8月のある日、ミモロは、お友達に誘われて、「相国寺」の西、烏丸通沿いにある「河村能楽堂」で能楽の世界を学びました。
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日本の伝統芸能のひとつ能楽…その奥深い世界に触れる講座です。
「前にも伺ったことあるけど…なんど訪れても、感激するんだよね~」と。
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検温とアルコール消毒を済ませ、館内へ。
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能舞台を前に、気が引きしまるミモロ。「白足袋を持ってきてくださいね~」と言われ、それならば…と袴姿で…。
今回の能楽講座は、ミモロのお友達である向井さんが企画し、能楽に興味がある人を募り、10数名という限られた人数で開催されたもの。
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「コロナ禍なので、本当にごく限られた方々においでいただきました」と向井さん。ご自身も、仕舞なども習われ、居合道の有段者でもあります。
この日、講師を務めてくださるのは、観世流能楽師の河村浩太郎先生。
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2歳に初舞台を踏まれ、お父様、おじい様の元で、厳しい稽古に励まれ、その芸を磨かれた、若手能楽師のおひとりです。
日本の誇る伝統芸能のひとつ、能楽を、より多くの方に親しんで欲しいとの思いから、謡いや仕舞のお教室なども主宰されています。
ミモロは、舞台の真ん前に座り、浩太郎先生のお話に耳をピクピクさせながら、熱心に聞き入ります。
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まずは、能楽の歴史などのお話から…。そして、「河村能楽堂」のお話へと続きます。
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一見、普通の住宅のような建物・・でもその奥には、350人収容の能楽堂があるのです。
それまで屋外にあった能舞台が、建物の中に入ったのは、明治になってからのこと。
舞台は、ヒノキで作られ、舞台の下には、音響効果を高めるために大きな壺が6個置かれているのだそう。
能舞台に柱があるのは、屋根を支える構造のためだけでなく、能面を付けて、舞台に立つ人にとって動きを確認するポイントになっているのだとか。
「めったに舞台から落ちる人はいませんが、以前、見たこともあるんですよ~」と浩太郎先生。
「能の舞台で、舞台に立つシテ方のそばにいる後見人は、なんのためにいるのかって知ってますか?」との質問。
装束のお世話したりする係かな?と思うミモロ。
「実は、後見人の役割は、とても重要で、舞台が円滑に進むように、囃子方などに合図をしたり、常に目を行き渡らせているんです」と。
「へぇ~コンサートマスターみたいなんだ~」とミモロ。
「また、万が一、シテ方が舞台で体調を崩して、舞台が務められなくなった時、急遽、後見人がその舞台を務めます。能楽は、途中で中断しないもの…だから、後見人は、いつでもシテ方になれるように、準備しているんです」と。
「へぇ~そうなんだ~。これから後見人の見方が変わる~」とミモロ。
めったにないことですが、そういう場面にも出会ったことがあったそう。
講座の後は、舞台裏の見学に…
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シテ方が本舞台に登場するとき、出てくる「橋掛かり」にかかる五色の揚幕の後ろへ。
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「これは、後見人などが竹竿で持ち上げて開けます」
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シテ方は、舞台に出る前に必ず「お幕~(おま~く)」と声を掛け、それに合わせて揚幕が上がるのだそう。
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「え~知らなかった~みんな おま~くって言ってるの。今度、注意して舞台観よう~」とミモロ。
その声の調子は、演目などによって異なるそう。
「おま~く」とミモロも声を…すると、それに合わせて揚幕が上がり、橋掛かりが目の前に広がります。
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ミモロは、小さいので、揚幕を上げるのも簡単。でも大きなシテ方や冠などがある場合、幕に引っかからないように上げるのには、経験と技術が必須。
尚、橋掛かりは、「翁」以外は、中央部分を避けて進むのがお決まり。「神社の参道と一緒で、中央は神様の通り道なんだね~」
舞台裏には、大きな鏡…ここで、シテ方は、装束の最終チェックを行い、また舞台への息を整えます。
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そこには、床几も…
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今やアウトドアグッズのひとつと思われている折り畳み式の腰掛。これは床几(しょうぎ)といい、その起源は、古墳時代の埴輪にもみられるそう。椅子に座る習慣がなかった日本では、主に、武将が戦や鷹狩などに用いたことで知られます。
漆塗りで錦などで作られた雅な床几をはじめ、神社などで使われる木綿の布を用いたものなど、現在も重宝される道具のひとつ。
シテ方やワキ方などが舞台で腰掛けたり、また、大鼓や小鼓の演奏にも使われます。
「前に古い床几が、舞台で崩れたことがありました」と。これもめったにないことですが…「舞台っていろんなハプニングがあるんだね~」と。そんなお話も伺い、能舞台にかえって親しみを覚えたミモロです。
「さぁ、もっと奥へ…倉庫へご案内しましょう~」。浩太郎先生の声に続くミモロです。
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