栗駒山の麓に、新緑と花を訪ねて行ってきた。残雪をわずかに残す栗駒山をめざして、宮城県県栗原市に、大湿原「世界谷地」はある。例年なら、ニッコウキスゲの群落が見られるが、今年はチラホラと咲くのみ。川沿いにブナや広葉樹の林を超えていきつくと、長い木道が敷かれた世界谷地。標高は600mほどだ。なぜ、こんな名がついたのか、不思議だ。東京ドームが三つほどの広さの湿原が二つ。湿原の上には、栗駒山が大きく構えている。この湿原の広さを、世界と表現したらしい。こちからだとカガミ平経由の栗駒山登山コースがある。ワタスゲも終わりに近づき、雑草のなかに群生している。山中には、春ゼミの大合唱、鳥の声も消されている。
花の季節には、ニッコウキスゲのほかトキソウ、キンコウカ、ウメバチソウ、レンゲツツジ、コバイケイソウなどなど、多くの花を楽しむ人が多いらしい。山形から高速を使って2時間半、これらの花を楽しむにはいかにも遠い。近年の温暖化は、花の咲く時期も大きく狂わしている。本来ならニッコウキスゲの見ごろのはずが、19日現在でほぼ咲き終わっていた。この日の参加者10名、80代は自分を含めて3名。ブナ林のなかは木陰に、風が心地いい。遠さを除けば高齢者の緑の散策にはもってこいの場所といえる。
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