「グラウンド 小石で綴った スキの文字 地球に書いた 君への想い」
「すれ違い 君と重なる 刹那さえ 甘酸っぱくて 世界が揺れる」
朝日新聞の教育ページに「いま こどもたちは」というコナーがあり、今回は『恋のうた』を特集していて、上の2首はそこに掲載されていた。高校生ながら、なかなかいい歌を作る。
「約束の 日まで何日(いつか)と 数えおる あなたの笑顔が 大きくなるよう」
そんな今日の朝日新聞に、太田光代さんが花粉症のことを書いていた。「30年前の春、ひどい風邪をひいたののかと、とめどもなく流れる鼻水に苦しんでいたら、ある朝、目も充血し瞼も腫れていた。同じように目を真っ赤に充血させてクシャミが止まらない人が私の顔を見て言った」。花粉症だから病院へ行きなさいと。そこで「病院へ行って先生に症状を伝え、花粉症ではないかと尋ねたら満面の笑顔で否定された。診断は鼻風邪だという」。そして先生は「気のもちよう」と言われたとある。
長女のダンナに今朝会ったところ、マスクをしていて元気がない。鼻をグジュグジュさせている。「花粉症で死にたいくらいです」と言う。私も30代の頃から、秋の清々しい季節になるとクシャミが止まらなくなった。疲れていて体調の悪い時だったので、よく眠れば回復した。ところが夜になると目が痒くて、朝、鏡を見ると目が真っ赤に充血していた。そこで眼科に行って始めて、アレルギー性眼炎と診断を受けた。鼻水が止まらなくて、ティッシュが離さない。そんな翌日は小鼻の部分の皮が剝けて真っ赤になっていた。
50代の時、同じ議員仲間で薬剤師の人から「花粉症かね。若い証拠だね」と冷やかされた。「年取れば治るんですか?」と聞くと、「反応が鈍くなるからね」と言う。確かに年々、治まってきているような気がする。長女のダンナにそのことを話すと、彼は「花粉症のメカニズムは分かっているんですかね。僕が思うには、最大の原因は車が走る時に出る、タイヤの磨耗から生じる微粒子ですよ。しかしそれを今は問題に出来ないからじゃーないですか」と言う。
そうなのかも知れない。車の排気ガスという説もあった。私は文明病だと思っている。これだけ工場が出来、車が走り、いろんなものが空中を浮遊している。そればかりか、加工食品が出回り、飲み物も普通の水ではないから、身体の組織そのものも変わっているだろう。アレルギー反応が起き易い環境になったのだ。自らが作り出したものに、自らが犯される宿命を負っている。甘っちょろい歌なんか作っていられるか、と言い出す人もいるけれど、本来は逆で、甘っちょろいことに重点を置く方がよいのではないかと私は思う。