2) 土に顔料を練り込む。
天然の土では、赤土(又はテラコッタ)などを除けば、色の付いた土の種類は少ないです。
勿論、釉には豊富な色がありますので、釉を使って好みの色を出す事は可能ですが、釉と土の色では、
多くの違いが有ります。釉は作品の表面を覆うガラス質で、表面がなだらかで、土の感触とは違います。
① 土に色を付けるには、各種の鉄や、酸化銅などの金属を混ぜる方法もありますが、一般には
練り込み用と書かれた顔料が市販されています。青、緑、黄色、黒、ピンク、紫、白等があります。
これらを単独で土に混入させますが、場合によっては、複数個の土を入れて好みの色にする事も
可能です。但し、色数が増える程、鮮やかさ(彩度)は鈍くなりますので、注意する事です。
尚、陶芸用の顔料には、上記の練り込み用以外に、絵付け用(上又は下絵)の絵の具や、色釉を
作る為の顔料(酸化金属類)があります。これらは土に混入し無いのが原則です。
(私は試した事がありませんが、場合によっては、使えるかも知れません。)
② 練り込んだ土の使い方にも、工夫する事により、色々な用途があります。
) 均一に土に練り込み、作品の本体(ボディー)に使う。
土全体に均等に練り込み、普通の土の様に、手捻りや電動轆轤などを使い、作品を作ります。
土の色を活かすのであれば、無釉の焼き締めにするか、透明系の釉を使う必要があります。
) 均一に練り込まず、マーブル文様に成る様に作品を作る。
必要な色を決め、各々完全に混ざった土を作ります。地になる土にその土を混ぜ合わせ
ますが、その割合で文様の色具合が変化します。基本的には菊練によってマーブル文様を
作りますが、文様の粗さは、練る回数(5~8回程度)により、粗くなったり細かくなったりします。
練り上げた後、真ん中から二分すると、外側は粗く、内側は細かくなっているはずです。
どの面を表にして作品を作るかによって、模様も大きく変化します。
切り口を変えれば、当然模様が替わりますので、工夫次第で面白い(又は奇抜な)文様が
作る事が出来ます。
a) 手捻りの場合: 文様が続く様にする事です。意図的に切断する場合も有りますが、
なるべく文様を繋げた方が、自然な文様に成ります。
又、板状に土を延ばす(タタラ)場合には、延ばす方向によって、模様が変化しますので、
どの方向に延ばすべきかを、考えてから作業する事です。
この文様をどの様な作品に仕上げるのかも、腕の見せ所です。
b) 轆轤作業では、反回転方向上方に螺旋状の文様に成ります。
轆轤に据える際、マーブル状態を確認します。表面は当然作品の外側に成ります。
袋物(徳利や花瓶、壷など)の場合は、目に見える部分は、外側ですが、皿や鉢の様な
作品は、内側が主に目に見える部分と成ります。それ故よく見える部分のマーブル状態
(粗い、細かい、色の良し悪し)を確認しておく必要があります。
・ 轆轤作業中には、どんな模様になっているかは、解かりません。表面に泥(どべ)が付いて
いるからです。竹へら等で、表面の泥を取り除けば、ある程度文様は出ますが、
模様をしっかり出すには、乾燥後に表面を一皮削り取る必要があります。
袋物の様に内部が見えないものでは、外から見える部分(口周辺)のみを削りますが、
皿や鉢などは、内外全体を一皮削り取ります。その為、若干肉厚に作る場合も有ります。
・ 削り作業によって文様が浮かび上がってきますが、削る量によって模様はどんどん変化
します。一度削り取った文様を、復活させる事は出来ません。
それ故、削り作業を、いつ止めるかの判断が難しいです。
) 練り込んだ土を、「練り上げの技法」を使って作品に仕上げます。
以下次回に続きます。
天然の土では、赤土(又はテラコッタ)などを除けば、色の付いた土の種類は少ないです。
勿論、釉には豊富な色がありますので、釉を使って好みの色を出す事は可能ですが、釉と土の色では、
多くの違いが有ります。釉は作品の表面を覆うガラス質で、表面がなだらかで、土の感触とは違います。
① 土に色を付けるには、各種の鉄や、酸化銅などの金属を混ぜる方法もありますが、一般には
練り込み用と書かれた顔料が市販されています。青、緑、黄色、黒、ピンク、紫、白等があります。
これらを単独で土に混入させますが、場合によっては、複数個の土を入れて好みの色にする事も
可能です。但し、色数が増える程、鮮やかさ(彩度)は鈍くなりますので、注意する事です。
尚、陶芸用の顔料には、上記の練り込み用以外に、絵付け用(上又は下絵)の絵の具や、色釉を
作る為の顔料(酸化金属類)があります。これらは土に混入し無いのが原則です。
(私は試した事がありませんが、場合によっては、使えるかも知れません。)
② 練り込んだ土の使い方にも、工夫する事により、色々な用途があります。
) 均一に土に練り込み、作品の本体(ボディー)に使う。
土全体に均等に練り込み、普通の土の様に、手捻りや電動轆轤などを使い、作品を作ります。
土の色を活かすのであれば、無釉の焼き締めにするか、透明系の釉を使う必要があります。
) 均一に練り込まず、マーブル文様に成る様に作品を作る。
必要な色を決め、各々完全に混ざった土を作ります。地になる土にその土を混ぜ合わせ
ますが、その割合で文様の色具合が変化します。基本的には菊練によってマーブル文様を
作りますが、文様の粗さは、練る回数(5~8回程度)により、粗くなったり細かくなったりします。
練り上げた後、真ん中から二分すると、外側は粗く、内側は細かくなっているはずです。
どの面を表にして作品を作るかによって、模様も大きく変化します。
切り口を変えれば、当然模様が替わりますので、工夫次第で面白い(又は奇抜な)文様が
作る事が出来ます。
a) 手捻りの場合: 文様が続く様にする事です。意図的に切断する場合も有りますが、
なるべく文様を繋げた方が、自然な文様に成ります。
又、板状に土を延ばす(タタラ)場合には、延ばす方向によって、模様が変化しますので、
どの方向に延ばすべきかを、考えてから作業する事です。
この文様をどの様な作品に仕上げるのかも、腕の見せ所です。
b) 轆轤作業では、反回転方向上方に螺旋状の文様に成ります。
轆轤に据える際、マーブル状態を確認します。表面は当然作品の外側に成ります。
袋物(徳利や花瓶、壷など)の場合は、目に見える部分は、外側ですが、皿や鉢の様な
作品は、内側が主に目に見える部分と成ります。それ故よく見える部分のマーブル状態
(粗い、細かい、色の良し悪し)を確認しておく必要があります。
・ 轆轤作業中には、どんな模様になっているかは、解かりません。表面に泥(どべ)が付いて
いるからです。竹へら等で、表面の泥を取り除けば、ある程度文様は出ますが、
模様をしっかり出すには、乾燥後に表面を一皮削り取る必要があります。
袋物の様に内部が見えないものでは、外から見える部分(口周辺)のみを削りますが、
皿や鉢などは、内外全体を一皮削り取ります。その為、若干肉厚に作る場合も有ります。
・ 削り作業によって文様が浮かび上がってきますが、削る量によって模様はどんどん変化
します。一度削り取った文様を、復活させる事は出来ません。
それ故、削り作業を、いつ止めるかの判断が難しいです。
) 練り込んだ土を、「練り上げの技法」を使って作品に仕上げます。
以下次回に続きます。