無抵抗の人たちを人質に銃撃戦があったり、黒人の射殺に抗議するデモの最中に警察官への銃撃があったり、爆弾テロがあったり、バラバラ殺人事件が相次いだり、一体どうなっていくのかと不安になる。「大きな転換期にあるのではないか」と先輩が言う。「アベノミクスは完全に失敗したのに、まだ『さらにエンジンをふかせよう』などと言っているが、世界全体がおかしくなっているのに無理だ。新自由主義ではどうにもならん」と。
「この雨を栄養に、キュウリやトマトはすぐ倍の大きさになってしまう」と、1坪農園で育てた野菜を先輩が持ってきた。「野菜も経済もコントロールは出来ない。人間が出来るのはその手当だけだ。恩恵に預かることに感謝だよ」と先輩は言う。獲れたばかりの野菜は甘くてパリパリしていてとても美味しい。
いよいよ明日は参議院選挙の投票日。自民・公明は議席数を伸ばすと言われている。若い人たちが投票に出かけても変わらないのだろうか。国民の幸福度が高いデンマークやスウェーデンは投票率が高いので、幸福度と投票率は比例すると言う学者もいる。こういう国、こういう社会をつくりたいという意識が高いのではないかと思う。
『私の戦後民主主義』(岩波書店)の中で、上野千鶴子さんが「わたしは長いあいだ投票に行かなかった」と告白している。「棄権は権力への暗黙の同意を意味するというあたりまえの事実に気がつき、無力感にさいなまれながら投票所に足を運ぶようになった」と。棄権・白票も政治的な意思表示と言われたことがあったが、結果的には多数派への同意であり、意に反して賛同したことになってしまう。
自民・公明は、野党が批判するように、戦争をするために憲法を変えようとしているわけではないが(安倍首相は戦争も辞さないが)、憲法を変えれば戦争が出来る国になることは確かだ。自民・公明の議席を伸ばさせないために、多くの人が投票に出かけて欲しいと願う。