友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

何が変わりましたか?

2014年05月16日 18時16分35秒 | Weblog

 強い風に、ルーフバルコニーのバラが大きく揺れている。せっかく花を咲かせたのに、花弁が風に舞い散っていく。可哀相に、もう少しの辛抱だ。けれども風はまだ止む気配がない。どんなに美しく咲いても、嵐のような風が吹いたのでは評価もされない。真面目にコツコツと生きてきて、今、大輪の花を咲かせている人も、こんな時は耐えるしかない。

 学校に行けなくなった子がいる。お母さんもその子も、とっても明るくって気さくで気が利いて、そしてよく働く。申し分のない子であり家庭だったのに、なぜ学校へ行けなくなってしまったのだろう。ウツになった子もいる。脳を調べてみると、とても発達している部分とそうでない部分があるという。そのバランスの崩れがウツを引き起こしていると診断された。

 私は医学の発達こそが現代病の元だと思っている。私のかかりつけの医師は「血圧は変化しますから、そんなに気にすることはありません。血圧は人によって随分幅があります。200近い人でも平気な人もいますが、頭が痛かったり気持ちが悪くなったら、要注意です」と言う。医師の言葉通り、高血圧の基準も見直されることになった。医師会と医薬品業界とは深く結ばれているから、国民としては従わざるを得ない現実だ。

 おそらく昔なら、「ちょっと変わっている」くらいですんでいたものが、今日では仰々しい病名が付けられ、従ってその処方箋が実施されて薬漬けとなる。そしてますますもっともらしい病気っぽく扱われてしまう。「自分の人生だ。自分で決める」と開き直ってもよさそうだが、まだ若い人たちには無理だろう。両親や周りの援助がなければ生きていけないうちは仕方ない。

 「70歳になって何が変わりました?」と聞かれた。変わったことは何もないけれど、ここまで生きてきたので、もう思い残すことはない。無理して薬は飲まない。健康に気を使うこともしない。好きなものを食べ、好きなだけ飲み、好きなことをして、ふしだらに生きていくだけだ。「憲法解釈で集団的自衛権を行使する動きについて、書き込みがありませんね」と言われたが、これからを担う若い人たちの課題だ。私の花はもう咲くことはないだろう。

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