昨日、夏至。今日から少しずつ昼が短くなる。我が家のベランダのトマトの木が大きくなり、青い実をつけた。カトレアの茎の上に、小さな花芽がついた。一本だけ植えたナンバンの木にも、細長い初なりができた。季節が巡るのがあまりに早い。ひ孫がやがて満2歳の誕生日を迎える。麦わら帽子に、妻が刺繍のネームを入れた。手が効くうちに、ひ孫の誕生祝いにひと針ずつの記念の刺繍だ。
部屋ごとにしづけさありて梅雨きざす 能村登四郎
夏至は季語になっていない。至は極まりを意味する。昼の長さ極まって、ここから短くなっていく。言葉を変えれば陽の気が極まって、陰の気が生ずる。本格的な夏はこれから来る。一番暑い大暑はひと月後の7月20日過ぎだ。金の詩人、趙秉文の詩「夏至」を読むことにする
玉堂に睡起して苦に茶を思う
別院の銅輪露芽を碾く
紅日階に転じて簾影薄し
一双の蝴蝶葵花に上る
詩の意味は、「翰林院でうたたねより覚め、とても茶が飲みたくなる。別棟で、銅の臼で茶をひく。外は真っ赤な太陽が中天に輝き、簾の影も消えた。つがいの蝶がゆっくりと葵の花の上を飛んでいる。」
30℃を超える日が続き、梅雨入りも目前だが、夏の暑さは身体にひびく。お茶はもう、麦茶を冷やして氷を入れる。冷凍庫には、冷たいアイスをたくさん買い込んだ。暑い夏も、あっという間に過ぎ去っていくような気がする。
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