わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

陶芸入門 中級編6(電動轆轤4)

2011-10-05 21:30:01 | 陶芸入門(初級、中級編)
1) 電動轆轤を中心に陶芸を楽しんでいる方に付いて。
 
 ① 電動轆轤の基本事項をマスターする事

  ) 電動轆轤作業は、力仕事です。

   d) 轆轤作業で土が振れる事が一番の恐怖と感じる人がいます。

     初心者ですと、土が振れている事さえ、認識し無いで轆轤作業を続けている場合も見掛け

     ますが、中級者に成れば、振れている事は自覚出来るはずです。

     少々振れが発生しても、振れを止める事が出来れば、さほど怖くはありませんが、振れが発生

     すると、手の施し様が無い人が多くいます。

   イ) 背の高い作品の程、上部の振れは大きく成ります。

     振れの原因は、根元の方に存在し、上部に行くに従い、振れ幅が増大します。

     それ故、上部だけが振れていると、勘違いして、その部分のみを直そうとする人を見掛け

     ますが、これでは一向に改善されません。必ず根元の方から、振れを止めなければ成りません。

   ロ) 「頭デッカチ」でも振れは発生します。

      上部に肉厚の部分が多く残り、重心が高く成ると、振れ易くなります。

      これを防ぐには、最初に上の1/3程度の土を薄く伸ばしておく事です。

   ハ) 作品を作る際には、必ず下部の土が、上部を支えるられる状態にしておかなければ成りません。

      支えきれない状態ですと、作品が振れたり、最悪下に垂れ下がってしまいます。

    ・ 土を筒状に引き上げる際には、筒の途中が極端に薄くなると、筒が歪み振れが発生します。

    ・ 皿の様に直径を大きくする作り方では、倒す角度が大きい(平らにする)と支えきれずに、

       「ヘタッテ」仕舞います。

   ニ) 振れの原因は左右が対称に成っていない結果です。

     ・ ある一方にのみ重みが掛かってい状態で、肉厚に差がある場合が多いです。

       又、高さに差がある状態で、形作りに取り掛かると、振れが起こりやすいです。
      
       形作り直前には、なるべく上部の高さを切り揃えて置くと良いでしょう。

     ・ 綺麗な円で回転していない場合も、振れが発生します。

       回転速度によっても、振れが発生します。初心者は回転速度を「ユックリ」し勝ちです。

       一見安全運転の様に思えますが、回転が遅いと土は上に伸びてくれません。

      それ故、土を上げようととして、強い力が必要になります。その力が部分的に強く作用する

      所が出て、表面や内側が凸凹になり、振れが発生する事に成ります。

      回転速度はある程度早くする事は、回数を増やす事で、弱い力の作用で作品を作る事が

      できます。

     ・ 轆轤作業後に一部形を変形した後、もう一度回転させた場合にも、振れは出ます。
   
       例えば、片口の様に一部を引っ張り出す形にすると、外側に出した所に、強い遠心力が

       働く為、振れが起こる事があります。

  e) 振れが起こってしまった後の処理よりも、振れが起こらない様にする事の方が、大切なのは

    自明な事です。

以下次回に続きます。

    
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする