恵比寿本店の飛騨そば ざるそば830円、大盛りはプラス200円
(前回の新穂高ロープウエイよりつづく)
新穂高ロープウエイから平湯温泉にもどり、高山市内に向かいました。所要時間は30分ほどです。高山は、まだ20代のころ、一度だけ訪ねた記憶がありますが、どのような町並みだったのかよく覚えていません。最近になって古い町並みに興味を持ち、特に国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている町並みは、つとめて訪ねるようにしている昨今の私です。
まず、どこに停めるか駐車場探しに苦労しました。取りあえず、遅い昼食をと(午後2時半を過ぎていました)、そばの名店にナビをセットすると、車はまさに町並みに突入しました。これはいけないと、四つ角で右を見たり左を見たりと、きょろきょろ探し、やっと大きめの駐車場を見つけ、駐車することができました。20分=200円と表示があり、料金は少々高めです。
まず、向かったのが、ナビをセットした老舗のおそば屋さんです。このお店は、恵比寿本店といい、明治31年の創業です。飛騨そばは、昼夜の寒暖差が激しい高冷地で育ったそばを使用しています。このお店では、当日使用するだけの粉を挽き、打ち立て、茹でたての風味あるそばがいただけます。そばは食べるのも好き、作るのも好き(手打ちそば)な私ですが、この飛騨地方のそばの味には興味がありました。とにかくお腹がすいていたので、大盛りのざるそばを注文しました。コシが強くて細めの麺です。味は申し分ありません。そば湯をいただき、最後にそば粉まで買ってしまいました。お腹を満たしたあと、メイン通りである、さんまち周辺を散策ました。
上三之町の通り 大変な賑いです。
中心部は、人、人、人で溢れています。とにかく若いカップルが目立ちました。これでは、町並みの情緒を楽しむどころではありません。特に数店の飛騨牛にぎり寿司を 店頭販売する店先には行列ができ、さらに混雑しています。また、人力車も通るので注意も必要です。町屋の多くは、お土産店やカフェなどに利用されているようで、倉敷などにみられる、しっくいのなまこ壁はほとんど見ることができません。通りの道幅も思ったよりも狭く感じました。
それほど大きな町屋はないものの、全体的にシックでよくまとまっています。連なる町屋の軒下には、防火用でしょうか、きれいな水が勢いよく流れていました。また杉玉が目印の造り酒屋もあり、中はがっしりとした木組みの柱と梁で、往時の面影を残しています。こちらでは、100円で試飲もできるようでした。
高山のシンボル的な存在 中橋
こうして周辺を散策し、最後に向かったのが、高山陣屋です。川を渡り、進むにつれて、パンパンとドラムをたたくかわいた音がして賑やかになってきました。高山まちなみコンサートの会場でした。陣屋は、お蔵を除いて撮影OKでした。大広間や目的に応じて小さな部屋がいくつもあり想像以上の広さでした。すべてがとてもきれいに修復されています。一番興味深かったのは、お白洲です。テレビの時代劇で、犯人を座らせ、場合によっては、拷問を加えて白状させる、あれです。
実際に、角材が並べられた責台や、膝の上に抱かせ、さらに上から重力を加える重い石板(抱え石=一枚40キロ)も置いてありました、見ているだけで、何もしていないのに白状したくなります。
このあと、当時の貴重な資料が保管されているお蔵などがあり、あっという間に時間が過ぎていきました。
今度は、春と秋に繰り広げられる時代絵巻、高山祭が開催されるころ、もう一度ゆっくり訪ねたいと思いました。時計を見ると早や5時、このあと急ぎ駐車場に戻り、今宵の宿、下呂温泉に向かいました。
(下呂温泉につづく)
高山陣屋のお白洲
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