ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

京都東山「粟田神社」の大祭。13日の夜は、瓜生石の前で神仏習合の祭典「れいけん祭」が

2024-10-15 | 祭事・神事・風習

10月13日の夜…ふだんは静かな京都東山エリアは、大きな張り子の灯籠と人々の熱気に遅くまで包まれます。

東北のねぶた祭のルーツとも言われる京都「粟田神社」の大祭に登場する大燈呂。神話や干支などをテーマにした迫力ある作品が夜の町に現れる「夜渡神事」。京都芸術大学の学生さんなどが製作。かなり凝った作品です。

今年ミモロは、東京のお友達を案内することに…「ほら、もうすぐ始まるよ~」

ミモロがお友達と待ち合わせしたのは、「知恩院」の黒門の前、「瓜生石(うりゅうせき)」という祭石がある場所です。

道路の中央部にある平たい石「瓜生石」は、ここから瓜の蔓がのびて一夜のうちに実をつけたそう。その瓜に「牛頭天王」の文字が現れ、それをご祭神にする「粟田神社」に納められたと言われています。また、この石自体が隕石だとか、地下に大きな石があるのだとか、いろいろな伝説がある石で、交通の邪魔と言われても、埋めたり、どかしたりできないのだそう。

その石の前で、この夜行われる「れいけん祭」も、とても不思議な祭事です。
それは、「粟田神社」の神職と「知恩院」の僧侶が共に集い祭典を行う神仏習合だからです。

18:30に「知恩院」の黒門が開き、そこから僧侶の方々が現れるのです。
「なんか不思議ね~神道と仏教が一緒に祭事するって…」と初めて目にしたお友達。

神職が祝詞をあげ、僧侶が般若心経などを唱えます。

その後、瓜生石の周りを、共に、また神輿会や氏子の代表の方々などが3周します。

また、神輿会の方々が、神輿を象徴する鳴り管を勢いよく鳴らし、厄や穢れを祓います。


「宗教を越えたこういう祭典、すごく素敵だよね~戦っている海外でもやるといいのにね~」と思うミモロです。
人々の平和な暮らし、健康などを祈る…それは宗派に関係ない願いなのに…。


祭典が納められると、僧侶の方々は、列を作って、再び黒門の中へ戻られました。

「なんか極楽から仏様が降りて来たみたいだね~」と思うミモロは、その後ろ姿に手を合わせます。

さて、瓜生石のそばに並んでいた「大燈呂」が、いよいよ氏子町を巡行の時間に…。


「お腹空いたね~」と言い出したミモロ。「じゃ、どこかで軽くお食事しましょう」とお友達。二人は、以前、ミモロのブログで紹介した三条東山の交差点にある「腸活 OKAMILABO]に行くことに…「ここなら、大燈呂が前を通るから…」と。

大好きなカレーを食べているとき、行列が近づいてきました。

「見に行こう~!」と急いでお店の外に飛び出します。


行列に夢中になっていたとき、店の中へ、神輿会の鳴り管のみなさんが…

店の中に、シャリーン、シャリーンと澄んだ鳴り管の音が響きます。
「わ~すごいことになってる~」と驚くミモロとお友達。
鳴り管は、神輿のパワーを持つもので、その音が厄を祓い、福を呼ぶと言われるもの。
お店の方は、ありがたく、その様子を見守ります。


「あれ~ミモロちゃん、ここにいたんだ~」

「可愛い食べちゃいたいくらい~」と顔見知りの神輿会の方。

「キャ~そんな愛情表現やめて~」とふざけます。

再び静かさが戻った店内…「あれ?どうしたの?」とミモロ。「美人に撮ってね~」と、こちらもふざけてポーズをとるお店の方と祭の役員を務めるたっちゃんお兄ちゃん。

祭の夜って、みんな楽しそう…夜遅くまで、東山エリアは、地元の人の熱い思いがいっぱい…。
「さぁ、まだ食事終わってない…」と、あっさり食べかけのカレーに戻るミモロです。


行列が「粟田神社」に戻るのは、夜10時をまわります…。

*「粟田神社」の詳しい情報はホームページから

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