光禅寺の庭にかきつばたが咲いている。もう盛りは過ぎて、花はところどころ萎れている。紫の色があくまでも上品である。ただし、この花がかきつばたであるか、アヤメなのかは区別できないので、いまひとつ自信はない。あくまでもかきつばたとして、話を進める。
万葉集には、かきつばたを詠んだ歌が7首見える。この花の名は、昔この花を着物に摺りつけて着色したにで、「カキツケバナ」が縮まって「カキツバタ」になったと言われている。
住吉の浅沢小野のかきつばた衣に摺り着け着る日知らずも 巻7・1361
住吉の浅沢小野に咲くかきつばた、あのかきつばたの花を、私の衣に摺染めしてそれを身につける日はいったいいつのことやら。この歌では、かきつばたを結婚しようとする女性と重ねている。衣の摺染めするのを、結婚することに例えている。美しいかきつばたは美しい女性に例えた例である。
長井のあやめ公園のサイトを見たが、28日現在でまだ開花していない。恒例の「あやめ祭り」は、6月15日からである。このあたりに、長井を訪れて見れば、かきつばたとあやめの区別がつくようになるかも知れない。
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