おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

続きです

2005年11月14日 | 日記・エッセイ・コラム
小市民のつづきを。

ちなみにココで言う「小市民」の事をちょっと。
何年前だろうか?嘉門達夫が唄っていた歌の題名だ。

日常の誰もがしそうな事を唄っていた。御存知だろうか。
今ならさしずめ、「あるある探険隊」的な感じ。(ちょっと違うか?)

で、話を戻そう。

昨日は僕達の作業と同時に、もうひとつの作業が進められた。
12月中旬に一夜限りのラーメン屋を出店する。その試作品を開発する
作業だった。

試作品。そう、これは全くの素人が集まりラーメンを作る。
一夜限りとは言え、作った事のない者がどんなラーメンを作れるのか?

でも、その不安は一気に解消された。その思い入れは半端じゃない。
スープを作る鍋の中を除くと、鶏ガラから野菜まで、本格的なのだ。
聞けば朝7時から始めたらしい。
試食出来る時間が午後5時ぐらいだから10時間かけて作ってるってことだ。
チャーシューだって手作りだ。

僕達の作業が終わったのが午後2時30分頃だったか。
それから試食まではちょっと時間がある。
朝から準備をしている人に
「もう、ええやろ?」
とは言えない。
彼等が納得したものを頂くのが、あの姿勢に対する賛辞だろう。

ラーメンが出来上がるまでの間、近くの店でビールを飲む。
野菜炒めやタコの酢の物を頂きながら、電話を待っていた。

「出来ました」の報告があり、目の前のビールを飲み干すと
待望していたラーメンにいよいよ御対面の時間となった。

このラーメン、ほんまに旨かった。

ビールを飲んだ後での試食だったので、
飲みに行った時の締めくくりのラーメンって感じだったが、
いつものラーメン屋のような香りと味わい。
いや、負けていない。

本職(ラーメン屋ではないが)の人にも御墨付きを貰い、
これで、誰の前に出しても恥ずかしくないモノに仕上がりそうだ。

それにしても、あれだけ手間ひまを掛けて作るものなんだなぁと
改めて思った。店で作るのは「金儲け」の為と変な割きり方をしてたが、
今度からは、店のラーメンでも味わって食べようと思った。
と同時に、家で食べているものだって、時間を掛けて作っているのだから、
もっと感謝して食べようと思った。

そんな事を思いながら、他の用事を済ませて帰宅。
今日はどんなモノを作ってあるのかな?
灯りをつけて食卓を見る。

カップ麺が一個おいてあった。

「今日は丁度、腹がいっぱいで御馳走は食べられなかったから、これでよかった」
独り言を言ったあと思った。

感謝するのは明日からにしよう。


あ~ぁ 小市民

2005年11月14日 | 日記・エッセイ・コラム
毎年この時期になると“ある”イベントがある。

神戸ルミナリエや東京ミレナリオとは比べものにはならないが、
我が町も毎年イルミネーションで飾られる。
昨日その準備をしている時、こんな場面があった。

「飲物買ってくるけど、何がええ?」

「ビール!」

すかさず言ってはみたが、これは勿論却下。
ジュースか缶コーヒーのどちらかと言う事だった。
ここで小市民の悩み。どっちにすべきか?

「缶コーヒーは、タバコを吸いたくなるな。」
「ジュースはちょっと量が多いかな?」
「缶コーヒーなら、ホットか冷たいのか…。」
数秒の沈黙。そして出した結論は

「缶コーヒー!」

二人で作業をしている僕達のところへ注文した缶コーヒーが届いた。
後輩が袋の中から二本選ぶと、
「どっちにしますぅ?」と笑顔で持ってきてくれた。

ここでまた葛藤。
僕の苦手なブラックはなかったが、いつも飲んでいるのもなかった。
よく見ると、左手の方が少し前に出ているように見える。

「彼は右手に持っているのを飲みたいのか?」

よく事故の瞬間に過去の事が
「走馬灯のように駆け巡り」
なんて事を聞くが、缶コーヒーを持つ彼の顔と手を見ながら、
どちらを選ぶべきか、まさに「走馬灯」のように思考回路はフル回転。

結局、左手に持っていたコーヒーを選んだ。

「こっちでいいですか?」と差し出す。結論を出した以上、迷いはない。
「うん、こっちでええよ」と笑顔で返す僕。

すると彼も笑顔で「それの方が量少ないですよね」

しまったぁ!僕が受け取った缶コーヒーはショート缶より
さらに小さいサイズの缶だった。

これを選んだ事に後悔はない。では何故「しまったぁ!」と思ったのか。
選ぶ時、そこまでの情報を入れずにフル回転してしまった事に
「しまったぁ!」と思ったのだ。

どうでもいい事でこれだけ遊べれば、小市民でしょうね。