天井から水漏れしてました。
2階のパイプと1階の床をふいて、バケツを置いておいたので、大丈夫と思います。
ちなみに、家を出る頃には、水は止まってたみたいです」
と書かれているのを読んで、びっくり仰天!?

にゃんだとぉ~!?

バスルームのパイプったって、何本もあるのに、いったいどのパイプやねん?!
まさか、あのチョロチョロが溜まりに溜まったか?!
ということで、旦那がメールを送ったのですが、またまたインターネットが使用不可能となり音信不通…。
もう彼の言葉を信じて、大丈夫だと思い込んででもいないと、旅の残りが楽しめないではないか!
ということで、無理矢理信じることにしました。

そして家に戻ったのが今から10日前。
一番に浴室に行って点検しましたが、水は完全に止まっており、あの気になっていたチョロチョロも止まっていました。
仔猫が戻り、仕事と伴奏バイトが始まり、改装工事も始まりました。

壁を剥がしたら出てきたレンガの煙突。




せっかくだからと、当初の予定を変更して、このレンガを残すことにしました。

お風呂がまず始めに設置され、大工さんたちが、入るのに階段が必要かもな…とヒソヒソ。


この謎の銅製の筒は、やっぱり今だに謎のまま。


そして昨日、3週間の帰省旅行から戻ってきた次男くんとまなっちゃん。
飛行機はともかく、JFK空港から家まで、なんと5時間もかかってしまい、ヘトヘトのヘトヘトで戻ってきたにも関わらず、
翌日から平常の仕事だからと、たまった洗濯物を洗い始めたところ…、

ポタポタポタポタと、台所の天井からお水が、けっこうな勢いで落ちてきました。(線になって見えるところから)


もしかして、前回の水漏れとおんなじやったりして?
そう、これと全くおんなじやった、と次男くん。

慌てて2階に上がって行くと、コンクリートパネルの床が半分、ベタベタに濡れておりました…およよ…。


どうやら犯人は、我々が予想していた、右端の大きな穴ではなくて、左上の真ん中の、フタが外れているパイプっぽい…。


でも、このパイプは、前に問題だったこの、壁を挟んで裏側にあるシンクとはつながっていなくて…。


いったい全体、どないなってまんねん??

素人の我々には、もうどうしようもありません。
けれども頼みの綱の配管工トムは、なかなかつかまりません。
前に一度、朝の8時半に来るよと言って帰ってったのに、待てど暮らせど全く来ないまま、キャンセルの連絡も無いまま、1日が過ぎたという前科があるので、彼の信用度はかなり低下中です。

だいたい、洗濯機を2階に設置するということが問題の始まりなんだよ、きみ。

それは重々わかっているけど、あの地下で洗濯をしている自分を想像しただけで…う~ん…どうしたもんだか…。

ということで、無事に工事が終わって、首までお湯がくるお風呂に浸かり、はぁ~っと脱力する自分をひたすら夢見て…。
深く考えないことにします。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Yuja Wang(ユジャ・ワン)からの贈りもの

2014年12月09日 | 音楽とわたし

引用先:http://www.tokafi.com/news/concert-review-yuja-wang/

毎回、良い意味で、開いた口が塞がらない思いを抱かせてくれるピアニスト、ユジャ・ワン。
今回は、うちから車で15分ぐらいの所にあるPerforming Arts Centerでの演奏会を、聞きに行ってきました。
なぜか今だに、時差ボケからすっきりと抜け出られていない我々でしたが、ウトウトするような心配はもちろんゼロ。
耳で聞いているのか心で聞いているのかわからないぐらいに微かだけども、確実に、一音、一言なりとも欠けずに歌い込まれたピアニッシッシモ(いや、多分pが4つか5つは並んでいそうな気がする)、
今回のプログラムの前半は、この響きを存分に楽しませてくれる曲が続きました。

けれども、季節は冬の真っただ中で、特に今、巷では、咳き込む風邪が流行っていて、だから観客の中には、かなり大変な思いをした人がたくさんいたと思います。

言葉がありきたりで申し訳ないのですが、ほんとに人間とは思えない、これはもうコンピューターグラフィックでなかったらおかしい!ほどの超絶技巧と速弾きは、彼女のトレードマーク。
超難曲も、ケラケラと、何気ない顔をして、ポロポロと弾いてしまうので、ついこちらも、何でもないような気になってしまうのですが、
聴き終わった後で、もちろん十分に楽しませてもらった後で、いやでも、あれはとんでもなく難しい曲だったよな…と思い出して、ジワリと汗がにじむことも…。
さらに加えて、深い洞察と探求を経て築かれたさまざまな表現に、心がくすぐられたり慰められたり励まされたり打ちのめされたり、
もうほんとうになんとも言い様の無い、かと思うと、思わず漏れ出したという感じの「ジーザス…」というつぶやきが、席のあちこちから聞こえてくる、
まったくもって、ユジャならではのコンサートを、心の底の底から楽しませてもらいました。


今回のプログラムを記しておきます。

Franz Schummert/Liszt Schmanengesang, D.957

Franz Schubert Sonata in A major, D.959

休憩を挟んで、太もも丸出し(すみません、表現が粗雑で…)のミニドレスから、鮮やかなオレンジのロングドレスに着替えて登場。
もちろん、ピンピンに尖った10センチ以上はあるピンヒールは同じ。
さらに、幼稚園児が照れてするような、ピョコン!お辞儀も同じ。

Alexander Scriabin Prelude for the left Hand Op.9, No.1
Prelude Op. 11, No.8 in F sharp minor
Fantasie in B minor, Op.28
Prelude Op. 37, No.1 in B flat minor
Deux Poemes, Op.63
Sonata No.9, Op.68 "Black Mass"

Mily Balakirev Islamey, Oriental Fantasy

そしてもちろん、アンコールに応えて、7曲、Jazzyな曲も入れて弾いてくれました。


これは2年前のあるコンサートでの、アンコールに応える彼女の様子です。ご参考までに。
Yuja Wang plays Chopin Waltz_and others


そしてこれはおまけ。
いつも聞いているラジオ局のインタビュー中に、ライブ(3年前)で弾いたトルコ行進曲。彼女が弾くとあの曲もこうなるんだ…ひゃ~♪



このコンサートから戻ってから、伴奏曲の練習をしたのですが、旦那いわく、いつもよりかなりテンションが高かったそうな…。
まあ、さもありなん…。
彼女と自分を比較しても全く意味が無いのだけれども、彼女から学べることはとてもたくさんあります。
姿勢や力点の置き方、力を十分に抜いているけれどもしっかりと支えられている指の付け根、などなど、
こんな曲、彼女だったら目を瞑ってでも弾けるだろうに…とため息を内緒でつきながら、今日もまた練習をしました。

曲の難度は違えども、日が経つにつれて(今回は、本番までにたったの2週間しかないので、あんまり日が経てないのですが…)全然弾けなかった部分が弾けるようになるワクワク感。
長年弾いているのだから、仕上がるまでにどれぐらいの日数がかかるのか、その曲を初見で弾くとほぼ分かりますが、
これはちょっとかかるぞ~と思う曲が2曲あって、今回はそれを、通常の4倍ぐらいの早さで仕上げなければなりませんでした。
それが辛くて、恐ろしくて、焦る気持ちが前面に出てしまっていたのですが、彼女の演奏を目の当たりにして、なんだかふっ切れたような気がします。

弾けるよきっと。

その、自分を信じる気持ちを胸にしっかり抱きしめて、さあ、練習練習!
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする