3) 土に異物を混入する。
粘土に他の粘土や、顔料を混ぜる話をしてきましたが、それ以外の異物を加える事もあります。
① 一般的には、シャモットを入れる事です。
シャモットは焼粉と言われ、粘土を一度焼成した粉末です。それ故完全な異物とは言えませんが、
ここでは、異物類に入れておきます。
) シャモットは、土の収縮率を抑える働きがあります。
即ち、肌理の細かい土は収縮率が大きく、大きな作品では特に大きく縮みます。その為、
作品に「ひび」や「割れ」が入り易く成ります。この様な傷を作らない様にする為に混入します。
又、入れる事により、若干重さも軽くなります。
) 但し、シャモットを入れると、可塑性が無くなり、ぱさぱさした感じに成りますので、
多くは入れられません。
② 砂や「はぜ石」を入れる
) 縄文や弥生式土器などには、大量の砂が混入されています。(20~30%も稀ではありません)
これも上記のシャモットと同じ働きをさせる為に、混入したものです。
当時は、窯も無く野焼きの方法で焼成された為、火力も一様ではなく、部分的に焼き過ぎや、
焼き不足が起こる事が多く、かなりの作品が失敗であった事が、推測されます。
手近にある砂を混入させ、焼き縮みや偏熱による失敗を防いだと考えられます。
) 現在でも、装飾の意味で表面に、砂を擦り(なすり)付ける事が有ります。
但し、表面が乾燥するに従い、ポロポロと剥がれ落ちてしまいますので、何らかの処置をしなければ
成りません。釉などを掛けて焼成すれば良いのでしょうが、砂の質感が失われます。
当然、砂は焼成温度程度では熔けませんので、そのまま変化せずに残ります。
但し、海砂などを使うと、塩分を含んでいる為、若干、素地が赤く色付く事もあります。
) 砂と同様に「はぜ石」を表面に載せて装飾する方法もあります。
砂との違いは、「はぜ石」は本焼程度の温度で熔け、半透明になる物質ですが、粒々はハッキリ
残ります。
信楽産の粘土で、古信楽(石はぜ土)と言う白い粘土があります。この中に含まれている
白っぽい粒子は長石です。
(胎土の中にあった小石が、焼成中にはじけ表面に露出した状態を「石はぜ」と言います。)
(尚、古信楽には、「ハゼ石」の粒子の細かさによって、微、細、粗目があります。)
粗目の土は、力強く荒々しく野生的な作品に仕上がります。
「はぜ石」のみも販売されていますので、好みの荒さの「はぜ石」が購入されます。
一般には、粘土の中全体に混ぜるのですが、装飾として、表面のみに埋め込む方法もあります。
③ 燃える物質を土に練りこみ、表面に塗る
以下次回に続きます。
粘土に他の粘土や、顔料を混ぜる話をしてきましたが、それ以外の異物を加える事もあります。
① 一般的には、シャモットを入れる事です。
シャモットは焼粉と言われ、粘土を一度焼成した粉末です。それ故完全な異物とは言えませんが、
ここでは、異物類に入れておきます。
) シャモットは、土の収縮率を抑える働きがあります。
即ち、肌理の細かい土は収縮率が大きく、大きな作品では特に大きく縮みます。その為、
作品に「ひび」や「割れ」が入り易く成ります。この様な傷を作らない様にする為に混入します。
又、入れる事により、若干重さも軽くなります。
) 但し、シャモットを入れると、可塑性が無くなり、ぱさぱさした感じに成りますので、
多くは入れられません。
② 砂や「はぜ石」を入れる
) 縄文や弥生式土器などには、大量の砂が混入されています。(20~30%も稀ではありません)
これも上記のシャモットと同じ働きをさせる為に、混入したものです。
当時は、窯も無く野焼きの方法で焼成された為、火力も一様ではなく、部分的に焼き過ぎや、
焼き不足が起こる事が多く、かなりの作品が失敗であった事が、推測されます。
手近にある砂を混入させ、焼き縮みや偏熱による失敗を防いだと考えられます。
) 現在でも、装飾の意味で表面に、砂を擦り(なすり)付ける事が有ります。
但し、表面が乾燥するに従い、ポロポロと剥がれ落ちてしまいますので、何らかの処置をしなければ
成りません。釉などを掛けて焼成すれば良いのでしょうが、砂の質感が失われます。
当然、砂は焼成温度程度では熔けませんので、そのまま変化せずに残ります。
但し、海砂などを使うと、塩分を含んでいる為、若干、素地が赤く色付く事もあります。
) 砂と同様に「はぜ石」を表面に載せて装飾する方法もあります。
砂との違いは、「はぜ石」は本焼程度の温度で熔け、半透明になる物質ですが、粒々はハッキリ
残ります。
信楽産の粘土で、古信楽(石はぜ土)と言う白い粘土があります。この中に含まれている
白っぽい粒子は長石です。
(胎土の中にあった小石が、焼成中にはじけ表面に露出した状態を「石はぜ」と言います。)
(尚、古信楽には、「ハゼ石」の粒子の細かさによって、微、細、粗目があります。)
粗目の土は、力強く荒々しく野生的な作品に仕上がります。
「はぜ石」のみも販売されていますので、好みの荒さの「はぜ石」が購入されます。
一般には、粘土の中全体に混ぜるのですが、装飾として、表面のみに埋め込む方法もあります。
③ 燃える物質を土に練りこみ、表面に塗る
以下次回に続きます。