おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

春の風

2007年04月05日 | 日記・エッセイ・コラム
新学期の季節がやってきた。

懐かしい。新学期になると、クラス替えがあって
あの娘と一緒だろうか?とか、悪友とまた同じになれるか?とか
色んな楽しみがあった。

真新しい教科書も嬉しかった。

いや、「さぁ! やるぞぉ-----------------!」

って事じゃなく、ただ、ただ、新しいモノ好きだっただけ。


でも、この季節になるといつも思い出す光景がある。

小学校六年生の話。

窓全開で授業を受けている。
白いカーテンが派手に揺れ動く。窓際の人は大変だろう。
ノートを書こうとすると、頭の上を巨大なカーテンが走り抜ける。

国語の時間。

詳細は忘れたが、不思議な物語が綴ってあった。

瓶の話。その瓶には沢山の貝殻が貼り付いている。
なんのヘンテツもない瓶だが、手を入れると
そこは無限に広がる宇宙のようだった。

僕の記憶通りに書き記すなら、こんな物語だった。
オチは勿論、どんな話だったかは、もう思い出せないが、
当時、不思議な感覚だった事は覚えている。

そんな授業中、


 
 
スー

 
 
っと風が吹いた。この季節独特の涼しいと言うよりは
どこか肌寒い風。

しかし、この心地良さはいまだに覚えている。
そして、今までの人生の中で
一番気持ちのいい

 



だった。

この季節になると、あの“風”と“物語”を思い出す。

 



あるある

2007年04月04日 | 日記・エッセイ・コラム
検証番組とやらを診せていただいた。

なんと申しますか、BGMも効果音も入らない番組がこんなにも

“眠たい”

ものなのかと思った。過剰な演出のテレビに慣れてしまって
いた事にびっくりした。
雪山で遭難した時のように、自分を強くもっていないと
眠ってしまっていただろう。

そんな強い気持ちで拝見したが、期待してたもんじゃなかった。
反省、いや猛省する事が主眼であるんだろう。
社員が書いた、今回の件に関する思いを映していたが、
どれも反省する内容だった。

「・・・・・?」

少し違和感を感じた。中には、

「これがテレビの真の姿」とか
「信じ過ぎる視聴者はどうなのよ」とか

「何がいけないのか、ワカラナイ!」とか

「他もやってますやん!」

みたいのはなかったのかと、ほんまに無かったのかぁ?と。

あったとしても出せないけどね。


なにわともあれ、
取締役会議の席順が変っただけの人事にて一件落着かぁ

この検証番組をレギュラー化すれば
結構いいバラエティー番組になると思うけど、どうだろう?

 
まぁ、出演するタレントがいれば、だが。
 





トマソン

2007年04月03日 | 日記・エッセイ・コラム
面白い記事を見つけた。

ネットを彷徨っていると、大人心を刺激する記事。

“ショッカー幹部パーティーワインセット予約受付中”

なんて心惹かれる商品だろう。

ボトルとグラスにはショッカーの紋章が入っている。
なんと招待状までセットされている。

本放送の第39話を再現したモノだそうだ。
思えばワイン消費年代が30~40歳代なら、
ぴったり“ライダー世代”と当てはまる。

いい商売だ。

ただ、よくこの企画が通ったなとも思った。
敵方、いわば“悪役”なのだが、殺伐とした現実の中では
彼らは

“愛すべきキャラクター”

なのかも知れない。

ただ、僕はこういう発想は好きである。

1週間程前、飲んでいる時に
何か新しい事を始めたいと言う会話になった。

その内の一人が建設業を営んでいたので、

 
「しゃぶコンってどう?」

 
実に素晴らしい発想だと感心した。

水分が多い、しゃぶしゃぶのコンクリート。
新しい食べ物じゃない。
決して固まる事はないが、その正体はコンクリート。

何に使うのかと聞かれれば、答える事が出来ない。

 
ただ、僕はこんな発想が好きだ。

使いようがないのに、いい味だしているモノ。
トマソンって言うだったかな、これ。
わざと造りだしては“トマソン”とは言えないかも
知れないが、発想としては面白いと思う。

考えだしたとしても実用性はない。
そんなモノを真剣に考えるのも、また面白いではないか。

 


 



ウソ

2007年04月02日 | 日記・エッセイ・コラム
エイプリルフールの思い出。

成り立ちも意味も、何故なんだ!と言う事もまったく
知らない。ただ昔から

「ウソを言っても許される日」

と変な解釈が自分の中で定着している。

とは言う物の、出来るだけ真面目に生きて
人に迷惑をかけてはいけません!と厳しく両親に育てられた
僕にとって、どうでもいい日の一つだ。

ただ、思春期とは罪深い時期であり、
僕も好奇心が押さえきれずに、小さな“ウソ”を言った事がある。

会社にいた頃、野球部に入っていた。
もちろん、ノンプロでもなく実業団でもない。
ただ、趣味にちょっと毛の生えた程度だったけど、
誰もが野球を愛するがあまり、ちょっと真剣度が他の

“同好会的な雰囲気”

を醸し出す他チームとは一線を画していた。

そんなチームメイトの一人に
独身寮でひとり素振りをする先輩がいた。
お酒も煙草も飲まない。女性関係はそこそこ派手だったと思うが、
毎日、仕事を終えて寮に帰ると素振りをしていた。

「来週の日曜日、練習試合って知ってます?」

昼休み、何気なく先輩に声をかけた。

少し口元に笑みが漏れていたかも知れない。
その日は4月1日。
そう、僕はエイプリルフールにならって、その先輩に少しウソを
ついた。

しかし、日頃からウソをつき慣れていない僕にとって、
その後の展開をどうすればよかった分からなかったし、
先輩も、普段ウソも付けない真面目な僕を知っていたので、
完全に信じてしまった。

その日から素振りの回数が倍になった。


数日後、同僚から先輩に謝ってこいと言われた。

あるモノを無いと言った訳じゃなく、
無いモノをあると言ったのだから、実害は少ないと
思っていたが、先輩の野球に対する気持ちは
そんな半端なモノではなかったと気付かされた。


ドアを開けるとユニフォーム姿で素振りをする先輩がいた。