友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

今日はホワイトディーだった

2013年03月14日 19時43分42秒 | Weblog

 バレンタインディーの前になるとお菓子屋さんは大忙しである。しかし、そのお返しの日であるホワイトディーがこれほど混雑しているとは知らなかった。名演の帰り道、今日はホワイトディーなので、ちょっと有名な洋菓子店に行って、お茶とケーキにしようと立ち寄った。普段ならそれほど駐車していないのに、店の前は車でいっぱいである。喫茶と販売が別になっていて、チョコやクッキーを売る方は若い人でごった返している。既に予約をしてある人もいるが、そうでない人はショーウィンドウを覗いて、注文用紙に書き込んでいる。

 サラリーマン風の男性は、かなりの数のお菓子を買い込んでいた。これだけの人が並ぶということは、たとえ義理であっても女性からチョコを貰っているということである。バレンタインディーもかなり定着したと思うけれど、そのお返しも当然、それだけ定着したということだ。日本の男性は生真面目だなと思う。私たちが子育てをしていた頃は、随分ブランド品が流行していた記憶だけれど、今の子育て世代は「子どもはすぐに大きくなるから安いもので充分」と合理的だ。そんな世代の男性たちも、チョコのお返しはキチンと果たそうとするのだ。

 時代と共に、考え方が違ってくるのは当然だろう。今日の名演は、俳優座の『樫の木坂の四姉妹』だった。東日本大震災を意識して、長崎の原爆被災者の物語を持ってきたのだろうと想像できた。しかし、席は真中辺りだったのに三姉妹の声が聞き取りにくかったし、舞台が単調でかなりの人が眠っていた。やはり芝居はまず声がよく通ること、そしてテンポのよい展開だと思う。そのための脚本や演出はもちろん大事な要素だろう。初めの幕開きが、三姉妹の会話から始まるのはその工夫のひとつなのだろうけれど、逆効果だったと私には感じられた。

 物語は原爆の被災者である三姉妹のそれぞれの生き方を通して、原爆や災害が一瞬にして人生を変えてしまう悲しみや苦悩、立ち向かって生きてきた人の強さや弱さを見せてくれる。原爆投下前の幸せな一家の様子、被爆後はそれぞれが思いを秘して生きてきた。死を直前に、互いの心の内を知るという結末だった。被災者を何万人というように絡げているわけではないが、そこには一人ひとりそれぞれの人生があると言いたいことはよく分かる。

 歴史に名を残さない人々の方がはるかに多い。そういう人たちが歴史を支えてきたことは事実だ。バレンタインにチョコを贈る人、ホワイトディーにお返しを贈る人、好きと伝えられない人、いろんな人がいるけれど、それぞれが幸せであって欲しいと思う。ローマ法王が決まったけれど、神様、願わくば全ての人に祝福を授けてください。

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