未熟なカメラマン さてものひとりごと

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高校女子駅伝 今年の優勝校を予想する 白鳳女子(神奈川)

2012-12-20 22:11:54 | 駅伝

岡山県大会で1区を力走する赤松眞弘 この年の全国大会では、アクシデントで12位、チームはその後の追い上げで3位となりました。

昨日に続いての、今年の有力校ですが、各都道府県の大会で第2位の記録は、岡山興譲館と白鳳女子の1時間8分29秒でした。今日は、昨日の岡山興譲館高校に続いて、神奈川県代表の白鳳女子高校の分析をしてみたいと思います。学校のHPによりますと、白鳳女子高校陸上部は、医科学的トレーニングも取り入れているそうです。どのようなトレーニングで、どのような効果があるのか気になるところです。以下、例によって、高校女子駅伝ファンの一個人の、勝手な考えですので、気にしないでください。

その前に昨年の全国大会の結果は、以下のとおりでした。
タイム 1時間8分51秒 総合第6位(学年は当時)
第1区 秋山 桃子(2) 19:22
第2区 出水田眞紀(1) 13:16  
第3区 宇佐美小夏(1) 10:11
第4区 松浦 朝美(2) 09:41
第5区 上原明悠美(2) 16:21
全員が、1・2年生のため今年はそのまま全員が残りました。昨年は、1区・秋山桃子、2区・出水田眞紀がいい出だしでしたが、3区と5区でタイム的に他校に遅れをとってしまいました。それでも同県勢初の6位入賞という快挙となりました。

今年の県大会の成績は以下のとおりです。
タイム 1時間8分29秒 11月4日(日)
第1区 出水田眞紀(2) 19:16
第2区 秋山 桃子(3) 13:15  
第3区 松浦 朝美(3) 09:41
第4区 松本 菜穂(1) 09:41
第5区 上原明悠美(3) 16:36
県大会では、競合の秦野高校を破り2連覇。1時間8分29秒は、それまでの秦野高校の記録を20秒も短縮する県記録、大会新記録となりました。2区・秋山桃子、3区・松浦朝美が区間新記録となっています。エースの秋山桃子が調子を落として、本調子ではありませんが、万全でないなかでのこの記録は、層の厚さを物語っています。

その後の関東大会の成績は以下のとおりでした。
タイム 1時間8分50秒 総合第1位 11月24日(土)
第1区 出水田眞紀(2) 19:31
第2区 松浦 朝美(3) 13:07  
第3区 加藤 美菜(1) 09:48
第4区 古谷 奏 (1) 09:55
第5区 松本 菜穂(1) 16:29
全員が区間2位というめずらしい記録です。タイムは21秒落とす結果となりました。佐野監督が、選手をテストし、様子をみている感じもします。
さて、メンバーですが、出水田眞紀、秋山桃子の両エースは絶対でしょう。県大会で区間新を出した松浦朝美も当確です。1年生の松本菜穂もはずせません。
そこでメンバーの予想ですが、第1区・出水田眞紀、第2区・秋山桃子、第3区・松浦朝美、第4区・加藤美菜、第5区・松本菜穂としました。最終タイムは、1時間8分29秒と県大会の記録と同タイムとなりました。(暫定3位)しかし、選手のコンディション次第では優勝も十分あり得ます。
 佐野監督の「豊川高校と勝負をしたい!」ということばがありましたが、23日の全国大会の展開がとても楽しみとなりました。

明日は、県大会で1時間8分32秒の青森山田高校(青森)について分析してみたいと思います。

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高校女子駅伝 今年の優勝校を予想する -その2-

2012-12-19 19:04:46 | 駅伝

平成17年の県大会 1区を力走する新谷仁美 待ち受ける2区は重友梨佐 全国大会の優勝タイムは実に 1時間6分54秒でした。


昨日に続いての、今年の有力校ですが、各都道府県の大会で第2位の記録は、岡山興譲館と白鳳女子の1時間8分29秒でした。今日は、先に興譲館高校について分析をしてみたいと思います。昨年は、菅華都紀、岡未友紀の強力な2枚看板で絶対的布陣でしたが、今年は豊川高校と同じく、スーパーエースがいません。そのような中でのこの記録は見事なものと思います。以下、メンバーと記録を予想していますが、まったく素人の勝手な考えですので、気にしないでください。

その前に昨年の全国大会の結果は、以下のとおりでした。
タイム 1時間7分53秒 総合第2位(学年は当時)
第1区 菅 華都紀(3) 19:22
第2区 矢本 桜子(1) 13:05  
第3区 藤井 純菜(1) 09:57
第4区 奥野 舞子(1) 09:38
第5区 岡 未友紀(3) 15:46

今年の県大会の成績は以下のとおりです。
タイム 1時間8分29秒 11月4日(日)
第1区 川内 理江(3) 19:41
第2区 矢本 桜子(2) 13:03
第3区 高橋 彩良(1) 9:46
第4区 中里 真夕(1) 9:32
第5区 藤井 純菜(2) 16:27
川内理恵は初めての県大会のようです。3年になって実力が開花したということでしょうか

その後の中国大会の成績は以下のとおりでした。
タイム 1時間9分27秒 11月17日(土)
第1区 藤井 純菜(2) 20:03
第2区 矢本 桜子(2) 13:13
第3区 江口 美咲(3) 09:33
第4区 奥野 舞子(2) 09:58
第5区 足立 知世(2) 16:40

この日は、悪天候でしたから、タイムは、あまり参考になりません。調子を崩していた、奥野舞子、足立知世の復帰が、非常に期待できそうです。選手層の厚い興譲館ですが、当日誰が選出されるかは、選手の状態によると思います。ただ、そのタイムから、矢本桜子、江口美咲は当確と思えます。
このあと、12月2日に行われた、タイムトライアルin長崎での5000mを見ると、川内理恵、矢本桜子、足立知世、江口美咲、中里真夕、藤井純菜の順になっています。これらを総合的に考えての全国大会のメンバーですが、第1区に調子をあげている川内理恵、第2区を、崩れず監督の信頼の厚い矢本桜子、第3区を江口美咲、第4区を新人中里真夕、最終5区に、これも調子を上げてきている足立知世でどうかと思います。最終タイムは、1時間8分16秒で、豊川高校とまったくの同タイムになりました。

いずれにしても、全員がベストコンディションの状態で臨まないと、記録に差のない今大会では順位を大幅に落とすことにもなります。最低でも、9年連続のベスト3を堅持してもらいたいと思います。

明日は、興譲館と同タイムの白鳳女子(神奈川)について分析してみたいと思います。

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12月23日 高校女子駅伝の優勝校を予想する

2012-12-18 23:11:42 | 駅伝

平成17年11月3日 岡山県大会1区を力走する新谷仁美  この年、興譲館は初優勝しました。(筆者撮影)

今年も、高校駅伝の暑い季節がやってきました。地元・岡山興譲館の活躍が期待されるところですが、一番の関心は、優勝はもちろん、なくても連続表彰台を堅持できるかどうかというところです。全国の各都道府県の予選会では、前回優勝の愛知の豊川高校の記録がトップで、興譲館、白鳳女子(同タイム)と続いています。
各コースの形状や当日の天候等により、条件が随分異なりますので、当然そのまま鵜呑みにすることはできません。ただ、その後、各エリア別の地方大会も開催され、記録会もありましたので、そのあたりを総合的に評価し、優勝校を予想してみたいと思います。高校女子駅伝のファンである一個人の勝手な予想ですので、あてにはなりません。

まず、前年優勝で、予選会でも一番記録の良かった豊川高校です。今年の特徴は、仙台育英高校からの転校生による戦力の増強、そして外国人留学生がいない点です。

昨年の成績ですが、タイムは、1時間7分29秒でした。(学年は当時)
第1区 安藤 友香(3)19:22
第2区 宮田 佳菜代(2)13:07  
第3区 加治屋 ななこ(1)09:51
第4区 福沢 志穂(3)09:39
第5区 ワイナイナ・ムルギ(3)15:30
昨年の大会で、森監督が、「最終5区の段階で、トップとの差が30秒以内であればワイナイナで逆転できる」とのコメントは記憶に新しいところですが、今年はそのスーパーエースがいません。

今年の予選会の記録は、1時間8分24秒でした。
第1区 鷲見 梓沙(1)19:46
第2区 関根 花観(2)13:10
第3区 堀  優花(1)9:34
第4区 加治屋 ななこ(2)9:35
第5区 岩出 玲亜(3)16:19
昨年に、比べると、約1分近くも遅いタイムですが、3区、4区の3㎞では、タイムを上回っています。

さらに、東海地区での記録は、1時間9分17秒でした。
第1区 加治屋ななこ(2)19:42
第2区 山田日菜(1)13:26 
第3区 堀 優花(1)9:28
第4区 神薗 奈苗(2)10:02
第5区 今井 優(2)16:39

ということで、メンバーですが、森監督が誰を1区にもってくるか非常に興味のあるところです。私は、経験があり一番安定性のある、ポスト安藤の加治屋ななこを1区に、2区を、昨年区間2位で、美しく素晴らしい走りをした、宮田佳菜代(復調していることを期待して)、3区を堀優花、4区を関根花観、最終5区を、予選会で好成績の岩出玲亜と予想してみました。タイムは、1時間8分16秒になりました。選手層の厚い、豊川高校、直前の一番状態のよいランナーを起用することで、多少メンバーの入れ替わりも予想されますが、特に大きく記録を落とす要因は見当たりません。

次回は、予選会第2位の岡山興譲館高校について、予想をしてみたいと思います。


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室津にカキを求めて

2012-12-13 00:01:04 | 旅行

真新しい「道の駅みつ」は新鮮な魚介類がいっぱい

12月8日、贈答用殻付カキを求めて日生(ひなせ=備前市)に行ってきました。備前ICから南下し日生港を目指します。B1グランプリ出場の「カキオコ」は毎回好成績を残し、すっかり有名になりました。町の中にはカキオコの幟がたくさん立っています。目指すのは、五味の市という組合直営の魚市場。新鮮な魚介類が並んでいます。目的地に着くと、あれ?と思いました。駐車している車の数が少ないのです。昨年もこの頃来ましたが駐車場は満車の状態だったことをよく覚えています。そして市場の中に入ると、「あれ、牡蠣を売っていない!?」これはいったいどうしたことでしょう。あるお店のおかみさんに尋ねると、「申し訳ないけど、カキのことは私にはわかりません!」との返事。他でも聞いてみましたが、なかなか明瞭な返答はありません。どうやら、今年は生育が遅れているようです。販売はいつからになるか未定のようでした。

あてがすっかりはずれてがっかりしましたが、せっかくここまで来たからには(私の住む井原市と、この備前市は岡山県の両端となりかなり遠いのです)どこか他のところを探してみようと思ったわけです。
以前、兵庫県赤穂市の東の方の海沿いの道に多くのカキ販売の看板があったことを思い出しました。そこで、ナビを国民宿舎新舞子荘にセットし、そこから国道250線を通って海沿いに西へと帰って行くことにしました。新舞子は、美しい海岸で、遠浅の海は、夏のシーズン、大いに賑わうようですが、当然のことながらこの日、人影はありません。そこから世界の梅公園の横を通ると、しばらくして海岸線に出ます。海を横目にしばらく走ると、「道の駅みつ」がありました。最近できたのでしょう、少なくとも一昨年まではありませんでした。
せっかくなので、寄ってみることにしました。高台にあり、眺めも抜群です。岸辺に近いところに、水鳥の群れが風を避けるようにゆらゆらと羽を休めていました。道の駅ですから地元の特産品が並んでいるわけですが、やはり魚介類が多いようでした。店頭で室津産のカキの蒸し焼きを売っていました。5個500円でした。早速、買って食べてみると、お腹もすいていたこともあり、なんとおいしいことか。この日は風が強く販売する店員さんが気の毒に感じました。それから、館内に入りお勧めのカキを我が家用に1キロだけ買って帰りました。(1キロ800円でした。)

次に食事をしようと、立ち寄ったのが海鮮バーベキューのお店。この店は以前、一度だけ利用したことがありました。新鮮な魚介類を焼くわけですが、焼く場所(コーナー)が決まっており、そこで焼きあげて席に戻って食べるというシステムです。カキやサザエ、ホタテ、イカやワタリガニなどに人気があるようでした。播磨灘の大パノラマが見渡せるテラスは、見晴らし抜群ですが、季節的に、ちょっと寒々しい感じがしました。お腹が膨れたところで最後に立ち寄ったのが室津漁港です。古い町並みと漁船が係留された漁港を写真に撮っておきたかったからです。当日は青空が広がり、漁船の白とのコントラストは、まぶしいぐらいに美しく感じました。それにしても湾内にずらりと並ぶ漁船の数に驚きます。何枚か写真に撮ったあと、町並みを散策しました。奈良時代「室津千件」と云われ繁栄を極め、江戸時代には、参勤交代の西国大名の殆どが海路で室津港に上陸して陸路を進んだため、港の周辺は日本最大級の宿場となりました。朝鮮通信使も、備後鞆、備前牛窓、そして播磨室津と立ち寄り、大いに交流もあったことでしょう。しかし、明治に入ると参勤交代の制度が無くなり、鉄道・道路が内陸部に敷かれたため急速に衰退しました。
町並みはきれいに舗装され、建物の切れ間に見える港を眺めながら散策するのも楽しいものです。2軒の旧本陣(海駅館と民族館)とカーブした細い道、旧様式をとどめた民家に往時の面影をなんとか見ることができます。

写真を撮り町並みを散策したあと、車を走らせると港の一角に、「カキ網元直売」の看板を掲げるいくつかのお店を発見しました。お店の前には、大きくカキ試食と書かれたコーナーがあり、「いらっしゃいませ!カキいかがですか!おいしいですよ!」とカキを焼きながら、繰り返し呼び掛ける中国人実習生(イントネーションからそう思いました)と思われる若い女性店員。5・6人が並んで順番を待っていました。中には、あちこちの試食コーナーに何度も並ぶつわもののご婦人の姿もありました。
早速、とあるお店でカキを買い、宅急便での手続きをしました。その日に捕れたカキを翌日に届けることができ、新鮮なカキは喜ばれるでしょう。

ところで、日本のカキの水揚げ量で多い都道府県ですが、東日本大震災前のデータによりますと、広島県が50%、宮城県が23%、ついで岡山県が8%となっており、以下、岩手、兵庫と続いています。岡山県は日生諸島、虫明湾、寄島町、兵庫県は播磨灘がそれぞれ産地となっています。
今日のコース、「道の駅みつ」でお買い物をし、お昼は海鮮バーベキュー、室津の町並みを散策し、カキを買う、なかなかいい観光コースと思いました。



室津港に隙間なく係留された漁船
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川霧たちこめる山間の城下町 備中高梁

2012-12-06 22:44:17 | 美術館・博物館

町並みに残る商家の構えは見事

11月25日(日)華鴒大塚美術館友の会・秋の観賞旅行があり参加しました。今回は、高梁市の高梁歴史美術館、頼久寺、そのあと町並みを散策し、昼食のあと、新見市の新見美術館を訪ねるコースです。参加者は、32名と少なく、バスの中はいつもにもなくゆったりしていました。
 最初に向かったのが高梁歴史美術館です。高梁歴史美術館は、高梁市文化交流館の2階に設置されています。この美術館では、これまで寄贈等で高梁市に集積された美術品、あるいは、歴史資料を保存活用するとともに、高梁の歴史に関する資料、高梁ゆかりの作家の作品の収集、企画展の開催を行っています。

この日は、森下修三洋画展が開催されており、2階の美術館入り口のところで、当のご本人、森下修三氏がご挨拶をされ、引き続き絵の説明をしていただきました。氏は高梁市成羽町のご出身だそうです。絵の特徴ですが、被写体をカメラにおさめたものを基本とし、水の色、空の色などカメラでは写しだしにくい部分を、実際見たイメージで表現し、あとは感性で無いものを持ってきたり省略したりと、制作過程の裏の裏を教えていただき非常に参考になりました。おもしろかったのは、展示会に出品する作品を描く時間がなくて、家の前のお店を被写体に、3日間で急ぎ完成させたという話です。漁港がお好きなようで、因島には何度も通われたそうです。最近はファミリーなどシルエット的に人物を題材に描かれることが多いようです。日展には何度も入選されている実力者です。

次の目的地は、古刹頼久寺です。バスは国道沿いにある観光駐車場に駐車しました。こちらで町並みを案内していただくガイドさんから説明がありました。このガイドさん、今日が初めてとのことでした。知識が豊富で聞き取りやすくわかりやすい説明でしたが、どうしても話が長くなり、時間的にどうかとそちらの方が心配になりました。
高梁市は岡山県の西部、古くは備中国といわれた地域の中心に位置し江戸時代には、備中松山城とその城下町を中心とした備中松山藩として知られていました。町並みには、古い町屋もたくさん残っており、往時の繁栄を物語っています。観光駐車場の向かい側にその特徴をよく残した酒屋さんがありました。家の前の柱に、固定された鉄の輪があったので「これは何ですか?」と尋ねると、紐を留めるものでしょうか?とのことでしたが、私は馬をつなぐ金環ではないかと思っていたので、意外な回答に、はてなと思いました。

しかし自信がなかったので反論はできませんでしたが、帰って調べると、駒つなぎとありました。江戸時代の大名貸や、蔵元と呼ばれた商家の戸口に付けられている金具の事で、例えば、お客でお店にきたお武家さんが、乗ってきた馬をつなぐ為の設備だそうです。なお、駒つなぎとしての牛馬の使い分けは、金具を取り付ける位置で、高い位置にあるのは牛用、低い位置にあるのが馬用となっているそうです

町並みを散策しながら、頼久寺に向かいます。日本の道百選に選定されている紺屋川沿いの道や川を跨ぐ石橋の上に設けられた社、美しい教会の建物などを見ていると、もう頼久寺に到着です。石垣に囲まれた、城郭のような構えの石段を登ると、受付があります。当日はお茶会が開かれていたようでした。お目当ては、もちろん小堀遠州作庭の国の名勝日本庭園です。日本庭園大好きの私としては、縁側に腰掛けてじっくり見たいところですが、なにせこの人数、団体行動で、時間の制約もありそうもいきません。

このお寺は、1339年足利尊氏により再興され、備中国の安国寺とされました。永正年間に、備中松山城主、上野頼久が大檀越(だんおつ:寺や僧を援助する庇護者)となり寺景を一新します。1521年に、頼久が逝去したので、その2文字加え、安国頼久寺に改称されています。この枯山水庭園は、関ヶ原の戦いで東軍につき効をあげた小堀正次が、備中国1万4千石に封じられ、1604年に逝去したあと、あとを継いだ子の正一(小堀遠州)が、作庭したものです。小堀遠州というと、千利休のあと、天下一宗匠となった古田織部の弟子となった我が上田宗箇(筆者は茶道・上田宗箇流に席をおいています)と兄弟弟子の間柄であり、交友も随分あったそうですから、どことなく親しみもあるわけです。個人的には、この庭園を訪れるのは実は3度目でしょうか。ここは時間も忘れてのんびり眺めてみたい場所です。
この庭園の一番の特徴は、大胆なサツキの大刈り込み、青海波をイメージしているそうですが、大徳寺の孤蓬庵にも、打ち寄せる波を想わせる二段刈り込みが見られましたね。
肝心の撮影ですが、庭園の中にカエデの木があり見事に紅葉していましたが、畳の部屋から見ると逆光ぎみで、なかなかうまくいきませんでした。



遠州得意の大刈り込み

さて、頼久寺を見たあと、岡山県のふるさと村に指定されている、石火矢町の町並みを見て帰りました。その多くは、塀を残すだけのものですが、武家屋敷が二つ残っていて内部も見学できます。町並みには、駐車場も完備されていますので、ここを起点に散策するのもよいのかもしれません。JR伯備線を横断し、観光駐車場に戻ると、本日の昼食場所、高梁国際ホテルに向かいます。
昼食のあと、本日最後の目的地、新見美術館に向かいました。国道180号線をしばらく北上します。私は、こちらの美術館は初めてでした。バスは新見市の市街地から山手に向かいます。脇道に入り少し小高いところに美術館はありました。いきなり急こう配の石段が待ち受けていました。この道を登ると近道のようですが、正式には迂回するように大きくカーブした車道があります。玄関はちょうど反対側にありました。ロビーで、学芸員の方から、平松礼二展の紹介がありました。神奈川県足柄町立湯河原美術館に平松礼二館が設置されているそうですが、今回の展示会は、箱根芦ノ湖・成川美術館の作品を展示するものです。実際に、平松礼二氏もオープニングで解説をされ、絵も1点寄贈されたようです。絵は実に細かいものが多く、大作には気の遠くなるような時間を要したことでしょう。氏は、朝早くから、遅くまで几帳面に書き続けるそうで、書き上げた絵の数は相当なものだそうです。独特の世界観、じっと見ていると怪しい世界に引き込まれてしまいそうでした。

最近では、県北への通過点となっていた高梁市、久しぶりに町並みを歩き庭園もみることができました。新見市は正直何十年ぶりといったところです。こういった旅行でないと、なかなか来る機会もなく、そういう意味で、ありがたいと思いました。



新見美術館の紅葉もおわりです。
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