観光客で賑わうGWの京都。ミモロは、東福寺を訪れました。通常非公開の塔頭のひとつ「即宗院」が、5月6日まで特別公開されているのです。
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「これを逃すと、秋まで待たないといけないんだって…」ということで、混雑覚悟で出かけたミモロですが、「思ったより空いてる~」と京阪電車「東福寺駅」から徒歩で10分で至った「東福寺」境内も参拝者は、まばらです。
広い「東福寺」の境内…「方丈」の横を通り、その奥にある「偃月橋」を渡ります。
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今は、新緑の楓の葉が、境内を覆って、みずみずしい気が溢れています。
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橋を渡ったところの正面は「龍吟庵」(現在、修復のため公開されていません)、その横にあるのが、目指す「即宗院」です。
いつもは中に入ることができない非公開のお寺です。
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山門の横の受付で300円の拝観料を納めます。
「ここの仁王門の仁王様、石造りですごく珍しいんだって・・」
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仁王様にしては、小さなお姿ですが、なかなか迫力あるお顔です。
「大きな仁王様って、木で作られているものね~確かに石って少ないかも…」とミモロ。
門を通ると、石畳の道が、左右に分かれています。
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右側は、山と墓地へと続く道、そして左側は、建物へと続きます。
玄関に至り、中へ上がることに…
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さて、ここ「即宗院」は、鹿児島、薩摩藩と深い縁がある寺院。1387年、6代目薩摩藩藩主の島津氏久の菩提を弔うために、東福寺54世住持、剛中玄柔和尚を開基として創建されました。その後、焼失したものの、慶長18年(1613)に島津家久により再興。以来、薩摩藩の畿内菩提所に…。
実は、開山をなさった剛中玄柔和尚は、薩摩藩藩主の養子であり、鹿児島および京都の禅宗の寺院を歴住。その間に中国で仏教と儒教を学び、朱子学の権威となった高僧です。
このお寺には、薩摩藩の藩主の養女となった篤姫が、江戸に上がる前に、立ち寄ったとも伝えられています。
「篤姫さまも、京都見物したんだって…それで、その間に、薩摩藩所縁お寺にも参拝したんだって…」と、どこかの資料を見たミモロです。
ところで、このお寺の場所は、時代を遡って、平安時代後期に、関白藤原忠道が御所の東御堂を建立したところ。その子、藤原兼実が、建久7年(1196)に関白を辞し、このエリアの山荘「月輪殿」で過ごしたそう。お寺の敷地は、その庭園の跡地でもあるのです。
太平洋戦争後、京都の多くの寺は、荒廃。ここもそれを免れず、戦後、この寺に入った玄之和尚が復興に尽力。昭和52年に多くの専門家の指導のもと、往時の面影が復元されました。
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京都の史跡にも指定されているお庭で、室町後期の庭園としては稀な公家寝殿造系と言われ、池の配置や滝の位置などに、その時代がしのばれるのだとか。
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「室町時代の景色なの??その時代に生きてないから、よくわからないけど…その時代の人たちが眺めた景色なんだ~」というミモロ。
建物の東側には、滝の跡がうかがえる場所が…
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繁みの中に、石組があり、そこに滝があったらしいことが伺えます。
「さぁ、山の方に行ってみよう…」と、先ほどの右側の石畳を進みます。
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「わ~緑がキレイだね~」と、新緑の木漏れ日を気持ちよさそうに浴びるミモロです。
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山に続く坂道の途中、崩れかけた土塀に出会います。
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この土塀は、修復せずに、昔の面影を残したままにしたのだそう。
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「この土、昔のものなんだ~」
ミモロは、さらに山へと入ります。それは、その先に、西郷隆盛が、倒幕後、明治2年に、幕末の戦いで命を落とした薩摩藩士の御霊を弔う「東征戦亡の碑」があるのです。
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山に続く石段を上ります。「段差が少ないから、割と楽に行ける…よかった~」
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ミモロは、今までいろいろな石段を上ってきました。その中では、かなり楽な場所と言えます。
幕末の京都は、政情不安な状況。その中で、勤皇派の清水寺の僧、月照上人と共に、京都各所に潜伏した西郷隆盛。実は、ここの茶亭にも籠り、倒幕の策を練っていたのだとか。
一時、薩摩に戻った隆盛は、再び京都へ。慶応4年(1868)の鳥羽伏見の戦いで、この地に薩摩軍の屯所を置き、この山に大砲を構え、淀川沿いに進む幕府軍に砲撃をしたのです。
「え~淀までここから大砲届くの?」とミモロ。もちろん、そこまでは飛びませんが、砲撃する音は、幕府軍を威嚇するのに十分だったとか。
その砲台があったかもしれない、石垣がある場所に、今は、大きな石碑と524霊の戦死者の名前が刻まれた石碑がならんでいます。
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秋は、紅葉が見事な「東福寺」。ここの庭も艶やかな紅葉が彩るそう。
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「秋にもお庭の公開しますから、ぜひまたその時もいらしてくださいね~」とお寺の方。
「東福寺」境内の中ほどにある「通天橋」周辺は、紅葉の時期は大混雑しますが、少し離れたこの場所は、ゆっくり紅葉が楽しめるそうです。
でも、その前に、GW・・・に、訪れてはいかがでしょう。思ったより静かな時間が過ごせます。
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*「東福寺塔頭 即宗院」春の特別公開 4月29日~5月6日 9:00~16:00 拝観料300円
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