「ヨイショ、ヨイショ~」とミモロは、3年ぶりに「大船鉾」の曳縄を握ります。
7月20日、15時から始まった「祇園祭 後祭」の「大船鉾」の曳染め。鉾の試運転で、これには、女性や子供など一般の人も参加できます。
コロナ感染対策で、ひき手の人数が限定されたものの、多くの人が参加することができました。
「ミモロも頑張るんだ~」とやる気満々。その顔には、久しぶりの曳初めの嬉しさが浮かびます。
曳く綱を塩で清め、いよいよ「大船鉾」が動き出します。
タイミングを指示する音頭取りの声にあわせ、ミモロも力を込めて太い綱を引っ張ります。
みんなの力で動き出した鉾…周囲の見物人から拍手が沸き上がり、久しぶりの曳初めをみんな待ちわびていたことが伺えます。
ゆっくり動き出した鉾は、新町通を四条通方向へ進み、ひき手は、四条通へ。
その間、四条通にいた車は、鉾の綱が通り過ぎるまで、じっと待たなければなりません。
「京都で、車より、神輿や山鉾の方が優先されるんだよね~」いかにも京都らしい景色。
止められた車のドライバーも馴れているのでしょう、だれも文句を言う人はいません。車の列は、西洞院通まで続きます。
「鉾、四条通に出るのかな?」とミモロは、船首を飾る龍頭を見上げると…
「あれ?信号にぶつかっちゃう…」そう、巡行の時は、信号機は、鉾が通るまで、折りたたまれるのですが、この時はまだ…。
そのため、「はい、あと1m進んでくださ~い」という声で、慎重に綱を曳き、ギリギリのところまで移動。
24日の山鉾巡行の時は、四条通を渡り、新町通を御池通まで、「大船鉾」は進みます。
「狭い道を通る姿、迫力あるんだよね~」というミモロです。
ビルや町家の建ち並ぶ新町通…窓のすぐそばに迫る船の形の鉾…なんとも不思議で、感激する景色なのです。
曳初めのこの日は、鉾はここで新町通を後ろ向きで高辻通まで移動します。
「方向転換できないから、バックで進むんだよ」
そのため、曳く綱も後ろにつけられ、曳く人たちも、鉾の後ろに移動して曳くのです。
同じ時刻、新町通に建てられた「南観音山」と「北観音山」でも曳き初めが行われていました。
「あっちのも見てこよう…」と、ミモロは四条通を渡って「南観音山」のそばへ。
そして、同時刻、今回復活した「鷹山」でも曳き初めが行われます。
いずれも関係者だけが綱を持てたといわれ、一般の人が参加できたのは「大船鉾」だけとか。
しばらくして、「大船鉾」、元の位置に戻ってきました。
町会所の前に置かれた大きなヘラのような道具…「これ、なにするんだろ?」とミモロ。
これらは、鉾を停止させたり、微妙に方向を変えるために、車輪の下に入れる道具。
「はい、あと5センチ移動させて~!」との声で、鉾を巧みに動かします。
「すごい、5センチにもこだわるんだ~」
山鉾の木製の車輪は、胴体の脇に設置され、方向を変える機能はついていないので、その場合、車輪の下に竹を並べて摩擦量を少なくして、人力でグッと動かします。その時、微妙な調整をするのが、長年使われている道具たちなのです。
ひと仕事を終えたみなさんの顔にも笑みが浮かびます。
「やっぱり感激しちゃったね~」とミモロ。「そうね~久しぶりに曳き初め見ました」とおっしゃるのは西陣に住むお友達。
偶然、ここで久しぶりにお目にかかれ、うれしくて、飛びつくミモロでした。
さて、山鉾のそばで注意しなくてはいけないのは、綱や縄を触ったり、跨いだりすること。祭りに関わるものは、清められている大切な神具なのです。知らない観光客の中には、地面に置かれた綱をまたいで、反対側に移動しようとする人が何人も…。そのたびに、関係者から「跨がないでください~」と大きな声が飛びます。くれぐれも注意しましょう!
そもそも多くの祭事や神事に関わるものは、触れるのはNG.特に、女性は注意が必要。相撲の土俵に女性が上がれないのと同じように、昔は女性が神輿に触れることは、嫌われた行為です。もちろん、今やその男女差の垣根は、かなり取り払われ、神輿の担ぎ手や剣鉾の差し手にも女性が参加できるところも増えていますが、昔ながらの伝統を重視するところでは、今も伝統のしきたりが守られています。
「ミモロちゃん、これからどこか見に行くの?」とお友達。「あのね~もうすぐ厄除け粽やお守りの授与のお手伝いが始まるの…」とミモロ。
その日は、夕方から、夜21時過ぎまで、「大船鉾」の仮設テントで、厄除け粽やお守り授与のご奉仕をしたミモロです。
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