友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

資本主義社会の次にくるものは

2011年01月21日 19時36分44秒 | Weblog
 宮崎県の東国原英夫知事が退任の挨拶をしていた。1期4年で辞めるのは無責任な気がするが、もともと彼には長く知事を勤める気持ちはなかったようだ。国政へ出ていきたい、(本当かなと思うけれど)首相になりたい、そんな気持ちが強いようだ。名古屋市の河村さんや大阪府の橋下知事ら、「オレがやってやる」という厚顔な人たちがウヨウヨしだしたことは良いことなのか、それとも悪い予兆なのか。東国原さんは県債を減らすと言いながら、結果としては増やしてしまった。誰がなっても赤字財政を改めるのは難しいように見えるけれど、東国原さんにとって本気で考える課題でなかったのだろう。

 名古屋市の河村さんも「市債は借金ではない」と発言している。なぜ、借金ではないのか、そこがわからない。行政の中にいる人は「借金が増えていることばかりを問題視するけれど、そのおかげで住民は福祉を享受できており、自治体の資産も増えている。いずれ近いうちに経済がよくなれば、税収が増えるから借金は解消される」と言う。私にはなぜ経済がよくなると見込んでいるのかわからない。「職員の給与や議員の報酬を下げることは、長い目で見ればマイナス思考を助長すればかりで、活性化にはならない」とも聞くけれど、なぜ経済は活性化しなければならないのか、この点も理解できない。

 世界は1つになりつつある。このことはよくわかる。中国の国家主席がアメリカで大統領と会談しただけでなく、政界や財界の人たちとも会っている。「調和の取れた社会」を目指す中国は、中国製品の売り込みを行なうと共に、アメリカの航空機などを買い付けている。自由主義経済の国・アメリカと社会主義政権の国・中国が互いを必要としている。政権を握っている政党の違いはあっても、世界の経済活動は同じ基盤の上にある。政権を社会主義政党が掌握しているけれど、政策は「開放」しているのだから、この地球に社会主義体制の国家は存在しない。

 社会主義国家の建設は国家独占資本主義だった。社会主義国家が崩壊し、願っても願わなくても、世界は1つになってきた。安い材料、安い賃金、安い商品、を求めて動き出している。工場の移転や労働者の移動も世界的な規模になりつつある。日本の労働者の時給が800円で、中国の労働者が80円なら、会社は中国へ移るだろう。工場の建設費も日本の100分の1ですむのであれば当然そうする。世界中でそんなことが起き、混ざりあえば、いつしかどこも平均化されてしまう。平均化されてしまうと、資本の注ぎ込む先がなくなってしまうように思うけれど、経済学者はグローバル社会の到着点をどのように考えているのだろう。

 アメリカの次に世界の覇者となるのは中国だと言う人もいるけれど、中国が共産党政権のまま維持できるとは思えない。経済活動は必ず自分の身体にあわせて服を着る。服が身体を作れるわけではない。それは長い人間の歴史が物語っている。世界が1つの経済活動になった時、それは資本主義経済ではない新たな社会なのだろうか。でも、これくらいなことを研究している学者は大勢いるだろう。いずれ誰かが説明してくれるだろう。
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