一昨日、訪れた明治座、それから、歌舞伎座、新橋演舞場、帝劇などは、客席で、飲食が許されている。
娯楽としての『芝居』で、最近の演劇とは、一線を画す、昔ながらの観劇が出来る場所でもある。
日本古来の歌舞音曲の流れを汲んで、田楽踊りから、猿楽へそして、能、狂言へと進化し、やがて、歌舞伎に辿りつく。
その変遷は、庶民から始まった。
そんな庶民の娯楽・・・映画やテレビに取って代わられる前の少ない娯楽のひとつ。
だから、幕間には、食事をし、ほぼ1日、観劇に費やす。
それを時間短縮ではあるが、現在、体験できるのが、冒頭に挙げた劇場に垣間見ることできる。
今回は、幕間の食事付のセットプランだった。
通常S席(或いは一等席)価格13,000円也のチケットに、2,700円の食事がついて、8,888円ということで、1日限定4席というお年玉企画のチケットである。
最初(去年の11月頃)、家人が、この公演を見たいと言ったので、良席でなければ、半額くらいの格安チケットのリリースが、あるだろうし、予定していた観劇の都合が悪くなった人が、チケットを,
ある程度の値引きにて、譲ってくれるサイトもある。
定額では、買えぬ身分になり下がったので、そんなチケットを探していた矢先、劇場HPで、お年玉企画販売されていることを知り、平日に仕事のない身が、幸いし、今回の観劇のはこびとなった。
昨日も同ブログ内に記載したけれど、私の演劇歴は、結構、長い。
長いけれど、冒頭の劇場内での食事は、したことがなかった。
劇場内の食事は、幕間の30分くらいだし、座席で食べるなら、お弁当持参か、開演前に、劇場外で食事をするのが普通だったし、劇場の食事は、割高でもある。
今回も、劇場併設の食堂では、最低でも、1,750円、鰻重やお寿司だと3,000円前後。
一幕が引け、幕間に食堂へ移動すると、既に、私の名前の明記された席に、二段重ねのお重と、ポットに入ったお茶が、容易されていた。
景色よき窓際で、水天宮を眺めながら、家人と食事をした。
冬の曇りがちな空と思ったよりも、かなり美味しい食事で、満足の行くものだった。
それでも、実質25分の食事は、慌ただしい。
こういった大劇場で、食事をすることは、たぶんないだろうと思っていたけれど、想定外。
想像もしなかったことを経験できた。
今日は、三越、明日は帝劇・・・大正時代、昭和の初期と優雅な奥様になった気分である(実際には、今月から1円の入金もない身分なのだけれど・・・)。