ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

うれしいことがたくさんあった日

2014年12月18日 | ひとりごと


これを見ると、ああ、もうすぐクリスマスがやってくるんだなあ、という気分になります。
といっても、ユダヤ教を信仰している、少なくない数の人たちにとっては、クリスマスは全く関知しない行事なので、町中のというのでもないのですが…。
かくいうわたしもクリスチャンではないので、クリスマスをお祝いするという行為に、宗教的な意味合いをあまり感じられない者のひとりなんですけれども。

まあでもやっぱり、この、一年で一番夜が長くて暗い時期に、自分にとって大切な人たちの笑顔を想像しながら、あれこれと贈り物を考えたり、
香りがみずみずしいクリスマスツリーを部屋の中に置いて、小さなライトや飾り付けをしたりしていると、心がホカホカしてきます。


そして今日は、長男くんの誕生日です。
彼は今日で28才になりました。
お祝いの電話をかけたら、「28なんていう数字が信じられへん…」と一言。
「今でいうアラサーやん」というとゲタゲタ笑っておりました。
親子ともどもあの世行き寸前だった、彼の誕生日前の3日間は、今だに強烈に覚えています。
あれからもう28年、まだお腹の傷痕は、年に数回熱をもち、内側が痒くて仕方が無いようになってしまうのに…。
明々後日の日曜日に、旦那とふたりでマンハッタンに出向き、お祝いディナーをご馳走しようと思います。


さて、伴奏を任されていたウィンターコンサートが、無事に終わりました。
時差ボケの中、いつもの何倍もの早さで仕上げなければならなかった難曲もうまくいき、ダリルの暴走もそれなりに食い止められたので、
今はただただ、ぼぉーっとした疲れとともに、安堵感に浸っております。

浸っているといえば…、


昨夜、浴室の壁張りにやって来た責任者のケヴィンに、思っていることを正直に話してみました。

コンサートやお客や、それから年末年始のレッスン調整などで、ドタバタしていながらも、やっぱり頭から離れなかった浴槽の傷のこと。
旦那は旦那で、あの浴槽を教えてくれた設計者のスチュアートに話をしていて、スチュアートが良い腕の修復士を知っているんだけども、と言うのですが、
いくら傷が見えなくなったとしても、やっぱりわたしには合点がいかず…、
でも、こういう考え方って、誰にとっても嬉しくないんだろうなあ…とも思ったり…。
で、旦那としては、別に新品と交換しなくても、そうやって修復してもらえるならそれでいい、という考え方だったので、
わたしがそれに賛成できないのなら、わたし自身が直接、その気持ちをケヴィンに伝えてみるしかないんじゃないか、ということになり、

ドキドキドキドキしながら、2階で作業をしているケヴィンの所まで行きました。

旦那も一緒に付いて来てくれたけれども、自分は全く助け舟を出すつもりはない、という意味なのか、自分の書斎のドアの所で座り込んでいて、
ええと、ええと、ええと…、

「ケヴィン、今までの、あなた方がやってくれた仕事には満足しているし、いったい誰があんなふうに、まるでゴミ箱のように、浴槽に瓦礫や掃除機を入れたのか知らないのだけれども、
あの時の、ゴミが浴槽いっぱいに入れられているのを見た時のショックは、どう表現したらいいのかわからないほど大きかった。
今回の一番の楽しみはこの浴槽だったし、だからとても珍しい型で値も張るものだから、こんなことをお願いするのはすごく心苦しいのだけども、
わたしはやっぱりどうしても、この浴槽を取り外して、新しい浴槽を入れ替えてもらいたいです。
そのために、いろんなことが二度手間になるだろうし、仕事の計画が崩されてしまうことは本当に申し訳ないのだけれど」

「まうみの気持ちはよく分かるよ。いったいなんでこんなことをしたんだろうかと、ボクも思う」

う~ん、空気が重い…。しばらく沈黙の時が流れました。

「よし、取り替えよう」

膝を突いて浴槽を覗き込みながら、ケヴィンはそう答えてくれました。

ああよかった!わかってくれる人でほんとによかった!

作業に戻ったケヴィンを残し、ホッとした気持ちで夕食の続きを食べていると、ケヴィンがいきなり2階から叫び出しました。
え?なんで?と思いつつ、まず旦那が駆け上がり、今度は旦那がわたしの名前を呼ぶので急いで行くと、

ダァ~ッ!!
またまた水が床に流れているではありませんかっ!!
そして今回もまた、次男くんが洗濯をしている最中なのでした…。

いったいなんで?と、ありったけのタオルで床の水を拭き取りながら、3人で調べていると、あっ!!


洗濯機からの排水は一旦、すぐ隣に設置された(ついこないだ壁から外れてぶっ倒れた)水槽の中に入るのですが、
そのホースが多分、電気工事が正しく行われているかどうかを検査している時に、検査員か電気工事人のどちらかによって、水槽から外に出されていたようです。
なので、洗濯機からの排水が、直接床にジャージャー流れ落ちていた、というわけで(だから次男くんは全く悪くなかったのだけども)…。

「まうみ、だから、洗濯機は地下だって!」

大笑いしながら、拭き掃除を手伝ってくれるケヴィン。
いやあ、もし彼がいてくれてなかったら、またまた大洪水になってしまっているところでした…。

でも、でもね、これで3度目の洪水騒ぎでしたが、どの時も、洗濯機が悪いわけではなかったんですよね~。
1回目と2回目は、配管工さんが、工事中の配水管のフタを付け忘れたからだったし、3回目は、誰かが排水用のホースを水槽の外に出してしまってたからだしな~。
と、未練タラタラで言い訳していると、「もうさ、オレっちがタダで動かしたげるから!」とケヴィン。
あぁ~、そんなこと言っていいのかな~?ほんとにいいのかな~?

ゲラゲラ笑いながらも、ホースが二度と動かされることがないように、紐でグルグル巻きにしてくれたケヴィン。
ほんの5分前は、重たい空気が我々の間に立ちこめていただけに、この水騒動で笑い飛ばすことができたみたいで、なんだか嬉しかったしホッとしました。

その晩、彼からメールが送られてきました。

『あの浴槽については、イヤな思いをさせてほんとに申し訳なかった。できるだけ早く注文してもらえるだろうか。明日の夕方、その代金を払いに行くから』

ごめんねケヴィン。ほんでもってほんとにありがとう。
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お土産チョコレートとギリギリ間に合いそうなコンサートと傷だらけの浴槽と

2014年12月17日 | ひとりごと


モントリオールから、友人夫婦がやってきました。
今週の月曜日から木曜日までの滞在中、画家のイライザと装飾ライト作家のルエルは、マンハッタン中の美術館めぐりをしています。
これはカナダ流だからと、早めのクリスマスプレゼント風お土産を、どっさり持ってきてくれました。
写真はその中のひとつ。
フレンチな香りがプンプン漂うチョコレートさんたち…あまりに美しいので、並べて写真を撮りました。
昨晩は、ひとつひとつを4人で分けんこしていただいたのですが、それぞれに個性があって超~美味しかったです!

彼らとは、おバカ話から芸術論、そして政治問題まで、時間がいくらあっても足りないぐらいに話せるのですが、如何せん、大慌てで仕上げなければならなかったコンサートが明日に迫っています。
なので、おしゃべりに夢中になったらあかん、あかん、あかん…と言い聞かせつつも、ついつい気がついたら話してたりして…。


いよいよコンサート間近、という時になって、生徒たちはやっとこさ、マジになって歌い始めました。
なので、とりあえずいい感じに仕上がってきています。
でも、ディレクターのダリルは、学校のマネージメントがあまりに酷く、いろんな行事が重なっている上に、それをきちんと通知してもらっていなくて、
ドレスリハーサルのような、もうほんとに絶対に欠席して欲しくない時間でも、全員が揃わないということが続いていて、だからもう、先生同士の生徒の取り合い、みたいなことが何度もあって、
加えて彼は、ショー全体の総指揮者でもあるので、照明から舞台装置の設定、音響まで、全部ひとりで管理しなければならなくて、かなりヤケクソになってしまっています。
こういう時の彼は、テンポがやたらと速くなってしまうので、わたしはそれを、特にベースを大きめに弾いて、うんしょうんしょとなだめなければなりません。
まあ、長年のパートナーなので、なんとかなる、なんとかするっきゃない、とは思っているのですが、
今回は、わたし自身、めちゃくちゃ弾きにくい曲をヘーコラ仕上げたところなので、さてさて、明日はどうなることやら…。


などという、普段よりかなりバタバタしている時に、もちろん、2階の浴室の工事も、ボチボチと進んではいて、
水道の配管が終わり(途中で一度、ネジの締め方が緩くて、またまた天井[*今回はピアノの部屋]から水がポタポタ落ちてきたのですが…)、電気工事も終わり、
今日と金曜日の、町の検査員のチェックが無事通れば、晴れて仕上げの作業に入り、改装が終了~!!と思っていたら…、

一昨日の夜に、旦那が「なんで浴槽にあんなもんが入ってんのかな」と言いながら下りてきました。
「え?なにが入ってたん?」と聞くと、「まあ見てきてみ」と旦那。



そりゃね、作業するには邪魔だったでしょうよ。
そりゃね、小ぶりで、適度に深くて、思わず入れてしまいたくなる入れ物に見えたでしょうよ。
けども、いくらなんでもあんた、新品の浴槽に、それもか弱いプラスティック製の浴槽に、こんなもんをボスボス入れんといておくんなはれ~!



あまりのことに、出してしまいましたが、黒いビニール袋に入ってる、古い釘が刺さったまんまの板切れは、生のまんまで入れられてたのでした…。


嗚呼…わたしの愛しい浴槽よぉ~…。



今回ばかりは、旦那がどう考えていようと、絶対の絶対に、浴槽の交換をしてからでないと次の作業にかからせないと、頑固に言い張るつもりのわたしです。
そのためには多分また、配管を一からし直したりしなければならないだろうし、クソ高い浴槽の交換に要する費用を、誰が払うことになるのかも分からないし、
この、アメリカでは滅多に使っている人がいないタイプの浴槽を、注文したからといって、在庫があってサッと送られてくるかどうかも分からないけれども、
今回は、この浴槽のために改装をした、といってもいいぐらいにこれには気持ちが入っていたので、傷をチョチョッと修復したらいいやん、などというのでは納得できません。多分。

それにしてもいったい、どうして考えが至らなかったのか…そこんとこがよくわからんのです。
と、昨日娘のレッスンに付き添いでやってきた父親のテッドに、この顛末を話すと、
「この国ではそういうことはよくあるんだよ、残念ながら。でも、言いたいことはきちっと言う、してもらいたいことはきちっとしてもらう。頑張れ」と言ってくれたので、

おっしゃ~!めちゃくちゃ疲れてるけど、踏ん張っぞぉ~!
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「オン・ラシャ・リアン(あきらめないぞ!)」ふたたび

2014年12月14日 | 日本とわたし


On lâche rien
あきらめないぞ!


オレが住んでるスラムから
アンタが住んでる田舎の村まで
オレたちの現実は同じなんだ

そこらじゅうで反乱が起こりそうだ

この世界でオレたちのいる場所は無い
オレたちの顔じゃイイ仕事は見つけられない
オレたちは豪邸の生まれじゃない
親父でさえクレジットカードなんて持っていない
ホームレス、失業者、労働者、農民、移民、不法滞在者

奴らはオレたちを分断した
奴らはうまくやっていた
オレたちが連帯しないから
奴らは甘い汁を吸えたんだ

でも、オレたちは目覚める時がくる
そして、また奴らの首を落とすんだ

だから、あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめないぞ!


奴らは平等だと言っていた
オレたちはバカみたいに信じていた
「民主主義」?冗談じゃない!
ホントかウソか見ればわかるよ
投票用紙に価値はなく
株式市場の方が大事なのさ

ハッキリ言ってしまおう!
オレたち、ハメられちまったんだよ!

人格なんて価値はなく
エアバスのセールスの方が大事なのさ(まうみのひとりごと・日本だと原発のセールス?)

一言で言ってしまえば
もっと稼ぐためには魂まで売れってことさ
この国は堕ちた売春国家
世界の独裁者を客に取る
奴らのきれいごとはもう信じない
政治家たちはウソつきだ

だから、あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめないぞ!


まったくバカげているぜ
平和の話? 友愛の話?
ホームレスがのたれ死にし、
移民たちが追われている時にする話か?
奴らは労働者にパン屑を放り投げた
労働者をなだめるために
この社会で大切な “財界のお偉方” に
労働者がたてつかないようにさ

どれだけ奴らは守られているんだ
金持ちや権力者…優遇されるのさ
社長が大統領と繋がりがあればね

同志のみんな、有権者のみなさん、
忠実な消費者のみなさま、
さぁ、その時がやってきた!!
出直すときが来た!!

闘いあるかぎり希望がある
命あるかぎり蜂起する
闘っているかぎり倒れることはない
起き上がるかぎり引くことはない
勝利への執念がボクたちの血に流れている
いま、なぜ闘うのかわかるだろう?
理想はただの夢じゃない
さぁ、もう一つの世界をつくるんだ!

だから、あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめない!
あきらめないぞ!

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もっと音楽!

2014年12月14日 | 音楽とわたし









音楽を心から愛する人たちが所属する『ACMA (Amateua Classical Musicians Association)』の、カーネギーホールでの定例コンサートその1を聞きに行きました。
その2は、来年2月の末に開催されます。

アマチュアといっても、セミプロかプロか?というようなメンバーがゴロゴロいるこの協会で、オーディションを勝ち抜いてきた演奏者たちです。
今回もまた、聞き応え、見応えのある演奏を聞かせてもらいました。

メンバーには、天体物理学者や耳鼻科のお医者さん、音楽療法士やピアノの先生などがいて、だからとりあえず演奏でメシを食ってなかったらメンバーになれます。
なんの制約もなく、会費制でもなく、月一で開かれる2時間のコンサートに出たい人が出るという形で、ずっと続いてきたこのACMA。
わたしは、この会が生まれて間もない頃に、入っていた町のコミュニティバンド(吹奏楽)のマネージャーから教えてもらい、恐る恐る演奏会に参加したいとメールを送ったのがきっかけで、
毎月のコンサートの常連演奏者となり、そうこうしているうちに、あれよあれよという間にメンバーが増え、主幹のアルベルトひとりでは会の運営が大変だということで、役員が6人選ばれ、
英語力の乏しさは音楽力で補ってくれたらいいからと、なぜかわたしも、その6人の中に入れてもらって早6年?!
今ではもう、わたしなどよりはるかにすごいピアニストがゾロゾロいる会になっていて、いいんだかなぁ~とちょっと申し訳が無いような気が…。

今回は、クラシックだけではなく、ボサノバや近代ともいえる自作曲(ピアノ連弾)などもあり、いつもより増してバラエティに富んだ楽しい演奏会でした。

あ~やっぱりわたしも出たい!
今度のオーディションは受けよっかな~…音楽にもっともっと、心と時間を費やしたくなってきました。


昨日のプログラム

1. Johannes Brahms
Intermezzo in A major, Op.118, No.2

2. Antonio C. Jobim
Medley (Agua de Beber, Waters of March)

3. Arthur Honegger
Intrada

4. Cristobal Oudrid
El Sitio de Zaragoza

5. Claude Debussy
Estampes Mvmts 1,3 (Pagodes, Jardins sous La pluie)

6. Giacomo Puccini
Quando me'n vo (Musetta's Waltz, from La Boheme)

7. Neil Prufer      
In a Dream: Mid-Flighrt (for four hands piano)

8. George F. Handel
Hornpipe (from Water Music Suite HWV348-350)
Johann S Bach Air (from Orchestral Suite No.3 in D BWV 1068)
Traditional Spiritual Peter Go Ring Dem Bells (arr. M. Zephyrine)
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「どうか、投票する権利を無駄にしないでください!」抗議デモに参加した香港の若者より

2014年12月13日 | 日本とわたし
投票する権利を、どうか無駄にしないでください。



民主的な選挙を求める抗議デモが、3カ月以上にわたって続いた香港。
デモに参加した若者たちが、12月14日の日本の衆院選投票日へ向けて、メッセージを寄せた。
自らの手でリーダーを選べることが、いかに尊いことなのか、日本の人々に気づいてほしいという。



「日本のみなさんにとって、民主的な選挙は当たり前のことなのかもしれません。
民主主義と共に生まれ、自由と共に育ってきたのかもしれません。

でも私たち香港の人々は、闘わなければ民主主義を手に入れることはできません。

民主的な選挙があれば、好きなように未来が描けます。
歩みたい未来を掴むために、よりよい未来のために投票することができます。

あなたには国を良くする力があります。
そして社会を変える力もあります。
だからぜひ投票に行ってください。
どうか、投票する権利を無駄にしないでください。

日本の皆さんが、自らの手でリーダーを選べるということがいかに尊くいかに稀有なことであるか、気づくことを願っています」


引用元:
ハフィントンポスト日本版
http://www.huffingtonpost.jp/2014/12/13/vote-for-future-message-from-hong-kong-protest_n_6320492.html?utm_hp_ref=japan
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天井と床と壁のむこうに

2014年12月13日 | お家狂想曲
天井の上に、壁の後ろに、見えなかった、見えないというのを理由に深く考えないようにしていた問題が、
そんなこと言うてもしゃあないですやん…とばかりに、堂々と、当たり前のように、何十年もの間を居座り続けているのです。

100年以上もの歳月を過ごしてきた家なのだから、そういうもんだよと、もちろん覚悟はしていたものの…やはりなかなかタフなもんですね、実際に目の当たりにすると。

家の中でも一番小さな空間である、2階のお風呂場の工事が、チョロチョロと始まって早2週間。
大工さんは夕方から、来てくれたり来てくれなかったり、
そして配管工さんや電気工事人さんは、作業をするために壁や床をぶっ壊してみると、とんでもない問題が目の前に現れて、途方に暮れながらあれこれ試行錯誤を繰り返したり、
ほんでもって、その日にやり終えられなかったから、また明日の朝来るよって言って帰って、そのまま全然来なかったり、
で、そういう(配線したり配管したりの)作業が終わるごとに、いちいち町の調査官を呼び、その作業が正しく成されているかどうかをチェックしてもらわなければならなくて、
その調査官にも予定があって、すぐに来てくれるわけではない上に、その人がチェックした後、審査書にオッケーと書いてくれるまで待たなければならなくて、
そんなことを待っている間に、日がどんどんと過ぎていってしまうのですね…。
なんだかな~…。

今回見つかったのはこれ。




見るからにおどろおどろしい地下で洗濯をしたくないからと、
「この際だから、2階の(違法で勝手に造ってあったので、我々に売る際に撤去された)元台所に洗濯機を置いて欲しい!」と言うわたしに、
洗濯機屋さん、配管工さん、電気工事人さん、ほんでもって旦那の、合計5人の男衆が、寄ってたかって説得を試みたのですが失敗に終わり、洗濯機は無事2階の元台所に。
その洗濯機のための電気の配線をしてくれた人が…有り得ないようなことをしてしまっていて…調査員が来る前に配線のし直しをすることになり…、

いやもう、電気といい水といい、配線や配管がしっちゃかめっちゃかなまま、壁や天井や床のむこうで存在していたわけで、
おまけに、今の今までずっと、お風呂場だと思い込んでいた場所が、かつてはただのクローゼットだったということが分かり、
ほんと、この家は110年間、今まで大変な思いをしながら、3家族を住まわせてくれてくれてたんだな~と。

またまた、埃と木屑とセメントのゴミにまみれた我が家ですが、んでもって、埃アレルギーのわたしの喉はもう、かなり悲惨なことになってきていますが、
また前に一歩進んだ?ということで、ポジティブに、まだまだ重たい灰色の雲がたちこめている空の、その雲のむこうにある蒼い空をイメージして、
来週の、配線と配管の審査員の検査(水曜日と金曜日)を待つことにいたします。
合格してくれぇ~
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「これ以上「命より金」な人たちに好き勝手させないために、私は投票所へ行く!」雨宮処凛さん

2014年12月13日 | 日本とわたし
雨宮処凛(かりん)さん。

いつも彼女は、わたしの気持ちを代弁してくれる。
明日は(もう日本は当日)、お馴染み、茶番総選挙の日。
公正に行われないことがわかってて、勝敗もわかってて、公約なんぞウソだらけとわかってて、
だからいったい誰に入れたいのかが決められないから、とりあえず自民以外で、などという、

とりあえずっていったい…。

違憲状態と言われてるのに、別にそれがどうしたとばかりに政府は続いてて、
違憲状態丸出しなのに、なんの論議も改正もされないままに選挙が行われて、

こんな異様な社会は、いったい誰が作ってるのか。

政治家?官僚?黒幕の権力者?
もちろん彼らは、その中にあって大きな影響を与えてるけれども、
やっぱりなんてったってわたしたち市民の大勢が、それにまんまと乗っかって、あるいは知らないふりをしたり面倒くさがったりして、
なんとなーく毎日を過ごしているということこそが、このとんでもなく民主主義から遠ざかってしまった社会を生み出している原因ではないのか?

せめて選挙の日にぐらい、主権者としての意思を示してよ、主権者としての義務を果たしてよ、などと言いながら、
実は、選挙の日だけ慌ててそんなことしても、社会も政治もなーんも変わらないのだと、心の中では考えている。

そしてまず、選挙というものを、こんなインチキで不実なままに放っとくな!という声が、日本中で上がらない限り、どのみち先は知れていると思っている。

でも、それでも、どうしても、今以上にオカシイことにならないように、とりあえずでもいいから、今の安倍政権に4年のやりたい放題のチャンスを与えることだけは阻止したい。


では、以下に、『マガジン9』に掲載された、雨宮さんの言葉を転載させてもらいます。
この『マガジン9』は、本当に良いウェブマガジンです。
このような優れたものが、みなさんからの寄付だけで運営されています。
だから、常に、ギリギリのところ、もしくはカツカツ、あるいはキュウキュウの状態です。
どうかみなさん、支えてあげてください!

カンパはここ!



http://www.magazine9.jp/kampamain/


「命より金」の安倍政権への審判。の巻
 
投票日が週末に迫っている。
 
あなたはもう投票先を決めただろうか。
 
なんだか安倍政権が「女性の活躍」などと言って、それが議論になっていた頃が既に懐かしい。
看板政策をなげうってまでの解散、そして総選挙。
「やっぱ女性の活躍とか、本気で考えてなかったのね」と、嫌みのひとつも言いたくなるが、「国民の信」が問われるということは、
私たちが、この2年間の安倍政権への審判を下す時が来た、ということだ。
 
ということで、ここで、安倍政権がこの2年間にしてきたことを、改めて振り返りたい。
 
2012年12月に発足した政権が、真っ先に手をつけたこと。
 
それは、ここで何度も書いているが、生活保護基準の引き下げだった。
この国で、もっともつましい暮らしをしている層への大打撃。
このことを私は、「弱者は見捨てますよ」という強烈なメッセージ、として受け取った。
実際、この引き下げを受けて、生活保護受給者からは自殺者も出ている。
「お前なんかいらない、と言われているような気がする」。
引き下げの話が出てからずっと、支援者にそう漏らしていたという男性は、自ら命を絶ってしまったのだ。
 
そのことを報告してくれた支援者は、言った。

「彼が自殺したという一報を受けた時、真っ先に浮かんだのは、ある自民党議員の顔でした」
 
私も、ある自民党議員の顔が浮かんだ。
きっと、その人が思い浮かべたのと同じ顔だ。
 
ただただショックだったけれど、同時に、思った。
今回自殺してしまった人は、こうして私たちがその死を知ることができたものの、
引き下げを受けて、誰にも何も告げずにひっそりと命を絶っている生活保護受給者は、実は全国に少なくない数、いるのではないか。
 
ある自民党議員は、生活保護について、「昔と違って今は恥ずかしいという意識がないことが問題」というような発言をして物議を醸した。
しかし、私の実感からすると、「恥」の意識は当事者にこそ、根強いものがある。
このことと、生活保護受給者の自殺率が、それ以外の人たちの2倍という数字には、深い関係があると思う。
20代に至っては、7倍の自殺率だ。
 
生活保護受給者の内訳はというと、高齢化を受けて高齢者世帯が増えており、今年5月の時点で47.1%。
次いで多いのは、障害・傷病世帯で3割ほど。
実に8割近くを、「高齢、病気や障害で働けない人」が占めていることは、ここで書いてきた通りだ。
 
ちなみに「恥」の意識は、制度を利用する際にも、大きな壁となって立ちはだかるわけだが、
国連は、今から遡ること62年前の1952年、「各国の公的扶助行政に関する報告」の中で、
「手続きが人間的に、公平に、敬意ある態度で、人格を尊重するように、冷静に、迅速かつ効果的にすすめられるよう要求する権利」があると、各国に示している。
社会保障へは、アクセスしやすい仕組みがないと、権利性が失われるという指摘だ。
半世紀以上前に示されたセーフティネットの大前提を、与党議員が「恥の意識」を利用して、率先して否定している国。
本当に、「人権」とかを一から学んでほしい
ものである。
 
 
さて、安倍政権がやらかしてきたことは、まだまだたくさんある。
 
廃案を求める人々の声をまったく無視する形で、特定秘密保護法を可決・成立させ
同じように反対意見が渦巻く中、集団的自衛権の行使容認を閣議決定
一方で、武器輸出も可能にし、労働法制の規制緩和や法人税減税などを盛り込んだ成長戦略を決定
そして、川内原発の再稼働を推進しまくり、米軍新基地建設の工事に着工
 
実現してはいないがやろうとしていたことは、残業代をゼロにし、カジノを作り、また「生涯不安定雇用」が増えると懸念される派遣法の「改正」である。
 
これらから見えるのは、「命より金」という徹底したスタンスだ。
 
解散・総選挙を受け、「アベノミクスの失敗」などが指摘されているが、そもそも庶民のほとんどは、アベノミクスの恩恵など、一滴たりとも受けてはいない
私自身、「アベノミクスで豊かになった」という人には、一人も会ったことがない。
あなたは会ったことがあるだろうか?
なんだか既に「都市伝説」の領域である。
 
何しろ、実質賃金は16ヶ月連続で下がり続け、貯蓄ゼロ世帯は3割超と過去最悪
有効求人倍率が22年ぶりの水準と言っても、内実は非正規が中心だ。
また、安倍政権発足当時から、正社員は22万人減り、非正社員は123万人増えている
 
 
そんな「命より金」がスローガンの安倍政権だが、私がもっとも問題だと思うのは、「当事者の意見を一切聞かない」という点だ。
 
生活保護の引き下げに関して、彼らは一度でも、この制度の利用者に話を聞いただろうか?
例えば、今回の切り下げの数年前に、老齢加算が廃止されていた高齢者世帯からは、こんな悲鳴のような声が今も上がっている。
毎日の食事の回数を減らしている。
兄弟や親戚が病気になっても、交通費がないからお見舞いにも行けず、
近所でお葬式があっても香典がないから行けずに、「冷たい人間だ」と誤解され、孤立している、等々。
また、今回の引き下げを受け、電気代節約のため、夏でもエアコンをつけずに体調を崩したり、入浴回数を減らしているという声も上がっている。
 
話を聞くべきは、生活保護受給者だけではない。
派遣法「改正」にあたって、政権の人間は、派遣で働く人の声を、少しでも掬い上げようとしただろうか。
原発の再稼働に至っては? 
福島県内外で避難生活を強いられている人たちの声に真摯に耳を傾けていたら、「再稼働」などと言えるだろうか?
そうして、沖縄の人たちの声に、ちゃんと耳を傾けてきただろうか?
 
もうひとつ、集団的自衛権の問題で書いておきたいことがある。
 
現在発売中の『創』1・2月号に、「『知らない』では済まされないイラクの今、そしてイスラム国」という原稿を書いた。
11月に開催された「イラク戦争、集団的自衛権を問う」と題されたシンポジウムで、イラク帰還兵のロス・カプーティさんと高遠菜穂子さんの話を聞き、非常に感銘を受けて書いた原稿である。
 
集会で印象的だったのは、集団的自衛権云々を問う前に、日本に住む私たちは、圧倒的に世界情勢を知らないということ。
たとえば現在、日本の報道は、「イスラム国」ばかりにフォーカスしているが、実情はどうなのか。
私自身、集会に行くまで恥ずかしながらまったく知らなかったのだが、イラクには現在、180万人の国内避難民がいるという。
うち半分は、ざっくり言うと、キリスト教徒やヤジディ教徒で、イスラム国から改宗を迫られ、拒否したら殺されるなどの迫害を受けての避難民
しかし、あとの半数はというと、イラク政府軍による空爆から逃げ出してきた人たちだという。
こういったことや、「イスラム国」がなぜ台頭してきたかの背景を、この国に住む私たちは、おそらくほとんど知らない。
というか、安倍首相は知っているだろうか?
 
また、高遠さんたちがイラクで拘束された時、まずされたことは「国籍確認」。
既に、自衛隊がイラク入りしていた当時、イラクの人々は、「日本人」と聞くと殺気立ったそうだ。
そうして、高遠さんたちが解放されて数ヶ月後、香田証生さんが殺害される。
彼を殺害したのは、現在のイスラム国の前身の「イラクアルカイダ」。
彼の遺体はアメリカ国旗の上に載せられ、バグダッドの路上で発見された
 
アメリカに加担する日本への、激しい憎しみが伝わってくる。
 
イラク戦争当時、この国の政府は、「大量破壊兵器保有」というアメリカの誤った情報を信じて、真っ先に戦争を支持した。
そんな「過ち」は、今に至るまで、まったく検証も何もされていない
それなのに、集団的自衛権の行使容認はこの夏、怒濤の反対の声をまったく無視して、閣議決定されてしまった
高遠さんとロスさんの話を聞いて、改めて、あの閣議決定はトンデモないことだったのだと、愕然とした
詳しいことは、ぜひ『創』を読んでほしい。
 
最後に、思い出してほしいことがある。
 
2年前の選挙で、自民党は、特定秘密保護法には何ひとつ言及せず、集団的自衛権についてもマトモに問わず、TPPに至っては「断固反対」と言っていたことだ。
 
そんな人たちが問うという「信」。
 
これ以上、「命より金」な人たちに好き勝手させないために、私は投票所へ行く。


「さよなら安倍政権 自民党議員100人落選キャンペーン」のサイト。
参考になるかも☆
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35%もの投票所が早じまい?異常過ぎるこの事態に抗議して訂正させよう!⇒抗議先(総務省)はここ↓

2014年12月10日 | 日本とわたし


35%もの投票所で、会場が早じまいする予定であると報じられました。

『夜間の投票者数の減少などに伴う事務の効率化』が理由に挙げられていますが、

なんなんそれ?!

国政選挙の事務を効率化することが、投票のための十分な時間を有権者に与えることよりも大事ってことですか?
そんなけったいなことを第一に優先する国が日本やなんて…。

選挙の投開票日の投票時間は、
午前7時から午後8時!

開票が翌日になろうが、そのために人件費がかかろうが、選挙がそれを必要としてるのならするべきです。

こんな異常な事態を、しょうがないとか言って無視したり、黙ってたりしてはいけません。

でも時間がありません。
大急ぎです。

下記の総務省ページから、抗議文を送信できます。
https://www.soumu.go.jp/common/opinions.html

地方行政(地方分権、市町村合併、まちづくり、地方公務員制度、選挙制度)という項目を選択して、抗議文を投稿して下さい。

投開票にムサシの機器が使われる場所がたくさんあります。
それでなくても、不正が行われ易い環境で、国政選挙が実施されます。

だからせめて、投票をしようと思っている人たちがすべて、その思いを達成できるよう、
ずっとそう定められてきた、午前7時から午後8時までという13時間を、開票事務を受け持つ機関や人々に守ってもらいましょう!

ここで追加です。

市町村選管が独自判断しているので、そちらに直接抗議するか、投票時間を縮めるべきではないと伝えるのはどうか、という意見をいただきました。
35%と言われている、神奈川、千葉両県と大阪府を除く44都道府県の、いったいどの市や町や村の投票所なのか、それを詳しく知る術がありません。
ご面倒をおかけしますが、ご自身が行かれる投票所に、早じまいするつもりでいるのか否か、直接尋ねていただけますでしょうか。
よろしくお願いします!
コメント (12)
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「い~い湯ぅだ~な~」を夢見て

2014年12月09日 | お家狂想曲
生徒の発表会が迫ってるし、仔猫はやっとうちに馴染み始めてる時だし、10日間家を留守にするし、ってんで、
壁と床を剥がしたまま先延ばしにしてもらってた、2階のお風呂場の改装工事。
けれども、ちょっと心配なことがありました。
どこからか、お水がチョロチョロ流れている音が聞こえてくるのです。
旦那に聞くと、「仕方が無いらしいけども、別にいいらしい」と、意味不明な答が返ってきました。
それで、気になりつつも、忙し過ぎたので放っといたまんま、旅行に出かけてしまいました。

そして…、

我々より1日後で、日本に向けて出発した次男くんとまなっちゃん。
我々同様、やはりインターネットが使えなくて連絡がつかず、メールで互いのことを話せたのは旅の5日目。
そのメールに、
「アメリカの家を出る数時間前に、2階のバスルームのパイプから水が出て、1階の天井から水漏れしてました。
2階のパイプと1階の床をふいて、バケツを置いておいたので、大丈夫と思います。
ちなみに、家を出る頃には、水は止まってたみたいです」
と書かれているのを読んで、びっくり仰天!?

にゃんだとぉ~!?

バスルームのパイプったって、何本もあるのに、いったいどのパイプやねん?!
まさか、あのチョロチョロが溜まりに溜まったか?!
ということで、旦那がメールを送ったのですが、またまたインターネットが使用不可能となり音信不通…。
もう彼の言葉を信じて、大丈夫だと思い込んででもいないと、旅の残りが楽しめないではないか!
ということで、無理矢理信じることにしました。

そして家に戻ったのが今から10日前。
一番に浴室に行って点検しましたが、水は完全に止まっており、あの気になっていたチョロチョロも止まっていました。
仔猫が戻り、仕事と伴奏バイトが始まり、改装工事も始まりました。

壁を剥がしたら出てきたレンガの煙突。




せっかくだからと、当初の予定を変更して、このレンガを残すことにしました。

お風呂がまず始めに設置され、大工さんたちが、入るのに階段が必要かもな…とヒソヒソ。


この謎の銅製の筒は、やっぱり今だに謎のまま。


そして昨日、3週間の帰省旅行から戻ってきた次男くんとまなっちゃん。
飛行機はともかく、JFK空港から家まで、なんと5時間もかかってしまい、ヘトヘトのヘトヘトで戻ってきたにも関わらず、
翌日から平常の仕事だからと、たまった洗濯物を洗い始めたところ…、

ポタポタポタポタと、台所の天井からお水が、けっこうな勢いで落ちてきました。(線になって見えるところから)


もしかして、前回の水漏れとおんなじやったりして?
そう、これと全くおんなじやった、と次男くん。

慌てて2階に上がって行くと、コンクリートパネルの床が半分、ベタベタに濡れておりました…およよ…。


どうやら犯人は、我々が予想していた、右端の大きな穴ではなくて、左上の真ん中の、フタが外れているパイプっぽい…。


でも、このパイプは、前に問題だったこの、壁を挟んで裏側にあるシンクとはつながっていなくて…。


いったい全体、どないなってまんねん??

素人の我々には、もうどうしようもありません。
けれども頼みの綱の配管工トムは、なかなかつかまりません。
前に一度、朝の8時半に来るよと言って帰ってったのに、待てど暮らせど全く来ないまま、キャンセルの連絡も無いまま、1日が過ぎたという前科があるので、彼の信用度はかなり低下中です。

だいたい、洗濯機を2階に設置するということが問題の始まりなんだよ、きみ。

それは重々わかっているけど、あの地下で洗濯をしている自分を想像しただけで…う~ん…どうしたもんだか…。

ということで、無事に工事が終わって、首までお湯がくるお風呂に浸かり、はぁ~っと脱力する自分をひたすら夢見て…。
深く考えないことにします。
コメント (6)
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Yuja Wang(ユジャ・ワン)からの贈りもの

2014年12月09日 | 音楽とわたし

引用先:http://www.tokafi.com/news/concert-review-yuja-wang/

毎回、良い意味で、開いた口が塞がらない思いを抱かせてくれるピアニスト、ユジャ・ワン。
今回は、うちから車で15分ぐらいの所にあるPerforming Arts Centerでの演奏会を、聞きに行ってきました。
なぜか今だに、時差ボケからすっきりと抜け出られていない我々でしたが、ウトウトするような心配はもちろんゼロ。
耳で聞いているのか心で聞いているのかわからないぐらいに微かだけども、確実に、一音、一言なりとも欠けずに歌い込まれたピアニッシッシモ(いや、多分pが4つか5つは並んでいそうな気がする)、
今回のプログラムの前半は、この響きを存分に楽しませてくれる曲が続きました。

けれども、季節は冬の真っただ中で、特に今、巷では、咳き込む風邪が流行っていて、だから観客の中には、かなり大変な思いをした人がたくさんいたと思います。

言葉がありきたりで申し訳ないのですが、ほんとに人間とは思えない、これはもうコンピューターグラフィックでなかったらおかしい!ほどの超絶技巧と速弾きは、彼女のトレードマーク。
超難曲も、ケラケラと、何気ない顔をして、ポロポロと弾いてしまうので、ついこちらも、何でもないような気になってしまうのですが、
聴き終わった後で、もちろん十分に楽しませてもらった後で、いやでも、あれはとんでもなく難しい曲だったよな…と思い出して、ジワリと汗がにじむことも…。
さらに加えて、深い洞察と探求を経て築かれたさまざまな表現に、心がくすぐられたり慰められたり励まされたり打ちのめされたり、
もうほんとうになんとも言い様の無い、かと思うと、思わず漏れ出したという感じの「ジーザス…」というつぶやきが、席のあちこちから聞こえてくる、
まったくもって、ユジャならではのコンサートを、心の底の底から楽しませてもらいました。


今回のプログラムを記しておきます。

Franz Schummert/Liszt Schmanengesang, D.957

Franz Schubert Sonata in A major, D.959

休憩を挟んで、太もも丸出し(すみません、表現が粗雑で…)のミニドレスから、鮮やかなオレンジのロングドレスに着替えて登場。
もちろん、ピンピンに尖った10センチ以上はあるピンヒールは同じ。
さらに、幼稚園児が照れてするような、ピョコン!お辞儀も同じ。

Alexander Scriabin Prelude for the left Hand Op.9, No.1
Prelude Op. 11, No.8 in F sharp minor
Fantasie in B minor, Op.28
Prelude Op. 37, No.1 in B flat minor
Deux Poemes, Op.63
Sonata No.9, Op.68 "Black Mass"

Mily Balakirev Islamey, Oriental Fantasy

そしてもちろん、アンコールに応えて、7曲、Jazzyな曲も入れて弾いてくれました。


これは2年前のあるコンサートでの、アンコールに応える彼女の様子です。ご参考までに。
Yuja Wang plays Chopin Waltz_and others


そしてこれはおまけ。
いつも聞いているラジオ局のインタビュー中に、ライブ(3年前)で弾いたトルコ行進曲。彼女が弾くとあの曲もこうなるんだ…ひゃ~♪



このコンサートから戻ってから、伴奏曲の練習をしたのですが、旦那いわく、いつもよりかなりテンションが高かったそうな…。
まあ、さもありなん…。
彼女と自分を比較しても全く意味が無いのだけれども、彼女から学べることはとてもたくさんあります。
姿勢や力点の置き方、力を十分に抜いているけれどもしっかりと支えられている指の付け根、などなど、
こんな曲、彼女だったら目を瞑ってでも弾けるだろうに…とため息を内緒でつきながら、今日もまた練習をしました。

曲の難度は違えども、日が経つにつれて(今回は、本番までにたったの2週間しかないので、あんまり日が経てないのですが…)全然弾けなかった部分が弾けるようになるワクワク感。
長年弾いているのだから、仕上がるまでにどれぐらいの日数がかかるのか、その曲を初見で弾くとほぼ分かりますが、
これはちょっとかかるぞ~と思う曲が2曲あって、今回はそれを、通常の4倍ぐらいの早さで仕上げなければなりませんでした。
それが辛くて、恐ろしくて、焦る気持ちが前面に出てしまっていたのですが、彼女の演奏を目の当たりにして、なんだかふっ切れたような気がします。

弾けるよきっと。

その、自分を信じる気持ちを胸にしっかり抱きしめて、さあ、練習練習!
コメント (4)
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