いよいよ17日は、祇園祭の先祭、山鉾巡行です。これは、八坂神社の御神輿を町中の御旅所にお招きするため、それに先立ち、町を清める意味があります。
すでに、ミモロは、4回目の山鉾巡行。「今年は、なにを見ようかな…」と…。まずは、京都市役所付近に行くことに…。
四条通から河原町通を経て、御池通へ、先頭の長刀鉾が、先祭の山鉾23基を従えるようにやってきます。
御池通の両側には、有料観覧席が…。今年も満席のよう…。ミモロは、そのうしろから巡行を見物することに…、
11時近く、長刀鉾の姿が見え始めました。
ミモロの前には、小学生の団体が、陣取っています。長刀鉾が近づくと、その小学生たちは、一斉に「平井く~ん」と言って、拍手したり、手を振ったり…。
この小学生の団体は、今年のお稚児さんを務める平井誠人くん9歳の通う『京都教育大付属小学校』の同学年のお友達。
平井君の晴れ姿を見物に、みんなでやってきたのです。ミモロのそばには、その子供たち父兄の方が…。
「あの~今日は、学校お休みなんですか?」とミモロ。「いいえ、これは、課外授業なんですよ」と。学校で、祇園祭の歴史や、お稚児さんの役割などを学び、実際の様子を見学してるのだそう。
平井君は、京都の有名な漬物店「西利」の社長の御長男。
社員の方々も、声援を送っていました。
お稚児さんは、神様の化身とされ、巡行の前には、さまざまな神事が行われます、特に13日からは、お稚児さんのお世話は、男性だけされ、母親も近づくことができません。さらにお稚児さんは、足を地面につけてはいけない決まりなので、ゴウリキさんというお稚児さんの世話役の男衆が、どこに行くときは、担いで移動させます。
「だから、13日から、お稚児さんは、学校に行けないんです。もっとも、公休扱いになるんですよ…」と、ご父兄。京都ならではの慣習です。
鉾の上の平井君は、ちょっと照れながらも、ときどき手を振って、歓声にこたえています。長刀鉾は、子供たちによく見えるように、いくぶん先頭を観覧席の方に振っています。「なかなか気が利いてる…」とミモロもよく見えるので感心しきり。
しばらく時間調整のための停まっていた鉾が、いよいよ動き出しました。
お稚児さんは、動き出す合図とともに、身を乗り出して、舞をまいます。
すると、子供たちから一斉に「わー」という声があがりました。「平井く~ん」という声援もいっそう高く…。
そして長刀鉾は、子供たちの前を通り、御池通を、新町通へと勢いよく動き出しました。
「わーもう見えなくなった…」
長刀鉾の進むスピードは、八坂神社を正面にする四条通は、ゆっくりめに進むそう。鉾に乗った囃子方のリズムもゆったり。
河原町通に入ると、そのリズムは幾分速くなるとか。そして、最後の大通りとなる御池通は、もう帰り道なので、かなり速めで、ほぼ人が歩くのと同じスピードで進みます。ミモロが見物した場所から、新町通まで、おそらく5分ほどしか掛からないようでした。
新町通に入る前に、お稚児さんは、鉾から降り、長刀鉾の会所へ、鉾とは別に戻ります。
ミモロは、御池通から、新町通へ移動。「狭い道を鉾が進むの見るの~。迫力あるんだから…」と、さすが見るポイントを熟知しています。
「あ、来た来た…」しばらく新町通で待っていると、長刀鉾が辻回しをして、狭い通りに入ってきました。
ミモロの前を、力いっぱい綱を引くお兄さんたちが…。
「わー近い…迫力ある~」とミモロは、目の前を過ぎる長刀鉾を見上げて感激の声。
「すごかったね~」と、そばの見物人の方に話しかけます。「ミモロちゃんでしょ…写真展見せてもらいましたよ…」と、なんとミモロを知っている方に偶然出会ったのでした。「わーありがとうございます。ミモロうれしい…」と、さらに感激。
「昨年も、この新町通で見物したんですよ。ここは、鉾がすぐ近くで見られるから…それに日陰もあるし…」と。
長刀鉾をいっしょに見送り、ミモロは、四条通へと向かいました。
初めて、祇園祭の山鉾巡行を見物する方には、観覧席がおすすめ。ゆっくり座って、山鉾巡行の全体を見ることができます。だたし、観覧席でも、鉾が一時停止する場所だと、ラッキー。ほかは、あっという間に通り過ぎてしまいます。
今年は、先祭、後祭の2回になったので、先祭の山鉾の数は、以前より10基減って23基に。御池通の観覧席に、山鉾が到着するのは、11時ごろで、23基になっても、全部見ると2時間ほどかかります。その間、炎天下の日陰がない場所に座ることになるので、実は、なかなか大変。昨年は、33基、すべて通るのに、3時間以上かかりました。卯~大変…
山鉾巡行見物には、熱中症、および日射病予防対策は必須です。
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ブログを見たら、金魚のクリック忘れずに~ミモロ
巡行のタイムスケジュールを守ることが大切なんだとか…
先頭が遅れるわけにはゆかないので、
四条河原町の辻回しは、ベテランが多いそう。
辻回しが済むと、後ろの鉾のために、
ダッシュで進みます。
特に、御池通りのスピードは、ビックリしちゃいました。
あんな重いのものが、速いんだから…
それでは牛頭天王(素戔嗚尊)をはじめ八坂神社の神々は何をなさるのでしょうか?
疫神を司る牛頭天王に疫神を払ってもらう、そう、町を清めてもらうためなんですよ。
神輿を迎えるにあたり物理的に清めるのは、かつては祇園社の神人が、現在は京都市環境政策局が宵山の後に清掃車を派遣しています。
山鉾巡行は神々(この場合は疫神が主でしょう)の依代である山鉾のまわりでお囃子や踊りなどで囃したて、山鉾を飾りたてて、祇園社の神々をお迎えする喜びを表した「風流」が発展したもので、神輿を迎える賑やかしなんですよ。
観覧席は単なる帰り道で山鉾巡行の行事は、全て四条通で終わっていて素通りなんですよね。近年は交通に配慮して早く終わるようにと急かされ、四条通の約3倍の距離を同じ位の時間で進む猛ダッシュなんですよね。
今年10基も減ったのに20分多く時間がかかったと報道されていたので、来年は更に猛ダッシュに拍車がかかることになるかも。
京都の町、人 総出のお祭りだね。
でも 細い道まで山鉾が入ってくるのねー さすが京都のネコちゃん、ビューポイントをしっかり押さえてますね。