チャンピオンヒルズ在厩のパンサラッサは、日に60分のウォーキングマシン運動と、水冷・アイシング・レーザー照射によるケアが続けられています。
◇小泉厩舎長のコメント 「今後もおよそ1ヶ月ごとに中身を覗いてみる予定。もう肉眼では分かりませんが、検査結果を見ますとまだ正常な左前に比べて右が太い状況ですので、これからはそこが落ち着いてくるのを待つ段階へと入っていきます。日々しっかりとケアにあたり、さらなる良化の後押しに努めていきたいと思います」
-----
症状も落ち着き、すでに「もう肉眼では分からない」ところまで回復してくれたようです。あとは検査で『完治』のお墨付きをもらうだけになりますが、そこは、日々のケアに加えて時間に解決してもらう部分も大きそうですからね。
しかし、今にして考えると、サウジ、ドバイでのレース後に春全休、さらに夏の欧州遠征を取りやめることになったのは、この秋のパンサラッサにとっては悪い話ではなかったのかもしれません。もちろん、腱鞘炎になったことはBADニュースではありましたが、ここ2、3週の近況を見ていると、秋にもうひとつかふたつ大きな仕事をしてくれる気すらしています。
もちろん、最終的には無事に種牡馬入りをしてもらわなければいけません。ロードカナロアの後継は他にもいるとは言え、パンサラッサのように成長力と身体能力に優れた馬は、環境さえ整えばきっと成功すると思いますので!
◇小泉厩舎長のコメント 「去勢とエアコンルームが後押しになっているのでしょうか。15-15を開始した後も夏バテの兆候は見て取れません。もちろんのこと油断はできませんが、昨年とは明らかに様子が異なりますからね。まだ目標云々の段階ではないものの、今後も無理のない範囲で前向きに調教を進めてみたいと考えます」
-----
期待していたこととは言え、去勢とエアコンルームの効果がこれほどとは考えていませんでした。昨年の今ごろは、暑さに負けて〇丸がダダ下がりだったと思うのですが、それが15-15をやっても全然ヘコタレないとは…。
もちろんこれはとても嬉しい話。「まだ目標云々の段階ではない」とは言うものの、このまま調子が上がっていって、夏後半からレースが使えるようなことになれば、あえて栗東近郊での休養を選び、エアコンと去勢で暑さを乗り切る決断をした田中克先生の大ヒット、と言って良いのではないでしょうか。(いや、既に大ヒットか…)
去勢については何でもかんでもやればイイってものじゃないでしょうが、プライムラインにはバッチリハマったのかもしれません。こうなると、ついついなるべく早い復帰を期待してしまいます(^^ゞ
【2023/4/15阪神 天満橋ステークス(3勝C/ダ1400m)でのプライムライン:公式HPより】
◇石川代表のコメント 「引き続き気分転換を兼ねて体調を整えてあげる程度に軽く跨っています。このところよく雨は降りますが、気温は本州に比べて低いですからね。目下、暑さの心配は要りませんので、こちらの過ごしやすい環境のもと、ゆっくり体と心を休めてくれればと思います」
-----
近年、北海道の夏も暑くなっているわけですが、そりゃあ、本州の茹だるような暑さとは比べ物になりません。
その意味では、いち早く猛暑を避けて北海道での休養を決めてくれた鈴木慎先生のナイスプレーだと思いますし、このタイミングで存分に英気を養い、秋以降、古馬になってからの本格化をめざして欲しいと思います。
でも、本当に切羽詰まる前に一つ勝てて良かったです。
何だかんだでチャンスを掴み、そのチャンスを生かすというのは口で言うほど簡単ではないですし、厳しい状況を見事に乗り越えてくれたことは、ボンドオブラヴにある種の強運、勝負強さがある証拠なのかもしれません(^^)
【2023/6/18東京3R 3歳未勝利(ダ2100m)でのボンドオブラヴ:公式HPより】
チャンピオンヒルズ在厩のトリフィスは、引き続き、ウォーキングマシン60分のみで様子を見ています。
◇小泉厩舎長のコメント 「本日(12日)、装蹄師と相談して接着装蹄はそのままに、一時的に使用していた4分の3蹄鉄から通常の蹄鉄に戻してみました。これで脈を打つ感じが落ち着いてくれればと期待を寄せています。加えて日々しっかりと冷やしてあげることで良化を促していきます」
-----
いやぁ… 厳しいですねぇ…
先週の近況時点である程度の覚悟をしていたとはいえ、この時季にウォーキングマシンのみの状況が続き、乗り込み再開のメドさえ立っていないのですから、8月中に出走までこぎ着けるのは無理と考える方が普通なのかも。。
まあ、この期に及んで結論を急ぐことに意味はないですから、引き続き回復を信じて見守るしかないですね。
◇本田広報担当のコメント 「先週少し速めをやりましたので、今週はあえて抑え気味にハロン17秒ペースを少し切るぐらいまで。適度に緩急をつけることにより、走りを教えているところです。あたりのやさしい乗り手とともに、スーッときれいに折り合って駆け上がってきました」
-----
カグヤは出走制限中なので、次の札幌開催で最後の勝負をかけることが決まっていますので、とにかく今やれることをしっかりこなし、少しでも実戦で良さを出せる状態に持っていくしかありません。その意味では、前走の疲れが早めにとれたことで、改めて走りの質向上に取り組めているのはプラスポイントだと考えたいです。
あとはそうですねぇ、あと一ヶ月という限られた時間の中で、心身ともに(特に精神面で)もう一段成長して欲しいのですが…。あまり贅沢を言うわけにはいきませんが、少しでも『これならイケる』という手応えを感じさせて欲しいですm(_ _)m
【吉澤ステーブル在厩のカグヤ:公式HP(2023/7/7更新)より】
NSR在厩のセントアイヴスは、おもにダート周回コースでハロン17~18秒ペースのキャンター2000mを消化。週2回の15-15に移行しています。
◇佐々木代表のコメント 「口かごをつけてからは体調も安定していますし、この暑さもこたえていない様子。15-15を週2回に増やした後も順調に乗れていますよ。調教師によれば、『第3回新潟開催を目標に今月末頃にはトレセンへ。暑い時季ですし、より良い状態にしてから戻したい』とのことでした」
-----
口かごをつけてから体調が安定したということは、今までは寝藁を食べ過ぎることがマイナスに働いでいたんですかね。。難しいと言うか何と言うか、食いしん坊も度が過ぎると困ったものです。(単に藁が好きなのかな(^^;))
ところで、月末のトレセン帰厩となると、次走は久々であってもハッキリと勝ち星を獲りに行く一戦になりますので、(中舘先生が仰るように)できるだけ良い状態でトレセンに戻る必要があります。それを考えると、この暑い中でも元気を保っていて、週2回の15-15を問題なくこなせているのは最低条件かもしれません。
いずれにしても、もう後がない状況になっていますので、新潟開催(8/12の芝1800m戦、8/20の芝2400mあたりが有力?)での一発回答を期待したいと思いますm(_ _)m
◇伊藤場長のコメント 「ここにきてだいぶ暑くなってきましたが、今夏から以前に馬房にあったものよりも大型の扇風機にそれぞれ取り替えましたので、少なからず過ごしやすくなっているかと思います。当面は休養を余儀なくされますが、馬自身は変わらず元気にしてくれていますよ」
-----
今のところ「馬自身は変わらず元気」とのことなので、過度な心配は必要ないのでしょうが、今年はまだ7月前半なのに半端じゃない暑さですし、腱鞘炎の状態だけでなく夏負けについても気になりますよね。
どうやら今日は関西より関東の方が暑かったみたいですが、この時期の猛暑日連発は本当に何とかして欲しい…。キングエルメスのことも心配ですが、エアコン漬けの私の体調も心配です(^^;)
先日、『輝鮨』さんとの『蕨・寿司バトル』に勝利したヒカリズキさんに行ってきました。(『蕨・寿司バトル』については『まさかの寿司バトル、終章… @輝鮨・蕨』をご参照ください @ヒマな方限定)
この日はスタート時間がやや遅めであまり時間がなかった事情もありましたので、あえて基本に立ち返って、一番お手軽な『芍薬(しゃくやく)』という6,600円(税込)のコースをお願いしました。
飲み物は悩んだ末にハイボールから、このあと大量の日本酒を飲んだのは言うまでもありません(^^ゞ
料理はさっぱりもずくからスタートします。ザザザッとご覧ください!
お刺身はもちろんですが、やはり、小肌のいそべ巻きが絶品。
メヒカリの一夜干しは大好きな逸品。これはいつ来ても食べたいので、芍薬に入っているのはありがたいです。
優しいお出汁がタケノコ本来の風味と食感を引き立てていました。
お寿司は甘くて美味しいアオリイカからでした。
光りものにこだわるお店だけあって、コハダとか…
イワシが本当に美味い!
車海老は個人的に好きなので、いつ食べても幸せな気分になれます。
中トロは何も言わずに食べるだけ!
お寿司の最後はふっくら穴子でした(^^)
この頃になると、すっかり日本酒を飲み過ぎたせいでしょうか、一切れ食べちゃったあとの玉子とか…
少し飲んじゃった後の吸い物の写真が残っていたのは残念です(^^;)
今回もリーズナブルなお値段で大満足させて頂いたヒカリズキさん。。どうやらご主人は我々チームを覚えてくれていたようで、好きなネタや料理がコースに入るよう考えてくれたみたいです。(前回訪問時に飲んでいた日本酒も!) ヒカリズキさんはスペースが限られる分、アットホーム感が強いカウンター寿司ですから、客との距離感を一瞬で縮めるコミュニケーション力は武器になりますよね。(全く押しつけがましくないのが素晴らしいm(_ _)m)
ということで、久しぶりにお邪魔したヒカリズキさんはやっぱり美味しかった…
こう言っては何ですが、良い意味で都心の有名店のような敷居の高さがありませんし、光り物をセールスポイントにしているセンスもなかなかですから、またきっとお世話になると思います(^^ゞ
ヒカリズキ
埼玉県蕨市中央1-3-4 蕨名店街ビル1F
080-4172-5655
【セレクトセール】5億円突破!コントレイル×母・アルゼンチンG1馬が5・2億円で落札 : 日刊スポーツ
<セレクトセール2023>◇2日目◇当歳馬セッション◇11日◇北海道・苫小牧市ノーザンホースパーク
リザーブ価格5000万円からスタートしたコントレイル産駒、コンヴィクション2の23(牡)はあっという間に3億円を突破した。そこからもジワジワと値が上がっていき、この日ここまで最高額の5億2000万円での落札となった。
落札者は(株)ノースヒルズ。前田幸治代表は「一番いい馬だと思っていました。顔もバランスもいいですし、筋肉もいいです。歩かせて柔らかいです」と話した。
母はアルゼンチン産で、同国G1のフィルベルトレレナ大賞典(芝2200メートル)を勝っている。
-----
いやぁ、いきなり出ましたね、5億円超のコントレイル産駒!
【#セレクトセール2023】
— netkeiba (@netkeiba) July 11, 2023
究極の開業祝い―コントレイル産駒の5.2億円ホースは福永厩舎へ!「大変な重責」https://t.co/dWmq5jCH86
セレクトセール 歴代高額取引馬ベスト5
— 競馬ラボ (@keibalab) July 11, 2023
6億円 ディナシー(06年)
5億8000万円 アドマイヤビルゴ(17年)
5億2000万円 コンヴィクションⅡの23(23年)
5億1000万円 ショウナンアデイブ(20年)
4億9000万円 ザサンデーフサイチ(04年)
セレクトセール史上4頭目の5億円超えとなります。https://t.co/E5TQ4SCWty pic.twitter.com/AXRHSJvnLm
最近のセレクトセールはバブルかと見まがうほどの過熱ぶりですし、コントレイル産駒は評判がイイらしいので、それなりに高額落札馬が出ると思っていたものの、正直、コンヴィクション2の仔が5億円を楽々超えるとは驚きです。
しかも、落札したノースヒルズの前田代表は「福永調教師へ僕から最大の開業祝い。3億円くらいの予定だったけど引くに引けなくなった。セリの最中はあまり熱くならず平常心でしたけどね。福永師が見て“一番いい馬”だと言っていた」と仰ったらしく、こういう競りを見てしまうと、馬のお値段は単純じゃないよなぁ…とつくづく思い知らされます(^^;)
ちなみに木村秀則牧場から上場されたAmerican Pharoah産駒、タピタルゲインズの2023(牝)は税抜2,500万円で落札。コチラは字面的にはもっと競り上がって良い気もしましたが、セールというのはなかなか難しいものですね。
しかし、こんなにお値段が上がってしまうと、広尾TCがセレクトで馬を買うハードルはかなり高いかも。。やはり、サウスニア時代から大事にしてきた牝系をさらに発展させること(いわゆる自家生産)、あとは、適切なタイミングで繁殖目的の牝馬を(海外セールなどで)仕入れてくること、そういう作戦にならざるを得ない気がします。
幸いなことに、今はウェルシュステラ、ミスペンバリー、ハイアーラヴの後継牝馬がいますから、今のうちに次世代への布石を手抜かりなく打っていけば…と、もちろん、そんな事は百も承知の助でしょうけれど(^^ゞ
2歳新馬戦が始まって1ヶ月が経過しましたので、そろそろ種牡馬ランキングのチェックを始めたいと思います。(例によって不定期、気が向いた時だけの企画になりますけれど(^^ゞ)
**種牡馬ランキング(JRA/2歳/総合/7月9日終了時点)**(馬名赤字は新種牡馬)
7/9終了時点でダントツのトップに立っているのはモーリス。出走頭数/回数の多さはもちろん、AEIも2.03と優秀なので、最終順位6位だった昨年よりだいぶ良いすべり出しになっています。
そして、2位につけているのは何と新種牡馬スワーヴリチャード!
今年の新種牡馬で80頭以上の産駒登録があるのはレイデオロ、モーニン、ブリックスアンドモルタル、ニューイヤーズデイ、カリフォルニアクローム、サンダースノー、シュヴァルグラン、スワーヴリチャードの8頭です。その中で最も注目されていたレイデオロが現在未勝利、AEI 0.33の41位と苦戦していますから、余計にこのロケットスタートは目立ちます。
まあ、リーディング争いはまだ始まったばかりですし、レイデオロ産駒についてはこれから(アスロスも含めて)注目馬が出てきますからね。近年、期待の新種牡馬はそれなりに活躍する傾向がありますので、そのうち上がっては来るでしょう。
2年目を迎える種牡馬の中ではリアルスティールが7位に健闘しています。昨年の最終順位はAEI 1.26の13位でしたから、今年はだいぶ良いスタート。広尾TCのリアルスティール産駒トゥジュールにとっても良い傾向で喜ばしいです。
3位から10位までの顔触れを見ると、ダイワメジャー、ヘニーヒューズ、キズナ、ロードカナロア、エピファネイア、ルーラーシップ、マジェスティックウォリアーと、お馴染みの名前が並んでいます。中でも3位のダイワメジャーは相変わらず2歳戦に強く、これだけ長く一戦で頑張っているのは素晴らしいです。
果たして今年はどういうリーディング争いになっていくのか、最終的にドゥラメンテが1位だった昨年の順位表も眺めて予想をしつつ、アレコレ楽しんでいきたいと思います。
**種牡馬ランキング(JRA/2歳/総合/12月28日終了時点)**(馬名赤字は新種牡馬)