ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

趣ある古い町並みを留める紀州漆器の町「黒江」。さまざまな漆器が揃う「うるわし館」

2024-11-15 | 奈良、近畿
「大きなお雛様~これ漆器の技術で作られたんだって~」

ミモロがいうのは、紀州漆器の町 黒江の漆器を展示販売する「うるわし館」に展示されている青年部製作のジャンボ漆器です。


「ここに来ると、紀州漆器のことがよくわかるし、いろんな漆器いっぱい揃ってるんだよ~」

館内には、漆器資料室、木工室などがあり、蒔絵体験教室なども行われています。

広いスペースを巡るミモロ。


「いろんな塗の器があるんだね~」


展示の中で、ミモロが興味を抱いたのは、ウサギの形の器。

木地の技術から作られた木の温もりにあふれた子供向けの食器セットです。
「ウサギさんのお顔の上にハンバーグ乗せるの可哀そうかな?」

また子供の誕生のお祝いにしたい、お食い初めの器も…

プラスチック製の器ではなく、自然の温もりがある器を小さい時から使いたいもの。
「これなら、落としても割れないもんね~」

インテリアグッズもありました。


手軽な価格も魅力的…使うほどに味わいが深まる塗の食器です。


毎年11月には、「紀州漆器まつり」が町を上げて開催されます。

たくさんの漆器店のテントが連なる「大漆器市」には、県内だけでなく大阪などからも訪れる大勢の人で賑わうそう。

室町時代から始まったと言われる紀州漆器。江戸時代には、紀州藩の庇護のもと、大いに繁栄し、たくさんの漆器工房が軒を連ねる現在の町の姿が出来上がります。


町の中心部を通る230mの川端通の周辺は、古き趣が残るエリア。そこを巡るのも、ここを訪れる楽しみのひとつです。

ミモロも町の散策へ…「のこぎり歯の町並みだって~」

昔の漆器職人たちの住居兼作業場、問屋が通り沿いに規則正しく建ち並び、その姿がのこぎり歯を連想させることから名付けられたそう。

一定の角度で建てられた家の屋根が作る蔭は、まさにのこぎり歯のようなのだとか。「残念、影がないから、よくわからないけど…。みんなが共通した町づくりの意識を持たなければ、美しい景観ってできなんだよね~自分だけが目立つ建物を作ると、バラバラになっちゃう~今の京都、そんな感じだね~残念…」と思うミモロです。

日本の町における景観への意識は、江戸時代の方が優れていたように思えます。ヨーロッパの町並みが美しいのもそこに住む人々の意識によるもの。本当に残念ながら、今の京都の町にその意識は感じられず、趣があるごく一部の場所に観光客が集中しているのが現状です。

「ここもSNSで外国人観光客が発信すると、バズるかも…」

「あ、ここ海抜低い…」町のあちこちの電柱には海抜を示す標示が…

海に近い黒江の町…もし津波が来たら、周囲の高台や山に緊急避難が求められます。
そもそもこの地は、江戸時代に入江を埋め立てた平行四辺形の宅地に家が建てられているそう。
「南海トラフ地震が来ませんように~」と願うミモロです。

「ミモロちゃん、そろそろホテルに向かいましょう」とお友達。
すでに15時過ぎ…夕暮れまでにホテルのある「マリーナシティ」エリアを目指し、入江沿いを進むことに…

入江の琴の浦に面して、国指定の名勝「温山荘園」が…

「あそこにも行きたいなぁ~」というミモロですが、すでに閉園時間でした。
また、次の機会にね…

穏やかな入江には、ヨットなども…


大きな水門で守られています。


「う~疲れちゃった~」とすでに20分ほど歩いているミモロ。
「もう少し…頑張って~」とお友達。
やっとミモロの視界に、目指す「和歌山マリーナシティ」の姿が…


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