友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

NHKテレビ『日本のこれから』

2007年02月12日 20時08分33秒 | Weblog
先日、2月10日の夜、NHKテレビで『日本のこれから』というテーマでディスカッションしていた。途中から見たので間違っているかも知れないが、団塊世代について、これからどうするのかが論議の中心課題のようだった。団塊世代がこれから大量に退職すると、日本経済は衰退してしまうのではないかという懸念がある。そこで、堺屋太一さんは定年を70歳まで延長することだと提案していた。この案は同時に年金問題で、支払う側を増やすことにもなるという。経営者の方から、多様な労働ができることにもなり、団塊世代が持つ技術の伝承にもなると賛同があった。これに対して、70歳まで定年を延長すれば、若い人たちの就職がますますできなくなる。多様な労働形態というが、実際は低賃金のパート労働者を増やしているに過ぎない。そして、団塊世代からは「いったい俺達はいつまで働かさせられるのだ」という怒りの声もあった。

 この番組では、いろいろな設問が用意され、その結果についても意見を聞くという手法が用いられていたが、設問が「(団塊世代が)地方に戻ることをどう考えるか」とか、「(団塊世代が)定年を延長して働くことをどう思うか」となっていたので、団塊世代でない人たちには答えにくかったのではないかと思った。いや団塊世代でも「私は田舎に帰る気はないが、帰ることは望ましいのでは」という意見もあった。ここでの設問としては、「あなたはどうするか」と聞いたほうが本質がスッキリしたのではないかと思った。

 いずれにしても、「団塊世代に何を期待しますか」という設問に30代の人が、「何も期待していませんがカバーもできません」と答えていたが、当然のことだと思った。「このままでは国の成長率が下がってしまいますよ」と、経営者の人が言っていたが、人が生きているのはそれぞれに、自分が思い描いた人生を生きようとするためであって、決して国家のためや地域のために生きているわけではない。経済成長率が下がれば、下がったように生きれば良いではないか。なぜ、右肩上がりの経済成長を金科玉条と考えるのだろう。社会に合わせて個人を縛り付けるような政策は人を幸せにはしないだろう。

 団塊世代の中もいろいろで、2千万円以上の財産がある人が30%あり、一人800万円もする豪華客船の旅は何年か先まで予約で一杯だという。その一方で300万円以下の財産しかない人も30%いる。団塊世代がすべてホクホクの退職金が出るわけではない。働きたくなくても死ぬまで働かなくては生きていけない人も大勢いる。一生懸命働いてきた人が、たとえわずかな期間であっても、ゆったりとした時間を持てるように保証することが政治の仕事だと思う。
 ゆとりのある人から少しお金を出してもらって、みんながそこそこの生活ができるようにすることが悪いとは思えない。お金がある人も、そのお金ができたのは、そこそこに生活して社会を支えてきた人々がいたからではないのだろうか。
コメント
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