「さすが立派なお庭だよね~。こんなお庭が、町中で見られるなんて~」と、ミモロが見とれるのは、「がんこ高瀬川二条苑」のお庭です。
さて、この庭を最初に手掛けたのは、江戸時代の豪商 角倉了以。鴨川の流れを引いた高瀬川を作り、京都と大阪の水運により、産業の発展に尽力します。そのプロジェクトが成功した時、セカンドハウスとして建物と庭を作りました。それがここ「がんこ高瀬川二条苑」の庭の始まりです。
高瀬川の流れを引いた池が印象的なお庭です。
1614年に角倉了以が亡くなってからは、さまざまな人の所有となりますが、その中でも明治の宰相と言われる山県有朋は、作庭家、七代目小川治兵衛に依頼し、庭を新たに整備。山県の出身地、山口県にある「無鄰菴」にちなみ「第二無鄰菴」と名付けます。なお、東山の無鄰菴は、三番目のもの。
さらに時代を経て、第三日本銀行総裁 川田小一郎の別邸などを経て、現在は大岩邸として伝わり、「がんこフーズ」が、レストランとして建物および庭を使用しています。今、庭のお世話をしているのは、桜守の佐野藤右衛門さんだとか。
庭は一般公開されています。「がんこでお食事しなくてもいいの?」とミモロ。はい、大丈夫…でも、食べたくなっちゃいそうですけど…。
ミモロは、お庭を巡る順路に従って、トコトコ歩きだしました。
「あ、滝もあるよ~」
大きな石を組んだ変化ある景色が次々に表われます・
庭の奥は、鴨川の河畔に通じていて、そこには、外の景色を楽しみながら過ごせる床ができていました。
「ここからの眺めもいいね~」
庭内には、各所に大きな石灯籠が配されています。なかでも日本一大きな灯篭が…
「あそこ、ビューポイントなんだって~」と、ミモロはさっそく石段を上がります。
え?そこに乗るの?全体が御影石ででき、支柱は網代石を使っているそう。
「ここから町が見えるよ~」
確かに、ミモロだけが楽しめる特別な景色が広がります。
「このお庭、本当に大きな石が多いね~運ぶの大変だったんじゃない?」と想像するミモロです。
屋敷の縁側の前にある石も巨大。「お靴、何足も並べられるね~」
また、そのそばのつくばいも巨大で、着物の袖のような形から「たがそでのつくばい」と呼ばれます。
雨上がりのお庭は、そこの植物にもパワーを与えたよう。瑞々しく葉が茂ります。
「ありがとうございました~」と見学後、お礼を言ってお店を後にします。
店先では、500円でお弁当も販売。「なんかすごくお得感のあるお弁当…今度買いに来よう~」
「この辺りいつ来ても、京都らしい風情が素敵だよね~。森鴎外の「高瀬舟」もここをテーマにしてるんでしょ」
京都の町の歴史を物語る流れです。
*「がんこ高瀬川二条苑」の詳しい情報はホームページで
京都市中京区木屋町通二条下ル東生洲町484-6
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