2月3日は、京都各所で節分会が開催され、「八坂神社」では、様々な芸能の奉納と豆まきが行われます。
ミモロは、その様子の撮影係です。本堂正面の拝殿の舞台から、その様子をカメラに納めます。
2月2日から3日にかけて、神社では、氏子町の商店街のみなさんや祇園甲部、宮川町、先斗町など花街の芸妓さんや舞妓さんたちが、舞踊や技芸を奉納します。
奉納の後は、参拝者お楽しみの豆まきも開催。そのため、開催時間の30分以上前から、多くの人が拝殿の周りで豆まきのベストポジションを確保するために待機しています。
ミモロが撮影の係を仰せつかったのは、新年にも今様を奉納した「日本今様謌舞楽会」。平安時代に都で盛んだった雅な今様を、今に伝える活動をなさっている会です。
11時から始まる今様の奉納…
ミモロは、1時間前から控室に…。すでに会員の方々と顔なじみなっていて、「ミモロちゃん、今日はよろしくね~」と。
「はい、がんばりま~す」とミモロ。いよいよ拝殿に向かう時刻になりました。
「うわ~たくさんの参拝者だ~」カメラやスマホを手にした人たちが、拝殿の周りを取り囲んでいます。
ミモロは、許可を頂き、本殿の縁から拝殿を狙います。
このポジションは、特別な許可を頂かないと不可能。神社の関係者に助けて頂きながら撮影しました。
「う~もっと近くで迫力ある写真が撮影したい!」と思ったミモロは、拝殿の中へ。
拝殿の周りで、撮影している多くの参拝者のできるだけ邪魔にならないように、気遣いながら…
まぁ、ミモロは小さいので、あまりそこは気にしなくてもよさそうですが…。
雅な白拍子の舞…周囲からはカメラのシャッタ音が聞こえ、動画撮影をするスマホが、人々の頭上にかざされ、一面を覆っています。
「スマホばっかりで、見ている人の表情がわからないね~」とミモロ。
そう、スマホやカメラで撮影する人が急増している近年…いかにいい画像を撮影しようとする意識の方が強く、その場で楽しむ人が少なくなっているように思われます。「本当に、撮影したもの、後でどれくらい見るのかな?」と。
スマホには、膨大な数の画像が蓄積され、それをどれくらい見返す機会があるのかは、疑問が残ります。
「撮影したい気持ちはとてもわかるけど…実際、もっと肉眼が、その場を楽しむのも忘れないで…」と。
スマホに記録が残らなくても、自分の記憶に残してほしいもの。
節分を寿ぐ演目が奉納されてゆく舞台…日頃の練習の成果のお披露目です。
参拝者を清める鈴の音…節分という新たな年の始まりに相応しい舞台です。
30分過ぎから、いよいよ豆まきが始まります。
拝殿の縁に用意された福豆…参拝者には、それをGETしようと、緊張感が生まれます。
福豆がのった三宝をもつ皆さん。
「わ~参拝者が、拝殿に近づいてる~」今様を見ている時より、人の間隔が狭まって、まさに密の状態。
コロナ禍で3年間行われなかった豆まきの復活は、ここだけでなく多くの人々が集まっています。
「福は内~、福はうち~」と、決して鬼は外とは言わないのだそう。
拝殿の下には、たくさんのスマホに代り、手がにょきにょきと出て、うごめいています。
「なんか怖いね~」といつも豆まきの様子を見て、怖がるミモロです。
以前は、豆まきの豆は、粒のまま、ばらまかれていました。それが衛生上の問題から、小袋入りになったのは、それほど昔からではありません。豆まきの場所により、その小袋の大きさはバラバラ…「あんまり大きいと当たると痛いもんね~」と想像するミモロ。
あっという間に、すべての福豆は、人々の元へ。ミモロは、拝殿にこぼれた小袋をひとつ頂きました。
無事に今様の奉納を納めたみなさん。そこには、素敵な笑顔があふれています。
豆まきで福豆をGETするのが、難しい人には、社務所で授与される福くじ付きの福豆を
ミモロもあらかじめ、1つ頂いていました。
今様の奉納の撮影を終えて、さっそくくじ引きの場所へ。「おや、ミモロちゃん~いらっしゃい~」と顔なじみの京御所人形の作家島田耕園さん。
「八坂神社」の世話役のおひとりで、様々な神事や行事のお手伝いをなさっています。
「いい賞品当たるといいなぁ~」とミモロ。賞品は、自転車や食事券などなかなか豪華なもので、しかもはずれはなく、何か賞品が頂けます。
今年、ミモロは、ビニール袋が当たりました。「う~もう少し大きいのでもいいのになぁ~」と。
地元の多くの人たちの支えがあって行われる神事や行事…。「これって、京都のおもてなし…」
みなさん、お疲れ様でした。ありがとうございました。
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