四国カルストの草原で草を食む牛たちと、四国連山の大パノマラ
GW後半の初日(5月3日)、かねてから興味のあった、四国カルストを訪ねました。日本三大カルストというのがあって、最大規模の山口県秋吉台には、今年の三月に行ったばかりですが、他の二つ、四国カルスト、福岡県の平尾台には行ったことがありません。四国カルストには、牛が放牧され、牧歌的風景が広がっているときいていたので、期待も膨らみます。
ナビをセットすると、推奨コースは、瀬戸大橋から高知ルートでした。距離は271キロ。地図からすると、しまなみ海道から愛媛松山ルート241キロの方だと思うのですが、時間が相当にかかるようでした。それでも、こちらの方がきっと早いのではと、無謀にもこのルートで行くことにしました。笠岡ICから少し走ると、福山西IC付近が渋滞と出ました。そして、渋滞はすぐに福山東IC、福山西IC間5キロに変わりました。自然渋滞のようでしたが、福山西ICまで抜けるのに30分以上かかってしまいました。しまなみ海道は順調に進み、今治市内は信号にはかかりましたが、特に渋滞もなく松山自動車道へ。しかし松山ICに降りる車でまたしても渋滞にかかりました。そして30分以上経って出口に出るところで、右車線から急に割り込む車がありました。こういうマナー違反を平気でする運転手に、何か罰則が適用できないのかと思います。松山ICを出たところで、四国カルストまで2時間との表示ありました。自宅を8時に出発し、すでに3時間を要しているので、このままいくと、目的地には午後1時頃になります。
松山の市街地を抜けると、久万高原に向かう山道となります。高度はぐんぐん上がり、眼下には山並みが広がります。それにしても山の若葉が何と美しいことか、「目に青葉、山ほととぎす、初鰹」という句が自然と口に出てしまいます。
ナビに従って進むと、細い急な山道にかかりました。ぐんぐん登っていきますが対向車がくると大変です。幸いにも前に5台ほど走っていたので、ひたすら後を付いていきました。眼下に見える山並みは、青葉に染まり、一昨年訪ねた阿蘇を思い出させました。こんな高いところにカルスト台地があるのかと、不思議な感じがしました。細い山道を何とか登りきると、急に目の前が開けてきました。まるで別世界です。まっすぐ伸びる道路には車が並び、山荘のような小屋もあります。遠くに大きな白い風車が見え、一段低いところには草原が広がり、一帯が秋吉台で見た、白い石灰岩がごろごろころがるあの風景です。黒い牛が草を食んでいます。一番びっくりしたのが、バスが停まっていたことでした。きっと高知県側は道が広いのだ、と思いました。遠くに見える東屋まで歩いて行くとさらに視界が広がります。草原に車を乗り入れて、お弁当を広げている人や、テントを設営し、折りたたみ椅子で景色に見入っている人、草原に寝転がって空を見ているカップル、家族でボール遊びをしている人など様々です。
ここは姫鶴平(めずるだいら)といい、標高は1200~1400mあります。四国カルストは西の大野ヶ原から東は鳥形山まで東西25㎞にわたっています。まるで愛媛県と高知県の県境にあるといってもいいほどで、姫鶴荘の空き地には、ロープが張られ、右側高知県、左側愛媛県と県境を示していました。さて、帰りのこともあるので、滞在を1時間ほどで切り上げ帰途につきました。県道383号線を、五段高原、天狗高原(標高1485m)と進み四国カルストをあとにしました。
帰りは、行きと違い道幅は十分でした。これならバスも通行可能でしょう。車は一路、高知自動車須崎ICに向かいます。もうすぐ5月5日の子どもの日、津野町でおもしろい鯉のぼりを見ました。鯉のぼりごとに、男の子の名前の旗が揚がっているのです。3人の男の子のお家は、豪華で3本の鯉のぼりが揚がっているということです。またミニサイズの鯉のぼりが横に張られた綱にいっぱいぶら下がっているというのもありました。まず岡山ではこのような光景を見ることはできません。
高知自動車道南国SAではせっかくなので、名物カツオのたたき定食をいただきました。帰りは3時間半ほどかかりました。やはりナビ推奨のこのルートで行けばよかったと素直に反省です。瀬戸大橋を渡る頃、夕日が海に沈む美しい景色を観ることができました。長い一日でした。やはり日帰りは少し無理がありますね。
瀬戸内海に沈む夕日(与島PAにて)
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