ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

京都岩倉の「岩座神社」の火祭。山郷に古くから伝わる神秘的な神事。大松明の火が厄を祓う

2024-10-27 | 祭事・神事・風習
「ワ~凄い!ダイナミック…」とミモロが歓声を上げたのは、大きな松明に灯された火…

ここは、京都の北、岩倉の氏神様である「岩座神社(いわくらじんじゃ)」です。

ミモロは、下鴨から車で到着したのは、10月26日(土曜日)の午前3時前。車の中では、眠っていたミモロですが、境内に入ったとたん目がパッチリ、眠気も一機に吹き飛びました。

境内には、松明が灯りのようにともっています。


「岩座神社」の創建は、元慶4年(880)頃と伝わります。すでにこの地に鎮座する磐座をご神体とする「山持神社」(現在の御旅所)が、そのルーツと言われます。

10月26日の土曜日に行われた「火祭」は、江戸時代、この地域の田畑を荒らす大蛇に苦しんでいた人々が、「岩座神社」の大神さまに祈願すると、東西に大松明を掲げようのお告げが…。そこで村人は、東西に分かれ、それぞれ大きな松明を作り、大蛇を避け、豊穣の秋を迎えるようになったそう。その伝承が今も、この地域には、残っているのです。
 
「すごく大きな松明だね~」

青竹を何本も組んで作った松明…これに火を灯す時間が刻々と迫ってきます。
「もうすぐだね~」と、ドキドキしながら見守るミモロです。


石段の上には、神輿が拝殿に鎮座して、渡御の時を待っています。


境内に大松明への火入れの時を告げるアナウンスが流れ、火が大きな松明へ移されました。パチパチ…木が燃える音と共に大きな炎が上がりました。

「ワ~」という歓声が、境内にいる人たちから上がりました。境内には、岩倉地区の氏子の皆さんを中心に、観光客やカメラを手にした人たちの姿…さすがに夜中の3時過ぎとあり、公共交通機関が運行していないので、自転車か車以外、訪れることはできず、見物人は、それほど多くはありません。

そもそも「岩座神社」の火祭は、「鞍馬の火祭」の10月22日の夜の後、23日の2時頃から行われていたのです。しかし、近年の祭りに関わる人員の不足で、週末でないと人が集まらない状況に…。そこで22日から一番近い土曜日に行われることになったのだそう。

火祭の神事は、松明が灯っている約2時間の間に、次々神事が行われます。

「本当にたくさんの人たちが関わってるんだ~」。紋付姿は、それぞれの町を代表する方々。親子何代に渡って、そのお役をなさっている方も…。

ミモロは、神事のお邪魔にならないように、石段の下…大松明のそばで、じっと炎を見つめていました。

「キャ~」とミモロが耳をふさぎます。

松明は、パチパチという音の他、時々バ~ンと大きな爆発音を…それは、青竹が破裂する音で、まるで鉄砲のよう…
「きっとこの音聞いた大蛇が怖くて退散したんじゃないの?」と想像するミモロです。

大きな松明は、2基…東はオス、西はメスの大蛇を示しているのだそう。それぞれの松明の作り方など、それぞれの組で微妙に異なり、燃え方にも違いがあるよう…

「ダイナミックだね~」高く上がる炎は、境内の木々の枝まで届くよう…。
「鞍馬の火祭」は、有名ですが、実は、京都には、他にも…「まだ、あんまり知られてないから、ゆっくり見られる…」

パチパチを火の粉が舞うため、境内には大勢の消防団員が待機。また水をかけ、建物に火の粉が付かないように常に見守る松明のお役目の方。

「風がなくてよかったよね~」と思うミモロです。

燃えるまでの時間を、祭りに関わる方々は、会所に集い、お清めの会で1年ぶりの親交を温めます。

「ミモロちゃん、来れたんだ~頑張ったね~」と、その会にいらしたのは、「粟田神社」の剣鉾奉賛会のみなさん。

この日、剣鉾を奉納するためにここに…。ミモロは、その代表の荒井さんに声を掛けて頂き見物に…。

すでに4時半を回りました。大松明もその姿を炎で見えなくなってきました。


5時半には、神輿が御旅所に向かい出発する朝祭り「神幸祭」が始まります。そして同日の午後14時からは、昼祭り「還幸祭」で神輿渡御を終え、神社へと戻ってきます。
多くの人は、家が近いので、一度戻って仮眠の後に再び祭りを行います。その時は、朝祭りと昼祭りの装束を着換えます。「神様、キレイなものが好きだもんね~」

さぁ、神輿渡御の準備が拝殿で始まりました。ミモロも石段を上がることに…

*「岩座神社」京都市左京区岩倉上蔵町302 「実相院」の北側に…

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